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くりっく365のメリット・デメリットは?FXを始める前に確認しよう!

 

個人投資家がFXトレードを行う場合、くりっく365(取引所FX)と店頭FXの2種類から選ぶことができます。

税制が優遇されていたため、2011年まではくりっく365を利用している投資家も多かったのですが、2012年の税制改正の結果、くりっく365と店頭FXの税制は一本化されたため、くりっく365の最大の優位点がなくなってしまいました。

しかしながら、現在も日本のFX取引の約3割はくりっく365で行われており、依然くりっく365はFX業界で一定の地位を占めています。

なぜそこまでトレーダーの信頼を集めているのでしょうか?

メリットとデメリットを挙げて検証していきましょう。

 

目次

くりっく365に以前あった税制上のメリットとは

くりっく365について語られるとき、必ず触れられるのが「以前は店頭FXに比べ税制上のメリットがあったが今はない」という点です。

2012年の税制改正まで存在していた、くりっく365の税制上のメリットというのは、どのようなものだったのでしょうか?

答えは簡単で、今のFXで採用されている「利益の約20%に対して課税」という制度が、くりっく365では以前から採用されていたのです。

実は、以前の店頭FXは、給与所得に応じて税率が決められていました。

ちょっとした高額所得者の場合は、FXで利益を得てしまうと、その約40%近くを納税する必要があったのです。

よって、税金を気にする投資家の多くがくりっく365でFXトレードを行っていたのは当然のことです。

そんな時代が、2012年の税制改正までは続いていました。

しかし、税制改正で店頭FXもくりっく365と同様の「利益の約20%に対して課税」になりましたので、今では、税制上の理由でくりっく365を選ぶメリットはなくなりました。

くりっく365のサービスはFX会社が提供している

くりっく365自体は東京金融取引所に上場されている商品ですが、実際に個人投資家が取引を行う際の窓口は、くりっく365のサービスを提供しているFX会社等になります。

店頭FXはFX会社が直接サービスを提供していますが、くりっく365は上記のような形となっているので、若干注意が必要です。

なお、GMOクリック証券のように自ら店頭FXサービスを提供しながら、くりっく365のサービスも提供しているケースもあります。

現在のくりっく365のメリット

税制上のメリットがなくなったくりっく365ですが、現在もサービスは継続しており、減少傾向にあるとはいえ、多くの投資家がくりっく365のサービスを利用しています。

そんなくりっく365が現在持つ、店頭FXと比べた時のメリットは以下のとおりです。

 

①マーケットメイク制度によって最良の買い気配・売り気配が配信される

②東京金融取引書が証拠金の保全を行う

③スワップポイントが一本化されている

④出来高が表示されている

最大のメリットは、①の「マーケットメイク制度により最良の買い気配・売り気配が配信される」点です。

くりっく365は、三菱東京UFJ銀行、野村證券、コメルツ銀行、バークレイズ銀行、ゴールドマンサックス証券、ドイツ証券の6社が随時売りと買いの情報を流すことで、その中でもっとも優位な価格で約定できるマーケットメイク制度を導入しています。

くりっく365を提供している東京金融取引所はマーケットという場を提供するのみで、恣意的なレート操作は行わないため、投資家は純粋に「今の提示価格=最良の価格」と信じて取引を行うことができます。

一方、取引所FXでは為替レートは必ずFX会社を通じて提示されます。

FX会社の裏側にはくりっく365と同様多くの銀行や証券会社が控えており、FX会社に対してレートの提示を行っていますが、投資家と直接対面するのは、あくまでもFX会社です。

つまり、投資家の注文をいったんFX会社が経由することで、故意にレートを操作したり、スプレッドを多く乗せたりといった作為が行える余地が生じます。

現在のFX業界は淘汰と再編を繰り返した結果、大手が中心の業界となっていますが、以前は中小のFX会社が多かったため、レート操作等が非常に多かった、とも言われています

現在の店頭FXでは故意のレート操作はなくなった、とは言われていますが、仕組み的には不可能ではありません。

そんな疑念を未だ払拭しきれていないのがFX会社でもあり、取引の透明性という観点では、マーケットメイク方式のくりっく365に軍配が上がります。

くりっく365のデメリット

取引の透明性は未だ色あせないくりっく365ですが、当然デメリットも存在しています。

 

①取引手数料がかかるFX会社も存在

②店頭FXと比べるとスプレッドが広め