2016年3月にMVNOへの参入を表明し、半年後となる16年9月にリリースされた格安SIMが「LINEモバイル」です。
その名の通り、「LINE」が運営するMVNOであり、文字通り「LINE」と深く関わる格安SIMサービスです。
そこで今回は、LINEモバイルの詳しいサービス内容について見ていきましょう。
というように、データ通信がカウントされずに利用することができます。
これらSNSサービスのヘビーユーザーの場合、1回1回のデータ通信量はさほど多くなくても、積み重なると相応のデータ通信量を発生させている可能性があります。
例えば、毎月これらのSNSだけで、合計2GBのデータ通信量を発生させているとすれば、LINEモバイルを契約することで、2GB分データ通信容量の少ないプランで済むのです。
また、残りのデータ容量が少なってくる月の終わりに、低速通信で我慢していた人は、速度制限されること無く快適にデータ通信を利用できる可能性が高まります。
次に、「月額500円(税抜)からスマートフォンを運用することができる」というポイントです。
月額500円は、割引やキャンペーンを考慮しなければ、格安SIMの中でも最安値のプランであり、大手キャリアからの乗り換えであれば相当な節約効果を期待することができます。
LINEモバイルでは、「LINEフリープラン」という、月額500円で1GBまで高速通信が可能なプランが用意されています。
データ通信容量は1GBと少なめなのですが、月額500円という安さで利用することができますので、データ通信をほとんど利用しないという人の場合は大幅に節約することができます。
このプランの場合、データ通信量にカウントせずに利用できるのは「LINEのトーク」「LINEの無料通話」だけになります。
Twitterなどは通常通りデータ通信量が発生するのですが、LINEのヘビーユーザーで、その他のSNSはほとんど利用しないという場合であれば、このプランでも十分に活用することができるのではないかと思います。
次に、LINEの「年齢認証」を実行することができるというポイントです。
これは格安SIMの「LINEの年齢認証ができない」というデメリットを払拭することができるという点がメリットになります。
詳しい説明は省きますが、ともかく大手キャリア以外の格安SIMを利用している場合だと、個人情報を確認できないため、LINEの年齢認証ができないという点がデメリットとしてよく挙げられます。
これにより、格安SIMではLINEの「ID検索」を利用することができなかったのです(ID検索の利用には年齢認証が必要だから)。
※LINEモバイル以外の格安SIMでは、基本的にLINEの年齢認証はできません。
しかし、LINEモバイルであれば、自社サービスとなるため、従来の年齢認証の仕組みとは別に自社の保有する個人情報(LINEモバイルの申し込みに際して情報を登録している)でLINEユーザーの年齢を確認することができます。
次に、LINEモバイルの「公式アカウント」との連携により、LINEモバイルや関連サービスをより便利に利用することができます。
使い方は簡単、LINEモバイル公式アカウントと「友だち」になるだけで、さまざまな機能を利用することができます。
利用することができる機能としては、
といった機能が挙げられます。
無料で手間なく利用できる機能なので、LINEモバイルを利用するにあたっては是非とも利用したい機能です。
最後に、LINEで使える「LINEポイントが貯まる」というメリットです。
LINEモバイルの月額基本料金の1%に相当するLINEポイントを貯めることができて、貯まったポイントはLINE内コンテンツの購入に利用することができます。
高額なプランを利用するほど多くのLINEポイントを貯めることができ、LINEをより贅沢に利用することができます。
ただし、この機能はLINEモバイル公式アカウント内での契約者連携が必要になるので、LINEモバイル公式アカウントを友だち追加しておきましょう。
LINEモバイルは2017年3月の記者会見で、今後のサービス展開予定の概要を発表しました。
その概要は、なんとついにLINEモバイルでも「通話定額サービス」が開始されるという内容でした。
2017年初夏にサービス提供を予定しているそうです。
LINEモバイルの「通話定額サービス」についての詳細は、下記で詳しく解説しています。
また、通話定額オプション以外にも「MUSIC+プラン」のカウントフリー対象サービスの拡大も同時に発表されました。
現在の「MUSIC+プラン」では、LINE MUSICのみがカウントフリー対象になっているため、サービス拡大ということは
といった他社の定額音楽配信サービスがカウントフリー対象になるのかどうか注目したいところです。
今年発表されるであろう新iPhone発売時に、SIMフリー端末を購入してLINEモバイルに乗り換える良い機会になるかもしれません。
次に、LINEモバイルの料金プランについて詳しく解説します。
LINEモバイルの料金プランは大きく分けて、
の3種類用意されています。
月額500円で、LINEアプリの無料通話・トークが使い放題のプランです。
つまり、1GB使い切ってもLINEだけは高速通信できます。
①月額基本利用料
月額500円~(SMS付きはプラス120円、音声通話機能付きはプラス700円)
②月間データ容量
1GB
③カウントフリー対象サービス
LINE
コミュニケーションフリープランは、3GB・5GB・7GB・10GBの4種類のデータ通信容量のプランが用意されています。
それぞれ1,110円・1,640円・2,300円・2,640円(音声通話機能付きはプラス580円、SMSは上記金額同様)で利用することができます。
このプランでは、LINEの他にも 「Twitter」 「Facebook」 「Instagram」などのSNSサービスを
データ通信量にカウントされずに利用することができます。
①②月間データ容量と月額基本利用料
データSIM(SMS付き)
音声通話SIM
※データ容量を使い切っても追加購入可能です。
③カウントフリー対象サービス
MUSIC+プランは、上記のコミュニケーションフリープランに、プラス「LINE MUSIC」のデータ通信量もカウントしない対象とするプランです。
①②月間データ容量と月額基本利用料
データSIM(SMS付き)
音声通話SIM
※データ容量を使い切っても追加購入可能です。
③カウントフリー対象サービス
次に、LINEモバイルで現在実施されているキャンペーンについて紹介していきます。
まず、「2ヶ月連続で3GBデータ増量キャンペーン」です。
条件を満たすと、利用開始月の翌月から2ヶ月間、月初から3営業日以内に3GBが付与されます。
対象期間
2017年5月1日~ 8月31日
対象者
対象期間中にLINEモバイルを利用開始し、「コミュニケーションフリープラン」or「MUSIC+プラン」の契約者
※利用開始日は、MNPの場合は開通完了日の翌日、新規の場合は、SIMカード出荷の翌々日になります。
キャンペーン内容
対象者に、利用開始月の翌月から2ヶ月間、3GBをプレゼント
※月初から3営業日以内に付与されます。
注意点
LINEフリープランは対象外
利用開始日の翌月から2カ月間のデータ容量増加可能期間内にプラン変更した場合でも、コミュニケーションフリープランまたはMUSIC+プランであれば適用可能
付与されたデータ通信量は、翌月末まで繰り越し可能
付与されたデータ通信量は、データプレゼントの対象外
次に、「LINEユーザー必見!選べる!夏のトリプルキャンペーン」です。
これは、LINEが提供する他のサービスに付随するキャンペーンになります。
例えば、
などがあります。
このキャンペーンは、申込時にキャンペーンコードを入力すると適用されます。
LINEが提供している他のサービスお得に使えるように、かつ好きなコースを選べるようになっています。
①LINE STORE コース
ゲームもマンガもスタンプも楽しめるクレジットを最大4,000円相当プレゼント
②LINEマンガ コース
最大5,000円相当のマンガコインプレゼント
③キャッシュバック コース
LINE Payで最大2,000円相当をキャッシュバック
お得率で言えば、単純に②LINEマンガ コースが一番金額が高いのでおすすめですが、使えるのはLINEマンガでのみとなっています。
ですので、①LINE STOREコースは色々なものが買えて便利、③キャッシュバックコースはコンビニ等の実店舗でお金として使える等、自分の普段の使い方に合ったコースを選択しましょう。
ちなみに、このキャンペーンの期間は2017年7月31日までです。
ついに、LINEモバイルにも「通話定額サービス」が誕生しました。
しかもこのLINEモバイルの通話定額オプションは、「楽天モバイル」や「mineo」といった大手MVNOが提供する通話定額サービスが「5分かけ放題」に対して、その二倍の「10分かけ放題」と大変魅力的なサービスとなっています。
この通話定額オプションは、通話アプリ「いつでも電話」を使えば、月額料金は880円(税抜)で、誰とでも何度でも10分以内の電話がかけ放題になります。
10分超過分に関しては、「10円/30秒」の通話料が発生します。
「10分電話かけ放題オプション」の申し込み受付は2017年6月19日より開始されます。
利用するためには、オプションの申し込みとアプリ「いつでも電話」のダウンロードが必要になります。
ちなみに、「いつでも電話」の利用(※申込不要)だけでも通話料が半額になります。
アプリ「いつでも電話」は、通話料が半額になるLINEモバイルの音声通話SIM専用のアプリです。
申し込み不要で、誰でもダウンロードすれば利用できます。
利用方法は、「いつでも電話」をダウンロード後、「いつでも電話」から電話をかけるだけで、通話料が「20円/30秒(税抜) → 10円/30秒(税抜)」になります。
次に、LINEモバイルで販売している端末について解説します。
LINEモバイルでは、格安スマホとして割と知名度の高い端末を用意しています。
Instagramの利用を考えているのであれば、1600万画素のメインカメラを持つ「ZenFone3」などがオススメです。
価格面を重視するのであれば、1万円台で購入することができる
スペックを重視するのであれば
あたりがオススメです。
次に、LINEモバイルに申込むにあたり、利用開始までの一連の流れについて解説していきます。
まずは、申し込み手続きに入る前に、LINEモバイルのホームページで申し込みに必要な情報を確認しておきましょう。
確認する情報は、LINEモバイルのホームページの「サポート」と「申し込み」のボタンをクリックします。
「サポート」では、よくある質問がまとめられています。
申し込みをする前に、不安なポイントがあればここで確認しておきましょう。
分からない情報が残った状態で申し込みをするのは良くありません。
理解できていない情報があれば、しっかり確認しておきましょう。
次に、「申し込み」のページでは、
の情報がまとめられています。
特に申し込みに必要な情報についてはきちんと確認し、用意しなければならないものは用意しておきましょう。
情報の確認が完了したら、LINEモバイルのホームページから申し込み手続きを開始します。
「申し込み」のページを下にスクロールし、「上記事項に同意のうえ申し込み」をクリックします。
あとは、画面の指示に従って申し込み手続きを進めていきます。
その際、SIMカード単体で注文する場合は、SIMカードのサイズを指定する項目がありますが、利用する予定の端末に適したサイズのSIMカードを確認するようにしましょう。
手元に端末がない(修理中、購入予定など)場合は、説明書やネットの情報でSIMカードのサイズを確認しておきましょう。
SIMカードのサイズを間違えて注文すると、有料での対応となるので注意して下さい。
申し込み手続きが完了したら、LINEモバイルから注文した商品が郵送されます。
受け取りを済ませたら、内容物を確認しておきましょう。
注文した内容に間違いなく、破損などのトラブルも確認されなければ、端末にSIMカードを挿入し、初期設定を行ってから利用開始となります。
LINEモバイルを利用する上で注意しなければならないポイントについて解説していきます。
まず、LINEモバイルで端末を購入する場合、購入方法は「一括販売」に限定されます。
初期費用が高くなってしまうので、特に高額な端末を購入する際には初期費用の負担が大きくなります。
ほとんどのMVNOでは、端末をセット購入する際、24回の分割購入が可能です。
つまり、他のMVNOであれば、少し割高になる代わりに、初期費用を最小限に抑えることができるのです。
しかし、LINEモバイルではこの「端末の分割払い」ができません。
なので、最初の契約事務手数料3,000円と、端末の購入代金を含めるとそれなりの負担になりますので「一括支払」には注意が必要です。
次に、家族や会社での利用に適した「シェアプラン」が用意されていないというポイントです。
単一の契約で複数の端末を利用することができず、その場合は個別にそれぞれ契約しなければならなくなります。
LINEモバイルでは7GBや10GBといった容量の大きなプランも用意されていますが、利用できるSIMカードは1契約で1枚までです。
格安SIMの中には、単一の契約で3~5枚の複数のSIMカードを利用できる契約もあり、家族での利用や、仕事用とプライベート用に端末を使い分けたい人にとって利便性が高いのですが、LINEモバイルではそのような使い方ができません。
次に、LINEモバイルの通信速度について解説します。
まず、最大速度(ベストエフォート)は、
となっております。
しかし、通信回線で本当に大切なのは、ベストエフォートではなく実測値です。
なので、自社でLINEモバイルを実際に契約して、通信速度を計測してみました。
自分のiPhoneのスピード計測アプリの結果ですが、よく混雑する時間帯(12~1時、18時以降)であっても、下り10Mbpsを超える通信速度が出ていました。
通常の時間帯であれば、下り30Mbpsを切ることが全くなかったので、通信速度の速い格安SIMと言えます。
※たまたま計測条件が良かっただけで、「計測する場所・時間帯・デバイス」によって、インターネット環境は大きく変化しますので、一つの例として参考にする程度にして下さい。
昼間でも速いスピードを維持できるのは、ストレス無くデータ通信を利用することができる一つの基準でもあります。
ただし、LINEモバイルの場合はその理由を十分に考えておかなければならないところも否めません。
なぜなら、サービス開始からそこまで経っていないことに起因するとも考えられるからです。
通信速度というものは、普段いくら速度が出ても、特定の時間帯にユーザーが集中することで通信速度を低下させてしまいます。
現在、主要な格安SIMのほとんどで、昼間や夕方以降の通信速度が低下する原因はそれです。
中には、通信品質が極めて良好であることで、通信速度を維持できるMVNOもありますが、昼間でも通信速度が速い原因の大半は「ユーザー数が少ない」「ユーザーの集中が起こらない」だからです。
LINEモバイルは、サービス開始からそこまで経過しておらず、MVNO全体で見ると、まだまだユーザー数が少ないことは否めません。
今後、ユーザー数が増加すればどうなるか分からないので、LINEモバイルの速度に関しては、これからがより重要になってきます。
上記でメリットの一つとして挙げた「年齢認証ができる」ですが、少し角度を変えた考え方を述べておきます。
参考程度にご覧下さい。
「年齢認証ができる」という点は、確かに他の格安SIMには見られない特徴です。
しかし、そもそも「なぜ年齢認証を導入したのか?」ということを考えると、「小さいお子さんに持たせること」が危険だからと言えます。
数年前、LINEのID検索機能を利用した犯罪行為から未成年を保護するという目的で、ID検索機能の利用に年齢認証を必要とする措置が設けられました。
簡単に言えば「お金をあげるから会わないか?」という誘いを掲示板にLINEのIDと一緒に掲載して、それに釣られた未成年が犯罪行為に巻き込まれないようにするための措置です。
お子さんにスマートフォンを持たせる場合、契約主は親御さんです。
LINEモバイルのスマートフォンを持たせるという場合、当然「LINEの利用」が想定されます。
少なくとも、LINEを全く利用しないお子さんのために、わざわざLINEモバイルを契約する人はあまりいないでしょう。
年齢認証機能は顧客情報を参照することで機能しますが、顧客情報は契約主である親御さんであり、未成年のお子さんがこの機能を利用しても成人の親御さんの年齢として認証してしまうので、ID検索機能も使えてしまいます。
もっとも、これは大手キャリアのスマートフォンでも同じことなので、LINEモバイル限定の注意点とも言えません。
ですが、通常の格安SIMの場合は、基本的にLINEの年齢認証ができないので、未成年に持たせてもID検索機能が使えません。
この点をどう評価するかは、人によって考え方が異なるものと考えられますが、「小さいお子さんにスマホを持たせること」が目的の場合は、LINE MOBILE以外の格安SIMの方が良いかもしれません。
次に、LINEモバイルを利用している人の口コミについて解説していきます。
前述の通り、サービスの提供開始から日が浅く、あまり口コミが集まらなかったので、ひとまとめにしてみました。
大雑把に見て、好意的に受け取られている様子です。
口コミではありませんが、ネット上に居る「格安SIMに詳しい人たち」には、そこまで手放しに良い評価をしている人は少ないです。
というのも、まだサービスの提供開始から日が浅く、評価できる段階ではないからです。
今のところ、否定的な意見はそこまで見られていませんが、今後はどうなるかわかりません。
なぜかと言えば、「ユーザー数の増加による通信速度の低下」「スタッフがユーザーをどのように考えているか」といった点は、ある程度そのサービスの提供が継続しないとわからないからです。
ひょっとしたら、こういった点で何らかのデメリットが生じる可能性もあります。
最後に、LINEモバイルを利用するのに向いている人はどんな人であるかというポイントについてまとめてみました。
LINEモバイルを利用するのに適している人は、ひとえに「LINE」や「その他のSNS」を毎日のように利用しているヘビーユーザーの人です。
データ通信量がカウントされず、特にLINEは自社サービスなだけあって関連した特典が充実しています。
逆に言えば、LINEを利用しない人にとって、LINEモバイルはそこまで魅力的な格安SIMとは言えません。
「LINE MOBILE」のメリットは、当然LINE関連に集中しており、LINEの利用を前提としない場合だと、そこまでおすすめできるMVNOではなくなってしまいます。
一方、LINEを多用する場合、LINEの無料通話で発生するデータ通信量もカウントされないため、音質が通常よりも良くないことを考慮しなければ、本当の意味での無料で通話し放題になります。