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悪質なFX会社(海外業者など)による口座から出金できないトラブル

 

目次

海外FX会社を利用する理由とは

海外のFX会社に口座を開設するFXトレーダーもいます。

日本にもFX会社がたくさんあるのに、なぜ海外なのかと思うかもしれません。

さまざまな理由がありますが、最大の理由はレバレッジ規制がないことでしょう。

日本では、レバレッジは25倍までと決まっていますが、海外は400~500倍が平均的で、中には1000倍以上のレバレッジが設定できる業者もいます。

少ない証拠金で大きな利益が狙えるため、あえて海外FX会社を利用する人がいるのです。

 

海外のトラブルはすべて自己責任!

実は、海外のFX会社を利用するトレーダーで、トラブルに見舞われている人は少なくありません。

典型的なのが、「出金できない」トラブルです。

ハイレバレッジで大きな利益を得て、ホクホク顔で出金しようと思ったものの、できないというわけです。

パソコンやスマートフォンの画面上では、トレードで利益を上げたことになっていても、実際に出金できないのでは何の意味もありません。

逆に、預けた証拠金の分がマイナスとなってしまうのですから、「天国から地獄へ」突き落とされたような気持ちになるでしょう。

しかし、海外のトラブルはすべて自己責任です。失ったお金は、まず戻ってくることはないでしょう。そうしたトレードする以前のリスクは、できるだけ避けるのが賢明です。FX初心者にはまったくおすすめできません。

ハイレバレッジが可能な海外FX会社の利用は、FXトレードの腕が上がって、FX業界の事情に通じるようになってからでも決して遅くありません。FX初心者は特に、触らぬ神に祟りなし、というスタンスを取るべきです。

海外の知らない会社にお金を預けるリスクの大きさ

海外FX会社に開設した口座から出金ができないトラブルを起こしている海外のFX会社は、ほとんど名前が知られていないところばかりです。

そうした会社に限って、「入金すればボーナスが得られる」といった甘い餌を出してきます。

「美味しい話には要注意」、この鉄則は古今東西変わりません。

そもそも、名前も聞いたことのない海外の会社にお金を預けること自体が、リスク以外の何物でもありません。世界の通貨をトレードに使うFXならではかもしれませんが、海外のFX会社にあまり警戒心を抱かない人が多いのは事実です。

「海外の会社でもFXだから大丈夫だろう」という根拠のない思い込みや、「海外のほうがFXの本場だから」「日本よりもトレーダー本位の取引ができる」といった生半可な情報に頼って口座を開設し、簡単に入金してしまう人が多いですが、それこそリスク管理ができていない状態と言えます。

なぜならば、日本の会社ならば顧客の資産は信託銀行に預託されているため、仮に倒産してしまっても証拠金は戻ってきます。しかし、海外の名も知れない会社の資産管理がどうなっているか、十分に調べることさえできないわけです。

どこからどのように考えても、非常にリスクの高い行為であり、本来ならば常にリスク管理すべきトレーダーは、絶対に回避しなければならない状況なのです。

海外トラブルで損金の回収は不可能

もし海外のFX会社との間で出金のトラブルが発生したら、まず回収は困難です。

交渉したくても、連絡がとれなくなってしまえば、どこにいるのかもわかりません。

弁護士を立てたとしても、どれほどの時間と労力、費用がかかるかわからず、しかも回収できる保証は一切ありません。

消費者庁や金融庁に駆け込むのもひとつの手ですが、解決につながるわけではありません。国内の業者ならば、監督官庁の金融庁の指導により問題解決の可能性がありますが、海外のFX会社には、日本の金融庁の監督権はおよばないからです。

魅力的な「特典」には要注意

海外のFX会社のサイトで、よく見かけるのが、口座を開設して入金するとキャッシュバックが受けられるというキャッチコピーです。

「すごいお得じゃないか」、とつい思ってしまいますが、立ち止まってよく考えましょう。キャッシュバックの原資はどこから出ているのでしょうか。会社が利益を削って出しているのですか?もしかして、顧客の資産を回しているのでは?

どんなビジネスでも、利益を目的としています。

わざわざキャッシュバックまでするほど、利益が得られる仕組みがあると考えるべきです。

もしくは、単にカモをおびき寄せるためのエサとして使うウソかもしれません。

インターネットで社名を検索すれば、その会社がどの程度の規模なのかはすぐわかります。

何の情報もヒットしなければ、逆にそれも怪しいものです。

「何か危険な香りがする」、とリスクを感じる感覚がなければ、そもそもリスクを相手に立ち回るFXトレードの世界で、成功できる可能性は低いと言わざるを得ません。

日本の業者を装う悪質な会社が多い

海外FX会社と聞くと、英語のウェブサイトをイメージする人が多いでしょう。

しかし実際は、日本語のサイトや日本語対応ができるコールセンターまで用意する海外FX会社もあるのです。

「サイトがわかりやすい」「電話対応がていねい」、こうした状況が積み重なるとなぜか「この会社は大丈夫」と思い込んでしまい、結局騙されてしまうケースも少なくありません。

こうした状況を避けるために、必ず会社の住所、電話番号のチェックをおすすめします。

サイト内のどこを見ても、それらが記されていない場合は危険信号です。

また、仮に日本の住所だったとしても、まだ安心するのは早いです。私書箱やレンタルオフィスを借りて、ダミーの連絡先にしているケースがありますので、面倒ですが、住所や電話番号をインターネット検索するのがおすすめです。

まとめ

すべての海外FX会社で出金トラブルが生じるわけではありません。しかし、海外のFX会社と出金でトラブルになっているケースが多いのは事実です。

ベテラントレーダーでも使っていない人が多い海外のFX会社に、あえてFX初心者が口座開設をして入金する理由はありません。魅力的なキャッシュバックの制度があっても、いざ口座を開設すると「○回以上トレードしないと出金できない」、といったルールを定めているのはまだいいほうです。何食わぬ顔で預けた証拠金を奪い、音信不通になる業者は少なくありません。

初心者FXトレーダーは、「触らぬ神に祟りなし」を守れば、リスクを負う可能性がぐんと少なくなります。ただでさえ負けトレードになればストレスが生じてしまうFXの世界、トレード以外の部分でストレスを抱えるのは、ナンセンスです。

海外のFX会社に口座開設する時間とお金があれば、その時間とお金を、トレード技術向上や知識増量にあてるべきです。海外の口座を開設するのは、FXトレードでしっかり勝てるようになってから改めて考えることをおすすめします。