ビッグローブは総合型のプロバイダで、光回線を含むほとんどすべてのインターネット接続手段をサポートしています。
このためサポートの手厚さなどには定評がありますが、お得度の方はどうでしょうか。
ずばり解説します。
ビッグローブは総合型のプロバイダで、光回線を含むほとんどすべてのインターネット接続手段をサポートしています。
このためサポートの手厚さなどには定評がありますが、お得度の方はどうでしょうか。
ずばり解説します。
ビッグローブは、元はNECの関連会社として、NECパソコンの販売促進用の「PC-VAN」というパソコン通信を提供する企業でした。
その後時代がパソコン通信からインターネット中心に移行すると、プロバイダに主要業務を変更しています。
2014年にNECから独立し、2017年1月にはKDDIのグループ企業となっています。
このため、今後はKDDI関連のサービスが充実していくものと期待されています。
とはいえ、元々が既存のインターネット接続手段のすべてをサポートする総合型のプロバイダですから、NTTの回線にもしっかり対応しています。
会社の資本関係の変更により、KDDI系の回線への対応が進んだとしても、他社の回線が切り捨てられることはないでしょう。
こうした性格を持っているので、ビッグローブはフレッツ光、光コラボレーションのどちらにも対応しています。
フレッツ光はNTT東西が最初にリリースした光回線サービスです。
回線提供とプロバイダが別契約となっている点に特徴があります。
しかし、この方法では料金徴収窓口が二箇所となり、またサポートの面でも面倒が発生するというので、「携帯電話のように窓口を統一して欲しい」という要望が増えてきました。
これらに対応する形で出てきたのが「光コラボレーションモデル」です。
光コラボレーションモデルでは、ユーザーとの初契約の窓口はプロバイダに統一されます。
プロバイダはこれまでよりも自由に価格設定等が行えるようになり、独自のサービスを付加して利用者に強くアピールすることができるようになります。
他方、NTT側は単にプロバイダに回線をレンタルするだけで済むようになり、人件費等のコストを削減できます。
光コラボレーションモデルは、このようにプロバイダを軸としてユーザー・プロバイダ・NTT三者がそれぞれ得をするシステムなのです。
中には単にNTTから卸してもらった回線をそのままエンドユーザーに転売し、プロバイダと別途契約させるような業者もありますが、
多くの場合、プロバイダが運営する光コラボサービスよりもメリットが薄くなってしまっています。
ビッグローブはプロバイダ主導型の光コラボレーション「ビッグローブ光」を運営している他、回線卸し型のサービスである「ドコモ光」の対応プロバイダにもなっています。
月額料金は一戸建てで4.980円、マンションタイプで3,980円とシンプルな価格体系となっています。
フレッツの回線種別によって基本料金が異なるということはありません。
ただし、後に紹介する各種の割引制度があり、auのケータイ・スマホを持っていた場合など、大幅な割引の適用を受けることができます。
一戸建て・マンションともに事務手数料として3,000円が必要です。
これに加え、工事費用が必要になります。
一戸建てで新規導入の場合標準工事費は30,000円です。これは750円ずつ40回の分割払いにすることも可能です。
マンションタイプの場合は、標準工事費が27,000円で、675円×40回の分割払いにできます。
導入する家屋が、一度フレッツ回線を利用していたもので、フレッツの契約を解除した後回線撤去工事を行っておらず、古い回線がそのまま使える場合は、一戸建て・マンションともに19,600円です。こちらも、490円ずつの40回払いにできます。
なお、ビッグローブ光の場合、土曜・休日に工事を指定した場合、3,000円が追加されます。
ビッグローブはクレジットカード払いだけでなく、各種銀行やゆうちょからの口座引き落としに対応しています。
すでにビッグローブの会員だった場合、これまで利用していた支払い方法をそのまま利用することが可能です。
なお、完全に新規でビッグローブ光を導入する場合、上記に加えNTTファイナンスによる回収代行サービスが利用できます。
こちらの場合、NTTの固定電話料金と支払いをまとめることが可能です。
転用の場合も月額料金は一戸建て4,980円、マンション3,980円で新規の場合と変わりません。
各種の割引制度によって一定期間、あるいは割引の適用条件を満たしている間価格が下げられる点も同じです。
原則的に転用の場合は工事が不要なので、事務手数料の3,000円のみが請求されます。
こちらも新規の場合同様、クレジットカード、銀行・ゆうちょ口座からの引き落とし、NTTファイナンスによる支払いが選べます。
転用前のプロバイダがビッグローブであった場合、支払い方式はそのまま引き継げます。
ビッグローブ光は基本的に3年単位の契約となっています。
このため、3年おきにやってくる更新月以外に解約をしようとすると、20,000円の違約金を請求されます。
ビッグローブの光電話サービスは、基本的にはフレッツ光で提供されている「ひかり電話」と同様のものです。
月額基本料金が500円と、一般固定電話回線の1/3程度になっており、番号の引き継ぎも可能です。
通話料金も割安となっているので、ネット接続と同時に加入しておきたいサービスだと言えます。
高速な光回線を利用し、各種テレビ放送の配信を受けるというサービスです。
これもフレッツ光で提供されているテレビサービスと基本的には同じものになります。
月額基本料金660円で、地デジ・無料BS放送が利用できます。
売りは「アンテナ設置の必要がない」などという点ですが、現代日本の住宅は一戸建てであれ集合住宅であれ、何らかの形でアンテナを持ち、テレビ受信環境を構築できているのが普通です。
アンテナを設置した場合は無料で同じテレビサービスを受信できるので、メリットを見出しにくいサービスだといえます。
原則的に「光コラボレーション」の速度はフレッツ光と同じです。
フレッツ光の場合、上限速度が1Gbps・200Mbps・100Mbpsの3種類のサービスがありますが、転用した場合はそれ以前の最高速度が引き継がれます。
転用したからといって、100Mbpsの回線が1Gbpsになることはありません。
もっとも、速度を引き上げる場合は光ファイバーの引き直しなどは必要がなく、家屋内に引き込んだ光ファイバーの末端に接続されている終端装置を交換するだけで可能です。
転用の申し込みをする場合、それまでのフレッツでの回線契約の内容をチェックし、低速なサービスであった場合高速なものに変更しておくとよいかも知れません。
ネット上にはよく「このプロバイダだから速い、遅い」とするクチコミ情報が見られますが、これらはあまり信用がおけるものではありません。
光回線に限らずインターネット接続の速度は、さまざまな要因によりリアルタイムで変動していきます。
「遅い」と感じた(これすら人により差が出ます)原因がすべてプロバイダにあるとは言えないのです。
先に述べたようにビッグローブは2017年1月からKDDIのグループ企業になりました。
この結果同じKDDIグループのauとの結びつきが強化され、auスマホ・ケータイを契約していたユーザーに対して、月額料金を値引きする特典が提供されるようになっています。
auスマホ・ケータイを契約している場合、一戸建て・マンションの別なく月額1,200円の割引が行われます。
また、契約していないユーザーに対しては25,000円のキャッシュバックが用意されています。
auスマホ・ケータイによる1,200円割引の他、「転用お申込み特典」により、24ヶ月間一戸建てだと月額200円、マンションタイプの場合月額400円の割引が行われます。
新規に回線を導入する場合に限り、一戸建て用の標準工事費30,000円、マンション用の標準工事費27,000円分がそれぞれキャッシュバックされます。
ビッグローブはKDDIグループ入りする以前から、独自の格安SIMのサービスである「BIGLOBE SIM」を提供しています。
「光☆SIMセット割」というのは、この「BIGLOBE SIM」とビッグローブ光に同時加入した場合に適用される割引です。
割引額は、月300円となります。
BIGLOBE SIMの最も安価な契約プランは、上限3GBのデータ通信プランで月額900円です。
SIMフリーのモバイルルータか、テザリング専用機を用意できれば、月額600円で簡易モバイルデータ通信環境を整えることができる計算になります。
ただし、割引額そのものは先に紹介したauとのセット割の方が高額になります。
auの携帯電話に加入していた場合や、加入していなくてもこれを機会にMNPでauに乗り換えようと考えている場合は、こちらの方が有利になることが多いでしょう。
①申し込み
公式ページから、加入の申し込みを行います。
②工事日程の調整
ビッグローブから確認の連絡が入り、工事日の調整を行います。
③機材送付と工事
ビッグローブ側からルータ等の機器が送られてきます。
またこれと前後して、指定業者がユーザー宅に訪問し、配線工事を行います。
④チェックと開通
工事終了後導通試験が行われ、パスすればインターネットへの接続ができるようになります。
①転用番号取得
NTTの公式ページから、転用認証番号を取得します。
②申し込み
公式ページから、加入の申し込みを行います。
③確認
ビッグローブから確認の連絡が入ります。
④機材送付と工事
ビッグローブ側からルータ等の機器が送られてきます。またビッグローブ側での内部工事の日程が通知されます。
⑤チェックと開通
工事終了後導通試験が行われ、パスすればインターネットへの接続ができるようになります。
Wi-Fiを利用した場合低速になり、使わないと速くなるのならそれはWi-Fi環境に原因がある可能性大です。
プロバイダに原因がある可能性は低いので、プロバイダのせいにする前に他の接続条件をよくチェックすべきでしょう。
ビッグローブは解約時に月割にしていた各種レンタル機器の精算も行わなければならないので、解約時の負担は比較的高めです。
ただし、ここにあるようにキャッシュバックもまた高額なので、キャッシュバック適用条件を満たした場合プラスマイナスゼロにできる可能性もあります。
ビッグローブは規模の大きなプロバイダなので、本体以外に代理店を使っての勧誘が行われることがあります。
ネット代理店ならともかく、現在では電話勧誘での契約はデメリットばかり多くてメリットがほとんどないので、対応しないようにすべきでしょう。
ビッグローブは、KDDIグループであるためauスマホ・ケータイと契約していた場合特にお得さが際立つプロバイダです。
auユーザーでフレッツ光を利用していた場合、お勧めの転用先だと言えます。
デメリットは、解約時の負担が比較的高めになるという点です。
キャッシュバック適用条件を満たす前に解約してしまうと、かなり痛い目にあうことがあります。