産後に身体の不調を訴える人は多いようです。様々な部位に今まで感じたことのない不調が出てくるため、不安になる人も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は産後に起こりやすい症状と予防法をまとめてみました。
身体のマイナートラブルの症状や原因を知っておけばいざというときに安心ですね。
産後に身体の不調を訴える人は多いようです。様々な部位に今まで感じたことのない不調が出てくるため、不安になる人も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は産後に起こりやすい症状と予防法をまとめてみました。
身体のマイナートラブルの症状や原因を知っておけばいざというときに安心ですね。
産後は、ホルモンのバランスが崩れます。それ以外にも出産時に骨盤が開くことや、出産、育児疲れによってさまざまな症状が起こります。
このような産後の不定愁訴のことをマイナートラブルと呼んでいます。
主な症状は、腰痛、便秘、むくみ、冷え性などです。このような症状があったら、対策をとってみましょう。
妊娠、出産のときには赤ちゃんの大きさに合わせて骨盤が緩みます。
通常、戻るまでに半年かかりますが、その間に無理に身体を動かしたり無理な姿勢でいたりすると、骨盤が歪んで腰痛が起こります。
腰椎だけではなく胸椎、頸椎にも影響があるため、肩こりの原因となることもあります。
また妊娠中から産後に「リラキシン」という身体の人体を緩ませるホルモンがでます。
それによって骨盤の恥骨結合、仙腸間接を固定する人体が緩み赤ちゃんがスムーズに通れるようになります。
リラキシンは産後すぐに止まりますが、靱帯が元に戻るには3ヶ月かかります。靱帯が緩むことで、腰周辺の筋肉や靱帯が引っ張られるため腰痛がますます酷くなります。
赤ちゃんの世話をしていると、便意があっても後回しにしてしまう、会陰切開や帝王切開の傷が開きそうでトイレに行くのが怖い、このような理由で産後に便秘になる人は多いようです。
また、授乳していると約1リットルの水分が母乳によって失われますので、普段と同じように水分を取っていると水分不足になります。水分不足によって便が硬くなり便秘になります。
出産時のいきみと便秘は産後の痔の原因となります。痔には、「いぼ痔」と「切れ痔」がありますが悪化すると手術が必要となる場合もあります。
産後の頭痛には、「偏頭痛」と「緊張型頭痛」があります。偏頭痛は吐き気や嘔吐を伴い、こめかみや目の周辺がズキズキ痛みます。緊張型頭痛は後頭部から首筋にかけてはちまきを強く巻いたような痛みがあります。
これら2つの頭痛に共通する原因は、肩こり、睡眠不足、ストレスです。その他、偏頭痛はホルモンバランスの変化、緊張型頭痛は骨盤の歪みや授乳による水分不足、貧血が原因となります。
偏頭痛は部屋を暗くして、頸の後ろを濡れタオルなどで冷やして身体を休めます。一方、緊張型頭痛は、温めてこりをほぐし、血行をよくします。
この2つの頭痛の対処法は逆ですので注意しましょう。
妊娠中、出産後に抜け毛で悩む女性は少なくありません。それは、妊娠、出産によって女性ホルモンのバランスが崩れるためです。
女性ホルモンの代表的なものはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)ですが、妊娠中はどちらのホルモンも分泌量が増加します。
しかし、出産後はこの二つのホルモンが急激に減少します。身体はその変化についていけないため不調が現れます。
エストロゲンは髪の毛の成長を促す働きがあるために、抜け毛が増えるというわけです。また、赤ちゃんとの生活によるストレスや、栄養不足も抜け毛の原因の一つです。
妊娠中は胎児の成長のために、血液量が通常の1.5倍になりますが出産によって、水分が身体の外に出てしまいます。
急激に水分を失った身体は水分を体内に溜めようとします。これがむくみの原因です。
赤ちゃんに母乳をあげると1日に約1リットルの水分が失われます。その時期に水分補給が十分できないことでもむくみは起こります。
また、産後の運動不足や睡眠不足によって代謝が低下します。代謝の低下もむくみを引き起こします。
産後に鏡を見るとシミやそばかすが増えている用に感じることがあります。それは、シミ、そばかすは女性ホルモンに大きく影響されるからです。
女性ホルモンのエストロゲンは美肌ホルモンと言われています。しかし産後はエストロゲンが減少するため肌のバリア機能が低下します。そのため、外部の刺激を受けやすくなり色素が沈着するのです。
妊娠中、産後に黒ずみ(色素沈着)に気がついてショックを受けた人は多いのでは?
黒ずみの原因は、メラニン色素を増やす働きのあるプロゲステロンとエストロゲンの影響です。ワキ、乳首、外陰部はもともとメラニン色素が多いために黒ずみが目立ちます。
妊娠中から産後は女性のバストの変化が目立ちます。妊娠中からプロラクチンというホルモンの影響でバストが大きくなり始め、出産直後にピークになります。
授乳が終わる1年後にはプロラクチンの分泌も止まりバストは元の大きさに戻ります。
しかし、残念ながら妊娠前の美しいバストには戻りません。バストの乳腺や脂肪を支えているクーパー靱帯が伸びてしまうため、バストは垂れてしまいます。
また、乳腺が小さくなるにつれて脂肪も減少しバストのサイズが小さくなるのです。
バランスのとれた食生活を送ることは赤ちゃんのためにも大切です。母乳を育てているお母さんはとくに気になりますね。
鉄分とカルシウム、タンパク質はとくに意識して摂取するようにしましょう。
母乳は血液から作られています。そのため母乳育児のお母さんは鉄分を十分に取るようにしてくださいね。
また、カルシウムは赤ちゃんに必要な栄養素の中で、お母さんに不足しがちなものです。
また、タンパク質は肌や髪の毛、筋肉を妊娠前の状態に戻すために必要です。
産後1ヶ月間は、簡単なエクササイズをしてみましょう。横になったまま行える呼吸法、ストレッチがお勧め。お腹のあたりを意識して引き締めます。
また、産後1ヶ月の検診時に問題がないと判断されたら、無理をしない程度に運動を始めましょう。産後の6ヶ月までがダイエットに適しています。この時期は脂肪が落ちやすく筋肉も回復しやすいのです。
ヨガ、ピラティス、スクワットなどの運動で骨盤を整えインナーマッスルを鍛えましょう。
筋肉を鍛えることで腰痛も軽減されます。
赤ちゃんを育てていると睡眠不足に悩まされますね。子育て中にぐっすり眠ったと思えないのは、寝ている途中で子供に起こされたり、寝る時間が遅くなったりするからです。
睡眠不足を解消するために、質の良い睡眠を取るように心がけましょう。
ぐっすり眠ることができれば、睡眠時間が短くても朝すっきり起きられます。
産後はホルモンバランスの乱れやストレス、睡眠不足などでトラブルが起こりやすくなります。
肌トラブルもその一つ。ホルモンの影響で肌のバリア機能が低下するのです。そのため、肌質が変わり乾燥肌や敏感肌になる人も。
また、産後はメラニン色素が生成されるため、シミ、そばかすが目立つようになります。
そこで大切なのが保湿。スキンケアに時間がかけられない場合は「オールインワン」の化粧品がお勧めです。また、外に出るときは日焼け止めクリーム、日傘を利用しましょう。
産後は不調が起こりやすいものですが、そのどれもが産後の一過性のものですので、しっかりと対策をすれば元の状態に戻ってくれます。
また、トラブルを軽くするためにも、自分の身体に変調を感じたらしっかり対策してくださいね。
もし、赤ちゃんの世話で忙しくてできないと思ったら家族や周りの人に協力してもらいましょう。