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交通事故で慰謝料を請求された!どうすればよい?対処法は?

 

ある日突然交通事故を起こしてしまい、加害者になってしまうことがあるかもしれません。

交通事故にあって自分が怪我をしてしまうのはもちろんのこと、相手に怪我や後遺障害を追わせてしまう加害者になることも、同じように辛いことです。

日頃運転や道路横断などに気をつけていても、まさに晴天の霹靂といった感じに、突然事故は起こります。誰にでも起こりうることなのです。

慰謝料や補償のことなど、自分が当事者になって初めて知ることが多いと思いますが、できるだけスムーズに、お互いにもめることがないように物事を進めていきたいものです。

ここでは、交通事故の加害者になってしまい、慰謝料を請求されたときの対処の仕方についてみていきましょう。

目次

交通事故における慰謝料の意味とは?

交通事故における慰謝料とは一つの意味ではなく、3つの慰謝料に分けられます。それは、「入通院慰謝料」、「後遺障害慰謝料」、「死亡慰謝料」です。

慰謝料とは、本来は精神的苦痛に対して支払われる賠償金の一種です。

しかし、精神的な苦痛というものは人によってそれぞれ違いますし、数値化することが難しいですね。

そのような理由から、交通事故における慰謝料は、入院や通院の日数によって算出される入通院慰謝料と、後遺障害が残ってしまった時、その認められた等級によって支払われる後遺障害慰謝料、死亡してしまったときに支払われる死亡慰謝料に分けられ、それぞれが計算されて「慰謝料」として支払われることになっています。

交通事故を起こしてしまったときは?初期対応を確認!

交通事故を起こしてしまったら、誰もがパニックになってしまうことでしょう。

怪我をしている人がいるのに、その場から立ち去ったり逃げたりしてニュースになっていることがよくありますが、やはりパニックになってしまっていたのだなと想像できます。

誰もが落ち着いてはいられない状況が「事故を起こしてしまった」ときだとは思いますが、交通事故において何よりも大切なのが「初期対応」です。

できるだけ冷静に対応することで、その後の展開が大きくかわり、スムーズに事後処理が進むため、また加害者であるあなたの精神的な負担も小さくなるのです。

事故を起こしたときの対応とはこのようになっています。

1.けが人を助ける

怪我をしている人がいたら、他の車などにひかれないように安全な場所に誘導します。

そして救急車を呼びます。一見深刻な怪我でなさそうな時にも、かならず救急車を呼びましょう。

目立った外傷がなくとも、体の中で怪我をしていたり、後から症状が出てくる場合があるからです。

自分で相手の怪我の具合を判断せず、救急車を呼んだ方が安心です。

2.警察を呼ぶ

警察を呼びますと、現場検証をしてくれます。警察がしてくれることとは別に、自分でも、事故によって誰がどのような怪我をしたか(自分自身も含めて)、事故当時の信号はどうだったかなど、自分でも事故の現場を記憶しておくことが重要です。

できればメモをとるなどして、忘れないように工夫しましょう。

3.保険会社に連絡を入れる

任意保険(自動車保険)に入っている場合は、事故を起こしてしまったということを保険会社に連絡しましょう。

実際に慰謝料の交渉等をするのは、相手の入院や通院等が終わり、怪我が治った(もしくは症状固定)時となると思われますが、対応が後手後手にまわらないように早めに連絡を入れておきます。

4.相手の身元を確認する

警察が現場検証してくれている間に、相手の名前や住所等を確認しましょう。

また、目撃者がいる場合は、警察に同行してもらったり、連絡先を聞いておくといいでしょう。

第三者である目撃者の証言は、警察や保険会社に信用されやすいからです。

後からその人を探し出すのは困難ですので、その場で連絡先を聞いておくことができればベストです。

5.病院へ行き、自分自身も診察を受ける

連絡すべきところに連絡をし終わったら、自分も病院に行き、怪我の具合等を見てもらいましょう。

一見何もなくとも、むちうち症などになってしまっている可能性もあります。

自分自身で判断せず、医師の診察を受けましょう。

交通事故で慰謝料を請求された!どうすればよい?

事故を起こしてしまったときの一連の流れは上記のようになります。それでは、実際に交通事故を起こして慰謝料を請求された場合、どうすればよいのでしょうか?

この対応の仕方は3つに分かれます。

自分で対応するか、保険会社に任せるか、弁護士に任せるかです。

自動車保険に加入している人がほとんどだと思いますが、その場合は「保険会社に対応してもらう」か、「弁護士を雇って対応してもらう」かのどちらかになります。

もしも任意保険、俗に言う自動車保険に加入していなかった場合は、自分で対応するか、弁護士に任せるかということになります。

慰謝料を請求された時、自分で対応する場合の注意点は?

自動車保険に入っていなくて、自分で対応(交渉)する場合は、気をつけなければならないことがあります。

それは、支払う慰謝料の額が法外な額でないか確認しなければならないということと、示談する場合、何となく合意してしまわないこと、法律的に有効となる示談書をきっちりと作ることです。

まず、自分で対応する場合、相手から請求された慰謝料が一般的な額かどうか、ということをしっかりと検証しなければなりません。

怪我をさせて申し訳ない、という気持ちがあっても、相手の言う額をうのみにしてはいけません。相手に与えた精神的苦痛に対する慰謝料を払う義務はあっても、法外な額を払う必要はありません。

相手への慰謝料にも「適正な額」というものが存在するのです。

自分で対応する場合、そういったことに知識がないのが普通ですから、できれば弁護士に任せたほうが安心です。

弁護士は過去の判例を熟知していますので、「こういった場合の慰謝料の相場はこれくらい」ということがわかっていて、それを明確な根拠を示しながら相手に主張することができるからです。

しかし、費用等の問題で弁護士に依頼できない場合は、インターネットなどで情報収集をして、自分なりに適正と思われる慰謝料額を根拠を示しながら主張しましょう。

交通事故の慰謝料を示談で決める場合の示談書の書き方とは?

交通事故において、裁判まで持ち込まれることはほとんどなく、90%以上が示談で解決しているようです。

示談で気をつけなければならないことは、「示談はやりなおしがきかない」ということです。

一旦合意に至り、示談書に署名捺印した時点で、「やっぱり慰謝料の額を変えたい」ということになっても交渉はできないことになっています。よって、よく検討を重ねたうえで合意することが重要となります。

合意すると示談書が作成されるわけですが、この示談書も法律的に有効な示談書を作りましょう。記載しなければならない項目はこのようになっています。

1.当事者の住所、氏名

2.事故に関する記載

  •  日時
  • 発生場所
  • 被害者
  • 被害者の車両の表示
  • 加害運転者
  • 加害者の車両の表示
  • 事故発生状況

3.示談の条件

乙は、甲に対して、前記事故による、損害賠償金として、金○○万円を支払う事を認め

平成何年何月何日までに、持参または、送金して、支払うものとする

4.日付

を記載し、署名押印をすれば完成となります。

慰謝料を請求されたとき、できるだけ適正な額を支払うためにも、プロである保険会社の人間か弁護士に任せた方がよいでしょう。

法外な額を請求されたときは、きちんと反論してくれますし、適正額に近づけるように交渉もしてくれます。

特に、自動車保険に入っていない場合は、自賠責保険で賄えなかった分は自分が払うことになるわけですから大変です。

相手側が、保険会社を通して慰謝料を請求してくるか、弁護士を通じて慰謝料を請求してくるかでも違ってきます。慰謝料には自賠責基準、保険基準、弁護士(裁判)基準というものがあり、慰謝料金額は弁護士(裁判)基準が一番高くなっています。

弁護士を通じて慰謝料を請求してきているということは、この一番高額な「弁護士基準」にのっとった慰謝料を請求してきていることになるので、大きな額になることが予想されます。

しかし、弁護士を雇うにはお金がかかることも事実です。最近は無料相談を行っているところが多いですから、まずは相談にいってみましょう。

弁護士を通じて交渉をした方が、費用を払ったとしても安くなると判断すれば、弁護士を雇うことを考えればよいでしょう。