光回線の契約をすると、必ずといっていいほど「電話はどうしましょう?」と聞かれると思います。
「お得になります」といいますが、本当にそうなんでしょうか。
インターネット回線を使った電話サービスのすべてについて答えます。
光回線の契約をすると、必ずといっていいほど「電話はどうしましょう?」と聞かれると思います。
「お得になります」といいますが、本当にそうなんでしょうか。
インターネット回線を使った電話サービスのすべてについて答えます。
ほんの20年ぐらい前まで、電話は「一家に一台固定電話」、というのが常識でしたが、今では「ひとりに一台携帯電話」が常識になってしまっています。
かつての携帯電話は、契約の状態が固定電話と比べると不安定で、キャリアを変えると番号も変わってしまうなどといった不具合がありました。
PHSのように、一気に広まったと思ったらもうサービスが事実上停止された、というものもあります。
しかし、MNP制度が導入され、他キャリアの端末に番号を引き継げるようになり、「安定性」は随分と向上しました。
この結果、携帯電話はほぼ完全に固定電話の代替がつとまるようになったのです。
携帯電話が普及するとともに、人々は固定電話を使わないようになってきました。
各種の統計を見ても、現在では携帯電話がメインになり、固定電話はサブになっています。
携帯電話でインターネットアクセスが可能になり、さらにスマホ時代になると、携帯優位はさらに強まります。
固定電話ではインターネット接続が難しいからです。
かつてはi-modeによく似たサービスを、固定電話ベースで提供するという動きもあったのですが、利用者の支持を得ることができず、ひっそりと消えています。
現在では、高校生ぐらいいなると自分の携帯を持つようになります。
大学に進学して、一人暮らしを始めた場合でも、その携帯を使い続けるので、固定電話を引く必要性が薄くなります。
そのまま社会人になり、ずっと「固定電話なし」の生活に慣れてしまうという人も、少なくはありませんね。
しかし、固定電話はあればあったで便利なものです。
お役所関係の書類を作成する場合、固定電話の番号の記入を求められることは珍しくありません。
固定電話は特定の住居に設置されるので、実際に電話をかけることがなくても、身元確認用の番号として使われるようになっているのですね。
また、通信会社では、電話番号を使って使用者の住居の位置を特定することができます。
光回線などの申し込みを行なった時のことを思い出してみましょう。
最初に、居住地がその回線のサービスエリアかどうかを確認するために、固定電話の番号を入力させられたと思います。
多くの場合、固定電話を持っていなければここを通過できず、その向こう側にある申し込みページに行くことすらできません。
やはり固定電話は、実際に通話しないまでも、あった方が便利なものなのです。
携帯電話の通話料は、割引を使用しなければ30秒20円です。
全国一律料金なので、日本国内ならどこにかけても同額ですが、市内3分10円の固定電話と比べると随分と割高です。
一応、携帯電話の通話料金を安くする方法はあります。
まずは、同キャリア間の通話を無料にする料金プランを選択するという方法ですね。
さらに料金を上積みすれば、すべての携帯電話に対して固定料金で通話ができるようにもなっています。
また、LINEやSkype、各種SNSのメッセンジャー、さらにはIP電話のアプリをインストールすれば、無料での通話が行なえます。
ただし、これらの場合音質が通常の通話よりも低くなることが普通です。
ひどい場合には音がぶつぶつ切れてしまったりもします。
また、基本的に同じサービスを利用しているユーザーとの間でしか無料通話ができません。
Skypeなどでは外部の端末に電話をかけることも可能ですが、この場合は別途料金が必要になります。
総合的に考えると、やはり固定電話の経済性は捨てがたいのです。
携帯電話は便利ですが、持ち運んで使うものであるため思わぬ事故に遭うことがあります。
軽度なものならバッテリ切れ、重度なものなら水没や落下による破損などで、通話不能になってしまうことがあり得るのです。
固定電話は、こうしたトラブルとは無縁です。このため、緊急時のバックアップ用連絡先として活用できます。
先に、役所に提出する書類の大部分には固定電話の記入欄がある、と書きました。
実は民間で使われる多くの書類にも、固定電話番号記入欄はあります。
特に金融関係の書類で、記入を求められるケースが多数見られます。
固定電話は加入時に権利金を支払うことになっていたので、加入権そのものが一種の金融資産だとみなされていました。
ちょっと物騒な話ですが、融資をする際相手に電話番号を書かせ、返済が滞った時はその回線を差し押さえて回収する、ということが実際に行われていたのです。
今では電話の権利を差し押さえるなどということはなくなりましたが、その頃の名残で書類に固定電話の番号を書かせる習慣は残っています。
なんとなく、「固定電話を持っている人は信用できる」という雰囲気があるのです。
データ通信も可能になった現代の携帯電話は、パケット定額まで入れると月額料金はかなりの額になります。
いくら「ひとり一台」時代だからといって、家族全員に持たせていたら、家計が苦しくなることでしょう。
なので、中学生ぐらいまでの子供に関しては、携帯電話を持たせないようにしよう、と考えるご家庭も少なくないのではないでしょうか。
固定電話は、そういう場合の子供の連絡用として使えます。
どうせ学校に携帯電話を持ち込むことは禁止されているのですから、固定電話で不都合が生じることはほとんどありません。
お店・事務所といった自営業者や法人の場合、「実在性の証明」は一般個人よりも強く求められます。
そういう意味で、連絡先としての固定電話は必須です。
現在でも固定電話を持っていないような業者は信用できない、と思っている消費者は圧倒的多数を占めています。
光回線の申し込みのケースなどもこれに属しますが、固定電話の番号は建物の所在地を特定する情報として使えます。
カーナビなどは、各種施設などの位置はそこの電話番号を入力するだけで特定できますし、個人の家も市内局番まででおおまかなエリアを特定できます。
その他親戚や近所の人など、付き合いが長い人との連絡用に、固定電話はよく使われます。
場合によっては、親の代やその前から同じ番号を使い続けているケースすらあるので、なかなか手放すわけにはいかないのです。
固定回線は電話用の専用線を一本引いて使うことになるので、回線の維持費等がかかり、それが毎月の料金に加算されます。
光回線に相乗りする形の光電話の場合、独自の回線を持たないので、その分維持費が節約できるのです。
また局側の設備も合理化できるので、通常の固定電話よりも月額料金を安くできます。
現在でもいわゆる「電話加入権」というのは残っており、通常の形で固定電話を導入しようとすると36,000円を請求されます。
加入金が必要ないライトプランも用意されていますが、こちらは月額料金がちょっと高めです。
加入した後は、毎月基本料金と通話料を支払うことになります。
基本料金は、事務用・住宅用、さらに加入している電話局の等級によって変わってきます。
住宅用の場合、1,450円~1,700円です。
加入電話 | 加入電話ライトプラン | ||
権利金 | 3,6000円 | なし | |
ダイヤル | 1級局 | 1,450円 | |
2級局 | 1,550円 | ||
3級局 | 1,700円 | ||
プッシュ | 1級局 | 1,600円 | |
2級局 | 1,600円 | ||
3級局 | 1,700円 |
※人口が少ないエリアが1級局、中程度のエリアが2級局、人口密集地が3級局になります。
光回線とセットになる光電話には、加入金を支払う必要がありません。
基本的に、月額基本料金と通話料だけで利用することができます。
この月額基本料金は、大手の大部分の業者で500円です。電力会社系の業者や、ケーブルテレビ系の業者の場合はもう少し高くなりますが、いずれにしろ月1,400円を超えるようなところはありません。
また、通話料は多くの場合3分8円程度です。固定電話のように通話先との距離によって時間あたりの料金が変わることもありません。
「auひかり」のオプションとして加入できる月額基本料500円、通話料3分8円のサービスです。
「auスマートバリュー」対応なので契約者と同居の家族のau携帯電話の料金の割引を受けることが可能です。
固定電話からの番号引き継ぎにも対応しています。
ソフトバンクはさまざまな固定電話サービスを提供していますが、光回線とセットになるおは「ホワイト光電話」です。
月額基本料は基本プランで467円。
ナンバーディスプレイなどのよく使うオプション5つをセットにした「基本プランα」だと943円、1回10分以内、月500回以内かけ放題の「だれとでも定額」だと1,410円です。
通話料は、ソフトバンクが運営する他の固定電話サービスが相手の場合は0円、他社の固定電話は3分7.99円、携帯電話は1分16円です。
ソフトバンクの携帯電話を契約していた場合、携帯電話の通話料割引が受けられます。
ドコモ光は、ドコモがプロバイダとして運営している光コラボレーションサービスです。
こちらの光電話は、基本料月額500円で利用できます。
国内の固定電話への通話料金は、全国一律で3分8円です。
携帯電話相手の場合は、ちょっと複雑になります。
ドコモの携帯電話が相手の場合は1分16円、東日本エリアでは、au・ソフトバンクが相手だと1分17.5円です。
西日本エリアだと、ドコモ相手が1分16円、au・ソフトバンク相手が1分18円です。
ただし、ソフトバンクでも旧ワイモバイルが相手の場合は、1分16円になります。
こちらもドコモ携帯電話の通話料割引を受けられます。
NURO光の光電話は、ソフトバンクの協力によって実現されており、その中身はソフトバンク光電話と同じです。
ソフトバンクの固定電話サービスに対する通話料は無料で、ソフトバンクの携帯電話の料金割引も利用できます。
eo光は関西電力系のインターネットサービスで、関西電力の管轄内でのみ契約が可能です。
こちらの光電話は、月額基本料金が無料です。ただし、電話用のモジュラージャックがある専用ルーターが必要で、こちらのレンタル料金が月286円になります。
通話料金は一般電話相手が7.4円、携帯電話相手が1分18円です。
auスマートバリューに対応しているので、au携帯電話の利用料割引が可能です。