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うつ病は甘えや逃げ?無理せずに転職で自分に合った仕事を探そう!

 

「うつ病」は、もっとも有名な現代病のひとつです。ただ、症状や名前が知られている一方で、まだまだうつ病になった人のつらさや対応策が、いまひとつ浸透していません。

うつ病の原因には、ストレスも関わっていると考えられています。「治療するための転職」という選択も必要です。今回は、うつという病気の説明から、うつ病で会社を辞めることが甘えや逃げではない理由、転職の方法まで説明していきます。

 

目次

うつ病と診断・・・退職するべき?

病院に行ってうつ病と診断されてしまったら、仕事を辞めたほうがよいのでしょうか。まずは、知識としてうつ病の定義を知っておきましょう。

うつ病の種類

うつ病は、定義されたのが比較的新しい病気です。日本では、精神病の診断をアメリカ精神学会がつくった精神障害の診断と統計マニュアル、通称DSMをもとに行っています。しかし、うつ病を含む精神障害は、違う病気でも同じ症状をもっていたり、同時に複数の精神障害を発症していたりするケースも多く、とても複雑です。

ここでは、DSMにおけるもっとも基本的なうつ病である「大うつ病性障害」と、うつ病に間違われやすい「双極性障害」、従来の枠組みでは判別が難しい、新しいうつ病である「新型(または現代型)うつ病」の3種類を説明していきます。

①大うつ病性障害

もっとも基本的なうつ病が、大うつ病性障害です。DSMでは、気分がひどく落ち込んでいる「抑うつ」の状態が一日中つづく、といったことをはじめとして、うつ病の典型的な9種類の症状のうち、5種類以上にあてはまる場合、大うつ病性障害と診断します。

主な症状は、

・気分がものすごく落ち込んだ状態から復帰できない

・夜眠れない、または日中眠ってしまう

・これまで楽しかったことが楽しくなくなる

・なにごとにも興味がもてなくなる

・考えがまとまらない

・やらなければと思いつつもどうしても行動を起こすことができない

など、多岐にわたります。

②双極性障害

「気分が落ち込みっぱなしになり、元気になることができない」のがうつ病です。しかし、「抑うつ状態が長くつづくものの、ときおりハイ(躁状態)になる」場合、「双極性障害」という病気だと考えられます。

そして、双極性障害は、性格が変わったかのようにものすごく極端にハイになるI型と、ハイにはなるが極端ではないII型にわけられているのです。

③新型(現代型)うつ病

うつ病という病気が一般的になるにつれて、従来の類型にはあてはまらないうつ病も増えてきました。大うつ病性障害の診断基準に一部分だけあてはまるもの、原因や症状がさまざまなものもあり、決まりきった定義をつくるのが難しいため、まとめて「新型うつ病」「現代型うつ病」と呼ばれることが多いです。

いやなことをやるときだけ気分のアップダウンが激しくなるタイプ、過眠、過食といった身体症状だけが出るタイプ、夕方から夜にかけてのみ抑うつ症状があらわれるタイプ、結婚や出産、引っ越しといった環境の変化から起きるタイプまで、幅広く含まれます。

とくに、新型うつ病と呼ばれるものは、「本人がいやな気持ちになるときに、うつ病の症状があらわれる」という特徴から、「逃げ」や「甘えているだけ」といったネガティブな評価を受けやすい、難しい病気です。

うつ病と診断されたら今の会社を退職するべき?

ストレスの原因が、仕事や会社の人間関係にあるのなら、仕事を辞めたほうがよいです。

うつ病の治療には、時間がかかります。とにかく最初はストレス源から離れ、心と体をしっかり休ませる必要があるのです。会社がストレス源になっている場合、働きつづける限りストレスはなくなりません。仕事を辞めないと、症状が悪化してしまう可能性が高いです。

うつ病で会社を辞めるのは甘えや逃げなの?心を治すのには時間がかかる

うつ病で会社を辞めるのは、甘えや逃げではありません。そもそも、多くの人は病気になってしまうくらい無理をしてがんばった結果、うつ病になるのです。無理を重ねるのではなく、健康な自分を取り戻すために、会社を辞めましょう。

心を治すのには時間がかかる

うつ病の原因は、さまざまです。どうして人間がうつ病になってしまうのか、詳しいメカニズムは完全に解明されてはいません。わかっているのは、心を治すのはとても大変で、時間がかかるということです。

メンタル不調を甘えととらえるブラックな社会

うつ病ということばは広く認知されていても、うつ病をふくむ精神面の不調を「甘え」だと考える傾向は、社会にまだまだ残っています。

なんといっても、心の不調は外から見ることができません。他人と話すときに自分の不調を反射的に笑顔で隠してしまう「微笑みうつ」などは、家族であっても病気に気がつくことができない場合もあるのです。

社会は、メンタルの不調に対する理解が行き届いているとはいえません。だからこそ、会社を辞めて社会から一度距離を置くことも、うつ病の治療には大切なのです。

新型うつ病は周囲の理解を得るのが難しい

新型うつ病は、自分がやりたくないことをするとき、しようとしたときに症状が出ます。一方、自分がやりたいこと、楽しいことをするときは普段どおりに過ごすことができるため、周囲から見ると本人のわがままなのか、それともうつ病なのか見分けがつきません。

さらに、他人に対して攻撃的になることも少なくないため、治療に必要な周囲からの理解を得るのが難しいです。理解してもらおうと努力するよりも、辞めたほうが気持ちも楽になるケースが少なくありません。

休職することが心の負担になる場合も

うつ病は、真面目な人、責任感の強い人、不満や気持ちを溜め込んでしまう人がかかりやすい病気です。しかし、仕事をやりたいという気持ちが強すぎると、うつ病の治療は進みません。

働きすぎが原因でうつ病になっている場合、休職することでかえって「早く職場復帰しなければ」「自分がいないと仕事が回らない」と焦ってしまい、治療が進まないというケースもあります。

ときには、会社を辞めて仕事から完全に自分を切り離すことも必要です。

うつ病で転職活動するべきタイミングは?

うつ病になった人が、転職して職場を変えたら一気に状態がよくなったという事例もあります。しかし、むやみやたらに転職することで、かえってストレスを増やしてしまっては意味がありません。うつ病で転職活動をするタイミングは、慎重に見極めなければなりません。

転職できる最低条件

うつ病になって会社を辞めたり、休職したりしている人は、最低でも以下の条件をクリアしてから転職活動をはじめましょう。

  • 医師の許しが出ている
  • 家族の理解がある
  • 日常生活を無理なく送ることができる

基本的に、担当医が見て転職しても大丈夫だろうという状態まで回復していれば、転職可能です。

こんな状態ならまだ転職活動はしないほうがいい

転職できる最低条件を満たしていないなら、転職活動はまだやめておきましょう。

具体的には、

  • 医師の許しが出ない
  • 家族も転職をやめておいたほうがよいといっている
  • 朝起きることができない
  • 外出が難しい
  • 睡眠時間や寝るタイミングがバラバラ
  • 働きたいという気持ちがなく「働かなければ」と思っている

こういった状態なら、まだまだ転職活動は早いです。

無理をして転職をしても、ストレスによってうつ病がぶり返すことになります。

転職活動するべきベストなタイミング

転職活動をするべきベストなタイミングは、「無理をせずに、働きたいという気持ちが自然に湧いてきたとき」です。

うつ病になっているあいだは、興味や喜びをもつことができません。自然とあれをしたい、これをしたいという気持ちが湧いてくるのは、うつ病から回復してきた証拠でもあります。

なにより、なにかをしたいという気持ちに従って、楽しいことをするのはうつ病の治療にも役立つのです。

自然と働きたくなるまでは、ゆっくり心を休めましょう。

転職するときに気になる疑問

うつ病を患っている人が転職するときに、気になる疑問とその答えをご紹介します。

うつ病を患っている人が転職するときに、気になる疑問とその答えをご紹介します。

志望理由は、ポジティブなものを伝えましょう。まえの会社が激務だったから辞めた、気に入らない人がいたから辞めた、といったネガティブな理由を伝えると、どうしてもイメージが悪くなってしまいます。

うつ病で退職したことは絶対隠しておくべき?

できれば、うつ病で辞めたことは伏せておいたほうがよいです。うつ病は再発率が高く、再発すると仕事を長期間休むことになるため、企業も雇うことにリスクを感じます。うつ病になった人の支援を積極的にしている企業は、ごく一部なのです。

うつ病で休職していたことが転職先にばれることはある?

休職中は、もらう給料が低くなります。前職の源泉徴収票を提出した場合、給料の低さを不審に思われる可能性はあるでしょう。しかし、休職した理由をうまく説明できれば、うつ病で休職したとばれる心配はありません。

うつ病で転職が不利になることもある?

うつ病だということを素直に伝えて雇ってもらえる会社もありますが、多くの場合、転職では不利になります。企業は働いてもらうために人を雇うので、雇っても休むことになる可能性が高いうつ病の人は、どうしても敬遠されがちです。

転職してうつ病が治った人もいるの?

仕事のストレスが原因でうつ病になっていて、比較的症状が軽い人であれば、転職で治ったという人もいます。

明らかに会社で無理をしてがんばっている、体調がどんどん悪くなっている場合は、重症化するまえに転職したほうがよいです。

うつ病の人が転職で仕事に復帰する方法

自力で転職を考えるのではなく、ハローワークや転職サイト、転職エージェントをうまく頼りましょう。

ハローワークに相談

ハローワークには大量の求人があり、無料の就職相談を受けることができます。障害者枠の求人を探すことも可能なので、うつ病を隠すことなく転職する人もいます。

転職サイトを利用する

転職の準備をするなら、転職サイトもおすすめです。ハローワークと違って、家にいながらいつでも求人を探すことができるため、ストレスがありません。気になる求人をチェックしておいて、働きたいと思ったときに応募することができます。

転職エージェントを利用する

本格的な転職支援を受けたいなら、転職エージェントの利用が一番おすすめです。

事情を理解してくれる相性のよいアドバイザーを見つければ、自分の強み探しや求人の紹介といった転職の相談に乗ってもらうことができます。

また、対面での面接対策は、時間どおりに外出して知らない人と会話をするというリハビリにもなります。

問題なく面接や転職の対策を進めることができれば、転職してもうまくやっていけるでしょう。

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最後に、うつ病への対処法として、ストレス源である会社を辞め、転職することは非常に効果的です。

ただ、治療には時間がかかり、無理をすると再発する可能性も高いため、心をしっかりと休ませてから転職をすることをおすすめします。

 
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