立花証券の「ストックハウス」とは?手数料や口座開設・評判を紹介
立花証券は、東京証券取引所に程近い東京の中央区茅場町に本店を持つ中堅証券会社です。60年以上の歴史を持つ老舗ですが、「立花証券e支店」と「ストックハウス」という2つのインターネット取引サービスを持っています。
今回は、このうち「ストックハウス」についてご紹介します。ストックハウスのおすすめポイントと手数料、取扱商品、分析ツールからキャンペーンや口座開設方法まで、幅広くお伝えします。IPO抽選に旨みがあり、会社四季報の最新銘柄レポートを無料で見られるなど、なかなかユニークな強みを持っていますよ。
目次
立花証券のネットトレード「ストックハウス」
ストックハウスは、立花証券のインターネット取引サービスです。ストックハウスを利用したければ、専用ホームページから口座開設申込を行う必要があります。立花証券そのもののホームページからでは口座開設できません。
ストックハウスを利用することで、対面ではなくパソコンやスマホからインターネットを利用して取引を行うことができます。また、最新のマーケット情報や銘柄情報、数々の分析ツールにもアクセス可能です。ストックハウスで得られるデータや情報、注文方法などをうまく使えば、よりお得に売買を進められることもあります。
立花証券の「ストックハウス」の特徴
まず、立花証券の「ストックハウス」のおすすめポイントです。
①四季報情報を無料で閲覧可能
ストックハウスの情報サービスの一つとして、会社四季報の最新銘柄レポートを無料で見られるというものがあります。このレポート内容は大変貴重なもので、株式の売買を行う人にとってはぜひ参考にしたい情報です。
一般的な会社四季報といえば年に4回発行される本で、上場企業の個別銘柄情報が掲載されています。それに対して、最新銘柄レポートは毎週企業情報が更新されるものであり、なおかつ一般ではなかなか手に入れることの難しい貴重な情報です。
四半期レベルの個別銘柄情報は、本屋で購入するだけではなく、最近では大手を中心にネット証券の口座を開設することで閲覧できるようになってきました。しかし、最新銘柄レポートを無料で見られる大手のネット証券はありません。そういった意味で立花証券の隠された強みであり、最新銘柄レポート見たさにわざわざ(取引はしないのに)立花証券のストックハウスの口座を開設する人もいると言われるほどです。
初心者なら必要性を実感しにくいかもしれませんが、経験を積むに従って最新銘柄レポートの情報の重要性が見えてくると思います。ぜひ覚えておきたいメリットです。
②IPO抽選の「穴場」?
立花証券のストックハウスは、「IPO」に参加したい人にはおすすめしたい「穴場」の証券会社です。
IPOとは、新規公開株のことを指します。普段は公開(上場)した後の株式しか購入できないのですが、抽選により新規公開前の株式を事前に購入することができるのです。
一般的に、どの企業も上場後にたくさんの人に株式を購入してもらいたい(それによって多くの資金を調達したい)と考えています。そのために、その企業の売上や規模感から見て、少し低い水準の株価を最初に設定することがほとんどです。したがって、IPO抽選に当たれば、株式を割安で購入できる可能性が高いということになります。
多くの証券会社では、IPO抽選は「不公平」です。資金量やIPO申込の数量などが多い申込者や法人などに優先的に株式を割り当てるところが多いのですが、立花証券ではコンピューターを用いてランダムに当選者を決定しています。
しかも立花証券は大手ではないので、IPO抽選の参加者も比較的少ない・・・つまり、投資初心者でも当選のチャンスが十分にあるわけです。
仮に申込者数が配分単位数より少ないと、最低1単位は必ず割り当ててもらえます。どうしても大手の証券会社がよいと考える人でも、IPOに参加するために立花証券の口座を開設するという手もあるかもしれません。
③専門スタッフに直接相談できる「ストックプラザ」
手軽に取引できるインターネット取引ですが、どうしても資産運用の相談をしたい、不明点をはっきりさせたいという場合に、直接スタッフと話をする機会が設けられています。それが「ストックプラザ」です。
ストックプラザは、立花証券本社の1階に設けられています。証券外務員や金融先物外務員の資格を取得した専門スタッフが、口座開設や資産運用などの相談に乗ってくれます。証券取引のデモ端末も用意されているので、売買の雰囲気を味わうことも可能です。
立花証券の「ストックハウス」の基本情報
取引手数料 ※すべて税込
現物取引手数料(インターネット取引・現物個別コース:1回の注文ごとの手数料)
約定代金 |
指値・成行 |
10万円以下 |
108円 |
10万円超~20万円以下 |
162円 |
20万円超~30万円以下 |
243円 |
30万円超~40万円以下 |
324円 |
40万円超~50万円以下 |
351円 |
50万円超~100万円以下 |
621円 |
100万円超~150万円以下 |
837円 |
150万円超 |
1,188円 |
現物取引手数料(インターネット取引・現物定額コース:1日の約定代金合計の手数料)
約定代金 |
指値・成行 |
20万円以下 |
216円 |
20万円超~30万円以下 |
324円 |
30万円超~50万円以下 |
540円 |
50万円超~100万円以下 |
972円 |
100万円超~200万円以下 |
1,728円 |
200万円超~300万円以下 |
2,592円 |
300万円超~400万円以下 |
3,024円 |
400万円超~500万円以下 |
3,240円 |
以降100万円増えるごとに |
864円加算
※ 手数料上限・・・86,400円 |
現物取引手数料(電話注文)
約定代金 |
指値・成行 |
すべて |
約定代金×0.756%
(最低5,400円、上限108,000円) |
信用取引手数料(インターネット取引・信用個別コース:1回の注文ごとの手数料)
約定代金 |
指値・成行 |
50万円以下 |
189円 |
50万円超~1,000万円以下 |
378円 |
1,000万円超 |
0円 |
信用取引手数料(インターネット取引・信用定額コース:1日の約定代金合計の手数料)
約定代金 |
指値・成行 |
20万円以下 |
540円 |
20万円超~50万円以下 |
1,080円 |
50万円超~500万円以下 |
2,160円 |
500万円超~1,000万円以下 |
4,320円 |
以降1,000万円増えるごとに |
4,320円加算
※ 手数料上限・・・86,400円 |
信用取引手数料(インターネット取引・信用大口割引)
大口割引条件 |
指値・成行 |
信用毎日割 |
前営業日の信用買建残高または信用新規建約定代金(買建・売建)の合計が 5,000万円以上 |
当営業日 0円 |
信用毎月割 |
前月末残高で信用買建残高と売建残高の合計が 1億円以上 |
当月分1ヶ月 0円 |
信用取引手数料(電話注文)
約定代金 |
指値・成行 |
すべて |
約定代金×0.756%
(最低5,400円、上限108,000円) |
先物・オプション取引手数料
取引商品 |
指値・成行 |
日経225先物 |
243円 |
ミニ日経225 |
27円 |
日経225オプション |
約定代金の0.108% (最低 162円) |
その他
|
手数料 |
投資信託 |
銘柄ごとに異なります(ノーロードなら0円) |
単元未満株 |
買取請求:540円
仕切売却:約定代金×0.54%(最低1円、上限なし) |
くりっく365 |
1枚当たり片道108円
※ただし月間取引1000枚以上で0円 |
ダイワMRF |
0円 |
取扱商品
取扱商品 |
個人 |
法人 |
国内株式現物取引 |
○ |
○ |
国内株式信用取引 |
○ |
○ |
REIT |
○ |
○ |
IPO・PO |
○ |
○ |
国内ETF・ETN |
○ |
○ |
単元未満株 |
○ |
○ |
立ち会外分売 |
× |
× |
貸株サービス |
× |
× |
米国株式 |
× |
× |
海外ETF |
× |
× |
投資信託 |
○ |
○ |
MRF |
× |
× |
外貨建てMMF |
× |
× |
ラップサービス |
× |
× |
国内債券 |
× |
× |
転換社債 |
× |
× |
外国債券 |
× |
× |
日経225先物・日経225ミニ |
○ |
○ |
日経225オプション |
○ |
○ |
FX |
○ |
○ |
金/プラチナ |
× |
× |
取扱市場
東証 |
○ |
名証 |
× |
福証 |
× |
札証 |
× |
TOKYO PRO Market |
× |
マザーズ |
○ |
ジャスダック |
○ |
セントレックス |
× |
Q-Board |
× |
アンビシャス |
× |
海外株式
NYSE |
× |
NYSE arca |
× |
NASDAQ |
× |
香港 |
× |
上海A |
× |
SGX(シンガポール) |
× |
IDX(インドネシア) |
× |
SET(タイ) |
× |
KLSE(マレーシア) |
× |
入金手数料が無料の銀行
三菱東京UFJ銀行 |
三井住友銀行 |
みずほ銀行 |
ゆうちょ銀行 |
ジャパンネット銀行 |
注文機能
指値 |
○ |
成行 |
○ |
逆指値 |
○ |
ダブル注文(通常+逆指値) |
○ |
連続注文 |
○ |
テクニカルチャート
トレンド系
一目均衡表 |
○ |
移動平均 |
○ |
MACD |
○ |
ボリンジャーバンド |
○ |
パラポリック |
○ |
ポイント・アンド・フィギア |
× |
ペンタゴン・チャート |
× |
オシレーター系
RSI(相対力指数) |
○ |
ストキャスティクス |
○ |
移動平均乖離率 |
○ |
サイコロジカルライン |
○ |
CCI |
× |
DMI |
○ |
その他
ヘッドアンドショルダーズ |
× |
ダブルトップ&ダブルボトム |
× |
トライアングル |
× |
エンベロープ |
○ |
モメンタム |
○ |
ROC |
× |
レシオケータ |
○ |
ヒストリカル |
× |
ボラティリティ |
× |
戻し値推定チャート |
× |
日柄カウンター |
× |
モバイル対応
Android |
○ |
iPhone |
○ |
iPad |
○ |
Windows Mobile |
○ |
ガラケー |
○ |
立花証券の「ストックハウス」では口座開設キャンペーンをやってる?
立花証券では、2017年6月現在で一つ口座開設キャンペーンを実施しています。
プラザ株式手数料サポートプラン
前述の「ストックプラザ」では、口座開設を申し込むことができます。
ストックプラザで証券口座を開設すると、NISAを含めた現物株式の売買手数料が、口座開設完了日から翌々月最終取引日まで(約定日ベース)、最大3ヵ月間無料となるサービスを行っています。
対象期間は定められていません。
立花証券の「ストックハウス」のその他の機能
夜間取引
立花証券では、夜間取引(PTS取引)の取扱はありません。
会社四季報の活用
前述の通り、四季報の最新銘柄レポートを無料で閲覧することができます。
ストックハウスにログインすれば、口座を持っている人であれば誰でも見られますし、トレーディングツール「立花トレードアプリ」でも無料で見られます。
スクリーニング
ストックハウスにログインした後、「マーケット情報」から株式スクリーニング機能を利用可能です。株価や時価総額、PERなど数十種類の項目の中から10項目選択した結果を表示します。
ランキング機能
値上がり率や値下がり率をはじめ、9項目およびサマリーでランキングを表示させることができます。
株価ボード
30日間3,240円(税込)で利用できる「ストックハウスExpert」の中で、最大100銘柄(10画面×10銘柄)の株価ボード(銘柄リスト)を閲覧できます。また、「立花トレードリッチ」だと最大900銘柄(30画面×30銘柄)まで登録可能です。
トレーディングツール「立花トレードリッチ」
有料のトレーディングツールとして「立花トレードリッチ」があります。こちらを利用すると、銘柄情報や最新ニュースの閲覧と注文発注を一つの画面で行えたり、板をダブルクリックするだけで発注できたりと、便利な機能が使えるようになります。
こちらは30日間で1,080円、180日間で5,400円(どちらも税込)と有料なのですが、前月の現物株、信用、先物・オプション取引の手数料合計(税抜)が1,000円以上だと30日間無料で使えます。つまり、毎月1,000円以上取引していれば、ずっと無料です。
また、証券口座を新規開設すると30日間無料、信用取引口座を新規開設すると90日間無料で使えます。
口座開設~利用開始までの流れ
①口座開設
ストックハウスで口座開設する方法には、インターネットとストックプラザの2つがあります。インターネットで口座開設するためには、「ホームページから申込」→「申込書が郵送されてくる」→「申込書に署名・捺印して返送」→「口座開設」という流れで手続きを進めます。
また、ストックプラザを訪れて口座開設を申し込むこともできます。平日の午後2時までに来店して手続きが完了すると、翌日から取引可能となります。
②立花証券で手続き
立花証券で審査と口座開設手続きを行います。場合によっては口座開設を断られることもありますが、理由は教えてもらえません。
③口座開設完了の連絡
口座登録が完了すると、今度は口座開設のお知らせが郵送で届きます。
その後、記載されている口座番号とパスワードに従ってログイン画面からログインします。
④入金
必要な資金を他の銀行などから入金すると、取引を開始することができます。
立花証券の「ストックハウス」の口コミ評判を紹介
四季報の最新銘柄レポートが見られるのはお得
四季報の最新銘柄レポートを無料で閲覧可能なのは、立花証券だけとされています。
一般にはなかなか出回らない情報なので、投資家(特にプロの投資家)のニーズは極めて高いようです。立花証券の知名度は高いとは言えませんが、一部でなかなかの高評価を得ています。
IPO取引に使いやすい
前述の通り、立花証券はIPO抽選をコンピューターで公平に行っています。ライバルも少ないことから、IPO取引の穴場的な位置づけをされているようです。
取扱商品が少ない
債券の取扱がなかったり、外国株式の取扱がなかったりと、取扱商品がやや少ないといわれています。国内株式でも、東証(マザーズ・ジャスダック含む)以外の名証・福証・札証は対象外となっており、幅は狭いかもしれません。
まとめ
立花証券は、60年以上の歴史を持つ老舗の中堅証券会社です。規模では大手証券会社にかないませんが、四季報の最新銘柄レポートを見られたり、IPO取引の穴場だったりと、独自の強みを持っています。
取引ツールもそれなりに使いやすく、投資初心者~中級者であれば充分すぎるほど機能が備わっています。情報収集用としても、取引のメインとなる証券会社としても利用価値はあると言えるでしょう。