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トヨタ「ハリアー」の中古車は値落ちしづらい?買取相場や特徴まで解説

 

2012年に一度販売終了してファンを落胆させたハリアーは、1年後の2013年に復活し、ハイブリッドモデルも統合したモデルとなりました。

「高級サルーンの乗り心地と快適性を備えたクロスオーバーSUV」というコンセプトのもと、高級SUVという新たなジャンルを切り開いたハリアーについて、詳しく解説していきましょう。

目次

トヨタ ハリアーの基本情報

2013年に復活した最新のハリアーについて、基本的なところから復習しておきましょう。

カタログスペックを含めて、トヨタハリアーは、以下のような特徴を持った車になっています。

新車価格

高級SUVであるハリアーを、新車で購入する場合の価格は以下の通りです。

  •  ハイブリッド …… 371.4万円から459.2万円程度
  •  2.0L 4WD ………… 299.3万円から389.2万円程度
  •  2.0L FF …………… 279.8万円から369.8万円程度

過去に販売されていた兄弟車のRAV4に比べると、とても高価な価格帯です。しかし、高級SUVの代名詞としては、この程度の価格設定は当然と言えるのかもしれません。

型式

ハリアーの型式はエンジンと駆動方式で、以下の3種類に分かれています。

  •  DAA-AVU65 …… ハイブリッド
  •  DBA-ZSU65 …… 2.0L 4WD
  •  DBA-ZSU60 …… 2.0L FF
排気量

ガソリン車は2.0Lですが、ハイブリッドは2.5L+モーターとなっています。

燃費重視のエンジンとは言え、ハイブリッドモデルが2.5Lエンジンであるにもかかわらず、ガソリン車が2.0Lというのは、少し疑問の残る設定と言えるかもしれません。

グレード

ハリアーのグレードは以下のようになっています。

大きくはハイブリッドとエンジンに分かれており、それぞれが標準装備の違いで3つに分かれることになります。

グレード エンジン 駆動方式
HYBRID

PREMIUM

ハイブリッド E-Four
HYBRID

ELEGANCE

HYBRID

GRAND

PREMIUM 2.0L FF
4WD
ELEGANCE FF
4WD
GRAND FF
4WD

ベースとなるグレードにすら「GRAND」というグレード名を付けているところから、妥協のない造りであることがうかがえます。

駆動方式

ハリアーの駆動方式は、以下の3種類に分かれています。

  •  E-Four …… ハイブリッドモデル
  •  FF ………… 2.0Lモデル
  •  4WD ………… 2.0Lモデル

ハイブリッドモデルのE-Fourは、フロントとリアそれぞれにモーターが搭載され、電子的な制御を行う「ハイブリッドならではの4WD」と言えます。

また、ガソリン車の4WDについても、「ダイナミックトルクコントロール4WD」で、路面状況などを電子的に判断して全輪のトルクをコントロールし、FFと4WDを自動で切り替えてくれます。

燃費

ハイブリッドモデルについては、特に問題はない燃費だと思われますが、ガソリン車の燃費にはあまり期待できません。との程度の燃費になっているのか、確認してみましょう。

  •  ハイブリッド …… 21.4km/Lから21.8km/L
  •  2.0L 4WD ………… 14.8km/Lから15.2km/L
  •  2.0L FF …………… 16.0km/L

ハイブリッドはこのクラスにしては優秀な燃費性能です。しかし、ガソリン車については2.0Lエンジンを搭載しているにしては厳しい結果となっています。

ハイブリッド仕様

販売中止前の先代でも、ハリアーハイブリッドとして展開していましたので、ハリアーのハイブリッドはすでにこなれていると言えるでしょう。

しかも、現在のラインナップでは、ガソリン車よりもハイブリッドモデルのエンジンの方が排気量が勝っているという逆転現象が起きており、ガソリン車の位置づけが怪しくなっているほどです。

もちろん、ハイブリッドシステムのエンジンは燃費を優先していますし、駆動力自体はほとんどモーターが作り出していますので、一概に比較はできませんが、他の車種にはない状況です。

エコカー減税

ハリアーは、全車エコカー減税対象車です。ただし、グレードによって減税率が違っていますので、減税率ごとの表を作成しています。

・エコカー減税(自動車重量税免税 + 自動車取得税免税)+自動車グリーン税制(約75%減税)

重量税は30,000円程度、自動車税は33,500円程度として減税額を計算しています。

グレード 取得税 減税合計
PREMIUM

(4WD)

100,700円~114,700円程度 164,200円~178,200円程度
ELEGANCE

(4WD)

94,300円程度 157,800円程度
GRAND

(4WD)

92,800円程度 156,300円程度

・エコカー減税(自動車重量税25% + 自動車取得税20%)

下記のグレード全てに関して、重量税は7,500として減税額を算出しています。

グレード 取得税 減税合計
PREMIUM

(2WD)

15,700円~19,000円程度 23,200円~26,500円程度
ELEGANCE

(2WD)

14,400円~16,400円程度 21,900円~23,900円程度
GRAND

(2WD)

14,000円程度 21,500円程度
PREMIUM

(4WD)

16,600円~19,900円程度 24,100円~27,400円程度
ELEGANCE

(4WD)

15,400円~17,500円程度 22,900円~25,000円程度
GRAND

(4WD)

14,900円程度 22,400円程度
乗車定員

ハリアーの定員は5名になっています。

一般的に、「後部座席が狭い」のがSUVの常識です。

しかし、「高級サルーンの乗り心地」を備えているハリアーの後部座席には、十分な広さが確保されています。

ボディカラー

現在、ハリアーは特別仕様車限定色も合わせて8色が展開されています。全体的に落ち着いた高級感のある色が多くなっていますので、どの色を選んでも間違いはないでしょう。

  •  パール系 :ホワイトパールクリスタルシャイン
  •  ブラック系:ブラック、スパークリングブラックパールクリスタルシャイン
  •  シルバー系:シルバーメタリック
  •  その他  :ダークブラウンメタリック、ブラッキッシュアゲハガラスフレーク、ブラッキッシュレッドマイカ、ブルーメタリック(特別設定色)

イメージカラーの「スパークリングブラックパールクリスタルシャイン」は、重厚感の中に華やかさがあり、ハリアーにぴったりの色と言えます。

最高出力

2.0t近くある車体重量に対して、排気量2.0Lというのは、少し心許ないように感じますが、実際の最高出力はどの程度なのでしょうか?

また、2.5Lエンジンとモーターの組み合わせであるハイブリッドモデルの最高出力も、気になるところです。

  •  2.0L ……………… 111kw(151ps)/6,100rpm
  •  ハイブリッド …… エンジン:112kw(152ps)/5,700rpm + フロントモーター:105kw(143ps)+リアモーター:50kw(68ps)

ハイブリッドモデルは、システム全体として197馬力となっていますので、車体重量を考慮すると十分なパワーと言えます。

しかし、2.0Lは151馬力と物足りなさが拭えない数値です。

もちろん、街乗りであれば十分なパワーですが、坂道や高速道路での走行では、もう一歩と感じるかもしれません。

最大トルク

巨体をスムーズに動かすためには、最初の一押しであるトルクは重要です。最大トルクを見てみましょう。

  •  2.0L ……………… 19.7kgm(193Nm)/3,800rpm
  •  ハイブリッド …… エンジン:21.0kgm(206Nm)/4,400rpm〜4,800rpm+ フロントモーター:27.5kgm(270Nm)+リアモーター:14.2kgm(139Nm)

やはり、最大出力と同様の結果となりました。ハイブリッドのフロントモーターのトルクは非常に力強く、2.0tの巨体をスムーズにスタートさせることができます.

2.0Lエンジンの方は、思わずアクセルをべた踏みしてしまうかもしれません。

歴史

1997年に登場し、乗用車をベースにした「高級クロスオーバーSUV」という新たなジャンルを切り開いた、トヨタハリアーの歴史を振り返ってみましょう。

  1. 初代(1997年~)

ハリアーは、中型高級車であるカムリの6代目をベースとしたクロスオーバーSUVとして登場しました。当時はまだ存在しなかった「ラグジュアリーな高級SUV」として、業界に新たな風を吹き込んだ瞬間です。

そして、本格的SUVであるパジェロやRAV4等とは違う新たなジャンルは、当時の若者に受け入れられ、ハリアーは人気を博しました。

  1. 2代目(2003年~)

初のフルモデルチェンジを果たしたハリアーは、ハイブリッドモデルであるハリアーハイブリッドも登場し、話題になりました。

また、シートベルト警告ブザーや2鏡面式補助確認装置などを標準装備し、カーナビゲーションをHDDタイプに変更するなど、装備が充実し、より高級感が増しています。

海外でレクサスRXとして投入されていたハリアーも2代目となり、同様のラインナップで人気を博していました。

また、2009年になりレクサスRXが先にフルモデルチェンジしました。

多くのファンは、国内のハリアーにも新型が出ることを期待していましたが、まったく動きはありませんでした。

そして2102年、唐突にハリアーは国内販売を中止したのです。

  1. 3代目(2013年~)

レクサスRXに取り込まれて、ハリアーがそのまま消えてしまうと思われた1年後の2013年、またも唐突に新型ハリアーが登場しました。

それは、レクサスRXとは完全に切り離された国内専用モデルで、ハイブリッドモデルも統合された、新たなハリアーと言うべき進化を遂げていたのです。

1年前に悔し涙を流したファンに喜びの涙を流させたのでした。

なお、3代目のベースはRAV4となっていますが、全体的なプロポーションは2代目と同等で、より力強く重厚な塊といったハリアーらしい印象は失われていません。

また、高級SUVとして、先進の機能を搭載していることに変わりはありません。センターコンソールに対応機器のケーブルレス充電ができるQi(チー)対応の充電器や、ガソリン車のアイドリングストップ時でも冷気を車内に送ることが可能な蓄冷エバポレーターが装備されています。

合わせて、最小回転半径が5.3mに縮小し、ナビゲーション画面に真上から見た画像を表示してくれるパノラミックビューモニターを装備するなど、操作性も向上しています。

特徴

ここまでは、基本的にカタログスペックなど、乗ったことのない人でも分かる情報を並べてきました。

しかし、実際に車に乗った場合は、これらの情報以上の実感があるものです。

ここからは、ハリアーのユーザーから見たメリットやデメリットを紹介しましょう。

おすすめできるポイント

①高級感のある外装

高級セダンに引けを取らない重厚感と疾走感に、美しさが混ざり合った、高級感のあるデザインになっています。

 

  • 先代を受け継いだハリアーらしいデザイン

ハリアーらしい5ドアのスタイリッシュなSUVスタイルはそのままに、数年後でも古さを感じさせない先進性を秘めています。

  • 若返りをかけたフロント

切れ長で鋭いヘッドライトを結び付けるように配置されているされたフロントグリルが、今までのハリアーになかった躍動感とスピード感を覚えさせてくれます。

②スマートシステム標準装備

高級セダンでは当たり前になっているスマートエントリー&スタートシステムを標準装備しています。

 

ドアハンドルを軽く握るだけで、携帯しているスマートキーが反応してドアが解錠されますので、ドアの前でキーを探す必要がありません。

エンジンの始動もキーを取り出さず、エンジンスイッチを押すだけです。