投資信託を始める前に理解しておいた方が良いことはいくつかあります。
そのひとつが、「パッシブ型」「アクティブ型」といった投資信託の運用方法の種類です。
この2つの運用方法にどんな違いがあるのか知っておくことは、投資信託を取引する上で非常に重要です。
今回は、「パッシブ運用」と「アクティブ運用」の投資信託の違いについて詳しく解説していきます。
投資信託を始める前に理解しておいた方が良いことはいくつかあります。
そのひとつが、「パッシブ型」「アクティブ型」といった投資信託の運用方法の種類です。
この2つの運用方法にどんな違いがあるのか知っておくことは、投資信託を取引する上で非常に重要です。
今回は、「パッシブ運用」と「アクティブ運用」の投資信託の違いについて詳しく解説していきます。
パッシブ運用とは、特定の指数に連動する投資成果を目指した運用方法です。
指数(インデックス)に連動することから「インデックス運用」とも言います。
運用目標とされる「ベンチマーク」が特定の指数になるので、
するように運用することを目的とした投資信託です。
例えば、日経平均株価という指数をベンチマークとした場合、
日経平均株価が3%上がれば、その投資信託も3%上がる
というように市場と同じように動くことを目指す運用方法ということです。
【パッシブ型の投資信託のメリットデメリット】
メリット | デメリット |
手数料が安い | 市場の相場次第 |
透明性が高い |
リスクを回避する努力をしない
|
アクティブ運用とは、市場平均(ベンチマーク)以上の投資成果を目指した運用方法です。
アクティブ運用は、ファンドマネージャーというがプロの投資家が、今後上昇しそうな資産や銘柄を選択して構成された投資信託のことです。
そのため、良くも悪くもファンドマネージャーの実力に大きく左右します。
また、ファンドマネージャーは、投資資産の中で相場が下落するなと予想するものがあれば、損失のリスクを回避するためにポートフォリオの調整を行ったりします。
【アクティブ型の投資信託のメリットデメリット】
メリット | デメリット |
市場平均を上回る利益を得れる可能性がある | 手数料が高い |
リスクを回避する努力をする | 長期的にはパッシブ型に勝てないファンドがほとんど |
投資信託の2つの運用方法についてご紹介しましたが、初心者が始めるならパッシブ型の投資信託がおすすめです。
最後にその理由を分かりやすく解説していきます。
先ほどもご紹介しましたが、アクティブ運用の投資信託は、信託報酬(運営管理費用)などの手数料負担がパッシブ運用に比べて大きい商品がほとんどです。
アクティブ型のコストが高い理由は明確で、ファンドマネージャーがベンチマークを上回ることを目指して運用しているため、その労力が手数料に反映されているわけです。
市場の指数に連動するパッシブ型と違って、相場下落時にはファンドマネージャーが必死に資産を守ってくれるアクティブ型の方が、その人件費がかかるということですね。
しかし、いくらそういった長所があるといっても、投資初心者の方にとって高コストの投資信託は、運用の利回りを減らすものなので、まずはコストの低い投資信託を選んだ方が堅実です。
これも先程述べましたが、アクティブ型の特徴は、市場平均「ベンチマーク」を上回る運用を目的としているため、このベンチマークと比較して運用結果はどうだったかが大事な指標になってきます。
その際、市場が上昇傾向である時にベンチマークを上回っていれば問題ないのですが、市場が下降傾向な時にベンチマークを上回っていても、資産自体は減っているケースが多々あるのです。
例えば、あるアクティブファンドの運用成績がマイナスであっても、市場平均が-20%で、そのファンドが-10%の成果だった場合、「運用成果の良いアクティブファンド」になってしまうのです。
一見、市場の動きよりも上手に運用できている投資信託に見えるのですが、利益が減っているのであれば、投資する意味がありませんよね。
確かに市場の動きよりも上手に立ち回れるファンドということは、市場平均が上昇傾向にある際、大きなリターンを期待できるかもしれません。
しかし、これがいわゆるハイリスクハイリターンな投資になるのです。
そのため、初心者の方には、パッシブ型の投資信託で手堅く運用することをお勧めします。
これがパッシブ型の投資信託を選んだ方が良い決定的な理由かもしれません。
市場平均を上回る運用成果を目的としているアクティブ型ですが、実際にベンチマークを上回る運用結果を出しているアクティブファンドは少ないのです。
もちろんあることにはありますが、直近3年間のファンド実績をみると、パッシブ運用を上回る成果を出したアクティブ運用は全体の約4分の1しかないのです。
そして、このパッシブ運用を上回る25%のアクティブファンドを選ぶという時点で、初心者の方には向いていない投資信託と言えます。
もちろん投信取引に慣れてきてから、そういった高い収益を期待できるアクティブファンドを探すのは投資信託の醍醐味ですが、まずは低コストのパッシブ運用の中から投資信託を選んだ方がリスクが少ないのでおすすめです。