格安SIMを利用することで、同じようなプランでも大手キャリアと比較して大幅に料金を減らすことができます。
これによって節約効果が高まり、その分をオプションの充実や端末購入費用に充てるなど、スマホライフをより充実したものに変化させることができます。
しかし、各MVNOの特徴をしっかりと抑えておかないと、いざという時に後悔することになります。
そんなことにならないように、今回は「スマモバ」の特徴について解説していきたいと思います。
次に、スマモバの料金プランについて解説していきます。
スマモバは少し特殊な料金プランの形式であり、詳しくはスマモバのホームページを確認していただければと思います。
まずは「シンプルバリュープラン」です。
このプランは高速通信ではなく低速通信のプランで、「FREETEL Priori3」とのセット販売のプランです。
基本料金1,480円と、36ヶ月目までは端末の分割代金500円が加算され、1,980円での利用になります。
音声通話SIMの利用であるため、音声通話SIMと端末を少ない負担で利用したい人にオススメのプランです。
次は「ナイトプラン」です。
これは前述したとおり、深夜1時~朝9時までの時間帯だけLTE高速通信が使い放題のプランで、それ以外の時間帯は128Kbpsの低速通信でデータ通信を利用することができます。
データ専用SIMは1,980円、音声通話SIMは2,480円、データSIMは「富士ソフト FS020W」とのセット販売で2,480円(37ヶ月目からは1,980円)、音声通話SIMとスマートフォンのセット販売は「ZTE BLADE V7 LITE」もしくは「ZTE BLADE V6」とのセット販売で2,480円で利用することができます。
次は「プレミアムプラン」です。
このプランは平日の深夜1時~夕方17時までの時間帯限定で、LTE使い放題のプランです。
時間外および土日は低速通信で128Kbpsとなります。データ通信SIMは2,480円、音声通話SIMは2,980円で利用することができます。
データSIMと「富士ソフト FS020W」のセット販売の場合は36ヶ月目まで2,980円、37ヶ月目以降は2,480円で利用することができます。
音声通話SIMとスマートフォンのセットはナイトプランと同じラインナップを2,980円で利用することができます。
次は「1GBプラン」です。これは音声通話SIMだけ提供されています。
1GBを1,580円で利用することになるのですが、追加で1GB1,000円でチャージすることができるプランです。
スマートフォンとのセットは同じラインナップで、36ヶ月目までは2,580円、それ以降は基本料金1,580円での利用になります。
次は「5GBプラン」です。
文字通り5GBのデータ通信容量を持つプランです。理由はよくわからないのですが、データ通信SIMと音声通話SIMが同じ2,480円での利用になります。
データSIMと「富士ソフト FS020W」のセットは36ヵ月目までは3,480円、それ以降は2,480円での利用になります。
音声通話SIMとスマートフォンのセットはバリエーションが増えており、前述の「ZTE」2機種は36ヶ月目までは3,480円とそれ以降は2,480円での利用となります。
それ以外に「iPhone6(未使用新古品)」と「NuAns NEO Windows 10 Mobile」のセット販売があり、それぞれ月額4,980円での利用になります。
次は「LTE使い放題プラン」です。
このプランは前述のナイトプランなどのように使い放題ですが、時間の制限がありません。
代わりに、3日間のデータ通信量が3GBを超えた場合は通信速度に制限がかかってしまいます。
これも理由はわかりませんが、データSIMと音声通話SIMを同額の3,480円で利用できます。
データSIMと「富士ソフト FS020W」のセット販売は36ヶ月目までは3,980円、それ以降は3,480円での利用になり、「Lenovo YOGA tablet2 」のセット販売もあってこちらは月額4,980円での利用になります。
音声通話SIMとスマートフォンのセット販売はバリエーションが増えており、「ZTE」2種は36ヶ月目まで3,980円、37ヶ月目以降は3,480円での利用になります。
他には「arrows M3」「SH-M02」のセットが36ヶ月目まで4,980円、それ以降が5,980円での利用になります。
「iPhone6」「トリニティ NuAns NEO」のセット販売が5,980円での利用になります。
他にも、「HP ElitePad 900」とデータ専用SIMのセットが4,980円での利用になる「7GBプラン」や、前述の「スマート250プラン」といったプランがあります。
独自性の強い豊富なプランがあり、自分好みのプランを選びやすくなります。
次に、スマモバで開催中のキャンペーンについて解説していきます。
現在、スマモバで開催中のキャンペーンとしては、前述の「スマート250プラン」の最初のステージの料金が、通常の250円から0円になるキャンペーンが開催中です。
2016年12月末日までに、スマート250プランに申込んだ場合、2年間250円のところが0円になります。
つまり、このプランで100MB未満の利用量だった場合、基本料金が無料になるということになります。
ただし、それ以降のステージの料金は変化しないので、単純に「250円引き」というわけではないという点には注意しておきましょう。
次に、スマモバで販売している端末について解説します。
スマモバでは現時点で12種類の端末をセット販売しています。
ホームページのトップページでは、端末ごとに利用できるプランを検索することができますので、プラン優先ではなく端末優先で選ぶこともできます。
スマモバでは「iPhone6」や「NuAns NEO Windows 10 Mobile」などの、他のMVNOではセット販売が見られない端末も販売されています。
また、スマモバでは「月々割」という、大手キャリアのような販売形式によって端末の購入費用の負担を大幅に削減することができるサービスがあります。
ただし、これには問題もあり、これについては後ほど詳しく解説していきます。
次に、スマモバの申し込みから利用開始までの流れについて解説していきます。
まず、スマモバのホームページで「お申し込み方法」をクリックし、申し込み方法に関する情報を確認しておきましょう。
移動したページでは、まず「お申し込み前にご用意いただくもの」の項目を確認します。
「クレジットカード」や「MNP予約番号」等に関する注意事項などが掲載されていますので、申し込み手続き前にきちんと確認しておきましょう。
画面をスクロールすると「WEBでご購入可能な商品」「お申し込みの流れ」「ご利用開始までの流れ」についての情報が掲載されています。
各セクションでの注意事項も掲載されていますので、こちらも確認しておきましょう。
情報を確認し終わったら、申し込み手続きを開始します。同じページから「お申し込みはこちら」をクリックします。
移動したページに表示される指示に従って、申し込み手続きを進めていきます。
入力する情報や選択肢を間違えないように注意しながら手続きを進めていきましょう。
申し込み手続きを無事に完了させることができたら、スマモバからSIMカードが郵送されます。
音声SIMの場合、「ご本人様限定受け取り」での配送となりますので、受け取り時には本人確認書類を用意しておきましょう。
SIMカードが届いたら、これを端末に挿入して「APN設定」を行います。
設定方法は、前述のページの下の方に「ご利用開始までの流れ」の項目があり、その3つ目の手順に端末ごとの設定方法が記載されています。
自分が利用することになる端末の操作方法を確認し、APN設定を行いましょう。
次に、スマモバを利用する上で注意しなければならないポイントについて解説していきます。
まず、プラン料金には割高なものが多いというポイントです。
「使い放題」のプランはスマートフォンの使い方によってコストパフォーマンスが異なるかと思いますが、問題となるのは定額プランです。
例えば、5GBのプランはデータSIMも音声通話SIMも同じ2,480円で利用することができます。
「DMM mobile」の場合だと、データSIMは1,210円、音声通話SIMは1,910円で利用することができます。データSIMの場合は1,000円以上も料金が違っているのです。
また、従量制の「スマート250プラン」の場合で比較してみると、1GBは850円、3GBは2,050円、5GBは3,250円での利用なのに対して、DMM mobileだと480円、850円、1,210円とこちらでも大きく差が開く結果となっています。
さらに、使い放題のプランに関しては、時間制限がないプランでも2,000円台で提供されているMVNOはいくつか存在しています。
ナイトプランであれば価格面でも張り合うことができますが、深夜1時~朝9時までの時間制限がある分で差が開いてしまいます。
メインの比較対象としたDMM mobileは業界最安値で知られているMVNOですが、昨今は他のMVNOもこの価格を追従している形となり、コストパフォーマンスの面で考えるとどうしてもスマモバのほうが劣って見えてしまいます。
次に、端末のセット販売についての注意点です。
スマモバではSIMカードと端末のセット販売を実施しているのですが、利用するプランによってセット販売されている端末が異なるという点がまず混乱を招く可能性があります。
例えば1GBのプランの場合は「ZTE」が2種類用意されていますが、5GBのプランではそれに加えてiPhone6やNuAns NEO Windows 10 Mobileもラインナップに加わっています。
前述の通り、端末を指定して利用できるプランを調べるということもできますが、プランと端末のミスマッチが起こる可能性があるという点は無視できません。
最も大きな問題は「販売の仕組み」です。
通常、格安SIMのセット販売となると、SIMカードの基本料金に、端末の分割代金が加算されて、それを2年間で支払っていくというスタイルです。
例えばSIMカードが1,500円、端末の分割分が1,000円であれば、2年間は毎月2,500円で、それ以降は基本料金の1,500円だけ支払うというスタイルです。
スマモバの場合だと、これに「月々割」という要素が加わります。
例えば「ナイトプラン+ZTE BLADE V7 LITE」の場合だと、端末の分割代金1,000円を月々割で1,000円引きにできるため、端末の購入費用を実質的に0円にすることができます。
そのため、基本料金である2,480円だけ支払えば良いという形になります。
5GBのプランの場合は月々割が適用されず、36ヶ月目までは基本料金+端末分割分で3,480円となりますが、問題は「iPhone」などの方です。
5GBのプランの場合、iPhone6の分割代金が2,500円で、月々割が2,500円なので端末の費用が0円になるのですが、重要なのは「基本料金が4,980円になっている」ということなのです。
iPhoneとNuAns NEOのプランの場合、月々割が端末の分割分と同じなので端末の費用は0円になるのですが、どういうわけか基本料金が通常よりも2,500円も高いのです。
そのため、どちらの場合でも36ヶ月目以前も以降も月額4,980円という高額な基本料金が発生するのです。
他のプランでも、セット購入する端末の種類によって基本料金が増額されているケースがいくつか見られています。
さらに、もう一つ重要なのは「解約した場合の取り扱い」です。
スマモバでの分割回数は、他のMVNOと違って36回払いです。それ自体は良いのですが、問題なのは「端末の購入総額が割高になる」ということと「途中で解約した場合は残債を支払う必要がある」ということです。
例えば、スマモバで販売されている「ZTE BLADE V7 LITE」は、メーカーの小売希望価格が21,800円です。
価格.comで調べてみると、最安値は19,680円で、ほとんどのショップで小売希望価格と同水準の価格で販売されています。
スアモバの場合はと言えば分割回数36回で、1回あたりの分割代金が1,000円なのです。つまり、合計で36,000円での販売となるということになるのです。
もちろん、分割する最中に「月々割」が適用されれば、うまくいけば端末の費用を0円にすることもできます。
しかし、月々割が1000円より少ないプランも有り、場合によっては月々割が無いプランもあります。割高な料金で端末を購入することになるのです。
加えて、途中で解約した場合は、残った費用については支払う必要があるということになります。
例えば月々割が1,000円のプランを利用しているとして、12回支払った時点で解約した場合、残った24回分の購入費用は支払わなければならなくなります。
この点については「月々割の金額」と「残った支払い回数」によって、解約時の負担が変化することになりますが、少なからず割高な負担を強いられることになります。
次に、通信速度制限を受けている状態の通信速度が、保管もMVNOと比較して非常に遅いというポイントです。
スマモバは回線を強化することで通常時の通信速度は見違えるほどに改善されている様子なのですが、問題となるのは通信速度制限時の通信速度が128Kbpsであるということです。
プランで制限されているデータ通信容量を超過した場合や、直近の3日間で規定の通信料を超過した場合などに、通信品質の維持のために通信速度を制限することになります。
往々にしてその速度は200Kbpsなのですが、スマモバの場合は128Kbpsと、約6割の速度しか無いのです。
この通信速度だと、メールの送信やLINEのメッセージ送信などのテキストメッセージ系のサービスであればなんとか利用できるレベルではあるのですが、インターネットの閲覧でさえも時間がかかってしまうレベルなのです。
当然ながら、動画や音楽のストリーミング再生なんて利用できるはずもありません。
最後に、最低利用期間が24ヶ月で設定されているということです。
最低利用期間とは、契約からその期間が経過するまでに解約した場合、所定の解約手数料を支払う必要があるというルールです。
これは大手キャリア・格安SIMともにほとんどの通信事業者が設定しているものなのですが、スマモバの場合は「格安SIMなのに24ヶ月」ということと「データSIMでも解約手数料がかかる」というポイントが問題となります。
まず、格安SIMの最低利用期間は、大手キャリアが24ヶ月であるのと比較して6ヶ月もしくは12ヶ月に設定されていることが多く、最低利用期間が大手キャリアよりも短いことがメリットとして数えられています。
しかし、スマモバの場合は24ヶ月であり、これは格安SIMの平均的な最低利用期間の2倍以上、大手キャリアと同じ水準なのです。24ヶ月以内の解約には、解約手数料9,800円が必要になります。
もう一つは「データSIMでも最低利用期間がある」ということです。
格安SIMのほとんどは、音声通話SIMにだけ最低利用期間が設定されており、データSIMには第低利用期間なし、つまりすぐに解約しても最低限の事務手数料などが必要になるだけで、解約手数料で1万円近い金額を支払わなければならないことにはならないのです。
スマモバの場合だと、データSIMにも最低利用期間が設定されているので、他のMVNOのようにデータSIMを運用することができないのです。
次に、スマモバの通信速度について解説していきます。
スマモバではここ最近で通信環境が大幅に改善されたため、以前と比較して大幅に通信速度が改善されています。
しかし、使い放題のプランが複数提供されているため、今後もこのサービスを提供し続けていると再び通信速度が低下してしまうことが予想されます。
使い放題のプランは、他のプランと比較してデータ通信量が過剰になりやすくなります。
そのため、使い放題のプランを提供していないMVNOと比較して、通信速度が低下しやすくなります。
加えて、スマモバの場合だと複数の使い放題プランを提供しているため、他の「使い放題を提供しているMVNO」と比較して通信速度低下のリスクが高いのです。
次に、スマモバで提供されている「月々割」について少し深掘りしていきたいと思います。
スマモバでは、SIMカードと端末のセット販売を利用した場合に、プランごとに定められた月々割という枠組みによって端末の購入費用を実質的に0円にすることができるプランがいくつか提供されています。
例えば、分割払いが1回1,000円の端末で、月々割が1,000円になっていると、端末の購入費用分が相殺されて実質的に無料で端末を購入することができるという仕組みになっています。
先ほども「MVNOでは珍しい」という表現をしていますが、ある程度スマートフォンや携帯電話会社に詳しい人であれば、これが「大手キャリアの手法である」ということに気が付くとおもいます。
この「端末購入費用が実質0円」というのは、実は危険性を併せ持つ手法でもあります。その理由は「総務省の指導」です。
総務省は、大手キャリアが実践していた「端末の分割分の割引をすることによって、実質的に端末を0円で販売する」という手法を、「通信料の高止まり」を招くとして事実上認めないという方針を明言し、大手キャリアに指導しています。
格安SIMでは、大手キャリアと競合すべく料金を下げる方針が基本となるので、端末の購入費用まで下げるようなことは基本的にありません。
しかし、スマモバでは端末の購入費用を削減する代わりに、一部のプランでは単独での購入と比較して基本料金が高くなるという仕組みのプランが提供されています。
加えて、端末の総合的な購入費用は市場価格よりも割高になっています。この手法は、気がつくと異常であると感じるのではないかと思います。
スマモバのシェアはMVNOの中でも非常に少ないものではあります。
しかし、この手法が総務省の目に止まれば、何らかの指導が行われる可能性は十分に考えられます。
そうなると、スマモバの提供しているプランも大幅に変化する可能性があります。
次に、スマモバのユーザーの口コミについて解説していきます。
やはり、多くの口コミで「使い放題」のプランが注目されている様子がうかがえます。
特に「3種類の使い放題プランが用意されている」という点が大きく評価されている様子です。
時間に制限がある分だけ基本料金が安くなるというのは、ライフスタイルによっては大きなメリットになります。
これらの口コミは、少し前までの口コミが中心です。
最近だと通信環境が大幅に改善されていますが、これも再び崩れてしまう可能性は十分に考えられます。
スマモバが今後もMVNOとして生き残っていくためには、まず通信速度をいかにして安定させるかということと、それに伴って使い放題のプランをどれだけ維持できるかという所に集中するのではないかと予想されます。
最後に、スマモバはオススメなのかという点についてまとめてみました。
前もって述べておきますが、今回の評価は他社と比較して非常にネガティブなものですが、絶対的にマイナスなイメージを植え付けたいと言うわけではありません。
あくまでも「冷静に判断して、他社と比較した上で、結果的にこうなる」とうだけのことです。それを踏まえた上で、以下の評価を参考にして頂けますと幸いです。
まず、「スマホとのセット販売」のプランについては、残念ながらオススメできないという結論になります。
理由としては、「解約時の負担が大きすぎる」ということと「一部の端末は基本料金をアップさせている」という点です。
一般的な市場価格であればまだしも、他とは違う36回払いで割高になる料金スタイルであることは、どうしても詐欺的な雰囲気を感じざるを得ません。
しかも、24ヶ月以内の解約であれば9,800円の解約手数料も上乗せされてしまうので、負担はさらに大きくなります。
しかも、実質0円での販売は総務省に目をつけられる可能性もあるので、やはり怪しい雰囲気を感じざるを得ないのです。
次に、5GBなどのデータ定額のプランもオススメできません。
その理由としては「料金が割高である」という点です。
比較対象は業界最安値のDMM mobileでしたが、他の格安SIMと比較してもスマモバの料金がいかに割高であるのかということが十分にわかります。
特に「5GBデータSIM」のプランの割高さは明らかです。
次に、従量制のプランである「スマート250プラン」についてですが、これも使い所がよくわかりません。
音声通話のプランであれば、「モバイル通話用の端末」としての使いみちもありますが、このプランはデータ通信専用のSIMプランです。
なので、必然的にデータ通信が発生するのですが、よほど「スマホはメールくらいしか利用しない」などといった限定的な使い方ではない限り、100MBはあっさりと超えてしまいます。
そうなると、やはり割高の料金が発生することになります。
残った「使い放題」のプランは、まだオススメできるレベルではあります。
ただし、LTE使い放題のプランは他社と比較して割高なので注意が必要です、なので、「ナイトプラン」や「プレミアムプラン」のように、時間制限がありながらも使い放題となるプランが、自分のライフスタイルに適したものであるのであれば、まだ使いようもあります。
ただし、端末は自分で用意することをオススメします。