通信契約の解約には、何かと手間がかかるものです。
解約のための手続きが必要になるというだけでなく、それに付随してさまざまな問題が発生する可能性があるからです。
例えば「違約金」です。
真っ当な企業であっても、違約金はそれなりの金額になることが多いです。
さらに、複数の支払いが重なることで、予想外の出費を強いられる可能性も考えられます。
そこで今回は、「フレッツ光(西日本)」を解約する方法と、解約に際しての違約金の取り扱いなどについて解説します。
通信契約の解約には、何かと手間がかかるものです。
解約のための手続きが必要になるというだけでなく、それに付随してさまざまな問題が発生する可能性があるからです。
例えば「違約金」です。
真っ当な企業であっても、違約金はそれなりの金額になることが多いです。
さらに、複数の支払いが重なることで、予想外の出費を強いられる可能性も考えられます。
そこで今回は、「フレッツ光(西日本)」を解約する方法と、解約に際しての違約金の取り扱いなどについて解説します。
まず最初に、「フレッツ光を解約する理由」について少し考えてみましょう。
その最大の理由が「フレッツ光は遅い」「フレッツ光だとネットに繋がりにくい・勝手に切断されてしまう」といった通信品質にある場合は、以下のポイントをチェックしてください。
まずは、その原因が「デバイスの問題」にある可能性です。
パソコンやスマートフォンのスペックが低いと、通信速度の最大値が高くてもそれを活かせない可能性が高いです。
購入が随分前の話である場合は、買い替えたほうが良いでしょう。
比較的新しいデバイスの場合、本来のスペックだと問題ないことが多いのですが、何らかの理由でデバイスのスペックが低下している可能性が考えられます。
具体的には「ウイルスに感染している」とか「セキュリティソフト意外に余計なソフトが起動している」といったことです。
ウイルスは、きちんとしたセキュリティソフトを利用していれば問題ありませんが、後者の場合は不要なソフトが自動的に起動する設定になっていませんか?
設定を見直し、不要なソフトは起動しないようにする、もしくはソフト自体を削除してください。
デバイスの次に考えられる原因が「周辺機器の問題」です。
これも基本的にスペックの低さが問題となります。
何年も前に購入した周辺機器の場合は、家電量販店等で買い替えて高スペックなものに交換してください。
また、パソコンをお使いの場合は、無線接続でインターネットを利用するという選択肢もあります。
しかし、一般的には無線接続よりも有線接続のほうが通信が安定しやすく、機器とデバイスの間の距離の影響をあまり受けません。
有線接続に切り替えるか、もしくは無線接続環境を見直してください(ルーターとデバイスの間の距離や設置物など)。
インターネットに接続するにあたって、「利用時間によって通信品質が異なる」という場合は、上記とは異なり、解約しなければならない可能性もあります。
上記の問題は、使用する通信機器のスペックの問題でした。
そのため、仮に解約して別の回線契約に乗り換えても、根本的な原因であるマシンスペックの問題を解消できていないので、通信速度や繋がりやすさも改善しませんでした。
しかし、利用する時間帯や曜日などの通信接続のタイミングによって通信品質が左右される場合は、上記の問題ではありません。
なぜなら、通信機器のスペックが低いことが通信品質を下げている場合は、利用する時間帯を問わず通信品質は低いままのはずです。
つまり、接続のタイミングによって通信品質が上下する場合は、回線契約に問題があるということになります。
では、フレッツ光の解約方法の解説・・・の前に、フレッツ光の契約方式について少し触れておきましょう。
そもそも「フレッツ光のインターネット」というものは、フレッツ光を単独で利用できるというわけではありません。
フレッツ光の契約は「回線契約」だけであり、これは「回線を利用する権利」のようなものです。
では、実際にインターネットサービスを提供しているのはどこかと言えば、一般的に「プロバイダ」と呼ばれている会社です。
つまり、フレッツ光でインターネットを利用すると言うことは、フレッツ光の提供会社であるNTTと、プロバイダの運営会社の2社と契約しているということになります。
ということはつまり、フレッツ光のインターネット利用に関する料金の支払いは、回線契約であるNTTに対する支払いと、プロバイダ料の支払いとに分かれるということになります。
イコール、料金発生のあるサービスが2社に分かれるということは、その「解約の手続きも2社分ある」ということになります。
それぞれの手続はそこまで大変ではありませんが、片方だけ解約してももう片方で月額料金が発生し続けるので注意が必要です。
これらを踏まえた上で、フレッツ光を解約する方法について解説していきます。
プロバイダ(※クリックすると外部サイトへ) | 電話番号 |
OCN | 0120-506-506 |
YAHOO | 0800-1111-820 |
BIGLOBE | 0120-860-962 |
plala | 050-7560-0033 |
@nifty | 0120-32-2210 |
Asahi Net | 0120-577-108 |
DTI | 0120-830-501 |
So-net | 0120-80-7761 |
Toppa | 0570-783-108 |
まずは、回線契約よりも先にプロバイダの解約手続きを終わらせておきましょう。
NTT回線契約は電話での解約となりますが、プロバイダの中にはインターネットでの解約が基本となっているところもあります。
つまり、インターネットの利用に差し支えがある状態では。プロバイダの解約にも支障が出るということになります。
上記に、主要なプロバイダをいくつか挙げてみました。
多くの場合は公式サイトから手続きするか、公式サイトに解約の方法が掲載されています。
ご利用中のプロバイダの公式サイトにアクセスし、解約方法について調べてから手続きを開始してください。
プロバイダの解約手続きが無事に完了したら、回線契約の解約手続きに移ります。
前述の通り、フレッツ光の解約は電話での手続きが必要になります。
以下の電話番号に連絡し、回線契約の解約手続きを開始してください。
解約の電話が済んだら、NTTの方で処理が行われ、その後に「返却キット」が自宅まで送付されます。
これは、フレッツ光の利用においてNTTからレンタルしている機器を返却するための返却キットです。
案内に従って、規定の方法で全てのレンタル機器を詰めて返却しましょう。
なお、フレッツ光を利用していた住居によっては、解約に伴って回線設備の撤去工事を実施する場合があります。
ほとんどの場合では回線設備を残せるのですが、一部のケースでは撤去工事を必要とします。
その点については、フレッツ光の解約手続きの電話で担当者から話があると思います。
必要な場合は撤去工事の日程等の話をきちんと聞いておきましょう。
撤去工事を実施する場合は、返却キットの代わりに撤去工事の担当者がレンタル機器を回収してくれるケースがあります。
次に、フレッツ光を解約するにあたって「違約金」がどのように発生するのかについて解説します。
まずは「光もっともっと割」と「どーんと割」です。
月額料金を割引してもらえる代わりに、規定の契約期間が自動更新されるプランです。
戸建てタイプとマンションタイプ、それと利用開始からの経過年数に応じて、解約金が決まります。
もっともっと割は戸建てタイプで5,000円~30,000円の解約金が、マンションタイプでは3,500円~10,500円の解約金がかかります。
どーんと割の場合も同様に、戸建てタイプで5,000円~30,000円、マンションタイプで3,500円~10,500円の解約金がかかります。
解約するタイミングによって負担額が異なりますので注意が必要です。
次に、初期工事費用の支払いが残っている場合です。
フレッツ光の初期工事費用はそれなりの金額になりますが、これを分割払いで支払うことが可能です。
多くの場合、30回払いで工事費用を支払う契約を結んでいるかと思います。
もし、解約時に工事費用の支払いが完了していない場合は、解約時に残債を一括で支払う必要があります。
もし、割引サービス(毎月の工事費用相当分を割り引いてもらうことで工事費用が実質無料になるキャンペーン等)を利用している場合は、解約の時点で割引が終了し、残りの分割払いは一括で請求されることになります。
最後は「プロバイダの違約金」です。
これはフレッツ光の違約金とは異なるもので、プロバイダが規定している条件に従って違約金が発生します。
主要なプロバイダをいくつか取り上げてみましょう。
プロバイダ | 最低利用期間 | 違約金 |
OCN | 2年間 | 5,000円 |
YAHOO | 2年間 | 5,000円 |
BIGLOBE | 2年間 | 5,000円 |
plala | 無し | 無し |
@nihty | 2年間(ホーム) | 3,000円 |
Asahi Net | 1年間 | 2,000円 |
DTI | 無し | 無し |
so-net | 無し | 無し |
Toppa | 2年~3年 | 5,000円~30,000円 |
このように、「最低利用期間」が設定されているプロバイダ契約の場合、規定年数が経過するまでに解約した場合は違約金が発生します。
どういったプロバイダのどういった契約内容であるかによって、違約金の有無とその条件が異なります。
次に、フレッツ光を解約する際に気をつけておきたいポイントについて解説します。
まずは「初期工事費の分割払い」がまだ完了していない場合です。
前述の通り、初期工事の分割払いが残っている場合、残債は解約時に一括で請求されます。
フレッツ光の工事費用の分割回数は基本的に30回です。
なので、1回あたりの支払額はそこまで大きくないのですが、完済までに2年半かかる計算になります。
そのため、フレッツ光の解約時に工事費用の支払いが済んでいないことは多いです。
次に、「解約月の月額料金」に関して解説します。
解約するタイミングは人によって異なります。
同様に、回線契約における「異なるタイミングで解約される場合」の月額料金の取り扱いも、契約内容によって異なります。
フレッツ光の場合、回線契約の月額料金は解約のタイミングによる日割り計算で請求されますので、いつ解約しても損をすることはありません。
ただし、「固定電話の基本料金」や「その他オプションの月額料金等」および「一部のプロバイダの月額料金」についてはその限りではありません。
特にプロバイダは利用者ごとに異なるので、利用規約を確認して解約月の月額料金の扱いについて調べておきましょう。
次に、「電話番号」の扱いについて解説します。
固定電話サービスを利用している場合、回線契約を解約する際に同時に解約扱いとなります。
つまり、利用中の電話番号についても解約に際して廃止となります。
固定電話を利用しているということは、そのご家庭に対して連絡する際の連絡手段となります。
場合によっては、仕事に関係する連絡先にも電話番号を知らせていることもあります。
もし、電話番号が廃止になれば、今まで利用していた電話番号を知っている連絡先全員に電話番号変更の通知をしなければならなくなります。
ですが、場合によってはこの電話番号を別の電話サービスに引き継ぐことが可能です。
NTTの電話加入権を持つ電話番号の場合、事前にNTTに連絡することで電話番号を別の電話サービスに移すことができます。
逆に、フレッツ光の電話サービスで発番した電話番号の場合は、番号を別サービスに移動できません。
簡単に言えば、フレッツ光加入前からアナログ電話を利用しており、フレッツ光加入時に光電話にこの電話番号を移している場合であれば、加入権があるので電話番号が移せます。
よくわからない場合は、NTT西日本に連絡して、番号を移せるかどうか確認しておくと良いでしょう。
次に、メールアドレスの取り扱いについてです。
プロバイダによってはメールアドレスを取得できる場合があります。
しかし、解約に伴ってメールアドレスも失効してしまいます。
これを回避する方法としては、プロバイダごとに用意されている「メールアドレスを残せるプラン」に変更することです。
この場合、解約と同様にインターネットは利用できなくなりますが、メールアドレスなどの一部のサービスは残せます。
メールアドレス以外にどのようなサービスを残せるかについては、プロバイダごとに異なります。
ただし、インターネットサービスほどではないとしても、月額料金がかかります。
大抵の場合は数百円で済みますが、それも積もれば相応の金額になります。
メールに関しては、無料で利用できる「フリーメール」がありますので、ひとまずそちらにデータを移行しておき、回線契約を乗り換える場合は乗り換え先のプロバイダのメールを利用するという方法もあります。
最後に、フレッツ光の解約を「解約金0円」で解約する方法について解説します。
まず、基本となるのは「更新月内に解約する」ということです。
回線契約やプロバイダというものは、解約時に必ず違約金や解約手数料がかかる仕組みにはなっていません(一部例外はありますが)。
フレッツ光においても、契約しているプランごとに更新期間が設定されています。
更新期間内の解約については、違約金等の支払いが必要ありません。
プロバイダの場合は「最低利用期間」であるため、この期間を過ぎたらいつ解約しても違約金は発生しません。
回線契約が2年契約の場合であれば、プロバイダの最低利用期間も最長で2年間であるところが多いので、更新期間中の解約であれば自動的にプロバイダの最低利用期間も経過している可能性が高いです。
ただし、この場合でも「工事費用の分割払いの残り」が残っている可能性があります。
とは言え、2年間利用している場合であればほとんど工事費用も残っていないと推測できるので、金銭的負担は最小限に抑えられます。
次に、「光コラボレーション」に乗り換えるという方法です。
光コラボへの乗り換えの場合、違約金がかかりません。
もし、フレッツ光から別の回線契約に乗り換えることを計画している場合、光コラボの回線契約から乗り換え先を選ぶことをお勧めします。
ただし、乗り換え先の光コラボに「フレッツ光で利用中のプロバイダ」が無い場合は、プロバイダも変更する必要があります。
この場合、フレッツ光のプロバイダは解約することになり、最低利用期間が経過していない場合は違約金が掛かる可能性があります。
最後に、「違約金を払わずに解約する」という方法ではなく「支払った違約金を補填してもらう」というアプローチの方法です。
具体的な方法としては「キャッシュバックキャンペーン」を実施している回線契約に乗り換えるという方法です。
光回線契約の中には「乗り換え元の違約金を全額負担」とか「キャンペーンで◯万円をキャッシュバック」といったタイプのキャンペーンを実施していることがあります。
特に前者はおあつらえ向きのキャンペーンであり、要するに違約金等の支払いは一時負担しなければならない代わりに、同じ金額(またはそれ以上の金額)を受け取ることで帳消しにするという方法です。