青汁は水筒やペットボトルで作り置きして大丈夫?栄養素は壊れないの?
牛乳や豆乳そして野菜ジュースといった飲み物は、1リットル容器に入っていますよね。一方、青汁はジュースタイプや冷凍タイプそして粉末タイプといった様々な種類で1杯分ごとに小分けされています。
小分けにされている青汁は「飲みたい時にパッと作ってサッと飲める」というメリットがある反面、「飲むたびに何度も作らなければならない」と面倒に感じられる人も中にはいるのではないでしょうか。
飲むたびに作るのが面倒だと、「たくさんの量の青汁を作り置きしておけば飲みたい時に簡単に飲める」と考えるものです。しかしながら「ほとんど全てのタイプで小分けがされているのには理由があって、青汁は作り置きに適していないのでは?」とも感じられますよね。
こちらでは、青汁を習慣として摂取する際に知っておきたい「青汁の作り置き」に関する基礎知識から注意点についてご紹介します。
目次
青汁は水筒やペットボトルでの持ち運びに適していない
青汁を水筒やペットボトルなど入れ物に入れて持ち運ぶのはあまりオススメはできません。
青汁の栄養成分が持ち運び中に沈殿したり、内側に青汁のニオイや粉末がこびり付くことが多いです。
またその他にも、以下のような問題があることが大きな理由です。
【理由①】ビタミンなど大切な栄養素が壊れてしまう
ビタミン類やミネラル類そして食物繊維などの栄養素を誇る青汁ですが、作り置きをしてからの時間経過が長くなればなるほど光・熱・水分・酸などによって栄養素が破壊されたり悪くなったりするものが多くあります。
特に粉末タイプの青汁の場合には、粉末状では長期間品質の安定性が保たれているのですが、水に混ぜた途端、急激に成分が失われたり悪くなったりします。
中でもビタミンCや大麦若葉や明日葉などに含まれるSOD酵素は、時間経過と共にどんどん失われていく性質があります。
せっかく豊富な栄養素が含まれている青汁でも、時間が経過したものであれば得られる栄養素がめっきり少なくなってしまいます。
つまり、新鮮な野菜のほうが古いものよりも栄養価に富むように、青汁もまた作ってすぐに飲んだ方が豊富な栄養素を摂取できるのです。
どうせなら、青汁も作りたてで栄養が損なわれてないフレッシュな状態で飲むようにしたいですね。
【理由②】衛生面に問題が起きやすい
水筒やペットボトルなどの容器は、いくら殺菌・除菌を意識して綺麗にしていても時間経過と共に雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。
特に、多くの主原料となる野菜の成分が混ざり合っている青汁は、他の飲料と比較しても雑菌が繁殖しやすい飲み物です。
青汁が生野菜の絞り汁から作られている以上、雑菌が繁殖して悪くなりやすいのです。
容器に入れた青汁を日の当たる場所に長時間放置したり、気温・湿度が高い状態が長く続いたりすれば当然容器の中の青汁は悪臭を放つほどに悪くなってしまいます。
最悪の場合には長期間放置していた青汁の中で繁殖した雑菌を取り込むことで食中毒が生じる恐れもあります。
青汁が無添加で保存料が使用されていないからと言って、作ってすぐに悪くなるわけではありません。
しかし、保存容器の衛生状態や保存状態によっては、青汁はすぐに悪くなってしまいます。
こうした衛生面での問題を避けるためにも、作り置きをせずに「飲みたい時に作る」飲み方が1番だと言えますね。
【理由③】ペットボトルでの作り置きはさらに注意が必要
同様にペットボトルに青汁を入れて持ち歩くには、栄養素面・風味・衛生面の問題からオススメはしません。
下記で詳しくご紹介しますが、どうしてもペットボトルで持ち運びたい場合には極力口を付けずに、毎回コップに移し替えて飲む方がオススメ。
一度口を付けると口内の菌も逆流してプラスされ、さらに雑菌が繁殖する大きな要因になってしまいます。
また、ペットボトルだと水筒のようにあまり何度も使い回すのはさらに衛生面に悪いです。
使い回す場合は内側に付いた粉末青汁がなかなか落ちないなどの問題もありますので、一晩浸け置きしてから徹底洗浄し、使用限度も2回程度に抑えておくのが良いかと思います。
したがって、粉末青汁を水に溶かした「飲み物としての青汁」をペットボトルに入れて持ち歩く場合も、衛生面や栄養面でリスクが伴います。
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どうしても青汁を作り置きしたい時のポイント
加熱処理されている青汁で行う
まず、青汁の製法には「非加熱処理」と「加熱処理」の2種類があります。
熱を加えずにフリーズドライをはじめとした会社独自製法で粉末化する「非加熱処理」に対し、「加熱処理」では原料を加熱して乾燥させて粉末化しています。
非加熱処理で生成された青汁には生野菜から摂取できる酵素や栄養素が豊富に入っているのですが、加熱処理された青汁の栄養価が低いということではありません。
加熱処理が行われた青汁の中にも栄養素に富むものがありますし、含まれている栄養価は壊れにくいため作り置きに適しています。
なので、青汁を作り置きで飲む際には、栄養価が失われやすい「非加熱処理」のものではなく、栄養価が壊れにくい「加熱処理」のものを選ぶようにしましょう。
なるべく1日分のみを作るようにする
青汁を作り置きする際には、なるべく1日分のみを作るようにしましょう。
いくら作り置きが可能な青汁だからと言っても、何日も置いておくと栄養素が失われるだけでなく衛生面でのリスクも伴いますよ。
可能であれば作った日に飲み切る
1日分を作るように心掛けていたとしても、どうしても残ってしまうことがありますよね。
そんなときには勿体無さから「明日に持ち越そう」と思ってしまうものですが、これは青汁に豊富に含まれている栄養素をみすみす逃してしまうことになります。
青汁に含まれている栄養素は時間経過と共にどんどん失われていくのですから、栄養素をもれなく摂取するには作った日に飲み切ることが大切ですよ。
保存するなら低温で保管する
高温・多湿そして日の当たる場所など、その日の環境によって青汁はすぐに傷んでしまいますから、低温での保管を心掛けてくださいね。
冷蔵庫の保存でも時間経過と共に栄養素が壊れたり青汁自体が傷んだりしますから、できる限り早めに飲むようにしましょう。
飲む時にはよく混ぜる
青汁に多く含まれている食物繊維をはじめとした成分は、作り置きしておいた容器の中で沈殿しますから飲用時にはよく振る・よく混ぜるようにしてくださいね。
粉末タイプであれば直前に開封して飲む
しかし、職場や外出先で青汁を摂取したい場合には、「飲みたい時に飲む分を作る」方法は何かと不便ですよね。
そこで、外出先や勤務先で青汁を飲む場合には、ペットボトルに入ったミネラルウォーターを持っていき、飲む直前に粉末タイプの青汁を開封し、入れてシェイクすれば良いのです。
飲む直前に粉末青汁と水分とを混ぜれば、青汁をフレッシュな状態で口にすることが可能となります。
つまり、少し手間は掛かりますが粉末青汁と水分とを別々に携帯すれば、衛生面や栄養面での問題をクリアできるのです。
当然、一度作って口にした青汁は放置しておくと悪くなりますし、栄養面でも問題が生じます。
したがって、ペットボトルに入れておく水分も100ml~200mlと飲みきれる程度にしておきたいですね。
また、口からの雑菌の侵入を極力防ぐために口から少し離して口を付けないようにしたり、コップに移し替えて飲んだりといった工夫もお忘れなく。
ペットボトルは洗いにくい形状からどうしても溜まった雑菌の繁殖には注意してください。
洗浄をきちんと行うにしても、2回程度の使用に留めておいてこまめに替えるようにしましょう。
青汁を作り置きすることのメリット
青汁を作り置きすることのメリットはなんと言っても、1杯ずつ準備する手間を省くことができる点です。
忙しい人や飲む時に毎回準備するのが面倒と感じる人にとっては、作り置きは面倒さを省いて青汁の習慣を継続しやすくなりますね。
まとめて作り置きしておけば飲みたい時に冷蔵庫から取り出して飲めば良いですし、家族でシェアする際には冷蔵庫に保管したものを個々で注いで飲むだけで済みます。
さらには、ペットボトルや水筒などの容器に飲む分の青汁を作り置きしておけば、持ち運びが可能で外出先や仕事中にも水分補給を兼ねて青汁を口にすることが可能です。
ただし、上述したようなデメリットがあることも知っておいてください。また、衛生面にはくれぐれも注意しましょう。
作り置きに適さない青汁があることも知っておこう!
作り置きを予め青汁を選ぶ上で気を付けたいのが、もともと作り置きには向いていない以下のようなタイプの青汁は選ばないということです。
酵素を含む青汁
まず、酵素が含まれている青汁は作り置きには適していません。
そもそも加熱処理が行われていない青汁は、生野菜をそのまま口にしなければ摂取することのできない酵素が豊富に含まれています。
酵素は私達の体内にも数多くの種類が存在していて、消化機能やエネルギー代謝のサポートなど様々な機能を担っています。
そんな酵素は加齢と共に次第に失われていくため、できるだけ多く食品から摂取して体内の酵素を補う必要があります。
生野菜の絞り汁から作られている青汁は、言わば生野菜の成分をもれなく摂取できる飲み物ですから、主原料となる野菜が持つ酵素を摂取することが可能です。
しかし、酵素は熱や時間経過によってすぐに死滅・死活するため、作り置きした青汁からは折角の酵素が得られなくなります。
SODを含む青汁
青汁の商品に酵素という文字が無かったとしても、「SOD」の記載があるものもまた作りおきには適していません。
SODとは酵素の一種のことで、主原料として使用される大麦若葉や明日葉などに含まれています。
このSODの最大の特徴としては、「老化の原因となる活性酸素を除去する」といった強力な抗酸化作用が期待できる点です。
活性酸素は私達の体内で生成される強力な酸化作用を持ち、外からやって来た細菌を酸化力でやっつける作用から健康維持には欠かせない物質です。
しかし、過剰に増加した活性酸素は外敵だけではなく本来なら守るべき細胞を酸化させて傷付け、老化の原因を生じさせてしまうのです。
増えすぎてしまうと厄介な存在となる活性酸素を除去するSODは、そのアンチエイジング効果から健康維持や美容に良い酵素と言われています。
優れた抗酸化作用を持つSODは酵素の一種ですから、当然時間経過や熱に弱くすぐにその嬉しい効果が失われてしまいます。
美容や健康を気にする人にとって大変ありがたいSODを青汁からきちんと摂取するには、やはり作り置きせずに作りたてを飲むことが大切ですよ。
冷凍タイプの青汁
高い栄養素が魅力的な冷凍タイプの青汁は、生野菜の搾り汁から生成した青汁を丸々冷凍したものなので、当然、保存料をはじめとした添加物は入っていません。
したがって、「すぐに飲めるように」とあえて冷凍保存しないでおくと、栄養素がどんどん失われるだけでなく青汁自体が悪くなってしまいます。
よって、冷凍タイプの青汁もまた作り置きには適していません。
確かに冷凍タイプの青汁は解凍する手間がかかりますが、冷凍タイプの長所でもある高い栄養素をもれなく摂取するには解凍してすぐに飲むのがベストですよ。
無添加の青汁
冷凍タイプの青汁以外にも、「無添加」で安全性が高い粉末青汁は数多く展開されています。
無添加の青汁では保存料や酸化防止剤といった食品添加物が使用されていませんから、安全性が高い反面でどうしても保存性は低くなります。
無添加の青汁は健康面で大変優れていますが、作り置きでは栄養素や衛生面でのリスクが高まりますから無添加の青汁も作ってすぐに飲むようにしましょう。
食の安全を考えて無添加のものを選ぶ際には、飲み方にも気を付けたいですね。
簡単に保存がきく青汁には添加物が多い?
数多くの商品が展開されている青汁の中でも人気を集めているのが、香料・着色料・保存料をはじめとした食品添加物が使われてない無添加青汁です。
特に、保存料はカビや細菌の繁殖を防いだり食品が腐るのを防いだりといった長期保存を目的として使用されます。
人気を集めている「無添加」の青汁は、当然保存料は使用されていませんから長期保存は不可能です。生野菜がすぐに悪くなるように、生野菜の絞り汁から製造している青汁もまた保存が可能な容器に入れて保存したり作り置きしたりすれば悪くなってしまいます。
裏を返せば、長期保存が可能な青汁には、保存期間を長くするために多くの保存料が使用されていると言っても過言ではありません。
食品添加物の全てが体に悪影響を与えるということではありませんが、中にはしっかりとした安全性の確認がとれてないと指摘される添加物があるのも現実問題として挙げられます。
したがって、「食の安全」を踏まえると、人の手によって加えられた添加物を極力避けたほうが好ましいと言えます。
「無添加」の青汁は保存料をはじめとした添加物が使用されていないからこそ、長期保存が不可能で、「飲みたいときに飲む分の1杯を作り、フレッシュな状態で飲む」というスタイルが主流となっていると考えても良いですね。
消費期限から見る「作り置き」に向かない青汁
市販されている青汁の商品の中でも多く見られる「粉末タイプ」「冷凍タイプ」は、それぞれ消費期限が異なります。
含まれている成分や摂取方法以外にも消費期限の違いにも気を付けながら、より自分に合った青汁を選べるようにしたいですね。
粉末タイプ
まず、粉末タイプの青汁の消費期限としては、6ヶ月~1年のものが多くなっています。
しかし、これはあくまでも未開封の場合での消費期限ですから、一度開封して空気に触れてしまえば当然栄養価が失われたり傷んだりします。
粉末タイプの青汁では個包装が採用されていますから、いつでも開封後すぐに飲めるようになっています。
もしも開封してしまったら半日以内に飲むように心掛けてくださいね。
冷凍タイプ
一方、冷凍タイプの青汁の消費期限としては、冷凍庫に保管した状態で3~6ヶ月のものが多くなっています。
野菜の絞り汁から生成した青汁を冷凍加工したものですから、生野菜をはじめとした生モノであることに変わりありません。
一度解凍したら消費期限にかかわらずに半日以内に飲むようにしましょう。
まとめ
青汁に含まれている栄養素をもれなくきちんと摂取するには、少し手間ではありますが「飲みたい時に1杯分を作り、早めに飲む」がベストな方法となります。
しかし、そういった手間はちょっと面倒だなと思う方は、上でご紹介したような青汁がオススメです。
また、飲むたびに作るスタイルが面倒に感じられ、青汁の習慣が続かない人にとっては「青汁の作り置き」は確かに有効な手段となります。
しかし、「青汁の作り置き」を想定した青汁習慣を希望される方は、今回こちらでご紹介しました青汁の選び方や注意点に気を付けてくださいね。
青汁に含まれている栄養素を毎日の習慣として摂取していく中で、青汁の選び方や作り方そして飲み方についても意識していきましょう。
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