FXの自動売買って儲かるの?負ける人の特徴や勝率を上げる方法を解説
目次
FXの自動売買とは?
FXの自動売買は、新聞やテレビでも特集が組まれるほど人気がある取引方法です。これは、プログラムによって自動で取引を可能にしたものです。
これにより誰でも簡単に無料でプロに近い取引ができるようになりました。知識が浅い初心者でも投資に参加することが可能になります。
プログラムを選択するだけなので、誰でもできて投資経験が無い主婦やサラリーマンでも投資が可能になる話題の投資方法です。
自動売買は、自動売買システムを使って、人が売買注文の判断をすることなくトレードを行い続けるものです。
また、システムが自動で注文を出すタイプや注文のタイミングを通知してくれるタイプなど色々なタイプがあります。この自動売買システムについて解説します。
FX自動売買は、新聞やテレビに取り上げられるほどの人気と実績
日本経済新聞
<マネックス証券のロボットシステム>
日経新聞でも自動売買は度々ニュースとなって報道されています。
また、電子版やインターネットでも日経は度々自動売買に関する情報の特集を組んで発表しています。いかに注目が高いかがわかります。
経済番組で有名なWBS(ワールドビジネスサテライト)
<WBS 1年間で70万稼いだ主婦の話から>
東京テレビのワールドビジネスサテライト(経済番組)でも自動売買の特集が組まれました。片手間で70万円稼いだ主婦の話など、注目の高さが伺えます。
自動売買によって人間が寝ている間でもFX取引が継続されて24時間いつでも利益を出す可能性があります。
自分でトレーディングして勝てない人には是非調整してみるべき方法です。
では、実際FXの自動売買って儲かるの?おすすめできる?
FX取引を初めて行う方が、まずは注目するのが自動売買ではないでしょうか。
FXなら低金利の銀行と比べても夜寝ている時、仕事をしている時に勝手にシステムが取引してくれ、場合によっては利益を出してくれるのです。自動売買にはそんなイメージが付いている方も多いでしょう。
その一方で、そんな成功に懐疑的になっている方もいるはずです。インターネットを見ると、FXの必勝法や成功、巨大な利益を得た話などが沢山出てきます。
数億円単位は無理にしても、数万円単位で月に稼ぐなら自分でもできるような錯覚に陥ります。
ただし、錯覚というからには、現実的にはそんなに甘い世界ではないことくらい想像できるでしょう。それは。投資家の9割が損をしていると言われているからです。
ただし、全く自動売買がおすすめできないかというとそういう訳ではありません。これから、その部分にフォーカスを当ててご説明します。
色々ある自動売買システム
<インヴァスト証券の自動売買システム>
自動売買は、パソコンやクラウドでFXトレードを自動で行うソフトウェアで、PCの場合はPCのCPUに依存するのでクラウドよりは遅い場合があります。
もちろん、FX用にご自分で使い勝手をカスタマイズしている場合は、クラウド同様の速さで注文が出せます。
クラウド上で動かす場合は、予めクラウド上で設定されているソフトウェアを動かすことになりますが、プロバイダーの障害や停電に関係なく自動的に動かすことができるという利点もあります(もちろん、障害が起きている間契約者であるトレーダーは別の端末からアクセスして確認する必要があります)。
自動売買≒シストレ
システマチックに売買を行うことを、総称して「システムトレード」と呼んでいます。最近では、自動売買というとシステムトレードを指すようになってきました。
自動売買を使う場合は、最初に売買を始めるにあたって売買条件をトレーダーの手で設定したり入力したりしなければなりません。
そして、その条件に従って自動売買システムが動き、条件に合った売買だけ自動的に注文を出していきます。
また、システムの中にはそのような人が最初に設定する条件までも自動化されている場合もあります。
FX自動売買の種類
FXの自動売買システムにもいくつか種類があり、高機能になればなるほど人が操作しなければならない部分が減るように出来ています。
また、高機能であればあるほど、システムの依存度が高くなります。そうなればシステムの出来不出来が直接収益に影響するようになります。
それでは、4つのFX自動売買システムについてご紹介します。
裁量トレード型
裁量トレードとは、トレーダーが自分の手で注文を行えるシステムです。
一見、自動売買システムと矛盾しているように見えますが、システムは注文タイミングを指示するだめだけのものです。
実際の発注はトレーダーの判断に委ねられているという形の自動売買システムです。
ストラテジー選択型
予めストラテジー(売買ルールのこと。売買システム、売買ルール、売買プログラムと呼ぶこともあります)が複数用意されていて、トレーダーはストラテジーを選択して投資スタイルを決定するタイプのシステムです。
それぞれのストラテジー成績、切り替えなども自動で行うことが可能なシステムも開発されています。
リピート発注型
トレーダーが最初に設定した発注(注文)条件が成立すると発注、決済を自動的に行い、それを繰り返すタイプのシステムです。
為替レートが上がる・下がるといった形を繰り返すということがこのシステムの前提になっているので、設定は簡単ですが上放れ(うわっぱなれ/一気に大きく上昇して直前の価格から大きく価格上昇して取引されること。その逆が下放れ)などの一方的な方向性には対応できないというウイークポイントがあります。
プログラミング型
色々な発注方法をプログラミング化して稼働させるタイプの自動売買システムです。
既にストラテジーが用意されているストラテジー選択型と異なり、トレーダー自身がストラテジーを作成できるので、若干ビギナーには扱いにくいのが難点です。
ただし、中には予め作成されたストラテジーがある場合やプログラムが用意されているものもあります。
ちなみにストラテジーって?
ストラテジーは直訳すると戦略、戦術のことです。
この自動売買システムで、ストラテジー型の中には自動売買の条件が組み込まれて、システムはそれに従って自動的に注文処理を行います。
ストラテジーは考え方や目標がそれぞれあり、色々なパターンが想定されています。
例えば以下のような考え方です。
- 買いは慎重、売りは迅速
- トレンドに対して常に逆張り
- 特定の経済指標、株価指数に連動
といった形です。
そして、自動売買システムの中にはストラテジーごとの運用成績を比較できるものもあります。
それを参考にして勝率の高いストラテジーをトレーダーが選択したり、入れ替えたりして運用します。
もちろん、ストラテジー自体を入れ替える自動化システムも既に存在しています。
このストラテジーは、有名な投資家や著名なファンドマネージャーといった投資のプロ達が考案したり設計したりしています。
FX会社によっては、このストラテジーそのものを選択するツールを提供している会社もあるくらいです。
自動売買で負ける人の特徴
自動売買で勝つにはどうしたらいいのでしょうか?
自動売買の経験がないと、自動的にシステムが売買するのにどうして負けるのか理解できない方もいるでしょう。
システム自体には、投資のプロが考えた理屈が反映されているので、負ける気がしません。
しかし、現実的には個人投資家のほとんどが勝てない状況です(損ばかりではありませんが)。
また、投資家の中には手動売買でトレーディングをしている方もいるはずなので、必ずしも「自動売買だから手動売買だから」という理由で勝てないとは決まらないはずです。
結論から言うと、自動売買であろうと手動売買であろうと、それなりの仕組みの理解と対応が必要になります。
自動売買と名前が付いていますが、自動売買を使っても勝てない人の多くは、自動売買なのに自動にしていないということがあります。
これは、具体例で考えるとドルが上昇トレンドにある時、1ドルが119円を超えて120円になろうとしている時、自動売買システムがドル買いを自動的に選択します。
しかし、反落を考えて投資家が自動売買システムのドル買い注文を取消、自分でドル売り注文を入れてしまいます。
つまり自動売買システムなのに人がシステム介入して、せっかくのシステムストラテジーは意味がなくなってしまいます。
もしかしたら、この自動売買が勝てるかもしれないストラテジーなのに、人が色々な心情や状況を考えてぶち壊してしまうのです。
人がシステムと最も違う部分は恐怖心です。自分の投資が失われてしまうかもしれないという恐怖です。恐怖心を克服すれば自動売買システムに全てを任せてしまえばよいはずです。
冒頭の主婦が全くの初心者だったにも関わらず70万を稼いだという理由は「色々知らなかったから恐怖心さえ生まれなかった」ために、全てを自動売買システムに預けて成功したのかもしれません。
自動売買で勝率を上げる方法
では自動売買システムを利用して勝つにはどうしたらいいのでしょうか?
どの自動売買システムを選ぶかによっても変わってきますが、最低限守る決まり事を、自分自身で決めておく必要があります。
①自動売買システムの邪魔をしない
先ほどの例でもありましたが、せっかく自動売買システムが注文を出しているのに、人がキャンセルしてしまいました。
これは歯痒いこともあるでしょうが、一旦はシステムが出そうとしている注文をそのままにしておくことです。
優れたストラテジーに則ってシステムが注文を出そうとしていても、取り消すことで利益を出すことも損失を限定することもできなくなってしまいます。
それと同時に自分の判断で手動注文を行わないことです。
買うタイミング、売るタイミングがシステムのストラテジー通りでないために、手動で注文を出すこと自体が自動売買システムの目指している利益の邪魔になることがあります。
仮に利益確定となった場合でも、システムはもっと利益を伸ばして売る、反対売買でリスクヘッジして保有し続けるつもりだったかもしれません。手動判断はそれらを邪魔していることになります。
②短期間で結果を求めない
自動売買システムは、ある程度の期間の中で利益を出すようになっています(もちろんそうでないシステムもあります)。
短期運用が前提となっているストラテジーでも最低でも1~2か月、中期運用なら半年は必要です。運用期間中は利益だけでなく損切があるかもしれません。
それを理解して運用すれば良いのですが、開始直後に損切が発生すると初心者や短気な方はストラテジーが問題で勝てないタイプのものだったとすぐ判断してしまいます。
そして、他のストラテジーを選択してしまい、結果的にストラテジーの実力を判断することなく終了してしまいます。
そのためストラテジーの設定期間は、必ず前提となっている条件を満たすまでは運用したほうが良いでしょう。
③特定の自動売買システムやストラテジーに固執しない
もちろん特定の1つのストラテジーに固執しすぎるのも問題です。
ストラテジーに見切りをつけるのは早くても意味がありませんが、損失があまりにも多くなってきたら固執せず切ってしまいます。
運用している最中の値動きの特徴を「相場つき」と呼びます。この相場つきによっても最も適したストラテジーが変わります。
上昇トレンドに有効なストラテジーは、逆の下降トレンドには力が発揮できません。
このような環境の変化を見て、自動売買システムやストラテジーを乗り換えるようにしていきます。この部分は人の手によるしかありません。
④恐怖心を捨て去る
恐怖心は、時には自動売買ルールを阻害することもあるでしょう。もちろん手動でも同様です。これが短期投資に失敗する人の最大の要因といっても過言ではありません。
恐怖心が起こす問題とは、早すぎる利益確定や遅すぎる損切で、そのことが原因で塩漬けポジションが生まれて資金効率が悪くなり、リスクばかりが大きくなることです。
恐怖心の克服は簡単ではありません。運用資金はゲームのメダルだと考えて、50万円の損失は50メダルの損失だと考えるようにしていくくらいでないと、恐怖心はなかなか克服できません。
ホリエモンは「紙幣は紙屑」といってお金に惑わされる人を揶揄していましたが、これこそが商売人の恐怖心を見事にクリアした結果なのではないでしょうか。
一方で、システム介入してしまう人を投資に向いていない人だと決めつけられないこともあります。常識があり、常勝の波に乗れる人なのかもしれません。
人が一旦怖いと思い始めたことを克服するのは容易ではありませんが、考え方の角度や方向性を決めて、たまには考え方をすり替えたりしながら、自分の考える目的に従って行動の一貫性を保つことが大切なのではないでしょうか。
リスクを知った上で、自動売買中は手動にしないことを守り抜くようにしてみてください。
結局、FX自動売買は儲かるのかどうか?
自動売買が儲かるかどうかという問いですが、自動売買の仕組みや得意分野をよく理解して利用していくことで、儲かる確率を上げていくことです。
- ある程度の期間運用する必要があれば期間中は手動介入しない
- 損ばかり連発するなら乗り換える