こんなところにニキビが・・・!
頭が痒いな~と思って見てみたら頭皮にニキビみたいな赤いポツポツや膿が溜まっているものができている!
それって本当にニキビでしょうか?
もしかしたら「毛嚢炎」かもしれません。
見た目がニキビに似ていることからよく間違われる毛嚢炎ですが、原因や対策方法が異なります。
毛嚢炎について、ニキビとの違いについて解説します。
毛嚢炎(もうのうえん)とは何か?
そもそも毛嚢炎とはなにか、聞いたことがないという方もいるかもしれません。
まず初めに毛嚢炎についての基本情報を説明します。
毛嚢炎って?
毛嚢炎は、毛包炎が悪化した状態のことを言います。毛嚢炎と毛包炎はほぼ同義で使われます。
毛包炎とは赤い小さなポツポツができること。
毛穴に細菌が入り炎症が起きるのです。これに膿が溜まってしまって悪化すると毛嚢炎となります。
頭皮だけに限らず、背中やお尻、陰部に毛嚢炎ができる人もいます。
放置していると傷がついた時などに広がったり増えてしまう可能性もあるので早めに対処しましょう。
毛嚢炎の症状とは
毛嚢炎は毛穴に細菌が入り炎症が起きて膿が溜まるものです。
具体的な症状はどんなものなのでしょうか?
小さな赤いポツポツができる
毛嚢炎はニキビより小さなぶつぶつができるのが特徴です。
膿が溜まると白ニキビのような見た目になります。
徐々に大きくなり化膿すると内部に進行することもあります。
進行すると大きくなって固くなる
進行した毛嚢炎は、癤(せつ)となり、さらに進行すると癰(よう)に移行する場合があります。
癤(せつ)はできもののことで、複数の毛包に広がる癰(よう)にまで発展すると毛根まで炎症が行き渡り、発熱や倦怠感を引き起こします。
毛嚢炎の原因は?
では毛嚢炎の原因や頭皮にできる毛嚢炎の原因は何なんでしょうか?
①一番の原因は、傷をつくること
毛嚢炎の原因は、皮膚の傷がついたところに常在菌が入り込み感染して炎症を起こすことです。
脱毛や除毛したところが赤いぶつぶつができるのを見たことがありますか?
男性だと髭を剃った時、剃刀負けしてしまったところに細菌が入ってしまうことが多いようです。
女性も全身の毛を剃ったり脱毛をしたときが危険と言われています。
②シャンプーで頭皮を傷つけている?!
髪の毛を洗うとき、爪を立ててしまったりしていませんか?
これが頭皮を傷つける原因となります。
また、洗浄力の強いシャンプーでゴシゴシ洗っていると頭皮は傷ついてしまいます。
そこに菌が入ってしまうと頭皮の毛嚢炎になってしまうのです。
③ステロイドによるものもある
ステロイドは皮膚炎に効果的なのですが、あくまで免疫の過剰反応を抑えるだけです。
そのため、アトピーには効果的でも細菌による皮膚病にはかえって弱くなってしまいます。
使う場合も炎症を弱めるためで症状が落ち着いたら別の抗生物質を使わなければいけません。
④ストレスや食生活も関わる
ストレスがあったり、食生活が乱れている人も毛嚢炎になる可能性があります。
頭皮環境が悪くなったり、頭が痒くて掻きむしったりして頭皮に傷がついてしまうからです。
ストレスで免疫が低下すること、偏った食事で肌が荒れてしまうことが原因となります。
⑤感染する可能性
毛嚢炎の原因は常在菌ですので、他人から感染するということは少ないです。
毛嚢炎の感染経路は、自分の常在菌が傷口に入り込み繁殖するというもの。
しかし、塩素消毒されていないプールなどでは、水の中に細菌が繁殖している可能性が考えられ、そこに傷口がさらされると感染してしまうこともあります。
間違われやすい?頭皮のニキビと毛嚢炎の違い
見た目がニキビと似ていることから「毛嚢炎にも関わらずニキビだと思い込み、なかなか治らなくて困っている」というケースがよく見られます。
ニキビと毛嚢炎の違いってどこなのでしょうか?
ニキビと毛嚢炎の違い
ニキビと毛嚢炎の大きな違いは、原因となる菌の違いです。
ニキビはアクネ菌という細菌によって起こりますが、毛嚢炎は常在菌である黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌が原因となります。
見た目でいうと毛嚢炎のほうがブツブツが小さいです。
どちらも軽度であれば、初期症状のまま自然治癒することが多いのは共通点になります。
しかし菌が違うということは、対処法も異なります。
ニキビ用の薬を毛嚢炎に塗ったとしても治りません。
「治らないニキビ」と勘違いしてしまっている場合もあるので注意です。
毛嚢炎の対策方法は?
では、毛嚢炎らしきものを見つけたときの対処方法をご紹介します。
基本的には軽度であれば自然治癒することが多いのですが、気になる方や重度な方は病院にて検査を受けてください。
①まずは検査で毛嚢炎であるか診断してもらう
ニキビであっても毛嚢炎であっても皮膚科に行ってください。
そこで膿が溜まっているようなものがあれば、膿を出し、その中にいる細菌を調べてもらうことができます。
その菌によってニキビか毛嚢炎か、または違うものなのかを特定することが必要です。
②薬を処方してもらう
診断した結果、毛嚢炎とわかった場合はそれに合った内服薬または塗り薬を処方してもらいます。
化膿止めの薬となりますが、自己判断で市販のもので済ませるのではなく、医師や薬剤師に相談して服用するようにしましょう。
③症状が重たいとき「癰(よう)」の場合は?
症状が重たい場合には、薬の服用の他に点滴をする場合もあります。
また切開して膿を取り除くこともあります。
癰となると患部のみの症状ではなくなるのですぐに病院へ行ってくださいね!
※ひどくなる前に病院へ
軽度である場合は自然治癒することが多いと言いましたが、放置しっぱなしは危険です。
1週間ほど様子を見て治る気配がない場合は、ひどくなる前に皮膚科で診てもらいましょう。
頭皮の毛嚢炎になりたくない!予防する方法は?
頭皮に毛嚢炎ができてしまうと厄介ですよね。
人に見られる心配は少ないですが、自分でも気づきにくかったり、髪の毛が密集しているため薬が塗りにくかったりします。
できるだけ頭皮にできないようにする予防方法についてご紹介します。
紫外線をできるだけ避ける
紫外線はお肌の大敵。それは頭皮も変わりません。
紫外線が強い日は特に、帽子を被ったりダメージを与えないように気をつけましょう。
朝シャンプーも控えることをおすすめします。
朝シャンプーをすることによって、余分に皮脂を落としてしまい、もろに紫外線のダメージを頭皮に与えてしまうことになります。
髪の毛を洗うときは優しく洗う
髪の毛を洗う時、指の腹で洗うことを意識してください。
気持ちいいからといって爪を立ててしまうと頭皮に傷をつけてしまいます。
そこから毛嚢炎となってしまう可能性もあるので、注意しましょう。
そして市販シャンプーに多いのが、洗浄力が強すぎるシャンプー。
これも皮脂を落としすぎてしまったり頭皮にダメージを与えてしまうので、頭皮に優しいシャンプーを使うことをおすすめします。
頭皮に優しいシャンプーを紹介!
では頭皮に優しいシャンプーとはどんなものなんでしょうか?
特徴やおすすめのシャンプーをご紹介したいと思います。
アミノ酸シャンプーがおすすめ
シャンプーの種類って?
最近よく聞くようになったアミノ酸系シャンプー。
これは美容院などで使われているシャンプーです。
最近では市販でもアミノ酸系シャンプーは増えてきています。
目に見える特徴としては、お値段が少し高めなところ。
ドラッグストアで陳列されているシャンプーたちは値段が様々。
500円くらいのもあれば、1,000円を超えるものもあります。
基本的に1,000円以下のシャンプーは高級アルコール系シャンプーといって洗浄力が強いもの。
豪華な有名人を使い、宣伝しているのに商品が安いもの。
これも洗浄成分が頭皮によくないものが多いです。
なぜアミノ酸系シャンプー?
高級アルコール系シャンプーは洗浄力が強く、洗った感じさっぱりして印象はいいもの。
しかし頭皮や髪の毛にとってはダメージなのです。
アミノ酸系シャンプーがいいと言われる理由は、洗浄力が弱く頭皮に優しい特徴から。
先述したように洗いすぎや洗浄力が強いシャンプーで洗うことは、余分な皮脂を落としてしまうため頭皮環境が悪くなります。
髪の毛のためにも、頭皮のためにも、お値段が少し上がりますが、アミノ酸系シャンプーをおすすめするのにはそういった理由があるのです。
おすすめのアミノ酸系シャンプー
arganK2シャンプー(アルガンK2シャンプー)
アミノ酸系シャンプーの中でもarganK2シャンプーは特におすすめ!
希少な油で美容でも注目されているアルガンオイルを使用したシャンプーです。
アルガンオイルは不飽和脂肪酸が豊富で、皮膚に栄養を与えてくれます。
アルガンオイルはビタミンEも豊富。ビタミンEは健康的な皮膚を維持するのに大切な成分です。
ヒトの皮膚と相性の良いアルガンオイルは頭皮ケアにも優れています。
さらにこのシャンプーでは、8種類のオーガニック植物エキスと6種類の植物由来エキスの独自配合により、頭皮に優しくスッキリした洗い上がりを期待できます。
アミノ酸系シャンプーのどれを買ったらいいかわからないという人は、是非一度試してみてはいかがでしょうか?
まとめ
ニキビと間違われやすい毛嚢炎。放っておくと悪化してしまう可能性もあります。
軽度の場合は自然治癒することも多いので、過度におびえる必要はありません。
しかし、気になる人や治らないニキビのようなものがある人は、ひどくなる前に病院で診てもらうようにしましょう。
頭皮の毛嚢炎の予防には、普段のシャンプーがキーポイント!
頭皮を傷つけないように洗ってあげてください。
頭皮に優しいアミノ酸系シャンプーを選ぶことから始めましょう!
参考サイトあたらしい皮膚科学第2版 清水宏著(pdfファイルより)
参考サイト毛嚢炎 | 用語集 – 桂仁会クリニック