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インターネット固定回線の選び方は?プロバイダや申込するまでの流れを徹底解説

 

インターネット接続には無線接続と固定回線がありますが、安定性と速度を考えれば固定回線の方が有利です。

その固定回線にはどのような種類があるのか、今現在ならどれを選べば一番オトクなのか、詳しく説明していきます。

目次

固定回線には大きく分けて3種類ある

インターネット接続用の固定回線にはさまざまなものがありますが、現在主に使われているのは光回線・ケーブルテレビ・ADSL(電話線)の3種類です。

①通信速度が速い、1番人気の「光回線」

現在ある他のどの通信媒体よりも高速な光ファイバーを使った接続手段です。

どの業者でも「一戸建てタイプ(ホームタイプ)」と「マンションタイプ(集合住宅タイプ)」の2種類が提供されています。

ホームタイプは加入者宅までダイレクトに一本の光ファイバーを導入するもので、非常に高速でかつ安定しています。

マンションタイプは、集合住宅の建物全体に光ファイバーを導入し、それを加入者の居住している部屋に分配するというものです。

この分配用の配線には、主に一般電話回線が使用されます。

ただし、VDSLという短距離向けの高速通信方式が使われるので、ADSLよりは高速になります。

ホームタイプの最高速度は下り1Gbpsというのが標準です。

他方、マンションタイプの多くは、最高速度は100Mbps程度になってしまいます。

②地域で強い「ケーブルテレビ」

難視聴地域の放送視聴用に整備されたケーブルテレビですが、インターネット接続にも転用されています。

ケーブルテレビの配線には、その名の通り同軸ケーブルが使用されていましたが、今では光ファイバーに置き換えられつつあります。

媒体的には光回線と同一になりつつあるのですが、ケーブルテレビの場合あくまでもメインはテレビ放送であり、ネット接続の契約はテレビとセットになるのが基本です。

テレビを視聴するユーザーからすればかなり割安になるのですが、テレビは見ない、という人にとっては経済的メリットは薄くなります。

また、テレビ放送のうち有料BS・CSについては光回線のオプションサービスとして提供されることが多く、ケーブルテレビでなければ見られないというわけでもありません。

ただ、地上波や無料BSについては、光回線では原則視聴できないので、こちらを重視するのならケーブルテレビ一択となります。

都市部のマンションなどでは、建築時期が古くてインフラ整備が追いつかず、ケーブルテレビインターネットしか利用できない、というところもあります。

逆に、地方の一戸建てでは今ではケーブルテレビを導入する意義はまずなく、ケーブルテレビでのインターネット接続は、検討する必要すらないレベルになっています。

③昔ながらの電話回線「ADSL」

NTTによるフレッツ光の回線網は、日本の大部分をカバーするようになりましたが、まだ利用できないところがわずかに残っています。

こういうところでも、電話回線が導入可能なら、この電話線を使ってADSLで接続することができます。

ADSLは、本来音声での通話しか想定していなかった電話回線に、規格外の高周波を通すことによって高速通信を実現する技術です。

人間の声を前提に設計された電話線で、コウモリに通話させているようなものだと考えてください。

本来の規格外の通信方式であるため、収容局と加入者宅との距離が一定以上になると、急激に通信速度が落ちたり、外部からのノイズに弱いという特徴があります。

しかし現在ではADSLの技術はかなり進歩し、遅いながらもそこそこ安定した通信を確立できるようになっています。

速度は最大で50Mbps程度で、今後さらにスピードアップされるという見込みはありません。

今の時代、固定回線を新規で申し込むなら絶対に「光回線」がおすすめ!

ケーブルテレビは光回線に比べ、「料金が割高」「速度が遅い」

先に述べたように、現在のケーブルテレビは加入社宅との間を光ファイバーで繋ぐようになっており、条件的には光回線と同じになっています。

にもかかわらず、ケーブルテレビインターネットのユーザーからは、「専門の光回線よりも遅い」という不満がよく聞かれます。

これはどういうことでしょうか。

実は、現在光ファイバーを使ってインターネットインフラで、スピードアップの障害となっているのは光ファイバーそのものではないのです。

最新の光ファイバーケーブルの通信速度の上限の単位は、GbpsどころではなくPbpsに達しています。Pは「ペタ」で、G(ギガ)の1024倍であるT(テラ)のさらに1024倍です。

にも関わらず一般的な光回線の通信速度の上限が1Gbps程度になっているのは、ファイバーを繋ぐネットワーク機器の性能限界がそのレベルであるためです。

機器をより高性能なものに交換すれば、速度はアップするのですが、NTTの場合、それを全国規模でやらなければならないので、莫大な資金が必要となります。

これまでケーブルテレビ局は、インターネット接続はおまけぐらいに考えていたので、NTTよりもさらにネットワーク機器にお金をかけていませんでした。

ケーブルテレビインターネットの速度が遅く、渋滞が発生しやすいのはこのあたりに原因があります。

ただ、デジタル放送の普及によりどこでもゴーストなどが発生しなくなった現在では、ケーブルテレビ会社の目標は「難視聴の解消」ではなくなり、「地域、特に集合住宅に対しての総合的な通信インフラの提供」に変わってきています。

この結果インターネット接続も重要視されるようになり、設備更新に熱心な会社も出てきています。

それでも全体としては、まだまだ光回線には及ばないようです。

ADSLは速度が最高50Mであり、料金も「光回線」とそこまで大差がない

ADSLにはどこでも導入できるというメリットがありますが、速度的には最大50Mbps程度で、しかも今後改善される予定がほぼありません。

50Mbpsというのは、ちょっと高解像度の動画を鑑賞できるギリギリのラインです。

料金については、定価ベースで比較すると光回線のホームタイプの半分以下になります。

ただ、マンションタイプだと差は縮まってきますし、ホームタイプでも各種キャンペーンの特典を適用すれば、月額料金の差は1000円ちょっとまで圧縮されます(さすがに光回線の方が安くなるということはまずありません)。

速度を加味して、総合的なコストパフォーマンスで比較すると、光回線の圧勝です。

近い将来引っ越す予定があり、それまでのつなぎとして使う場合などを除けば、光回線を選ぶべきでしょう。

だから固定回線を選ぶなら絶対に「光回線」がおすすめ!

現時点での速度・安定性・将来性などどれをとっても、固定回線中では光回線が随一です。

ただ、集合住宅の場合光回線とはいっても末端部では一般電話回線接続であったり、光回線が導入できずケーブルテレビの接続を利用せざるを得ない、ということもあります。

集合住宅の内部配線については、従来の配管を使える新しい光ファイバーも開発されつつありますので、状況は徐々に解決されていくでしょう。

インターネット「光回線」の選び方のポイントは?

①サービス提供エリア

まず、日本全国規模でサービスを提供しているのは、NTT東西しかありません。

他の光回線業者は、ある特定の地域だけにエリアが限定されています。

業者のホームページを見ると、おおまかなエリアが参照できるので、まずここでチェックをしましょう。

おおまかなエリアがサービス対象であったとしても、必ず導入できるわけではありません。

どこの回線業者のページにも、固定電話の番号を入力することにより導入可能かどうかを判定するフォームが用意されています。

これを使って、契約可能かどうかを最終的に確認しましょう。

②「月額料金」+「キャンペーン特典(キャッシュバック等)」=「総支払額」

業者のページには、「月◯◯円」という価格情報が大きく掲載されていることが多いのですが、これを鵜呑みにしてはいけません。

この価格は、キャンペーン適用を受けてその分を値引きしたものであったり、契約後数ヶ月限定の特別料金だったりすることが多いのです。

ですから、基本的な月額料金、キャンペーンによる還元額をそれぞれしっかりとチェックし、実際の毎月の負担額がいくらになるのか計算しておきましょう。

なお、キャッシュバックは通常契約すればすぐもらえるというものではなく、一定期間利用し続けてはじめてキャッシュバックを受ける資格が発生するというパターンが主流です。

当然、キャッシュバックを受けるまでは、毎月の支払額は、業者の宣伝よりは高めになってしまいます。

③サポート体制

NTTの「フレッツ光」は、サポート窓口が回線業者とプロバイダに分かれており、ユーザーにとって利用しにくいものでした。

同じNTTでも「光コラボレーション」の場合は窓口が統一され、利用しやすくなっています。

また、他業者では最初からサポート窓口はひとつで、ユーザーが迷う心配がなくなっています。

新規に契約する場合、こうしたポイントもチェックしたいものです。

④スマホ・ケータイのセット割引

光回線は高速で余裕があるため、オプションで電話をセットにすることができます。

携帯電話のキャリア系のプロバイダと契約した場合、この光電話を利用することが条件として、同じ会社の携帯電話の通話料が割引されることがあります。

割引の条件はあくまで「光電話加入」なので、ネットサービスだけでは適用を受けられません。

ただ、最初からテレビとセットになっているケーブルテレビのネットサービスの場合、光電話に加入しなくても割引の適用を受けられることがあります。

docomoの「ドコモ光セット割」→ドコモ光

光コラボレーションの一種である「ドコモ光」と契約し、光電話をオプションで追加すると、ドコモの携帯電話の通話料の割引を受けられます。

auの「auスマートバリュー」→auひかり eo光 コミュファ光 J:COM

auひかりと契約し、光電話を申し込むとau携帯電話の割引を受けられます。このサービスは、「auスマートバリュー」として各種電力会社系・ケーブルテレビ系のインターネット接続サービスでも利用できます。

SoftBankの「おうち割」→ソフトバンク光 NURO光

ソフトバンクが運営する光コラボレーションサービス「ソフトバンク光」に加入し、光電話をオプションとすると、ソフトバンク携帯の割引が受けられます。

NURO光の場合、光電話サービスの運営にソフトバンクが協力しているため、ソフトバンク携帯の割引がてきようされます。

インターネット「光回線」を選ぶ上で必要な知識は?

速度は多少の差はあるかもしれないが、「光ファイバーである以上、そこまで大きな差はない

先に述べたように、光ファイバーの媒体としての能力は非常に高いレベルにあります。

どのサービスも光ファイバーの潜在能力を使い切れてないというのが実際ですから、回線提供業者によって「ここが速い」「あそこは遅い」ということは原則的にありません。

現行の業者の中ではNURO光が突出して高速ですが、これは同社だけが特別な光ファイバーを使用しているためではありません(NURO光のファイバーは、NTTが使っていないものをレンタルしたものです)。

速度に差が出るのは、あくまで光ファイバーを繋ぐネットワーク機器に性能差があるためです。

プロバイダとは?

プロバイダは、インターネットへの論理的な接続を仲介する業者です。

プロバイダと契約すると、通常ユーザーIDとパスワードを発給されます。

これをルーターに入力してやると、そのプロバイダを通じてインターネットに接続することができるようになります。

プロバイダによって「回線へのつながりやすさ」が違うので、結果的に実感速度が違う!?

光回線の場合、もともと回線業者が少ないため、業者による差があまり表に出ません。

このため、ユーザーの口コミ情報では、「速度差が出るのはプロバイダのせいだ」ということにされがちです。

これは本当のことでしょうか。

プロバイダが積極的に営業活動を行い、ユーザーがどんどん増加すると、地域によっては使っているネットワーク機器の能力が不足するようになり、ユーザーの体感速度が低下します。これは実際にありえる話です。

ただし、これはあくまで局地的・一時的な現象であり、「あのプロバイダは他よりも絶対に遅い」ということにはなりません。

せいぜい、営業に熱心でユーザーがどどん増えているプロバイダでは渋滞が発生しやすい、と言える程度です。

プロバイダの側も渋滞が発生してユーザーからの苦情が増えるようになれば、設備増強行って通信環境を改善していきますから、いつまでも渋滞が発生したまま、というのも考えにくいことです。

ネット上に溢れる「どこそこのプロバイダは遅い!」という口コミ情報は、本来はさまざまな条件が重なった結果発生する渋滞による速度低下を、とりあえずわかりやすいプロバイダに転嫁しただけのものが大部分を占めます。

話半分で参考にするのが賢明です。

インターネット固定回線の申込するまでの流れ

①固定回線の種類を選択(光回線 CATV ADSL)

居住エリアなどから、導入可能な固定回線をまず選択します。

複数選べる場合は、光回線>CATV>ADSLといった優先順位で選択していきましょう。

②光回線の会社を選択

光回線が導入できることがわかったら、回線業者を決めます。

多くの場合NTTのフレッツ光系が第一候補になり、他が選択できる環境だったら比較する、ということになります。

③プロバイダの選択(プロバイダを選ぶ必要がない場合あり)

最後にプロバイダを選択します。プロバイダが選べるのは、フレッツ光とauひかりなどです。NURO光はso-net以外は選択できません。

また、電力会社系は電力会社がプロバイダも兼ねているので、これも選択は不可能なことがほとんどです。

おすすめのインターネット「光回線」を紹介!

お客様満足度NO.1の「auひかり」

KDDIグループの提供する光回線で、東海・沖縄地方を除くほぼ全国で利用できます。

複数のプロバイダを選べるようになっていますが、どのプロバイダを選んでも月額料金は同一です。

NTTの「フレッツ」系からの乗り換え客取り込みに熱心なので、契約時にさまざまなキャンペーン特典を受けられる可能性があります。

関東エリア限定の「NURO光」

最大速度が他業者の倍の2Gpsという高速度を売りにしている業者です。

プロバイダのso-netが運営しています。

デメリットはエリアが関東一都六県限定(しかもそのすべてで利用可能なわけではありません)であること、家庭内ネットワーク用の機器がそもそも上限1Gbpsで設計されていることが多いので、2Gbpsの速度を活かせる環境を構築しにくい点などです。

関西エリア限定の「eo光」

関西電力系の光回線業者です。NTTなどと比べ、料金は比較的安めです。

東海地方から西では、それぞれの地域を管轄する電力会社が系列企業を使ってインターネット接続を提供しています。

これらは集合住宅への対応状況もよく、料金的にも有利なので、提供エリア内であった場合には有力な候補となるでしょう。

docomoユーザーがお得な「ドコモ光」

NTTのフレッツ回線を使い、ドコモがプロバイダとして運営している「光コラボレーション」の一種です。

加入者およびその同居の家族のドコモ携帯電話の料金が割り引かれるという特典が用意されています。

SoftBankユーザーがお得な「ソフトバンク光」

ドコモ光同様、光コラボレーションサービスのひとつで、ソフトバンクが運営しています。

こちらでも、契約者とその同居の家族のソフトバンク携帯電話の料金割引を利用できます。