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心当たりある・・・布団に入っても全然眠れない。これって入眠障害かも?

 

疲れた体を癒やすためお布団へ入ったとします。

「あれ、なんだかおかしい?」すぐ眠れると思ったのになかなか眠れません。

眠気はある。でも、なかなか眠れず、時間だけが過ぎていくのは辛いものです。

もしかしたら、入眠障害になっているのかもしれません。

入眠障害について、原因やその対策をご紹介いたします。

 

目次

入眠障害って何?

入眠障害とは、簡単に言うと、寝ようとしているが眠れないことです。

一般的に、寝ようと思って目を瞑れば、自然と眠れます。

ただ、眠れなくても日常生活で困ったことがなければ、入眠障害とは言えません。

たまに眠れない程度なら、入眠障害と言えないのです。

しかし寝る時間になって寝ようとしても眠れない状態が一定期間続き、日常生活で困ったことが起きているなら入眠障害の可能性を考えなければなりません。

入眠障害は不眠症に分類されます。

不眠症には、入眠障害以外にもさまざまな種類があります。

寝ても途中で何度も目が覚める中途覚醒、意図せず目覚める予定より早く目が覚める早朝覚醒、浅い眠りしかできない熟眠障害などがあります。

不眠症は、これらの症状が混ざっているケースも多いのです。

入眠障害と中途覚醒と言った不眠症状が複数混在している場合もあります。

入眠障害がおこる原因は?

入眠障害が起きるのは、何かしらの原因があります。

入眠障害の原因を知れば、起こった時の対策だけではなく、予防につながるのです。

忙しい毎日、まともに眠ることができないのは、とてもつらいこと。

入眠障害の原因について、ご紹介いたします。

ストレス

入眠障害の原因で考えられるのが、ストレスです。

体も心も疲れているのに、なかなか寝付けない時は、自分の状況を振り返ってみてください。

ストレスが軽く耐えられる程度でしたら問題ないかもしれません。

しかし過剰なストレスには注意。自律神経が乱れるからです。

自律神経には、交感神経と副交感神経に分かれています。

昼間、活動的な時には交感神経が優位になって活発化します。

夜間や安静にしている時は副交感神経が優位になります。

しかし多大なストレスでこの自律神経のバランスが崩れると、睡眠に悪影響を与えるのです。

睡眠時、副交感神経が優位になっているのですが、ストレスによって乱れた場合、交感神経が優位になったままという状況になります。

そうすると眠りたくても眠れない入眠障害が起きるのです。

パソコンやテレビ、スマホの光

睡眠の前には、パソコンやテレビやスマホは控えた方が良いです。

なぜかと言うと、パソコンやスマホなどの光でも、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が抑えられてしまうからです。

ある実験では、500ルクス以上の明るさだけでもメラトニンの分泌が減る結果も出ています。

各家庭で多少の違いはあるのですが、一般的にリビングの明るさは300~500ルクス。

これにパソコンやスマホの光がプラスされるとメラトニンの分泌が抑えられる500ルクスを簡単に超えます。

そのため、眠りたくても眠れない入眠障害が起きるのです。

「最近、なかなか寝付きが悪いなぁ」と感じている人は、眠る前にパソコンやスマホやテレビを見ていないかチェックしてみてください。

大体、眠る前の2時間前ぐらいからパソコンやスマホやテレビを見ない方が無難です。

しかしパソコンやスマホはついつい使用してしまう物です。

部屋を少し暗くしたり、画面の明るさを少し落とすなどの工夫をしてください。

体内時計が乱れる

人間の体には、体内時計が存在しています。

体内時計で、朝、明るくなれば目が覚めますし、周辺が暗くなる夜には眠くなります。

体内時計は、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌をコントロールしていますが、バランスが乱れると睡眠に悪影響を与えるのです。

体内時計のリズムが狂うと、メラトニンを分泌するタイミングが変になります。

規則正しい生活をし、ほぼ決まった時間に寝起きしている人は、体内時計に狂いはなかなか生じません。

ただ、不規則な生活をしている人は体内時計が崩れやすいです。

仕事上、夜勤があったり交代制の人の場合、どうしても体内時計のリズムは安定しません。

そのため、入眠障害になりやすいのです。

体温が上がったまま

「今から眠ろう」となった際、人間の体には変化が起きます。

体温が1度ほど、急に下がるのです。

体温が下がれば、脳や体が睡眠の準備を始めます。

逆に体温が高いままでしたら、なかなかスムーズに眠れない状態となります。

そのため、体温がスムーズに下がるように意識しなければなりません。

体温が下がるメカニズムの1つは、手足の血管の拡張です。

血管が拡張することで、たくさんの血液がそこに集まることになります。

血液が集まった箇所は、ポカポカ温かくなります。

これは体温を下げるため、熱を放散していることが理由なのです。

もう1つ体温を下げるメカニズムがあります。

深い睡眠に入る前、寝汗が多くなったことはありませんか?

寝汗が出ることで、体温が下がるのです。そして体はスムーズに睡眠へ入っていきます。

体温が高くなったままになる行動は、本当にちょっとしたことです。

例えば、熱いお風呂へ長時間入ってすぐ寝る、眠る寸前に激しい運動を行う。

こんなちょっとした行為で体温が上がるのです。

夏場は寝苦しい夜が続きますが、これも体温が下がりにくくなる原因となります。

アルコール、カフェイン、ニコチン、薬剤

なかなか眠れないと、お酒を飲んでから眠ってはいませんか?

いわゆる寝酒。アルコールで酔っ払えば睡魔も出て来ます。

しかし眠りには、質の良いものと悪いものがあります。

アルコールは、眠りやすくなる一方、質の悪い睡眠になりやすいのです。

そのため、入眠障害は改善したけれど今度は何度も途中で目覚めてしまう中途覚醒で起きるなんてことも引き起こされます。

眠っている時、アルコールが切れれば、これも中途覚醒の原因となります。そして寝酒で怖いのが、アルコール中毒。

アルコールを飲み続けると、なかなか酔えなくなる状態になります。これはアルコールに対して耐性ができてしまうため。

眠れないからアルコールを飲みはじめたとします。しかし少々お酒を飲んだぐらいでは眠れなくなるようになる。

だから、お酒の量が増加。結果、アルコール依存症になることもあります。だから入眠障害を改善するために、アルコールを飲むことは避けた方が無難です。

アルコール以外に注意したいのは薬剤やカフェイン、ニコチン。

抗うつ剤や気分安定剤や抗生物質やなどの副作用で不眠になることもあります。

カフェインが含まれたコーヒーやチョコレートも注意。タバコのニコチンも、覚醒作用で目が覚める原因となります。

定期的に薬を飲んでいて、入眠障害や睡眠障害が起きたら、まずは処方してくれた医師にそのことを伝えてください。

自分が飲んでいる薬は不眠と言った副作用があるかどうか早めに相談することが大切です。

対策は?

入眠障害の原因はさまざま。しかし原因が分かっただけでは、改善できません。

入眠障害から自分を守るためには対策を知る必要があります。

原因を知った上で対策を理解し実践すれば、入眠障害を改善することも不可能ではありません。

ストレスを発散、解消する

ストレスが原因で入眠障害になっていたら、解消してください。

一番良いのはストレス原因を知って回避することです。

しかし、仕事や人間関係がストレス原因だと避けようにも難しいことも良くありますよね。

だから自分なりのストレス解消方法を見つけてください。

ストレスを解消する方法にも色々あります。

運動は健康にも良いのでオススメ。メタボ気味や運動不足の人はダイエットも兼ねてウォーキングから始めてみませんか?

大勢で楽しく運動をしたいなら、野球やサッカーサークルに入るのも良いです。

スポーツジムもオススメ。家には置けない大きくて高価な器具もあります。仲間作りも可能。

運動以外でもかまいません。大声を出すこともストレス解消に役立ちます。一人カラオケはどんなに歌が下手でも大丈夫。

聞く人は居ません。遠慮なく大声を出せます。大切なのは、自分に合ったストレス解消方法を見つけること。

上手にストレスを発散し、入眠障害を改善を目指してみてください。

注意したいのは、睡眠前に激しい運動をすること。入眠障害を進めるので気を付けてください。

仮眠をとる際はコツを踏まえる

入眠障害に限らず、睡眠障害全般は睡眠不足につながります。

夜、なかなか眠れなかったり、浅い眠りが続くと、日中に睡魔が襲って来ることがあります。

ついつい昼寝と言った仮眠を取ってしまいがち。

しかし仮眠のコツを知らなければ、入眠障害を加速させることになります。仮眠は上手にしてください。

仮眠のコツで考えておきたいのは、できるだけ短い睡眠にすることです。

20分以内を目安にしてみてください。

1時間も2時間も寝てしまうと疲労が回復します。

結果、夜、眠り辛くなります。眠る9時間前には、仮眠を済ませてください。

ちょっと意識をすれば誰でもできること。実践して損はありません。

体温を利用する

体温が低くなれば眠りやすくなります。

体温による睡眠のメカニズムを利用すれば、スムーズに眠りへつくことも可能です。

眠る1時間前に、体がポカポカする軽いストレッチやヨガ、エクササイズなどをしてみてください。

入浴の際には、熱いお湯に入るのではなく、ぬるま湯がオススメです。

体温が上がる行為は、最低でも眠る3時間前にしておくのが良いです。

眠る前のストレッチはあくまで軽いものにしてください。ちょっと体温が上がった後、そこから下がっていきます。

そうすると、体が睡眠に対する準備を整えるので眠くなりやすくなります。

寝室の環境

寝室の環境を整えることも、入眠障害の対策には重要です。

埃が舞って、咳き込むような寝室で眠るのは論外。

綺麗な寝室環境にするため、掃除はきちんとしてください。

光にも注意。眠る時は、電気を点けたままにしておくのは避けてください。真っ暗闇が不安なら、間接照明や照明を暗めに設定すると良いです。

夜間、どうしても明るい所に行かないといけないなら、サングラスをしてみてください。

24時間スーパーやコンビニエンスストアはとても明るいです。

眠る前はなるべく行かないようにした方が懸命。スマホやインターネット、テレビなどを見る時はなるべく画面の明るさを暗めに設定した方が良いです。

寝室を睡眠に適した環境にすることで、入眠障害対策になります。

昼間は積極的に日光に浴びる

日中は太陽の光を浴びるようにしてください。

朝、目覚めた時にはカーテンを開け、部屋へ光が入り込むようにします。

通勤や通学の時、薄暗い場所を歩いたり居るのではなく、なるべく明るい日向に居るよう意識してみてください。

天気の良い日は積極的に外へ出て運動や散歩を楽しむだけでも対策になります。

会社へ行った時も、ある程度、自由にできる立場でしたら太陽の光を浴びやすい席に変えてもらうのもOKです。

適切な時間に日光を浴びれば体内時計のリズムが整います。

日頃から、積極的に日光を浴びるようにしてください。

睡眠薬

睡眠薬を利用する方法もあります。

乱用には注意しなければなりませんが、安全性の高いものもたくさん出ています。

睡眠薬にもさまざまな種類があります。

安全とされている睡眠薬だとしても、やはり副作用や耐性、依存性には注意が必要。

使用する際は、医師や薬剤師に相談することをオススメします。

気になれば病院へ!

入眠障害はさまざまな原因が存在しています。

複数の原因が混在している場合も少なくありません。

入眠障害を改善するためには、原因を知った上で、対策を講じることが重要です。

入眠障害で悩んでいるなら、早めに医療機関へ相談することをオススメします。

早めの対策をすれば、入眠障害の悪化を食い止め、改善を困難にしなくて済むのです。

参考文献 せせらぎメンタルクリニック

参考文献 メルクマニュアル 医学百科 家庭版