MENU

投資信託の売却・解約時のコストについて解説!信託財産留保額とは?

 

保有している投資信託を解約・売却して、現金に換金する際にコストがかかることがあります。

それが「解約手数料」と「信託財産留保額」です。

ただし、どちらとも投資信託の解約または売却時に必ず発生するコストというわけではありません。

買い付けた投資信託によります。

なお、手数料がどれくらいかかるかは、その投資信託の目論見書などに明記されています。

ですので、投資信託を購入する際には、こういった手数料にも解約時のことを考えて確認しておくことが大切です。

今回は、そんな投資信託を売約・解約する際のコストに焦点を当てて、詳しく解説していきます。

 

目次

投資信託の売却・解約時にかかるコスト

投資信託を現金に換金する際にかかるコストは2種類あります。

ただ、これは先ほども述べましたが、どのファンド(投資信託)でも必ず必要になるわけではありません。

解約時にコストが一切かからない投資信託も多数あるので、これは頭に入れた上で下記をご覧ください。

解約手数料

名前通り解約時にかかる手数料のことです。

ただし、この解約手数料に関しては、多くの投資信託で必要ありません。

本当にごく一部のファンドに存在する手数料です。

信託財産留保額

投資信託の専門用語なので少し難しいかもしれませんが、これがいわゆる「投資信託を途中で解約・売却する場合に発生するコスト」と考えて下さい。

信託財産留保額が取られる理由

投資信託という金融商品は、多くの人からお金を集めて大きな資金を作り運用しています。

そのため、運用側からみると、資金が安定的に供給されなければ、そのファンドの維持・運用も安定できないことになるわけです。

したがって、投資信託を途中で解約・売却したりする際には、解約者にコストを負担してもらうことで、同じファンドに投資している人たちのマイナス分を少しでも補う的な意味合いを持つのが「信託財産留保額」なのです。

このコストは、実際に直接支払うわけではなく解約時に差し引かれます。

なお、信託財産留保額も、ある商品とない商品に分かれます。

信託財産留保額は何%くらい取られるの?

購入手数料や信託報酬などと同様、信託財産留保額もきちんと明示されています。

なので、投資信託を購入するときは、このコストにも必ず目を通しておきましょう。

取られる手数料は、当然購入したファンドによって違いますが、0.1%~0.5%が一般的です。

この手数料も、信託報酬などと同じように低いに越したことはありません。

途中で信託財産留保額を廃止する商品も

また、その投資信託の資金の出入りの状況等を鑑みて、信託財産留保額を途中で無くすケースも結構あります。

これは、信託財産留保額を撤廃しても、その投資信託の運用に問題はないと判断したためです。

ある程度の資金が貯まったら、解約・売却したい人からお金を負担してもらわずとも、運用上大きな問題はない、と開示することで新規の投資家への印象も良くなるからです。

ETFの場合

ETFの場合、信託財産留保額は一切かかりません。

ETFは、株式のようなタイムリーな取引が可能なので、売却時には売買手数料がかかります。

投資信託とETFの売却にはこうした違いがあることも覚えておきましょう。

投資信託を売却するタイミングと基準価額の関係

次は、投資信託を解約・売約して換金する際に、どういった基準で価格が決まるのか、その仕組みを解説していきます。

ここは株式と大きく異なるポイントなので、投資信託を始めようと思っている方はぜひご参照ください。

基準価額が決定するタイミングは?

投資信託を解約する際、基準価額がいくらになるかによって、手元に入ってくるお金が決まります。

投資信託は、株式のようにタイムリーに売却できるものではありません。投資信託の基準価額が決まるのは1日1回です。

投資信託は、国内や海外の様々な資産に投資しているものなので、日々基準価額は変動します。

さらに、その投資信託によって基準価額が決まるタイミングは全く異なります。

一般的に、国内の株式型ファンドや債券型ファンドなどは、その日のうち(※夜間)に基準価額が決まり、翌日取引履歴などに反映されたり、新聞にも投資信託の基準価額が掲載されます。

海外に投資しているファンドについては、現地の市場との時差や為替レートの関係もあり、基準価額が決まるのは翌営業日中(夜間)が多いです。

投資信託を解約するタイミングはいつ?

色々なケースが想定できますが、例えばどういった時が「解約に適したタイミングなのか」、ここで詳しく解説します。

  • 基準価額が自分が想定していた金額に到達
  • ファンドの運用成績が悪い
  • ポートフォリオ(資産配分)の調整目的
  • 資金流出が続いて投資する価値がないと判断

こういった場合が解約のタイミングと言えるでしょう。

特に、ファンドの運用成績の良し悪しは、分かりやすいかと思います。

ちなみに運用成果が悪いについては、リーマンショックのような世界の市場全体が悪いときは仕方がありません。

売るタイミングの「運用成果が悪い」というのは、他ファンドと比較して個別に悪いという意味です。

また、投資の資産配分のバランス、例えば「国内株式型40%、国内債券型60%」で決めていたが、取引を繰り返していくうちに「国内株式型70%、国内債券型30%」になってしまったら、当初のバランスに戻す必要が出てきます。

これを「リバランス」と言い、これも重要な解約タイミングです。

このように、投資信託を解約するタイミングには色々あるということを覚えておいて下さい。

解約・売却してからお金が入金されるタイミング

投資信託を解約・売却する場合、最も気になることは、「いつそのお金が自分の口座に入金されるか」ではないでしょうか?

まず、入金されるタイミングに関しては、

  • 投資信託の種類
  • 銀行や証券会社などの取引先

によって全然違います。

これは、上記でも述べたように、基準価額が決定するタイミングも異なるためです。

一般的には、「解約注文をした日から4~6営業日」くらいと考えて下さい。

ただ、4~6営業日なので、土日祝を挟んだ場合は入金日はもっと伸びます。

また、同じ日に解約した場合も、午前中と夕方では変わったりもします。夕方だと翌日扱いになるのでそこからの営業日で数えるようにして下さい。

まとめ

以上、投資信託の売却・解約時のコストについて詳しく見てきました。

信託財産留保額についてはお分かりいただけたでしょうか?

投資信託を取引する上で大切なことに、その投資信託のコストが一体どれくらいかかるのかというものがあります。

購入手数料、信託報酬、信託財産留保額など投資信託にはいくつかのコストが必要になってきます。

投資信託を選ぶ際に、そういったコスト情報は絶対に記載されていますので、事前にチェックしてから購入するようにして下さいね。