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青汁の3大原料と言われるケールや大麦若葉、明日葉は何が違うの?

 

青汁に使用される野菜には様々な種類がありますが、ケールや大麦若葉そして明日葉といった3つは青汁の主原料の中でも代表格となる野菜ですよね。

青汁を選ぶにあたって製品に使用されている主原料をチェックする際には、これら3つの野菜の名前をよく見かけるかと思います。

「どれも青汁によく使われているから、栄養価が優れた野菜なんだろうな」とは感じるものの、3つの野菜の違いについてはよく分かりませんよね。

今回こちらでは青汁三大原料と言われるケール、大麦若葉、明日葉の特徴の違いを比較することで、目的によっての選び方を見ていきます。

ケールや大麦若葉そして明日葉の違いをきちんと知ったうえで解消したい悩みや好みに合っている青汁を選び、効率良く体の嬉しい変化を実感できるようになりましょう。

 

目次

ケール、大麦若葉、明日葉のそれぞれの特徴は?

ケール、大麦若葉、そして明日葉はそれぞれ様々な栄養素や成分を豊富に含む野菜ではありますが、特に多い成分や「この野菜だからこそ摂取できる」という特有成分が異なります。

はじめに、それぞれ含まれている主な成分の特徴から何が違うのかについて見ていきましょう。また、下記でご紹介します成分や栄養素の含有量はそれぞれ100gあたりの数値となっています。

1.ケールの特徴と主な成分を観てみよう

特徴

まず、ケールの特徴として挙げられるのが、ビタミンの中でもビタミンCとビタミンEそしてビタミンの一種である葉酸が豊富でミネラル成分を多く含んでいるという点です。

また、特徴となる成分として、下記の2つの成分はケールだからこそ摂取できる成分もあります。

  • イソチオシアネート
  • メラトニン

豊富に含まれる成分

ビタミンCとビタミンE

まず、ケールは他の野菜よりもビタミンCとビタミンEの含有量が1番多く、ビタミンCは81mg、ビタミンEは2.8mgとなっています。

ビタミンCやビタミンEは抗酸化作用(体内の活性酸素を除去したりその働きを抑制したりする作用)に優れているビタミンとされていますから、活性酸素による老化スピードを遅らせるアンチエイジング効果に役立てられますよ。

ミネラル(カルシウム、マグネシウム)

ケールはミネラル成分の中でもカルシウムとマグネシウムの含有量は断トツで、カルシウムは220mg、マグネシウムは44mg含まれています。カルシウムに富むことで知られる牛乳の含有量が110mgですから、ケールのカルシウム含有量はその2倍と数値の高さが分かりますね。

カルシウムは骨や歯の生成・強化に役立つことで知られるミネラル成分ですが、加えて神経の過剰な興奮によるイライラや情緒不安定を防ぐ際に役立つ「神経の働きを整える作用」が期待できますよ。

加えて、ケールに含まれている植物性のカルシウムは、牛乳に含まれている動物性のものよりも吸収率に優れていて、より効率的なカルシウム不足の解消に役立てられるとされています。

また、生命維持や様々な活動を助ける体内酵素をサポートするミネラル成分であるマグネシウムは、骨や歯の生成にも関わっています。

葉酸

ビタミンの一種である葉酸は120μg含まれていて、赤血球や細胞の生成に必須となる成分です。

特に、妊娠・授乳中のお母さんは必要となる成分とされていて、お腹の中の赤ちゃんの健やかな成長のために積極的に摂取したいですね。

特徴となる成分

イソチオシアネート

イソチオシアネートとは抗酸化作用に優れているポリフェノール成分の一種で、主にキャベツやケールといったアブラナ科に分類される野菜に含まれています。

したがって、イソチオシアネートはケールだからこそ摂取できる特徴的な成分と言えますよ。

イソチオシアネートは最近の研究によってガンの予防に役立つ成分であることが判明しました。

というのも、ガンの原因となる発ガン物質の働きを抑制したり、ガン細胞になる前の段階である異常細胞の増殖を抑えたりといった抗ガン作用が見込めるとして注目を集めています。

メラトニン

ケールに含まれているメラトニンは睡眠ホルモンの一種で、寝付きや目覚めを良くしたり睡眠の質を高めたりと、健やかな睡眠習慣には欠かせない物質と言えます。

ケールに含まれているメラトニンは、加齢と共に増加する「寝付きが悪くなる」「朝までぐっすり眠れない」といった睡眠に関するトラブルの改善に嬉しい成分ですよ。

2.大麦若葉の特徴と主な成分を観てみよう

特徴

次に、大麦若葉の特徴として挙げられるのが、大麦若葉の特有成分である「イソビテキシン」のほか、SOD酵素や鉄分そして葉緑素の含有量の高さになります。

豊富に含まれる成分

鉄分

大麦若葉にも様々なミネラル成分が含まれていますが、特に鉄分の含有量が多く4.2mgとなっています。

鉄分は赤血球内に存在するヘモグロビンの生成に使用されるミネラル成分で、摂取量が不足すると鉄欠乏性貧血が生じる恐れが高くなります。

したがって、月に一度の生理に伴う失血や食事制限によるダイエットから鉄分が不足しがちで貧血体質の女性だけでなく成長期の子供、そしてお腹の中の赤ちゃんの血液生成に多くの鉄分が必要となる妊娠中のお母さんは積極的な摂取が必要となりますよ。

葉緑素

葉緑素はクロロフィルとも言われる物質で、緑色の植物や藻類に「緑の色素」として含まれています。

葉緑素は胃や腸の蠕動(ぜんどう)運動を促進する効果が見込めるとされています。

これは整腸作用に優れているとして有名な食物繊維と似た作用ではありますが、食物繊維よりもサイズが小さいので、食物繊維では届かない細かな部分の便や老廃物といった不要な物質の吸着・排出が望めますよ。

また、葉緑素は体内に存在する余計なコレステロールを吸着・排出する性質があるとされているので、血圧やコレステロール値の低下に役立てられる物質とも言えます。

特徴となる成分

イソビテキシン

イソビテキシンとは大麦若葉に含まれるフラボノイド(植物に存在するポリフェノール成分)の一種で、最近では抗酸化作用に優れている機能性成分として人気を集めています。

イソビテキシンはSOD酵素と同様に抗酸化作用による健康・美容効果が期待できる成分です。

これら2つの成分の成分を両方含む大麦若葉はアンチエイジング効果に優れている主原料と言えるかもしれませんね。

SOD酵素

SOD酵素とは「スーパー オキサイド ディスムスターゼ」の略で、訳すと「活性酸素を除去する酵素」という意味になります。

SOD酵素は私達の体内にもともと存在する酵素の一種で、その「活性酸素の除去効果」によって活性酸素から引き起こされる「細胞の酸化」を抑制する作用が期待できます。

私達の体内にもともと存在するSOD酵素ですが、年齢を重ねるごとに生成量が減少するほか、酵素自体が持つ力も低下します。

したがって、食品に含まれているSOD酵素を補うことで年々不足していくSOD酵素の働きをサポートすれば、老化に伴うシミやシワそして肌のたるみといった肌トラブルだけでなく、動脈硬化をはじめとした生活習慣病の予防に役立てられますよ。

アンチエイジング効果による健康・美容に嬉しい作用から、体の中から健やかになりたいですね。

SOD酵素はケールや明日葉そしてルイボスといった食品にも含まれていますが、その中でも大麦若葉での含有量はトップレベルとなっていますよ。

3.明日葉の特徴と主な成分を観てみよう

明日葉の特徴

最後にご紹介します明日葉は、ビタミンKやビタミンEそしてビタミンAに変換されるβカロテン、食物繊維やカリウムの含有量に富むほか、特有成分としての「カルコン」、ポリフェノール成分の一種「クマリン」が含まれている点が特徴として挙げられます。

豊富な成分

ビタミンK、ビタミンE

まず、明日葉にはと他の野菜よりも多くの含有量を誇るビタミンKが500μg、他の野菜よりは控えめではありますがビタミンEは1.3mg含まれています。

上記の通り、ビタミンEは抗酸化作用に優れているビタミンで、健康や美容に嬉しいビタミンです。一方、ビタミンKは骨の形成を促進したり血管の中でも動脈の健康を保ったりと、健康維持に欠かせないビタミンの1つです。

βカロテン

明日葉のβカロテン含有量は5300μgと野菜の中でもトップレベルで、βカロテンは強い抗酸化作用を誇るほか、体内でビタミンAに変換されるカロテノイドの一種です。

ビタミンAは皮膚や粘膜の健康維持に役立ったり、粘膜の強化から病原菌やウイルスへの抵抗力の増強へと繋げられたりと、丈夫な体作りには嬉しいビタミンです。

ビタミンAは水には溶けないものの油には溶ける「脂溶性ビタミン」に分類されるため、尿とともに排出できない性質から過剰摂取に注意しなければならないビタミンです。

しかし、βカロテンからは体内で必要となるビタミンAの量だけ変換が行われるので、過剰摂取に陥る心配がありません。

食物繊維やカリウム

明日葉が他の野菜よりも高い含有量を誇る成分としては、食物繊維(5.6g)やカリウム(540mg)も挙げられます。

カリウムはミネラル成分の1つで、体内に存在する余計なナトリウム(塩分)や水分の排出に役立てられます。

したがって、塩分の過剰摂取による体内の水分量の増加に伴う高血圧やむくみの改善に嬉しい作用を持つミネラル成分と言えますよ。

一方、食物繊維は整腸作用からスムーズなお通じへと目指せられるほか、肥満や高血圧の予防に嬉しい作用が期待できる成分です。

というのも、食物繊維は体内の余計なコレステロールや老廃物などの不要な物質の吸着・排出を、そして血糖値の急激な上昇の抑制といった作用が見込めるからです。

特徴となる成分

カルコン

明日葉の葉や茎を刻んだ際に「粘り気のある黄色の液体」が滲み出てきますが、この液体に含まれている成分こそカルコンです。

カルコンはフラボノイドの一種で、抗酸化作用だけでなく抗菌作用に優れていることから注目を集めている成分です。

こうした作用が期待できるカルコンは、免疫力の向上やガンの抑制さらには体内の老廃物や余計な水分を排出するデトックス効果が見込めるとされています。

クマリン

クマリンは香り成分として多くの植物に含まれるポリフェノールの1つで、抗酸化作用や抗菌作用そして血栓防止作用があるとされる成分です。セリ科・ミカン科・マメ科・キク科に分類される植物に特に多く、セリ科に分類される明日葉にも多く含まれています。

クマリンは血栓防止作用から血流改善や脳梗塞・心筋梗塞の予防に役立てられるほか、血行不良から生じるむくみの効率的な解消にも嬉しい成分となります。

また、抗酸化作用に加えて抗菌作用が見込めることから、疾患の原因となるウイルスや病原菌の侵入や増殖を防いだり死滅させたりと健康維持に役立てられますよ。

主な成分やカロリーを比較してみよう!

ケール、大麦若葉、明日葉それぞれ100gに含まれる主な栄養素とその量を表にしてまとめましたので、より多く摂取したり補ったりしたい成分や栄養素の比較に役立ててくださいね。

ケール 大麦若葉 明日葉
ビタミンC(mg) 81 7 41
ビタミンE(mg) 2.4 2.8 1.2
ビタミンK(μg) 210 377.4 500
カロテン(μg) 2900 2589 5300
食物繊維(g) 3.7 4.2 5.6
カルシウム(mg) 220 30 65
マグネシウム(mg) 44 16 26
鉄分(mg) 0.8 4.2 1
カリウム(mg) 420 228 540
葉酸(μg) 120 40 100
カロリー(kal) 28 39 33

※カロリー(kal)は、それぞれ100gあたりに含まれる値となります。

※g[グラム]>m[ミリ]>μ[マイクロ]になります。

1g=1,000mg=1,000,000μgと1/1000下がっていくので、1μg=0.001mgになります。

ケールや大麦若葉そして明日葉での栄養素や成分の含有量には違いがあるものの、どれも豊富な栄養素・成分を誇ることが分かりますね。

また、僅かな差ではありますがカロリーではケールが1番少なくなっています。

しかし、どれも低カロリーで栄養価に富む野菜と言えますから毎日の生活に上手く青汁を取り入れて、それぞれの成分から期待できる効果を実感していきたいですね。

ケール、大麦若葉、明日葉、それぞれの味の違いってあるの?

上記のように、ケールや大麦若葉そして明日葉では含有量が高い成分や特徴となる成分など、それぞれの野菜ごとに栄養価での違いがあることが分かりました。含まれている成分やそれから期待できる効果も青汁選びでは大切です。

しかし、どれだけ栄養価に優れている野菜が主原料として使用されていたとしても、習慣として継続的な飲用がなければ得られるはずの実感も得られなくなります。

したがって、含まれている成分の他にもそれぞれの主原料が持つ味を知り、多くの種類の中から無理なく続けられる青汁を選ぶことが重要になりますよ。

次に、ケールや大麦若葉そして明日葉の味の特徴についてご紹介します。

①ケール

まず、栄養価に優れていることから青汁に使用されることの多いケールですが、青臭さや苦味といった独特のクセが強いという嫌な特徴があります。

今では販売会社の独自技術によってケールならではのクセが少なくなっているものの、青汁に初めて挑戦する人にとっては苦味や青臭さが強く感じられて抵抗感を抱くこともしばしばあります。

②大麦若葉

大麦若葉は他の野菜と比べるとクセが少なく、青汁としての飲用の場合には「抹茶のような味」と無理なく続けやすい味となっています。

大麦若葉は他の野菜と比べても、1番無理なく続けやすい味わいと言えます。

③明日葉

セリ科の植物に分類される明日葉の仲間として挙げられるのは、同じセリ科であるパセリやセロリといった野菜です。

パセリやセロリには特徴的な香りや苦味があるように、明日葉にもセリ科ならではの独特の香りや少しの苦味があります。

明日葉はケールほどクセが強くは無いものの、飲みやすさでは大麦若葉と同程度あるいは劣るといった位置にあります。

3大原料の目的別の選び方は?

青汁を毎日の習慣として取り入れるに際し、人によって健康維持や不足しがちな成分の補給など青汁を飲む目的があるかと思います。

ケールや大麦若葉そして明日葉では特徴となる成分や味が異なりますから、青汁を飲む目的に合った製品を選ぶとより効率的なアプローチが可能となりますよ。

最後に、健康維持や解消に役立てたい症状そして飲みやすさなどのケースごとに、ケールや大麦若葉そして明日葉の3つの野菜の中でどれが使用されている青汁が適しているのかについて解説いたします。

健康維持が目的の場合

まず、動脈硬化や糖尿病といった生活習慣病の予防に役立てながら、健康維持を目的として青汁を飲む場合には、明日葉や大麦若葉が主原料として使用されている青汁がお勧めです。

というのも、大麦若葉にはSOD酵素、明日葉にはカルコンやクマリン、とそれぞれ抗酸化作用に優れた成分を豊富に含まれているからです。

美肌を目指して飲む場合

美肌を目指すにあたって欠かせない栄養素こそがビタミンCです。

ビタミンCは抗酸化作用に優れているほか、肌の潤い保持に欠かせない「コラーゲン」の生成に関わりますしメラニン色素生成の抑制・排出に役立ちますよ。

したがって、美肌を目指して青汁を飲む場合には、ビタミンCの含有量が最も多いケールが主原料として使用されている青汁がお勧めです。

また、青汁からビタミンCの積極的な摂取やビタミンCの補給を行いたい場合にもケールは適していますよ。

カルシウム不足が気になる場合

カルシウム不足からリスクが高まる骨粗しょう症をカルシウムの補給から予防するには、カルシウムの含有量がトップレベルであるケールの青汁が適しています。

ケールではカルシウム含有量が高いだけでなく、吸収率に優れた植物性ものですから効率的な補給が可能となりますよ。

特に、お腹の中の赤ちゃんの成長のために多くのカルシウムが必要となる妊娠中のお母さん、ホルモンの関係から将来的に骨粗しょう症になりやすいとされている女性は、カルシウムの摂取を意識的に行っていきましょう。

まとめ

たくさんの種類が展開されている青汁の中でも、三大主原料として挙げられるケール・大麦若葉・明日葉は栄養価に優れた野菜です。

しかしながら、それぞれ成分や味に異なる特徴がありますから、飲む目的や求める味わいに合った野菜が主原料として使用されているものを選ぶようにしたいですね。

また、どれだけ優れた効果が期待できる青汁であったとしても、毎日続けての飲用無くしては嬉しい効果を実感することができません。

「毎日無理なく続けられる味」そして「含まれる成分とそれから期待できる効果」を擦り合わせたうえで、最も合っていると納得できる青汁を選ぶことが何よりも大切です。

様々な種類がある青汁からお気に入りの製品を見つける際には、今回こちらでご紹介しました内容を思い出していただければ幸いです。