クラウンといえば、日本の高級車の代名詞として確固たる地位を築いている「誰もが憧れる」車です。
そのクラウンのラインナップの中でも、スポーティなエクステリアと足回りで若い層にも人気のある「クラウンアスリート」について、詳しく解説しましょう。
クラウンといえば、日本の高級車の代名詞として確固たる地位を築いている「誰もが憧れる」車です。
そのクラウンのラインナップの中でも、スポーティなエクステリアと足回りで若い層にも人気のある「クラウンアスリート」について、詳しく解説しましょう。
1955年の登場から進化を続けるクラウンの14代目モデルとして生まれ変わった、「クラウンアスリート」の基本性能を確認しておきましょう。
他の追随を許さない「日本に精通した性能」だということが分かると思います。
クラウンアスリートは2012年にフルモデルチェンジを行い、新たにハイブリッドモデルが誕生しました。
それまでハイブリッド車は別シリーズとして扱われていましたが、ハイブリッド車の普及を目指すためこのフルモデルチェンジで価格を大きく抑えています。
ハイブリッド車 …… 440万円から607万円
3.5L車 ………………… 533万円から619万円
2.5L車 ………………… 410万円から555万円
2.0L車 ………………… 397万円から542万円
400万円代でクラウンのハイブリッドモデルが買えるのですから、安く感じる人もいるのではないでしょうか?
クラウンアスリートの型式は、排気量と駆動方式の違いで以下の5つに分かれています。
排気量:3.5L、駆動方式:FR
ハイブリッド、駆動方式:FR
ハイブリッド、駆動方式:4WD
排気量:2.5L、駆動方式:4WD
排気量:2.0Lターボ、駆動方式:FR
クラウンアスリートの排気量には、前述したとおり、3.5L、2.5L、2.0Lがあります。
もちろん、ただ排気量相当のパワーの違いがあるだけではありません。
2.0L車には、ターボが搭載されて、排気量の小ささを補っていますし、2.5L車には4WD駆動から進化したi-Fourという車両総合制御システムが搭載されているのです。
なお、ハイブリッドモデルに搭載されているエンジンは排気量は2.5Lと先代と比べるとダウンサイジングされていますが、モーターと合わせたパワーは3.0Lエンジンに匹敵するものとなっています。
クラウンアスリートのグレードは上記の型式を横断的に展開しており、以下のようになっています。
グレード | エンジン | 駆動
方式 |
アスリート-T | 2.0Lターボ | FR |
アスリート
i-Four |
2.5L | i-Four |
Hybrid
アスリート |
ハイブリッド | FR |
Hybrid
アスリート Four |
4WD | |
アスリートS-T | 2.0Lターボ | FR |
アスリートS i-Four | 2.5L | i-Four |
アスリートS | 3.5L | FR |
Hybrid
アスリートS |
ハイブリッド | FR |
Hybrid アスリートS Four | 4WD | |
アスリートG-T | 2.0Lターボ | FR |
アスリートG i-Four | 2.5L | i-Four |
アスリートG | 3.5L | FR |
Hybrid
アスリートG |
ハイブリッド | FR |
Hybrid アスリートG Four | 4WD |
大きく分類すると、アスリートを標準モデルとしてアスリートS、アスリートGと上位モデルが用意されており、基本的な違いは標準装備です。
ただし、標準モデルのアスリートでも、「アルミホイール」、「本革巻きステアリング」と一般的な最高級モデルレベルの仕様は押さえているので、すべて最高級セダンの品質は押さえていると考えて良いでしょう。
クラウンアスリートには以下の3種類の駆動方式があります。
3.5L車、2.0Lターボ車、ハイブリッドモデル
ハイブリッドモデル
2.5L車
特に2.5L車に採用されているi-Fourは、ABSやサスペンション、エンジン制御やトランスミッションなどが密接に連携して走行性能を高めてくれるFR専用の4WD制御システムです。
クラウンアスリートの燃費は、ハイブリッドモデルが導入されたことによって飛躍的に向上しました。
具体的なカタログ値は、以下のようになっています。
ハイブリッドモデルは、このクラスとして突出した高燃費ですが、ガソリン車については良いと言えない燃費になっています。
クラウンアスリートには、前述のようにハイブリッドモデルが導入されました。
前モデルでは、独立シリーズとなっていましたが、14代目モデルでは各シリーズに導入される形になっています。
ただし、エンジンは排気量を3.5Lから2.5Lへダウンサイジングしてモーターと組み合わせて3.0L車並みの動力性能を持ちながら、驚くほどの低燃費を実現しています。
また、なによりクラウンアスリートは先代と比べて大きく値段を下げており、ハイブリッドモデルでも400万円代で購入できるようになっています。
クラウンアスリートは、前述のとおりグレードによって燃費性能に大きな差があります。
そのため、グレードによってエコカー減税対象のものとそうでないものがあるのです。
エコカー減税対象車とその減税額を見ていきましょう。新車購入時の総減税額は、以下のようになっています。
対象グレード | 減税額 | 減税合計 | ||
名称 | 重量税 | 取得税 | 自動車税 | |
Hybrid アスリート | 約30,000円 | 約109,800円 | 約33,500円 | 約173,300円 |
Hybrid アスリート Four | 約30,000円 | 約115,200円 | 約33,500円 | 約178,700円 |
Hybrid アスリートS | 約30,000円 | 約125,800円 | 約33,500円 | 約189,300円 |
Hybrid アスリートS Four | 約30,000円 | 約131,200円 | 約33,500円 | 約194,700円 |
Hybrid アスリートS “J-FRONTIER” |
約30,000円 | 約129,900円 | 約33,500円 | 約193,400円 |
Hybrid アスリートS Four“J-FRONTIER” | 約30,000円 | 約135,300円 | 約33,500円 | 約198,800円 |
Hybrid アスリートG | 約30,000円 | 約146,100円 | 約33,500円 | 約209,600円 |
Hybrid アスリートG Four | 約30,000円 | 約151,500円 | 約33,500円 | 約215,000円 |
クラウンアスリートシリーズの14グレード中、上記の8グレードのみが、エコカー減税およびグリーン税制対象車です。
これらのグレードを選べば、20万円近くも節約できることになっていますので、かなりお得ではないでしょうか。
クラウンアスリートは、あの大きな車体で「定員5名」と広い室内空間を確保しています。
静粛性も抜群ですので、とても快適な乗り心地となっています。
クラウンアスリートには、いくつか特別仕様車があり、ドラえもんのどこでもドアをモチーフにした「ReBORN PINK」や空色、若草色のなどが登場しています。
また、アスリートSおよびアスリートGでは、日本をモチーフにした以下の12色が展開されています。
その他の標準色としては、以下の6色が展開されています。
ホワイトパールクリスタルシャイン
ブラック、プレシャスブラックパール
シルバーメタリック、プレシャスシルバー
ダークレッドマイカメタリック
最高級セダンの乗り心地を実現するエンジンは、当然それに必要なパワーを秘めています。
それぞれの最高出力を見てみましょう。
232kw(315ps)/6,400rpm
エンジン:131kw(178ps)/6,000rpm + モーター:105kw(143ps)
149kw(203ps)/6,400rpm
173kw(235ps)/5,200rpm〜5,800rpm
3.5L車の315馬力は別格としても、あの大きな車体をスムーズに動かす運動性能を十分に発揮できるエンジンだということが分かります。
クラウンアスリートは、クラウンの中でもスポーティなシリーズで走りを楽しむことができるシリーズです。
その重要なポイントとなるトルクについても確認しておきましょう。
38.4kgm(377Nm)/4,800rpm
エンジン: 22.5kgm(221Nm)/4,200rpm〜4,800rpm + モーター: 30.6kgm(300Nm)
24.8kgm(243Nm)/4,800rpm
35.7kgm(350Nm)/1,650rpm〜4,400rpm
ハイブリッドモデルのモーターのトルクはきびきびと加速をしてくれるため、素直に気持ちの良い走りを体験させてくれることでしょう。
また、なにより2.0Lターボのトルクは3.5L車にも迫る勢いがありますので、本当に運転を楽しむという点では、このモデルは必ず選択肢とすべきだと思います。
1955年に登場した日本を代表する高級セダン「クラウン」は、すでに14代目モデルになっています。
その最新モデルの1つとして2012年に登場したクラウンアスリートは、その名のとおりスポーティで、これまでのクラウンの購買層よりも少し若い層に魅力のあるものに仕上がってるのです。
そんなクラウンアスリートの歴史を振り返ってみましょう。
クラウンアスリートを含む14代目モデルは、大きく前期と後期に分けられます。
前期のキャッチコピーは「CROWN Re BORN」で、このモデルチェンジでクラウンの新たな魅力を再生する施策が取られています。
これまで別シリーズだったハイブリッドモデルがクラウンアスリートにも導入され、より多くの普及を目指して大きく価格が下げられました。
先代から引き継ぐ王冠をモチーフにしたフロントグリルに稲妻状の切れ込みが加えられたフロントマスクは、それまでの落ち着いたクラウンの印象を大きく変えてくれました。
また、トヨタ車初の衝突回避・被害軽減機能であるプリクラッシュセイフティシステムなどの予防安全装置を搭載し、ハイブリッドフルタイム4WDを採用しています。
発表会で登場したピンクのクラウンは、実際に受注生産され、650台の受注がありました。
後期のキャッチコピーは「CROWN JAPAN!」で日本のものづくりを見直しつつ、クラウンが「日本生まれ・日本育ちの高級車」だという点を強調しています。
そのため、アスリートSとアスリートGには、日本の伝統的な言葉や色彩を表した12色のカラーをパッケージオプションとして追加しています。
また、最先端の技術と職人の技術を融合したインテリアを採用し、インテリアカラーにも「ジャパンカラーセレクションパッケージ」が設定されました。
合わせて、前期にはなかったターボモデルを導入して、パワーと燃費性能の両立が図られています。
2016年8月29日、トヨタ店創立70周年記念の特別仕様車「J-FRONTIER」が発売されました。
ステアリングが本革巻き本木目、シートにウルトラスエードと本革を採用した、職人の息吹を感じさせるものです。
この時、同時に一部改良が行われ、全車に「ToyotaSafetySense P」が標準装備されました。
1955年に登場してから14代目モデルとなるトヨタアスリートのオーナーは、どういった点に満足しているのでしょうか?
不満点も含めて、紹介しましょう。
新しく採用された2.0Lターボエンジンのパワーは235馬力と2.5Lエンジンを越えるもので、トルクにいたっては3.5L車へ迫る勢いです。
最高級セダンの一翼ですので当たり前ですが、広い居住空間で快適に過ごすことができます。
また、静粛性は非常に高く、コールドスタート時を除くとエンジン音はほとんど気になりません。
最高級セダンに相応しい質感と性能を誇るクラウンですので、エクステリアもインテリアも妥協がなく、満足感とステータスを得ることができます。
最高級セダンのハイブリッドモデルが車体価格400万円台というのは、安い印象があるでしょう。
性能に比べれば2.0Lターボはとても良い燃費性能ですが、他車に比べて良いわけではなくハイブリッドモデルと比べるとその差は歴然としています。
ガソリン車で燃費性能を期待してはいけないでしょう。
クラウンに小回りを求めること自体が違うかもしれませんが、下町の住宅街などでは苦労することが多いでしょう。
クラウンアスリートは若者世代にも受けるグレードです。そのため、中古車を狙う人が多く、人気が高い車種とも言えます。そのため、クラウンアスリートの中古、特にオークションでの価格を紹介します。
※オークション相場についての注意点とお願い
以下の相場価格は買取業者が実際のオークションで落札した過去の買取落札額です。
2017年1月にオークションサイトで調べて算出したものであり、現在の査定価格と完全一致するものではございません。
車を売ろうと考えている方、購入しようとしている方は、あくまで相場価格の目安としてご参照ください。
199~335万円
141~226万円
123~201万円
35~99万円
クラウンの14代目にしてスポーツセダンの様相を表したクラウンアスリートは、その名に恥じない動力性能を持つ高級スポーツセダンです。
クラウンアスリートは、斬新なカラー展開も含めて、これまでのクラウンの購買層とは違う若い年齢層に対する魅力を持っているのは確実でしょう。
しかし、それら若い年齢層は経済的基盤が弱く、クラウンの新車には手が届かない人が多いと思われます。
つまり、クラウンアスリートを探している多くの人たちが、新車ではなく中古車を探しているということです。
結果として、いま売却することができれば、より高く売ることができる可能性が高いということになるでしょう。