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ジーキャッシュ(Zcash)とは?価格の推移から秘匿性の高さまで徹底解説

ジーキャッシュ(Zcash)は、あの世界的大手銀行「JPモルガン」との提携で大きな話題となった仮想通貨です。

Zcash最大の特徴は、「ゼロ知識証明」と言われる匿名性の機能を持っていることで、取引時に情報を非公開でやり取りができます。

このシステムは、人気の仮想通貨「イーサリアム」でも技術を取り入れるためZcashと業務提携しています。

Zcashは、2016年10月のリリース直後は価格が急上昇しましたが、しばらくすると急激に値下がりし、価格は低迷していました。

その後、2017年3月から徐々に価格が上昇し始め、「JPモルガン」との提携で一気に急騰しました。

今回は、この仮想通貨「ジーキャッシュ(Zcash)」について初心者の方にも分かりやすく解説していきます。

ジーキャッシュ(Zcash)とは何か?

まずは、ジーキャッシュの基本的な知識から見ていきましょう。

ジーキャッシュの基本情報

  • 通貨名:ジーキャッシュ(Zcash)
  • 通貨略号:ZEC
  • 公開日:2016年10月
  • 発行上限枚数 : 2100万枚
  • ブロック生成間隔:約2.5分
  • システム:Proof of Work(PoW)
  • 取扱取引所(国内):コインチェック

ジーキャッシュの歴史

Zcashが開発された背景を簡単にご説明します。

ビットコインの弱点を克服する目的で開発されたZcash

Zcashは、ビットコインの弱点を克服する目的で開発された仮想通貨です。

その弱点とは、ビットコインが送金者と受信者の

  • アドレス
  • 取引内容
  • 取引履歴

といった情報が全てオープンになっているため、誰でも閲覧できてしまうという問題点です。

それらの情報を全て隠すことを可能にしたZcash

そこでZcashは、「ゼロ知識証明」と呼ばれる技術を用いて、それらの情報を全て隠すことを可能にさせました。

そのため、非常に匿名性の高い仮想通貨として注目されています。

ジーキャッシュの価格の推移

Zcashは、2016年10月28日に公開されました。

匿名性の高いアルトコインとして注目され、リリース直後は非常に高値が付きました。

その後、急激に値下がりし価格は低迷していましたが、大手銀行「JPモルガン」の提携などのニュースで再び急騰しました。

そして、公開からわずか約7ヶ月で取引高が10位になるほどにまで成長しました。

現在、Zcashが時価総額ランキングの上位に位置していることからも、今後も成長が期待されているアルトコインの一つです。

値動きの変遷

Zcashの値動きの変遷を出来事とともに見ていきましょう。

Zcash価格推移表
時期レート(円建)出来事
2016年10月~¥140,000Zcash公開直後
2016年12月~¥6,000公開以降、大幅に急落し低迷
2017年5月~¥40,000JPモルガンとの提携が発表
2017年7月~¥20,000緩やかに下降
リリース直後に跳ね上がった価格

Zcashは、リリース直後に価格が跳ね上がり「1zec=約14万円」まで上昇しました。

これはプレセールが行われなかったため、市場の期待感が大きくなっていたことが考えられます。

しかし、その後は価格が急激に下落し、「1zec=約6千円」ほどでやっと安定しました。

公開当初と比べるとものすごい下落額です。

価格が下落した要因

下落の要因として「ダークマーケット」で利用されていることが挙げられます。

ダークマーケットとは、いわゆる闇市場のようなもので、銃や麻薬などの売買が違法に行われています。

中でも「AlphaBay」「TheRealDeal」「Silk Road 3.0」は、世界三大ダークマーケットと呼ばれています。

このような闇市場で、Zcashのような匿名性の高い通貨が決済手段としてよく利用されてしまうという実情があります。

「JPモルガン」と「ゼロ知識証明」

その後、Zcashの価格は横ばいでしたが、2017年3月頃からじわじわ上昇し始め、5月末に価格が高騰します。

それは、世界的大手銀行「JPモルガン」との提携や「アルファベイ」での決済採用などが要因で、価格が急騰しました。

これは、Zcashの「ゼロ知識証明」というプライバシー技術が、これから将来にわたって実用的に取り入れられる可能性を秘めているという期待感が好材料となったからです。

ジーキャッシュ(Zcash)の特徴

次は、Zcashの特徴について解説していきます。

匿名性がかなり高い

たびたびお伝えしてきましたが、Zcashには「ゼロ知識証明」という技術が使われています。

Zcashは、この「ゼロ知識証明」によって、送金者と受信者の

  • 支払者アドレス
  • 受取者アドレス
  • 金額

3つの情報を完全に隠すことができ匿名性がかなり高い仮想通貨なのです。

MoneroやDASHより秘匿性は上

秘匿性の高い仮想通貨として、他にも「Dash(ダッシュ)」や「Monero(モネロ)」が有名です。

しかし、アドレスや取引金額まで隠すことができる仮想通貨は「Zcash(ジーキャッシュ)」くらいなので、匿名性が相当高い仮想通貨と言えます。

Zcashは、その秘匿性の高さから

ビットコインをインターネットにおける「http」とすれば、ジーキャッシュは「https」だ

とも言われています。

ゼロ知識証明

Zcashの匿名性を高めている「ゼロ知識証明」という技術ですが、どのような仕組みになっているのか簡単にご説明します。

ゼロ知識証明とは

ゼロ知識証明とは、「正しい」という事実以外の情報を、一切伝えることなく証明を可能にする技術です。

Zcashは、自分の持っている命題が「正しいもの」であることを伝えるために、「正しい」という事実以外の情報を伝えることなく証明を可能にします。

もっと簡単に言うと、自分が知っている秘密の知識の中身を他人に知られることなく、他人にその知識は確かに存在するということを証明する方法です。

アルゴリズムは「Equihash」が使われています。

ゼロ知識証明の仕組み

ゼロ知識証明を用いることで、ブロックチェーン上の「支払者」「受取者」「金額」といった取引内容の情報すべてが自動的に暗号化され隠されます。

正しい閲覧キーを持つ人だけが取引内容を見ることができ、他者に閲覧キーを送る際は、オプトイン方式で送ります。

このように「ゼロ知識証明」は、閲覧権を持った利用者しか見られない仕組みを構築しています。

閲覧権は、閲覧キーを持っている利用者に与えられ、利用者間で送受信することが可能です。

もっと簡単に言えば、仮想通貨の送金などの暗号を解く鍵を持っていることを、内容が絶対に知られることがないよう第三者にも証明できる仕組みということです。

これにより、匿名性を高めてZcashの送金などができるようになるのです。

世界的な大手銀行JPモルガンと提携

2017年5月、ジーキャッシュの開発会社ZECCは、

世界最大の銀行の一つであるJPモルガンは、Zcashからの技術を、自身のブロックチェーンのプラットフォームである「Quorum(イーサリアムのスマートコントラクトを元にしたプラットフォーム)」に取り入れる

とJPモルガンとの提携を発表しました。

これは、Zcashの持つ「ゼロ知識証明」という技術を、世界的銀行である「JPモルガン」が世界最先端の技術と認めたからだと思われます。

そして、JPモルガンは、Zcashと提携することで、自身のプラットフォーム(Quorum)にプライバシーの技術を取り入れる予定をしています。

イーサリアムもZcashと提携

この世界最大の大手銀行との提携は、今後もZcashの価格に大きな影響を及ぼすことでしょう。

また、現在あの「イーサリアム」でも、アップデートのためにZcashのチームと提携しプライバシーの技術を取り入れる予定としているのも有名な話です。

話題になったあの「スノーデン氏」がZcashについて発言

元NSA・CIAの職員で、当時話題になった「エドワード・スノーデン氏」が、Zcashの技術について

Zcashの技術は、ビットコインの代わりとなる最も面白い技術だ

と発言し、それでもZcashは注目を集めました。

ジーキャッシュとビットコインの違い

ここでは、最も有名な仮想通貨「ビットコイン」と「ジーキャッシュ」の違いを見ていきましょう。

ジーキャッシュとビットコインは少し似ている

実は、Zcashは、ビットコインと似た点があるのも特徴のひとつです。

発行総量がビットコインと同じ2,100万ZECなのに加え、ブロック生成間隔もビットコインと同じ10分なので4年に1回半減期がきます。

コンセンサスに「Proof of Work」を採用している点も同じです。

共通する部分

これらはビットコインと同じです。

  • 発行枚数:2100万枚
  • ブロック生成間隔:10分
  • コンセンサス:Proof of Work
  • 半減期:4年

秘匿性が決定的に違う

すでにお伝えしてきたように、ビットコインとZcashの大きな違いは「秘匿性の違い」と言っていいでしょう。

完全な匿名性ではないビットコイン

ビットコインで採用されているブロックチェーンは、高い匿名性と信頼性を実現したシステムです。

しかし、ビットコインは仮名性で取引を追跡できることから、完全な匿名性とは言えません。

完全な匿名性を実現したZcash

Zcashは、取引を追跡できない完全な匿名性を実現した仮想通貨です。

ブロックチェーンに加え、各取引の仮想通貨の量、送信者、受信者を非公開にした状態で送金処理が可能になりました。

ゼロ知識証明で取引の追跡が不可能なZcash

ブロックチェーンシステムを利用する仮想通貨の取引では、仮想通貨の所有という事実を証明する秘密鍵情報を使用して、取引が行われます。

そして、Zcashは「ゼロ知識証明」を採用し、取引する仮想通貨の量を非公開の状態で決済を可能にし、取引の追跡を不可能にする仕組みです。

取引記録が公開されているビットコイン

ビットコインは取引記録が公開されているため、誰から誰にビットコインが送金されたかなどを確認できます。

もちろん、公開されているのはビットコインアドレスだけなので、個人を特定できるわけではありません。

一方、Zcashは取引の内容が全て暗号化されているので、ビットコインに比べ高い秘匿性を持っています。

ジーキャッシュのメリット・デメリット

秘匿性の高さが特徴のZcashですが、最後にメリット・デメリットをまとめてみました。

メリット

お伝えのように、Zcash最大のメリットは「秘匿性の高さ」です。

「ゼロ知識証明」により、取引履歴の流出からハッカーなどに狙われるような脅威は極めて低い仮想通貨と言えます。

それに加え、ジーキャッシュの開発・運営は「Zcash Foundation」という非営利団体が行っており、定期的にアップデートを行い、日々進化をしている点も長所と言えます。

デメリット

一方で、その「秘匿性の高さ」が逆にマイナスに働くというデメリットが挙げられます。

それは、Zcashが犯罪やマネーロンダリングなどの違法な取引に利用されることへの懸念です。

例えば、もしそのような事態に陥り、何らかの対策が取られたとすれば、Zcashそのものへの影響も出てくるでしょう。

本来の「秘匿性の高さ」はユーザーのためですが、このようなデメリットも表裏一体で存在していることを覚えておきましょう。

まとめ

Zcashは、匿名性が高いという最大の特徴があります。

その「匿名の高さ」からZcashは、JPモルガンのような大手銀行に採用される一方で、ダークマーケットのような違法取引にも利用されているという問題があります。

2017年7月には、三大ダークマーケットの一つである「アルファベイ」がZcashによる決済受付を開始しました。

以上のように、匿名性の高さが原因で闇取引の決済に利用されたり、送受信者が不明なので税金の徴収ができないという問題が起こってしまいます。

このため、Zcashは、国や世界単位で規制される可能性がある仮想通貨であることを念頭に置いておかなければなりません。

ABOUT ME
Arima
2014年からデイトレーダーやってます。 FXと株で毎日コツコツ頑張ってます。 nanairoでは主にお金・節約術に関する記事を執筆しています。