法律

交通事故の入通院慰謝料や死亡慰謝料にかかる税金は?確定申告は必要?

交通事故にあってしまったとき、慰謝料を請求する権利が発生します。

慰謝料とは、入院や治療にかかる費用に関する「入通院慰謝料」、後遺障害が残ってしまったときに請求できる「後遺障害慰謝料」、被害者が死亡してしまったときに受け取る「死亡慰謝料」があります。

これらの慰謝料には、税金はかかるのでしょうか。

また、確定申告は必要なのでしょうか。

慰謝料の金額が高額になることもありますし、受け取る側は「税金はどうなるの?」と不安なことと思います。ここでは、慰謝料に関する税金についてみていきましょう。

交通事故での慰謝料は、基本的には税金がかからない

交通事故での慰謝料とは、被害者が受けた精神的苦痛に対するものであり、損害賠償のひとつです。

精神的な苦痛を「埋める」ためのものが損害賠償であり、この慰謝料を受け取ったことで「利益」が出るわけではありません。

そのような理由から、税金はかからないとされています。

国税庁の「所得税の基本通達」では、以下のような損害賠償金を受け取ったときは非課税になるとされています。

それは、「心身に与えられた損害について受ける慰謝料」、「不法行為その他突発的な事故により資産に加えられた損害について受ける損害賠償金など」、「心身又は資産に加えられた損害につき支払を受ける相当の見舞金」でとなっており、これらの慰謝料は非課税です。

所得税が非課税ですので、所得税を元に計算される住民税も非課税ということになります。

入院費や通院費はともかく、休業損害などは「税金がかかってしまうのでは?」と心配する人も多いようです。

確かに、実際に働いて得た収入の場合は税金がかかってきますが、この慰謝料で支払われる「休業損害」は、被害者自体が労働を行って得た対価ではなく、あくまでも「損害賠償」なので、税金はかからないことになっています。

この休業損害についてですが、計算方法は、事故にあう前の3ヶ月分のお給料の合計を、90で割って1日あたりの基礎収入額を出します。

それに休業日数をかけて計算します。

3ヶ月分のお給料ですが、税金が控除される「前の」金額を使って算出することとなっています。

ところで、主婦は働いていないから休業損害がもらえないのか、というとそうではありません。

主婦の基礎収入額は意外に高く、1日につき10,000円前後が相場となっています。こちらにも税金はかからず、非課税となります。

被害者が交通事故で死亡した場合、請求できる慰謝料の種類は?

被害者が死亡してしまった時、遺族が受け取るのは死亡慰謝料だけではありません。

遺族は損害賠償として、被害者が生きていたら請求できたであろう慰謝料も同時に請求することができるのです。

請求できる慰謝料には、死亡してしまった被害者の治療費、入院費、葬儀関係の費用、もし被害者が生きていたら得られたであろう収入等(これを逸失利益と呼びます)、死亡に対する慰謝料などです。

死亡に対する慰謝料とは、被害者本人が精神的苦痛を受けたものとして、慰謝料を請求する権利が発生するのです。これは、もしも即死であったとしても請求することが可能です。

被害者が死亡した場合、請求権が遺族にうつりますから、このような精神的苦痛に対する慰謝料を請求することができます。

また、遺族自身(配偶者など)固有の慰謝料を請求できる場合があります。配偶者が亡くなった場合など、残された遺族も大きな精神的苦痛を受けることとなります。それに対する損害賠償を請求することが可能です。これは配偶者だけではなく、例えば子供もそれぞれ請求権があります。

死亡慰謝料には税金がかかる?

被害者が死亡してしまった場合、その死亡慰謝料は遺族が受け取るわけですが、この死亡慰謝料にも税金はかからないこととなっています。詳しくみていきますと、自賠責保険では「遺族が受け取る保険金の全額」、対人賠償保険では「遺族が受け取る保険金の全額」、人身傷害保険では「受け取った保険金のうち、加害者の過失による部分」、無保険車傷害保険では「遺族の受け取る死亡保険金」がすべて非課税です。税金がかからないということは、確定申告をしなくても良い、ということになります。

基本的に、交通事故における慰謝料には税金がかからないことになっています。

しかし、被害者が死亡した場合は、通常の慰謝料に比べて葬儀関係費用や、その人の生涯分の逸失利益、また遺族が受けた精神的苦痛など、様々な慰謝料を請求する権利が発生します。

このような場合は、できれば交通事故の案件を得意とする弁護士に相談した方が良いかもしれません。

遺族が起こす損害賠償請求は弁護士を通してしてもらわなければなりません。

また、慰謝料の基準も「弁護士(裁判)基準」を使って行うことができるので、より高額な慰謝料を請求することができます。

交通事故で身内を亡くすということはとても辛いことです。

そのような中でこのような交渉をするのは心身共に負担が大きいと考えられます。

弁護士に依頼すれば、一切の手続きや交渉等、すべてやってくれますので、特に被害者が死亡した場合は、遺族として一度弁護士に相談してみるべきでしょう。

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kumi
元証券会社勤務で現在は3人の子供を育てながらライターとして活動中。nanairoでは主に、お金・節約術に関する記事を執筆しています。