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投資は株だけじゃない?自分に合った金融商品で運用しよう!

 

「資産運用」と聞いて、何を思いつくでしょうか。

株ですか?不動産ですか?外貨預金ですか?それともFXですか?

思い出す内容は人それぞれだと思います。「資産運用」と一言で言っても、何の資産を運用するのかによって様々あるのです。

そして、どの資産を運用するのかによってメリット・デメリットも変わってきます。”株式の運用”と”不動産の運用”では特徴が大きく異なるのは当たり前ですよね。

資産運用を始めようと思い立った場合、まずは誰もが株式運用をする必要はありません。

あなたの投資性向に合った資産を選んで資産運用を始めることをオススメします。

ここでは、資産運用にはどのような種類があり、どのような人に向いているのか(または向いていないのか)について代表的なものを紹介していきたいと思います。

目次

預金

①預金(円建て)

資産運用をしているつもりがない人でも多くの人が行っている資産運用の一つが「預金」だと思います。

金融機関にお金を預けることを「預金」といいます。(ちなみに、ゆうちょ銀行、農協、漁協にお金を預けることは「貯金」といいます。)

メリット
  • 運用の敷居が低く、手軽に運用できる。
  • 元本割れのリスクが非常に少ない。
  • ペイオフ(1000万円までの元本保証制度)の対象。
デメリット
  • 金利が極めて低い。
  • 預金の種類として定期預金があるが、金利の上昇は微々たるもの。

預金(円建て)での運用に向いている人

預金は、リターンを多くは望めませんが、非常に身近な資産運用手段であり、リスクも極めて低いです。日本人は昔から預金性向が強いと言われており、国民性には最も合っているのかもしれません。

  • 「リスクを取ることを避け、資産を守りながら運用したい」と考えている人

には向いている運用手段と思います。

②外貨預金

文字通り、外国の通貨建てで預金をする運用手段です。

円建て預金では金利は極めて低いですが、外貨預金は金利の高い外国の通貨で預金をすることができます。

メリット
  • 海外の通貨の高い金利を受け取ることができる。
  • 為替が円安になれば為替差益を享受できる。
デメリット
  • 円を外国の通貨に換える際に手数料(為替手数料)がかかる。
  • 為替手数料が高い。
  • 為替が円高になれば、為替差損が発生する。(元本割れの可能性)
  • ペイオフ(預金保護制度)の対象外である。

外貨預金での運用に向いている人

外貨預金は、預金の安全性を比較的保ちながら、少しでも高い金利を受け取りたいというニーズを満たす運用手段です。

高い金利を受け取る代償に、為替のリスクを取らなければなりませんが、

  • 何かのきっかけで外貨を保有している人
  • 海外旅行に頻繁に行く人

などは、為替が例え円高になって為替差損が出てしまう状況になったとしても、円に換えず外貨のまま使うことができます。

そのため、為替リスクをあまり気にすることなく運用ができるので、運用の選択肢に加えてみてもいいかもしれません。

債券

①国債

国債とは、国が資金を調達するために発行するための債券です。所有者には利息が支払われ、満期日(償還日)がくれば額面金額(元本)が還ってきます。

一般投資家が購入するには、「個人向け国債」を買うことになります。満期までの期間として、3年(固定金利)、5年(固定金利)、10年(変動金利)の3種類があります。

メリット
  • 実質、元本割れのリスクがない。(国がつぶれない限りは大丈夫)
  • (実質)元本保証にペイオフのような上限金額がない(預金は1,000万円まで)
  • 少額から買える。(1万円から投資可能)
デメリット
  • 金利が低い。
  • 換金性が低い。1年経過後でないと中途換金できない。
  • 中途換金時は、換金額から中途換金調整額が差し引かれる。(ペナルティ)

※中途換金時の換金金額=額面金額+経過利子相当額-中途換金調整額(直前2回分の各利子[税引前]相当額×0.79685)

国債での運用に向いている人

国債は、実質元本割れのリスクはありません。実質というのは、「国債は元本保証です」とは誰も言っていないためです。

しかし、国債のリスクは「国の財政破綻」なのですが、財政破綻した場合でも、国がお金を刷って所有者にお金を返すことができるので実質元本保証であると言われています。

  • いかなるリスクであっても取りたくない人
  • しばらく使う予定のない資金を運用したいというニーズがある人

にとっては有用な運用手段となるでしょう。

②社債

社債は、企業が資金を調達する際に発行する債券です。

国債と同じく”債券の一種”ですので、所有者には利息が支払われ、満期日(償還日)がくれば額面金額(元本)が還ってくるという内容は同じです。

ただ、債券の発行体が「国」なのか「企業」なのかという違いです。

メリット
  • 国債や預金と比較すると、金利が高い。
  • 経済情勢によっては、非常に高い金利の社債が発行されることがある。
  • 発行体の企業を選んで投資できる。
デメリット
  • 発行している企業が倒産するリスクがある。
  • 最低購入価格が高い。(一口100万円からの社債が多い)
  • 中途換金すると元本割れをする可能性がある。

社債での運用に向いている人

社債での運用は、根強い人気があります。預金金利が低い昨今では、社債の金利水準を魅力的に思う人が多いからに他なりません。

発行体の企業の財政状態などを調べたうえで、「この会社なら満期を迎えるまでに倒産することはないだろう」と確信できれば、預金などよりも有利に運用することができます。

  • 「リスクを取ることは避けたいが、会社が倒産するという極力低いリスクであれば取っても構わない」と思える人
  • 100万円以上の長期余裕資金を保有している人

は社債での運用に向いているかもしれません。

③外国債券(外債)

外国債券(外債)とは、通貨、発行場所、発行体(債券の発行者)のいずれかが外国の債券のことです。

海外の高い金利での運用が可能となる為、運用の幅を広げる商品です。

メリット
  • 預金や国内の債券と比べて、非常に高金利である。
  • 海外へ分散投資ができる。
  • 為替が円安になれば為替差益を享受できる。
  • ディスカウント債を購入すると、償還前に売却することで非課税になる。
デメリット
  • 為替が円高になれば為替差損が発生する。
  • 為替手数料がかかる。(円から外貨へ換える時[購入時]と、外貨から円へ換える時[償還時])
  • 中途換金をすると損失が出る可能性がある。

外国債券での運用に向いている人

外国債券は比較的リスクが高い商品であると言えますが、どの通貨に投資をするかの選択によってリスク・リターンは変わってきます。

外国債券で上手く運用を行おうとする場合、投資期間は長く設定しておいた方がいいと個人的には考えています。要するに、当分使う予定のないお金で投資をするということです。

もしも投資した外国債券の満期を迎えたタイミングで、為替が購入時より円高になっていた場合、償還金を円で受け取ると損になってしまいます。

その場合、投資期間を長く設定しておけば(使う予定が当分ないお金で投資しておけば)、償還金を外貨のまま受け取り、外貨MMFに移しておく、もしくは償還金で新たに外国債券を買うことができます。

そうすることで、外貨を円に換えることなく(為替手数料を払うことなく)高金利で運用を継続しながら、為替が円安になるタイミングを待つことができるのです。

  • 当分使う予定の無い資金を保有している人
  • 国内の低金利では満足できない人
  • 海外への分散投資を考えている人

に向いている金融商品であると言えるでしょう。

投資信託

投資信託とは、簡単に言ってしまえば、その名前の通り「投資を信託する(任せる)」ことができる金融商品です。

資金を投資のプロに預けて運用を任せることができるので、投資初心者には難しい運用も可能です。

メリット
  • 本来投資できないような商品にも少額から投資可能である。
  • テーマを決めて投資できたり、高度な投資手法を実践できる。
  • 少額でも分散投資が容易に可能である。
  • 様々な特色がある商品の中から自分に合った商品を選択して投資できる。
デメリット
  • 購入手数料が他の商品より高い。
  • 購入手数料以外に、信託報酬という費用が毎月かかる。
  • リスクが曖昧になりやすい。
  • 種類によっては高リスクな商品があるので大きな損失が出る場合もある。

投資信託での運用に向いている人

投資信託は、最近では銀行でも証券会社でも手軽に買える商品となっており、身近な投資手段となってきています。

「投資信託=ファンド」とも言われます。

仕組みを少しだけ説明しますと、投資家から資金を集めて、その集まった資金をプロが運用し、運用成果を投資家に配分するようなイメージです。

投資信託の1番のメリットは、少額しかない資金で分散投資をできたり、高度な運用手法を利用できたりするところです。

手元に100万円があり、分散投資をしようとしても限界があります。

5万円ずつ20銘柄に分散投資をしようとしても、5万円で買える株でバランス良く20銘柄を選定するのは非常に困難な作業になると思われます。

しかし、投資信託を購入することでプロが分散投資をしているファンドの運用成果をもらうことができるのです。

  • 株式投資ほどリスクは取りたくないが、預金や債券では物足りない人
  • 投資資金は少ないが、分散投資を行いたい人

に向いている金融商品だと思います。

株式

資産運用といえば、株式投資を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

それほどメジャーな資産運用手段です。上場している会社の数だけ銘柄の種類があり、投資スタイルも投資家により様々です。奥の深い運用手段であると言えるでしょう。

株式投資には、「国内株式投資」と「外国株式投資」があります。

①国内株式

日本国内の株式市場に上場している株式のことで、「円」で取引されます。

メリット
  • 銘柄によっては、少額から投資が可能である。
  • 投資信託に比べて手数料が安い。(特にネット証券を利用した場合)
  • 流動性が高い。上手く運用できれば、日計りも可能。
  • 経済動向に詳しくなるので、資産運用の基礎的知識が身につく。
デメリット
  • 手数料がかかる。(ネット証券をうまく活用すればかなり安くできる)
  • 投資商品の中では、比較的リスクが大きい。
  • ある程度の資金がないと分散投資ができない。

国内株式投資に向いている人

株式投資は、株式や経済に関する知識がある程度無いと失敗する可能性が高い金融商品です。

しかし、正しい知識を備えることができれば、リスクを取るのも抑えるのも投資する銘柄次第で変えることができ、奥の深い投資手法でもあります。

投資する銘柄の企業情報であったり、日々の経済動向に敏感であることは最低条件となるでしょう。

  • 資産の流動性を高くしたまま積極的に運用を行いたい人
  • ある程度のリスクを取っても利益が欲しいという人
  • 日々の情報収集等に自信がある人
  • 相続などで株式を相続した人

上記のような人は国内株式投資に向いているでしょう。

②外国株式

外国株式とは、海外の企業が発行する株式のことを言います。

取引通貨も外国の通貨で行いますので為替リスクがつきまといますが、投資対象が世界の企業に広がるので選択肢が大きく広がります。

メリット
  • 海外の企業に投資できる。
  • 株価の値上がり益だけでなく為替差益も得ることができる。
  • 通貨と銘柄の分散投資をすることができる。
  • グローバルな経済動向に詳しくなれる。
デメリット
  • 株価リスクだけでなく、為替リスクも取らなければならない=リスクが大きい。
  • 手数料が高い。(株式手数料+為替手数料)
  • 海外の銘柄は情報量が少ない。
  • 日本との時差により、取引時間が夜間であったりする。

外国株式投資に向いている人

外国株式投資というと、非常にリスクが高く怖く思うかもしれません。

しかし、海外の企業の中には日本企業よりも大規模で優良な企業がたくさんあることをご存知でしょうか。

いくつか企業名をあげるとするならば、Apple、マイクロソフト、google、アマゾン、P&G、インテル、コカコーラ、コーチ(COACH)、ビザ(VISA)など、日本でもよく名前を聞く有名企業ばかりです。

上手く投資をすることができれば、大きな投資成果をあげることができるでしょう。

  • 株式投資の経験があり、為替リスクを取れる人
  • 海外の企業に興味がある人
  • ハイリスク・ハイリターンを求める人

に向いている金融商品です。

まとめ

資産運用をするにあたって、

「自分がどれだけのリスクを取れるのか」

「どれぐらいの運用成果を望んでいるのか」

を一度考えてみるようにしてください。

そして、自分にはどの金融商品が向いているのかを考えてみましょう。リスクの許容度や運用成果の目標は人それぞれです。

リスクを取ることを極端に嫌う人が、証券会社の営業員に勧められて外国債券を買ってしまったり、ハイリターンを求めている人が国内債券を買ってしまうと、投資性向のミスマッチが起きてしまいます。

自分に合った金融商品を見つけて資産運用をしてください。考え始めることが投資の第一歩です。