格安SIM「DTI SIM」は、月額料金が安く、コストパフォーマンスにとても優れているという特徴があります。
また、月780円で5分以内の国内通話がかけ放題になるオプションサービスも提供されています。
今回はじわじわ人気を集めている「DTI SIM」について徹底解説していきます。
数ある格安SIMの中では、キャンペーンの特典内容・数ともにそこまで充実していないMVNOかもしれません。
しかし、「基本料金の安さ」「お試しプラン」「ネットつかい放題」「でんわかけ放題」といったキャンペーン以外の部分で、十分に優れた格安SIMなので、キャンペーンはそこまで求めなくてもいいと考えることもできます。
また、上記のキャンペーンは期間限定なので、また別のキャンペーンが開催されることも予想されます。
次に、DTI SIMで販売している端末について解説・・・といきたかったのですが、残念ながらDTI SIMではスマートフォンやタブレット端末等を販売していません。
その代わり、DTI SIMでは「スマホレンタルオプション」を、音声通話付きSIMにおいてのみ提供しています(2017年5月時点では在庫切れのため新規受付を中止中)。
現時点でレンタルの対象となっている端末は「iPhone6s 16GB スペースグレイ」です。
レンタルオプションは、「割と新しい端末を利用できる」というメリットがあります。
12ヶ月のレンタル期間が終了すると、一旦端末を返却し、その時点で提供されている別端末と交換することになります。
現在の最新機種は「iPhone7」なので、ひょっとしたら今後はiPhone7に交換される可能性があります。
当然レンタル料は必要ですが、「常に最新機種を持っていたい!」という人の場合、高い購入費用を抑えてレンタル代だけ払い続けるだけで、新しい機種を使用することができるのです。
しかし、「DTI SIMスマホレンタルオプション」にはデメリットも多いです。
まず「レンタル費用は安くない」ということです。
レンタル料金は1ヶ月3,600円であり、基本料金よりも高い金額を上乗せされることになります。
次に「契約解除のためのコストが高い」ということです。
1ヶ月目は39,600円、その後は1ヶ月経過ごとに3,600円ずつ差し引かれた金額が契約解除料となります。
つまり、一度契約すると12ヶ月分のレンタル料金は必ず発生するということになります。
さらに、「端末返却時、さらに費用がかかる可能性がある」というポイントです。
返却時の端末が修理必要な程度まで損傷している場合、
(レンタル期間終了後の端末購入費用と同じ金額)を支払う必要があるのです。
端末のレンタルは、やはりコスト面でオススメできるものではありません。
格安スマホは、安いものだと1~2万円程度の費用で購入することができます。
MVNOのセット購入ではない場合だと、「分割購入」ができないというデメリットがありますが、コストを重視するのであれば「中古販売」という方法もあります。
iPhoneは高性能なスマートフォンではありますが、昨今はAndroid端末も高性能な物が多く、コストパフォーマンスに優れた端末が多いです。
せっかく格安SIMを利用するのですから、端末のコストも可能な限り抑えておきたいところです。
次に、DTI SIMの通信速度について解説します。
DTI SIMは前述の「ネットつかい放題」のプランを提供し始めてから、通信速度が低下し始めています。
使い放題のプランを含めて、ネットの過剰通信に対しては通信速度の制限を設けていますが、それでも平均的な通信速度を中心として右往左往している状態です。
格安SIMは、どうしてもユーザー数の集中に弱く、昼時などのユーザー集中時間帯において通信速度が極端に低下するのはそのためです。
通信が集中する度合いに応じて、通信帯域を確保することで継続的な対策となるのですが、それもユーザー数の増加で再び通信速度は低下してしまいます。
DTI SIMは、決して「速いMVNO」とは言えないので、通信品質を重視することは難しといえます。
とはいえ、極端に通信速度が低いというわけではないので、平均的な通信速度は確保されていると評価することはできます。
普通にデータ通信を行う程度であれば、不自由なく利用できるのではないかと思います。
お試しプランは、
の3種類用意されています。
データ容量は全て3GBです。
6ヶ月目までと、7ヶ月目以降で料金が異なり、7ヶ月目以降は各プランの通常の料金に戻る形になります。
なお、値引きされるのはあくまでも基本料金だけであり、
といった料金は普通に発生します。
また、お試し期間中は「データ容量の翌月繰越」はできません。
とはいえ、半年間DTI SIMのサービスを格安の料金で利用することができるので絶対におすすめです。
なお、このお試しプランは、DTI SIMが初めてのユーザー限定のプランであり、過去にDTI SIMを利用したことある方は対象とはなりません。
「ネットつかい放題」プランは、
となっています。
上記でも書きましたが、このプランの最大のメリットは「1ヶ月のデータ容量に上限がない」ので、「データ通信が無制限に使える」というポイントです。
データ容量が無制限なので、月間でどれだけ多くのデータ通信を行っても、通信速度が制限されないのです。
さらに、DTI SIMの使い放題プランは「高速通信である」という特徴も見逃せません。
格安SIMの中には、データ容量を設定していないプランを提供しているMVNOもあるのですが、高速通信ではなかったりします。
しかし、「ネットつかい放題」は、「無制限」でありながら「高速通信である」という特徴を兼ね備えているのです。
ただし、完全な無制限というわけではありません。
DTI SIMの公式サイトには「他のユーザーの平均のデータ通信量を著しく超える場合は、翌日までデータ通信速度に制限をかける」と記載されています。
つまり、膨大なデータ通信量を利用した場合、無制限とはいえ通信速度の制限を受ける可能性があるということになります。
これは、無制限プランを利用していない他のユーザーの通信品質を維持するために必要なことであり、度を越えた場合には制裁があるということです。
「でんわかけ放題」は、5分以内の通話なら、何度でもかけ放題になるオプションサービスです。
また、この通話のための専用アプリは不要なので、通常の電話機能で利用できます。
※1回の対象通話が5分を超えた場合、20円/30秒の通話料がかかります。(例:5分30秒通話した場合:20円の通話料)
※対象外通話につきましては、別途通話料がかかります。
※「DTI SIM でんわかけ放題」は、音声プランに組み合わせて利用できるオプションサービスです。音声プランの各容量の月額基本料金に「でんわかけ放題」の月額基本料金780円(税抜)を加えた金額が、毎月の利用料金となります。
月額料金 | 780円 |
サービス内容 | 5分以内の対象通話は回数に制限なく通話料が無料(通話時間が5分を超える場合、30秒ごとに20円の通話料が発生) |
対象通話 | 固定電話 携帯電話 IP電話 PHS |
対象外通話 | 海外での発着信に係る通話料 デジタル通信料(テレビ電話等) (104)の番号案内料・通話料 SMS 留守番電話サービスや転送電話サービス(1421)などの操作用特番 |
5分経過の通知 | なし |
格安SIMのデメリットの一つとして、通話料金が高いということがよく挙げられます。
大手キャリアには「かけ放題」のプランがあるので、通話料を意識する必要がほとんどありません。
しかし、格安SIMの場合は、基本「30秒20円」という決して安いとはいえない料金が発生するのがネックです。
その対策として、MVNOごとに様々な通話系のオプションサービスが用意されているのですが、DTI SIMでもきちんと用意されています。
DTI SIMの通話定額サービスは、
というポイントが、使いやすさをもたらしています。
まず、基本料金は、同じ通話系サービスを提供しているMVNOの中で最安値の料金となります。
次にアプリに関してなのですが、同様のサービスを提供するMVNOの中には「通話専用のアプリ」を必要とする場合があります。
それに比べると、DTI SIMは「通常の音声通話が対象」になるので、便利で使いやすいですね。
最後に、5分超過後の通話料金が高いことは仕方ないのですが、その点も「一度、通話を切れば良い」という対処法がありますので、十分にリスクを回避することができます。
DTI SIMの申し込みから利用開始までの大まかな流れについて解説していきます。
ホームページから申し込み手続きを開始します。
「新規お申し込み」ボタンをクリックして下さい。
固定回線やWiMAX等で、すでにDTI会員の方は「DTI会員お申し込み」ボタンをクリックして下さい。
あとは、表示される画面の指示に従って、契約するプラン等を選択・必要事項を入力して申し込み手続きを完了させます。
申し込み内容に不備があると、後の手続きが滞ることになります。
選択した内容に間違いが無いか、入力に不備がが無いかをしっかり確認し、申し込みデータをDTIに送信しましょう。
申し込み手続きが完了したら、1週間ほどでSIMカードが自宅に届きます。
この郵送は「本人限定受取郵便」のため、登録した本人が受け取ることになります。
無事にSIMカードを入手したら、用意した端末にSIMカードを挿入して初期設定を行います。
初期設定の方法は、届いたSIMカードと同封の書類等にも記載されていますので、確認しながら設定しましょう。
設定が完了したら、端末を利用開始することができます。
次に、DTI SIMを利用する上で注意しておきたいポイントについて見ていきましょう。
まずは、料金の安さが「逆に不安を感じてしまう」というポイントです。
厳密に言えば、「この料金の安さで継続的にMVNOサービスを提供し続けることができるのか?」という疑問です。
安いことはユーザーのメリットになりますが、果たして今後も同じ水準のサービスを、この料金で提供し続けて健全な経営が成り立っているのでしょうか?
確かに料金の安さはDMM mobileに次ぐMVNOであり、安い料金で利用できることは多くのユーザーにとってメリットになります。
しかし、サービスを提供するためには当然コストが掛かり、それは販売価格にも大きく関わります。
例えば、原価が上がれば「価格を維持して利益率が下がる」か「利益率を維持して販売価格が上昇する」かのどちらかになります。
少なからず、今まで通りの数字を会社は維持できなくなります。
DTI SIMは、数多くの長所を持つ格安SIMとして評価できるのですが、「どうしてここまで安いのだろうか?」と勘ぐってしまいます。
一企業である以上、利益を度外視しているとは考えられません。
ですが新たな「ネットつかい放題」のプランが登場し、今までのサービスの水準を同じ価格帯で維持できるのだろうかという不安があります。
DTI SIMは、MVNOの中では新しい方の部類に入るので、安定性が心配であるということも要因として大きいです。
これが格安SIMを提供して何年も経過しているのであればまだしも、少なくとも「DTI SIM」としての形はまだ短い時間しか経過していません。
ひょっとすると、今後はMVNOサービスの方針が大きく変わるのではないかという懸念もあります。
次に「ノーカウントのプランは本当のお得なのか?」ということです。
ノーカウントは、特定のアプリ(現在はPokémon GOのみ)を利用する際に発生するデータ通信を、消費するデータ通信量としてカウントしない、という新しいプランです。
さて、特殊な機能を持つプランである以上、料金は通常のプランよりも高くなります。
その分だけの恩恵があれば問題ないのですが、「特定のアプリのデータ通信をカウントしない」というのは、果たしてプラスされる料金に見合ったものであるのかということが問題となるのです。
例えば、今回のプランで対象となっている「ポケモンGO」については、1時間あたりのプレイで約6MBのデータ通信量を発生させます。
仮に1日2時間このアプリを利用するとして、1ヶ月あたり360MBのデータ通信を行う結果になります。
もちろん、データ通信量は端末やアプリの使い方などにも依存しますが、そこまで大きな差は生じないと考えるとなると、あとは1日でどれだけ長い時間そのアプリを利用するかでデータ通信量の大きさが異なります。
ただ、ポケモンGOでの話となると、そこまで多くのデータ通信量を発生させるものではないことがわかります。
なので、「データ通信量が元々多くないアプリのデータ通信量をカウントしない」ということになるため、メリットがあまり大きく感じられないのです。
このあたりは、オプション価格が毎月どれだけかかるのかということと、今後あらたにアプリがプランの対象となる場合だと、そのアプリの平均的なデータ通信量と価格のバランスが問われます。
また、自分がそれだけそのアプリでデータ通信量を消費しているのかを可能な限り正確に把握することも必要です。
オプションを利用してまでデータ通信量をカウントしないことに意味があるのかどうかは、人それぞれで評価が異なるのです。
次に「契約解除のハードルが高い」というポイントです。
DTI SIMの最低利用期間(通話SIMのみ)は12ヶ月となっています。
その間に解約した場合の解約手数料は9,800円で、一般的なMVNOの解約手数料の中では若干高めの料金になります。
また、スマホレンタルを行っている場合だと、そちらの解約手数料も必要になりますので、下手をすれば数万円クラスの解約費用がかかる計算になります。
さらに、「MNP」を利用してDTI SIMから他社に乗り換える場合、MNP転出手数料が5,000円必要になります。
これはMVNOの中でもトップクラスの高額な手数料になります。
もし、これに解約手数料が加わると、合計で14,800円の手数料が必要になります。
これは、「最低利用期間が存在しない代わりに、期間中のMNP手数料が高額になる」という特徴を持ったMVNOよりも高い料金でもあります。
最後に「通信速度の切り替えができない」というポイントです。
モバイル通信は、大きく分けて「高速通信」と「低速通信」の2種類あり、契約プランのデータ容量までは高速通信、それを超えてしまうと翌月まで低速通信になります。
また、「ネットつかい放題」のプランの場合は、他のユーザーの通信量を大きく超える場合に制限がかかりますが、これは翌日には解除されます。
MVNOの中には、ユーザーが自分の意志で、任意のタイミングで「高速通信」「低速通信」を切り替える事ができる機能(バーストモード)を提供してます。
通信速度の切り替えと言っても、それは「データ容量が余っている状態」の時に、高速通信と低速通信を何らかの手段を用いて切り替えるということです。
前述の「データ容量を超えた場合の措置」として低速通信になっている場合は、この速度の切り替えはできません。
高速通信時に通信速度を切り替えることのメリットは、「低速通信時にはデータ通信量をカウントしない」ということで、要するにデータ容量の節約ができるということになるのです。
残念ながら、DTI SIMにはそうした機能が実装されていません。
つまり、データ容量の節約ができないということになります。
それが不要な「ネットつかい放題」のプランはありますが、そうではない通常のプランの場合だと、データ容量を気にしながらスマートフォンを使わなければならなくなります。
DTI SIMが提供する「コンテンツパック」について解説します。
これはSIMカードと一緒に「人気のサービス」を一緒に契約するタイプの契約で、内容によって割引を受けられるシステムとなっています。
各種サービスをお得に利用することができます。
利用できるサービスは、「ルナルナビューティー」「ことりっぷ」「KARADAmedica」「スマート占いDX」の4種類です。
ルナルナビューティーは、生理日の管理と、その日の状況に応じた最適のレシピを紹介するなど、生理日に関連した女性の美容・健康の維持をサポートするサービスです。
ことりっぷは、旅行ガイド雑誌「ことりっぷ」の内容がそのままスマートフォンで楽しめるサービスです。
書籍版には掲載されていないガイド情報も掲載されていたりと、旅先でのシーンをイメージしやすいサービスとなっています。
KARADAmedica(カラダメディカ)は、カウンセラーを含めた現役の医師が、利用者の健康上の悩みや人間関係のトラブルの相談などに応じてくれるサービスです。
また、医学書や、サイトの過去のQ&Aも閲覧することができるなど、健康に関する充実のサービスを利用することができます。
スマート占いDXは、文字通り占いに関するサービスで、テレビや雑誌で人気の占い師が勢揃いしています。
30人以上の人気占い師が集結し、なんと1,000以上のメニューから利用者の運勢を占うことができます。
コンテンツパックでは、これらのサービスの中から利用したいコンテンツを選んで契約することができます。
契約1種類につき、DTI SIMの月額利用料が50円割引になります。
つまり4つのサービス全てを契約すると最大200円引きになるのです。
期間限定で「DTI SIMの月額基本料金が初月無料」というキャンペーンを行っていますが、1つにつき50円の割引はコンテンツを解約するまで継続されます。
実際にDTI SIMを利用しているユーザーの口コミを紹介していきます。
DTI SIMの評価では、やはり「価格の安さ」に関する意見が多く見られます。
中でも単純な基本料金の安さだけでなく「通話定額」「お試しパック」「コンテンツパック」など、オプションや割引サービスの安さについての意見も多く見られました。
通信速度に関しては、良い評価を得られていないようです。
特に「ネットつかい放題」のプランが登場してからの通信速度の低下は多くのユーザーが不快感を示しているようです。
現状ではそこまで悪い評価は下されていませんが、今後はどうなるのかという不安は拭えない様子です。
最後に「DTI SIMに向いているのはこんな人」というポイントをまとめてみました。
まずは「料金がとにかく安いのがいい人」です。
基本料金が安く、半年間は実質0円で利用できるプランもあることから、コスト面を重視したいユーザーにとってメリットが多い格安SIMと言えます。
次に「音声通話をよく利用するユーザー」です。
DTI SIMには月額780円で利用できる通話定額オプションがあり、使い勝手も良好です。
格安SIMで通話を安く利用したい人にとってはメリットが大きいです。
最後に「データ通信量が多い人」です。
DTI SIMには「ネットつかい放題」のプランが用意されており、ある程度安い料金で「ネットが無制限で利用できる」というのもオススメのポイントです。
ただし、あまりにもデータ通信を多用し過ぎると、速度制限を受けてしまう点には注意しましょう。