ラウンドナンバーやダブルオーというポイントを狙う手法をご存じでしょうか?
これは、世界中のトレーダーに使われている非常に注目される手法の一つです。
ここでは、そのラウンドナンバーやダブルオーという手法についてご紹介します。
ラウンドナンバーやダブルオーというポイントを狙う手法をご存じでしょうか?
これは、世界中のトレーダーに使われている非常に注目される手法の一つです。
ここでは、そのラウンドナンバーやダブルオーという手法についてご紹介します。
FXの世界では、キリの良い数字のことを
などと呼びます。
「キリ番」は「キリの良い番号」を縮めた言い方です。
ラウンドナンバーとは、端数を処理したキリの良い数字のことで、ダブルオーは、通貨の末尾が「00(ゼロゼロ)」となっている100.00や101.00などの数字を指します。
100.12や99.35のような半端な数字は、これらに該当しません。
これらの数字がFXの取引では、トレーダーに心理的な影響を与えることが知られています。
例えばドルを買っている局面で、相場が1ドル=98.55円としましょう。
ドル高局面で利益確定をいくらに設定するでしょうか?
おそらく、無意識のうちに99.00円とか100.00円を思い浮かべるのではないでしょうか。
一方、中途半端な数字である99.88や100、23等の数字は頭には浮かんでこないでしょう。
例えば、富士山に登山する場合でもそうではないでしょうか。
すでに8回登っている人に「これから何回登りますか?」と質問すれば、おそらく「次は10回が目標。その次は20回。最終的には50回登りたいです」といった答えが返ってくることでしょう。
やはりキリの良い数字が意識されているのです。
特別な意味を持っていなければ、「私の目標は43回です」という人はあまりいないのではないでしょうか。
人間の脳は「キリ番」を最初に思い浮かべるようになっているのかもしれません。
まず、先ほど述べたように、人間の心理的な側面があります。
人の習性として、中途半端な数字(例えば99,47)よりもキリの良い数字(99,50)にどうしても意識が向くのです。
試しに考えてみて下さい。
99から101の中で数字を意識すると、真っ先に「100」と言う数字が頭に思い浮かべませんか?
99.86とか100、29と言う様な中途半端な数字は浮かんでこないと思います。
もちろん、特別に意識している数字があれば話は別ですが・・・
第二の理由としては、オプション取引での
です。
やはりキリの良い数字にストライクプライスを置きます。
キリ番(ダブルオー)と言っても84や86よりも85や90、さらには100など凄くキリの良い数字をストライクプライスにする傾向があります。
そして実際キリ番(ダブルオー)付近では、損益確定値やロスカット設定が行われて、大量の資金が動いているのです。
実際のチャートを見て下さい。
[図1:キリ番に着目したチャート(6カ月)]
単にチャートを見ていると分かりませんが、キリの良い数字に横線をひいて見ると、その付近でのトレンドの変わり目になっていることが分かります。
チャートから見て、やはり「ダブルオー」を意識したポイントに利益確定ラインやロスカットを設定していると推測することができます。
さて、先ほどのチャートから「キリ番やキリ番付近では取引量が上がる」ことが分かりました。
それでは、トレーダーはその事実をどのように生かせばいいのでしょうか?
キリ番付近では、いろいろな仕掛けがあるため「君子危うきに近寄らず」の精神で、キリ番付近ではトレードをしないと考えるのもOKなのですが、「虎穴に入らずんば虎児を得ず」の勇気で、キリ番を利用し利益を出そうと積極的に考えるトレーダーもいるでしょう。
そこで、キリ番戦略で利益を得る方法について説明します。
キリ番では値動きが活発になるのですが、その方向性が読み辛くなります。
したがってリスク回避のために、短期ポジションと中期ポジションを持つことが肝要です。
キリ番付近での値動きのパターンは、3通りが考えられます。
(トレンドの反転はなく、トレンドが継続する)
1のケース(キリ番の手前で反発する場合)を意識するならば、キリ番(ダブルオー)手前で売りポジションを入れて、オプションオーダーの発動で反発した時点で短期ポジションを決済します。
中期のポジションはそのまま保持して、1円程変動した時点まで我慢して利益確定します。
この場合は含み損を抱える危険性もありますが、どこまで耐えられるかが勝負になります。心の余裕や資金力も影響するでしょう。
2のケースはダブルオーを超えた時点で、トレンドの勢いを見ながらトレードを行います。
ポジションを保有している場合はダブルオー手前で損益確定させます。
ダブルオーを超えて反発すると予測した場合でも、反発せずにそのままトレンドが継続する事もある為、トレンドの勢いが無くなった時点で取引を行います。
3のケースでの取引は高度の判断を要します。
値動きが止まった時点でエントリーするとリスクが低減できます。
しかしながら、初心者はエントリーしない方がいいかもしれません。
キリ番付近では、売りと買いが交錯する戦場となりますので、チャンスは多いのですが、リスクもあることに留意しておきましょう。
キリ番だと言うことだけで、無原則にトレードを増やすと、ロスカットばかりの負け戦になるかもしれません。
経済情報(例えば日本の輸出入業者の円買いや円売り情報)に注意して、ファンダメンタルとキリ番戦略を組み合わせることで、勝率を上げることが出来るでしょう。
とにかく「キリ番ではなにかが起きてくる」ことだけは間違いありません。
ローソク足分析が上手くできれば、宝物を拾う(勝つ確率が上がる)ことができます。
しかし読みを誤れば、ロスカットの山を築くというリスクが、一方であることを忘れてはいけません。
サポートラインやレジスタンスラインを作る時には、その近辺に「キリ番」がないかどうかをチェックし、キリ番があれば意識してみて下さい。
大きな宝の山があるかもしれません。
注目されている手法ですが、初心者は無理な取引をしないように心掛けましょう。