東海東京証券は、名古屋に本社を置き中部地方に影響力を持つ証券会社です。旧「東京証券」と旧「東海丸万証券」が合併してできたために、「東海東京証券」という不思議な社名になりました。
中高年の富裕層に向けた「大人の投資倶楽部」や、女性をターゲットとした「乙女のお財布」などのサイトを持っており、独自の情報提供や資産運用支援にも力を入れています。
今回の記事では、東海東京証券のインターネット専用口座「かんたんダイレクトサービス」に焦点を当てて、特徴や手数料、取扱商品などを見ていきたいと思います。実店舗を持っているだけ合って、ネット証券よりも顧客サポートが手厚く行われていますので、その点も漏らさずにお伝えしていきます。
この記事の目次
東海東京証券の「かんたんダイレクトサービス」とは?
かんたんダイレクトサービスは、東海東京証券のインターネット取引サービスです。パソコンやスマホ、タブレットを用いてインターネット経由で取引や情報閲覧することが可能となっています。また、電話で取引するのも可能です(この点はネット証券にはない発注スタイルと言えるかもしれません)。
証券営業マンを必要としないため、手数料が実店舗の対面取引より安く設定されているのが最大のポイントです。資産運用や証券税制の基本知識やセミナーなども充実しており、またカスタマーサポートセンターや「スマートコンシェルジュ」への質問(24時間365日対応)などサポート体制も万全です。
東海東京証券の「かんたんダイレクトサービス」の特徴
東海東京証券の「かんたんダイレクトサービス」のおすすめポイントは以下の通りです。
①取引手数料が割引になる
かんたんダイレクトサービスで取引を行うと、対面取引に比べて手数料が割引になります。例えば、オンライントレードだと70%引き(最低手数料1,620円)で、コールセンター取引だと30%引き(最低手数料2,430円)となります。
最低手数料自体はそれほど安くありませんが、東海東京証券の口座を開くなら対面よりもかんたんダイレクトサービスがおすすめです。
なお、手数料の詳細は後で一覧表にしますので、そちらを参照してください。
②女性の初心者にはおすすめ
「女性を大事にする」とアピールしている証券会社は少なくありませんが、東海東京証券のように特設サイトを用意しているところはほとんどありません。「乙女のお財布」では、女性専用コールを用意していたり、初心者にも分かりやすい情報提供があったりと、手厚いサポート受けることができます。投資信託の選び方などもアドバイスされているので、とても親切です。
女性専用のセミナーもたまに開催されていますので、時折サイトをのぞくといいかもしれませんね。
東海東京証券の「かんたんダイレクトサービス」の基本情報
取引手数料 ※すべて税込
現物取引手数料
約定代金 | オンライントレード 指値・成行 | コールセンター取引 指値・成行 |
10万円 | 1,620円 | 2,430円 |
25万円 | 1,620円 | 2,430円 |
50万円 | 1,863円 | 4,347円 |
75万円 | 2,793円 | 6,519円 |
100万円 | 3,726円 | 8,694円 |
150万円 | 5,103円 | 11,907円 |
200万円 | 6,480円 | 15,120円 |
250万円 | 7,815円 | 18,237円 |
300万円 | 9,153円 | 21,357円 |
350万円 | 10,416円 | 24,305円 |
400万円 | 11,680円 | 27,253円 |
450万円 | 12,927円 | 30,164円 |
500万円 | 14,175円 | 33,075円 |
600万円 | 16,313円 | 38,064円 |
700万円 | 18,451円 | 43,054円 |
800万円 | 20,590円 | 48,043円 |
900万円 | 22,728円 | 53,033円 |
1,000万円 | 24,867円 | 58,023円 |
2,000万円 | 42,039円 | 98,091円 |
3,000万円 | 59,211円 | 138,159円 |
4,000万円 | 67,311円 | 157,059円 |
5,000万円 | 75,411円 | 175,959円 |
6,000万円 | 78,003円 | 182,007円 |
7,000万円 | 80,595円 | 188,055円 |
8,000万円 | 83,187円 | 194,103円 |
9,000万円 | 85,779円 | 200,151円 |
1億円 | 88,371円 | 206,199円 |
信用取引手数料
手数料 | |
新規建/決済 | 599円 |
現引/現渡 | 無料 |
外国株式国内取次手数料
海外精算代金(円換算) | 指値・成行 |
100万円以下 | 海外精算代金の1.4040% |
100万円超300万円以下 | 海外精算代金の1.0260% +3,780円 |
300万円超500万円以下 | 海外精算代金の0.8640% +8,640円 |
500万円超1,000万円以下 | 海外精算代金の0.7560% +14,040円 |
1,000万円超3,000万円以下 | 海外精算代金の0.5940% +30,240円 |
3,000万円超5,000万円以下 | 海外精算代金の0.2700% +127,440円 |
5,000万円超 | 海外精算代金の0.1080% +208,440円 |
転換社債型新株予約権付社債等委託手数料
約定代金 | 手数料 |
100万円以下 | 約定代金の1.08000%(最低手数料:2,700円) |
100万円超 300万円以下 | 約定代金の0.90720% +1,728.0円 |
300万円超 500万円以下 | 約定代金の0.86184% +3,088.8円 |
500万円超 1,000万円以下 | 約定代金の0.72360% +10,000.8円 |
1,000万円超 3,000万円以下 | 約定代金の0.52920% +29,440.8円 |
3,000万円超 5,000万円以下 | 約定代金の0.31320% +94,240.8円 |
5,000万円超 | 約定代金の0.10800% +196,840.8円 |
その他
手数料 | |
投資信託 | 銘柄ごとに異なります。(ノーロードなら0円) |
取扱商品
取扱商品 | 個人 | 法人 ※口座開設自体不可 |
国内株式現物取引 | ○ | × |
国内株式信用取引 | ○ | × |
REIT | ○ | × |
IPO・PO | ○ | × |
国内ETF・ETN | ○ | × |
単元未満株 | × | × |
立ち会外分売 | × | × |
貸株サービス | × | × |
米国株式 | ○ | × |
海外ETF | ○ | × |
投資信託 | ○ | × |
MRF | ○ | × |
外貨建てMMF | ○ | × |
ラップサービス | ○ | × |
国内債券 | ○ | × |
転換社債 | ○ | × |
外国債券 | ○ | × |
日経225先物・日経225ミニ | × | × |
日経225オプション | × | × |
FX | × | × |
金/プラチナ | × | × |
取扱市場
東証 | ○ |
名証 | ○ |
福証 | ○ |
札証 | ○ |
TOKYO PRO Market | × |
マザーズ | ○ |
ジャスダック | ○ |
セントレックス | ○ |
Q-Board | ○ |
アンビシャス | ○ |
海外株式
NYSE | ○ |
NYSE arca | × |
NASDAQ | ○ |
香港 | ○ |
上海A | ○ |
SGX(シンガポール) | ○ |
IDX(インドネシア) | ○ |
SET(タイ) | ○ |
KLSE(マレーシア) | ○ |
入金手数料が無料の銀行
三菱東京UFJ銀行 |
三井住友銀行 |
ゆうちょ銀行 |
注文機能
指値 | ○ |
成行 | ○ |
テクニカルチャート
トレンド系
一目均衡表 | ○ |
移動平均 | ○ |
MACD | ○ |
ボリンジャーバンド | ○ |
パラポリック | × |
ポイント・アンド・フィギア | × |
ペンタゴン・チャート | × |
オシレーター系
RSI(相対力指数) | ○ |
ストキャスティクス | ○ |
移動平均乖離率 | ○ |
サイコロジカルライン | ○ |
CCI | × |
DMI | × |
その他
ヘッドアンドショルダーズ | × |
ダブルトップ&ダブルボトム | × |
トライアングル | × |
エンベロープ | ○ |
モメンタム | × |
ROC | × |
レシオケータ | × |
ヒストリカル | × |
ボラティリティ | × |
戻し値推定チャート | × |
日柄カウンター | × |
モバイル対応
Android | ○ |
iPhone | ○ |
iPad | ○ |
Windows Mobile | ○ |
ガラケー | ○ |
東海東京証券の「かんたんダイレクトサービス」では口座開設キャンペーンをやってる?
2017年6月現在、口座開設に伴うキャンペーンは実施されていません。その他のキャンペーンについては後述します。
東海東京証券の「かんたんダイレクトサービス」のその他の機能
夜間取引
東海東京証券では、夜間取引(PTS取引)の取扱はありません。
会社四季報の活用
四季報情報を見ることはできません。
スクリーニング
オンライントレード向けのリアルタイム株価情報サービス(QUICK投資情報)が提供されており、その一環としてスクリーニング機能を利用することができます。
「規模が大きい銘柄」「株価急上昇中の銘柄」などあらかじめ設定された「お任せスクリーニング」と、業種や市場、決算期などの項目を設定して絞り込む「詳細スクリーニング」があります。
ランキング機能
QUICK情報から取得された「ランキングサマリ」「東証1部業種別指数ランキング」「信用残ランキング」を利用することができます。
株価ボード
銘柄を登録するだけでリアルタイムな株価を表示できる株価ボード機能も備わっています。最大100銘柄(10銘柄×10ページ)を登録することができるようになっています。
東海東京証券の「かんたんダイレクトサービス」のその他キャンペーン
東京東海証券では、2017年6月現在以下のキャンペーンを実施しています。
資産運用サポートキャンペーン
キャンペーン対象期間中に以下の対象商品を対象金額で500万円以上買い付けると、買付金額に応じて現金がプレゼントされます。例えば、500万円だと15,000円です。さらに、口座開設+500万円以上買付だと追加で現金のプレゼントがあります。
対象期間は2017年6月12日(月)~2017年8月10日(木)です。
【対象商品】
投資信託:株式投信、外国投信
(MRF、外貨建MMF、国内公社債投信、購入手数料が無料の銘柄、私募投信等の一部投信を除く)
ファンドラップ:東海東京ファンドラップ、東海東京ファンドラップ・プレミア(キャンペーン期間中の運用開始分)
現物取引&信用取引 国内株式委託手数料優遇キャンペーン
以下の条件を満たした場合、現物取引および信用取引に係る株式委託手数料が無料となります。
対象期間は2017年4月1日(土)~ 2017年9月29日(金)です。
【適用条件】
① 判定期間における平均建玉残高500万円以上(約定日ベース)
② ダイレクト信用取引口座開設2か月以内
信用取引金利優遇キャンペーン
以下の条件を満たした場合、信用取引建玉総額(未決済建玉)に係る買方金利を優遇いたします。
対象期間は2017年4月3日(月)~2017年10月1日(日)です。
【適用条件】
① 判定期間における平均建玉残高1,000万円以上(約定日ベース)
② ダイレクト信用取引口座開設2か月以内
6月・7月の個人向け国債キャンペーン
6月・7月募集の「個人向け国債(変動10年債、固定5年債)」を300万円以上購入すると、購入金額に応じて現金がプレゼントされます。例えば、300万円購入で6,000円もらえます。
対象期間は2017年6月5日(月)~2017年7月31日(月)です。
NISA・ジュニアNISA口座での国内株式購入時手数料『0円』キャンペー
NISA口座やジュニアNISA口座で国内株式を購入すると、手数料が無料となります。
対象期間は2017年1月4日(水)~2017年12月29日(金)です。
東海地方応援キャンペーン
キャンペーン期間中に対象のETF(名証上場)を購入すると、購入時手数料が後でキャッシュバックされます。
対象期間は2017年3月1日(水)~2017年12月29日(金)です。
【対象商品】
- MAXIS S&P東海上場投信(1553)
- 日経300株価指数連動型上場投資信託(1319)
円建社債退職金特別プラン
キャンペーン期間中、受取から6年以内の退職金を新規入金すると、3ヵ月満期で課税前年率1.2%(課税後0.956%)という特別利率が適用された「東海東京フィナンシャル・ホールディングス2017年10月24日満期円建社債」を購入することができます。
退職金額が購入上限額で、最低でも300万円以上購入が条件です。
申込期間は2017年6月12日(月)~2017年7月10日(月)です。
口座開設~利用開始までの流れ
①口座開設
ホームページから氏名とメールアドレスを仮登録し、送信されてきた申込用URLから申込書類を印刷して記入・捺印します。
そして、本人確認書類(個人番号カード+運転免許証、または通知カード+運転免許証&健康保険証など)を申込書類に添えて郵送します。
②東海東京証券で手続き
東海東京証券で審査と口座開設手続きを行います。場合によっては口座開設を断られることもありますが、理由は教えてもらえません。
③口座開設完了の連絡
「開設のご案内(ID・PW)」が簡易書留で郵送されてきますので、これを基にサイトからログインします。
④入金
必要な資金を他の銀行などから入金すると、取引を開始することができます。
東海東京証券の「かんたんダイレクトサービス」の口コミ評判を紹介
投資情報やサポートが手厚い
東海東京証券で評価が高いのは、やはり「大人の投資倶楽部」「乙女のお財布」や投資情報サービス、24時間365日質問を受け付けるインターネットサービスなど、サポート・情報提供の手厚さです。
特に、女性向けの「乙女のお財布」だと必要な情報のみならず、初心者でもおすすめ銘柄を素早く探し出せるように配慮された作りになっているのが高評価となっています。
手数料はそれほど安くない
割引とは言え、株式現物の最低手数料は1,620円(税込)。最低手数料が100円未満というネット証券も珍しくない中、かなり割高という声が多いようです。サポートが手厚い分、手数料に跳ね返ってきているという見方もできるかもしれません。
したがって、メインの取引は別の証券会社、基本的な情報を入手する「基礎知識勉強用」として東海東京証券を使うという人もいます。
まとめ
東海東京証券は、手数料以外の投資家サポートに魅力のある証券会社です。
手数料の安さに注目して証券会社選びを進める傾向がある中、ある意味ユニークな持ち味であるという見方もできます。投資に必要な知識を得られ、サポート体制も手厚いということであれば、まさに初心者には適した証券会社と言えるでしょう。
どうしても手数料の高さが気になるようでしたら、情報入手のために東海東京証券を利用し、別に取引用の証券会社の口座を開設するという「併用」もおすすめですよ。