近年、光コラボレーションサービスにはさまざまな業者が参入してきています。
「iSmartひかり」は、企業向けの電話回線リセーラーというビジネスを行っていた企業が提供する光コラボレーションサービスです。
iSmartひかりの基本情報
iSmart(アイスマート)ひかりとは
iSmartひかりを提供しているのは、フォーバルテレコムという会社です。
この会社は、電話回線のリセーラーというビジネスをメインにしていました。
リセーラーというのは、NTTなどのような回線業者から電話回線を調達し、主に企業ユーザーに対して付加サービスを付けて契約をする、という企業です。
通信系のサービスのノウハウがあり、なおかつある程度の営業基盤を持っていたため、これらを活かして光コラボレーションサービスに進出してきました。
光コラボレーションは、NTT東西が各種プロバイダと提携して提供している新しい光回線のサービスです。
これまでは回線業者・プロバイダと別々の契約だったものを、プロバイダに一括し、料金支払の手続きを簡素化しました。
また、サポート窓口も一本化されています。
プロバイダ側では、NTTから回線を借りて光回線業を始められるようになったため、参入企業が増えています。
フォーバルテレコムも、こうした流れに乗って新規参入してきた企業の一つだと考えられます。
iSmartひかりの料金
iSmartひかりは、公式ページで料金を公開していません。
料金だけでなく、他のサービス詳細も紹介されておらず、あるのは光コラボレーションであればどこの業者のものでもあてはまる、基本的な情報に過ぎません。
料金の詳細は、以下のような形になります。
なお、基本的にiSmartの接続料金は、ベースになっているフレッツ光の回線タイプによって異なります。
①フォーバルテレコムが公開している基本的な月額料金
東日本の一戸建て
NTT東日本が提供している一戸建て向けフレッツ光のサービスには、
- 「ファミリータイプ」
- 「ファミリーハイスピードタイプ」
- 「ギガファミリータイプ」
があります。
「ファミリータイプ」は最高速度100Mbps、「ファミリーハイスピードタイプ」は200Mbps、「ギガファミリータイプ」は1Gbpsになります。
フレッツ光の回線だけの料金だと、ファミリータイプ/ファミリーハイスピードタイプが月額5,200円(プロバイダパック割り引き適用で実質4,900円)、ギガファミリータイプが5,700円(プロバイダパック割り引き適用で実質4,600円)になります。
iSmartの接続料金は、ファミリータイプ/ファミリハイスピードタイプの回線を利用した場合5,200円、ギガファミリータイプを利用した場合5,400円です。
NTT東日本の場合、ギガファミリータイプだとオプションで無線機能付きホームゲートウェイをレンタルするサービスがありますが、そちらを利用した場合5.700円です。
東日本の集合住宅
フレッツ光の集合住宅向けの配線は、まず「光配線かVDSLか」で分かれます。
マンションの建物内部に光ファイバーケーブルを配線できない場合(ほとんどがこれです)は、従来電話回線を使ったVDSL接続の「フレッツ光ネクストマンションタイプ」になります。最大速度は100Mbpsです。
光配線ができた場合、最大速度200Mbpsの「マンションハイスピードタイプ」と1Gbpsの「ギガマンションスマートタイプ」が選べます。
さらにこれらは、同じ集合住宅内での契約者数でプランが変わってきます。
契約者数が4以上だと、「ミニ」、8以上だと「プラン1」、16以上だと「プラン2」です。
回線の契約タイプごとのiSmartの料金は、以下の表のようになります。
回線種別 | 契約タイプ | 月額料金 |
ギガマンションスマート | ミニ | 4,050円 |
タイプ1 | 3,450円 | |
タイプ2 | 3,050円 | |
マンションハイスピード | ミニ | 3,850円 |
タイプ1 | 3,250円 | |
タイプ2 | 2,850円 | |
マンション | ミニ | 3,850円 |
タイプ1 | 3,250円 | |
タイプ2 | 2,850円 |
西日本の一戸建て
西日本の回線の場合、無線つきホームゲートウェイのレンタルがなく、回線料金はタイプの別なくすべて5,400円となります。
西日本のマンション
西日本の場合、マンションでも回線タイプ別の価格差はありません。
このため、運良く光回線が導入できれば、他の場合よりも有利になります。
回線種別 | 契約タイプ | 月額料金 |
ギガマンションスマート | ミニ | 4,500円 |
タイプ1 | 3,700円 | |
タイプ2 | 3,200円 | |
マンションハイスピード | ミニ | 4,500円 |
タイプ1 | 3,700円 | |
タイプ2 | 3.200円 | |
マンション | ミニ | 4,500円 |
タイプ1 | 3,700円 | |
タイプ2 | 3,200円 |
②代理店の月額料金
iSmartひかりの場合、代理店を通すと月額料金に差が出てくることがあります。
ネット代理店「光コラボおとくナビ」を利用した場合、以下のようになります。
東日本
- 一戸建て5,700円
- マンション3,680円~
西日本
- 一戸建て5,010円
- マンション3,580円~
③初期費用
初期費用は、フレッツ光用の初期費用ほぼそのままとなっています。
新規契約の場合の事務手数料が800円、転用の場合の事務手数料が1,800円です(フレッツ光の料金表には「転用」はありません)。
標準工事費は宅内作業がつく場合一戸建て18,000円、マンション15,000円です。
宅内作業なしの場合、一戸建て・マンションともに7,600円です。
すでに配線があってそれを再利用する場合は2,000円になります。
転用の場合には、工事費はかかりませんが、回線のプランの変更がある場合(ファミリーハイスピード→ギガファミリーなど)は、工事費が必要となることがあります。
電話サービス(料金は東日本・西日本共通)
電話料については、最も基本的な1番号1回線の一般向けタイプで月額500円です。
iSmartひかりの運営会社は回線リセーラーであるため、他にもさまざまな利用プランを用意していますが、ほとんどがオフィス向けなので、一般ユーザーが利用することはあまりないでしょう。
個人向けサービスはNTTのひかり電話に準じたもので、通話料金も同等です。
テレビサービス
テレビサービスについては、月額450円で地上波デジタル・無料BSの視聴が行えるもののみが設定されています。
iSmartひかりの速度はどうなの?
光コラボレーションの回線速度は、フレッツ光と原理的に変わりません。
ただ、プロバイダ側のユーザー増加と設備増強のタイミングの食い違いで、局地的かつ一時的に渋滞が発生する可能性が高まる場合があるのみです。
iSmartは比較的マイナーなプロバイダなので、ユーザー数が少なく渋滞が発生する可能性は低いといえますが、設備の方が大手プロバイダのような本格的なものでない可能性があるため、局地的にユーザーが増えたところでは渋滞発生が他と比較すると発生しやすくなるかも知れません。
iSmartひかりの契約方法(申し込み~利用開始まで)
転用の場合(フレッツ光を利用中)
①転用承諾番号取得
NTT東西の公式ページから、転用承諾番号を取得します。
②契約
iSmartの公式ページから、申し込みを行います。
③工事の通知
加入者宅の工事は必要ないため、光ギガ社内での作業になります。完了すると通知が来ます。
④開通
ルーター等の設定変更を行うと、インターネットに接続できるようになります。
新規の場合(フレッツ光を利用していない)
①契約
iSmartの公式ページから、申し込みを行います。
②工事の通知
申し込み内容の確認が行われ、工事日のスケジュールを調整します。
③工事
加入者宅での工事が行われます。工事担当者がやってくる場合は、立ち会いが必要です。
④開通
ルーター等の設定変更を行うと、インターネットに接続できるようになります。
iSmartひかりを実際に利用した人の口コミを紹介
「知名度がない」
マイナーな業者であるため、ユーザーによっては不信の念を抱かれることがあるようです。
ただし、サービス品質は、プロバイダがどこであっても光コラボ・フレッツ光すべてほぼ同等になります。
「速度に対する不満」
回線速度はプロバイダのブランドによって大きな差は出ませんが、知名度の低い業者の場合、何かあったらすべてプロバイダのせいにされてしまうことが多いようです。
「光回線の速度低下の原因は」
光回線の速度低下の最大の原因は、集合住宅タイプの共有ユーザーが一斉にネットアクセスをした時に発生する渋滞です。
プロバイダが原因となっていることは実は少ないのですが、一般にはそうは受け取られていないようです。
iSmartひかりの契約におすすめのキャッシュバックキャンペーン(新規申し込み限定)
光コラボおとくナビ
上で紹介した「光コラボおとくナビ」ではiSmartひかりに新規加入した場合25,000円のキャッシュバックを行う、というキャンペーンを実施しています。
ただし、iSmartひかりでは光コラボの目玉である「スマホや格安SIMでの料金割り引き」サービスが提供されておらず、キャッシュバックがあったとしても長い目で見たらキャリア系プロバイダなどより不利になるケースが多くなります。
電話はガラケー音声通話で料金は最低限しか払っていない、という人の場合、こうしたキャンペーンを利用した方が有利になります。