FX取引

通貨ペアとは?FXは2国間の通貨を意味する通貨ペアの選択から始まる

FXでトレードするのは通貨ではなく、2つの国の通貨が掛け合わされた通貨ペアとなります。

ドル円と一言で表現しても、実はドルと日本円の2つから構成されている、というのは日頃は意識する機会はありませんが、言われて気付く世界となります。

ただしFXトレードの世界においては、トレードするのは2つの通貨が掛け合わされた通貨ペア、という事実の認識をしなければ、継続的なトレードでの勝利は難しくなります。

このコラムでは通貨ペアの考え方についての、基本的な事項を解説いたします。

通貨ペアは三文字×2のアルファベットで表示される

FXのトレード画面やチャートで表示される通貨ペアは、

通常3文字×2、合計6文字のアルファベット

で表記されます。

このアルファベットを通貨コードと呼びますが、ISOで決められたコードであり、世界中のどこでも同じ表記となっています。

[図1:主な通貨コード]

3コード 通貨名 主要使用国
AED アルブディルハム アラブ首長国連邦
AUD オーストラリア(豪)ドル オーストラリア
BHD バーレーンディナール バーレーン
CAD カナダドル カナダ
CHF スイスフラン スイス
CNY 中国元 中国
CNH 中国元 香港
CZK チェココルナ チェコ
DKK デンマーククローネ デンマーク
EEK エストニアクローン エストニア
EUR ユーロ EU
GBP 英国ポンド イギリス
HKD 香港ドル 香港
HRK クロアチアクローナ クロアチア
HUF ハンガリーフォント ハンガリー
ILS イスラエルシェケル イスラエル
ISK アイスランドクローナ アイスランド
JOD ヨルダンディナール ヨルダン
JPY 日本円 日本
KRW 韓国ウォン 韓国
KWD クェートディナール クェート
LTL リトアニアリタス リトアニア
LVL ラトビアラト ラトビア
MXN メキシコペソ メキシコ
NOK ノルウェークローネ ノルウェー
NZD ニュージーランドドル ニュージーランド
OMR オマーンリアル オマーン
PLN ポーランドズオチ ポーランド
QAR カタールリヤル カタール
RON ルーマニアレウ ルーマニア
RUB ロシアルーブル ロシア
SAR サウジリヤル サウジアラビア
SEK スウェーデンクローナ スウェーデン
SGD シンガポールドル シンガポール
THB タイバーツ タイ
TRY トルコリラ トルコ
USD 米ドル 米国など
ZAR 南アフリカランド 南アフリカ

[図2:通貨ペア取引高(1日平均)単位:10億米ドル]

 

通貨ペア 取引高
ユーロ/ドル 1173
ドル/円 902
ポンド/ドル 470
豪ドル/ドル 266
ドル/カナダドル 218
ドル/スイスフラン 180
ユーロ/ポンド 100
ユーロ/円 79
その他対ドル 1248

通貨ペアの左側の通貨と右側の通貨について

FXトレードにおいては、取引する通貨は通貨単体ではなく、通貨ペアという各通貨の組み合わせとなります。

これはFXトレードの本質が通貨の交換から差益を得ようとするもの、という部分から来ています。

そして通貨ペア表示では、主軸通貨を決済通貨で交換する取引を表します。

主軸通貨と言うのは、通貨ペアで左側に表示される通貨、そして右側に表示される通貨が決済通貨と呼ばれます。

例えば以下のような表記の場合、

Ex.USD/JPY→主軸通貨:USD、決済通貨JPY

という意味になります。

主軸通貨、決済通貨という表現が分かりにくいようであれば、右側がその通貨を利用している国の人、左側が取引する通貨、と理解するとイメージがわきやすくなります。

Ex.USD/JPY→USDを取引する/JPY(日本人)=日本人がUSDを取引する

EUR/USD→EURを取引する/USD(アメリカ人)=アメリカ人がERUを取引する

通常JPY/USDという通貨ペアは存在しませんが、アメリカ人がJPYを取引しようとする場合、本来的にはJPY/USDとなります。

しかしながら外国為替市場の世界では、USD/JPYが通常であるため、アメリカ人は一旦逆算をしたうえで、USD/JPYの取引を行っていることになります。

損益やスワップ金利は決済通貨(右側)で発生

為替損益やスワップ金利の受取、決済通貨で行われます。USD/JPYの場合はJPYで発生します。

EUR/USDやAUD/USDといった決済通貨が日本円以外の場合、為替損益やスワップ金利の受取は米ドルで行われますが、FX会社で自動円転機能によって、円に換算されます。

自動円転機能とは、外貨同士の取引を決済した時に、自動的に外貨を円に両替する仕組みです。

FXトレードにおいて、USD/JPYとEUR/USDで同じpipsを獲得した場合でも、利益金額が異なっているのは、この自動円転機能によりEUR/USDで獲得した利益がUSD→JPYに換算されていることからきています。

尚、本来通貨の交換には手数料がかかりますが、自動円転には手数料はかかっていません。

この円転機能によって、日本人のFXトレーダーも安心してEUR/USD、AUD/USD、GBP/USDと言った、決済通貨が日本円以外の通貨の取引が可能となっています。

メジャー通貨とマイナー通貨

外国為替市場では、メジャー通貨とマイナー通貨という分類も存在しています。

メジャー通貨とは主に、米ドル、ユーロ、日本円、英ポンド、スイスフランを指し、為替市場で取引されている通貨の中でも、取引量も多くなっており、基本的に24時間取引が可能です。

ただしメジャー通貨同士の通貨ペアの中でも、米ドル/円、ユーロ/米ドルと言ったメジャーな通貨ペアもあれば、スイスフラン/円、英ポンド/スイスフランといったマイナーな通貨ペアも存在しているので、注意が必要となります。

一方のマイナー通貨は、中国人民元や南アフリカランド、トルコリラ等の限られた地域で取引される通貨を指します。

取引量が少なく、その国の市場が閉まると取引できなくなることもあります。

ただしメジャー通貨とマイナー通貨の区別は、厳密な定義は存在していません。

例えば、豪ドルはメジャー通貨に分類する方もいれば、5大通貨に比べれば取引量も少ないことからマイナー通貨に分類する方もいます。

ただ、通貨単体で見れば豪ドルやカナダドルはマイナー通貨に分類されることもありますが、通貨ペアのAUD/USD、USD/CADは取引量も非常に多いため、メジャーな通貨ペアとも言うべき存在となっています。

為替レートはその国の価値を表している

日本では円高=悪影響、円安=好影響というイメージがありますが、実は世界的に見れば、それは誤った認識です。

円高というのは世界から円の需要が高まり円が買われる状態、一方で円安というのは円が投資家から敬遠されて円が売られる状態となります。

通貨の価値という観点では、当然通貨が買われて価値が上がる円高がより歓迎すべき状態。

しかしながら、輸出を行う企業にとっては円高が進むと、円転した時の手取りが少なくなる等の影響があり、メーカーを始め輸出で収益を上げている日本にとっては、円安=好影響、というイメージとなっています。

しかし。通貨の価値が下がって投資家が見向きもしない通貨となると、それこそ国債の発行ができず国が破産する、という事態の到来すらありえます。

自国の通貨の価値が下落して破たんした国は、世界史上で数多く存在していますが、自国の通貨の価値が向上して滅んだ国はありません。

過度な通貨の変動は問題も多いのですが、通貨安というのは基本的に通貨や国家にとって好ましい事態ではない、ということは頭の片隅で覚えておいても損はありません。

まとめ

一言で為替、通貨ペアと表現されますが、実は深堀すると非常に奥が深い世界となります。

FXトレードは為替を取引するものですが、厳密な意味においては通貨ペアを取引するもの、と言い換えることができます。

そして通貨ペアは、各通貨の綱引きでレートが決まっており、FXトレードで継続的に勝とうと思えば、対象とする通貨ペアを構成する2つの通貨に通じる必要が生じます。

よって少なくともFX初心者は、米ドル/円やユーロ/米ドルといった、流通量も多く、また通貨単体の状況も把握しやすい通貨ペアでのトレードを行うべきと考えられます。

通貨や通貨ペアの意味を理解することなくFXトレードに参入して、撤退に追い込まれる投資家が多いというのも現実です。

折角行うFXトレード、そもそもの仕組みを理解した上でトレードすれば、何も知らずにトレードして撤退に追い込まれた、という事態も防ぐことができます。

FXトレードに興味を持たれたら、為替とは?通貨ペアとは?という部分を、一度よく考えた上で参入してはいかがでしょうか?

そこには株とはまた違う面白みのある、トレードの世界が広がっています。

ABOUT ME
Arima
2014年からデイトレーダーやってます。 FXと株で毎日コツコツ頑張ってます。 nanairoでは主にお金・節約術に関する記事を執筆しています。