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コーラやビールが有効?固いお肉を柔らかくする方法を解説

 

「安いお肉を買ったところ、固くて食べにくかった…」なんて経験はありませんか?安価なお肉は筋が多く、ものによってはゴムのような食感がする場合があります。

せっかくお肉を食べるなら、柔らかくて美味しいものをいただきたいところ。とはいえ、柔らかな食感を楽しめる高級肉は、気軽に買えるものではありませんよね。

では一般庶民は、アゴが疲れるまで固いお肉をかみ続けるしかないのでしょうか?いいえ、そんなことはありません。本ページでご紹介する方法を使えば、固いお肉を柔らかくできますよ。いつものお肉をより美味しくしたい方は、ぜひチェックしてみてください。

 

目次

固い肉や安い肉を柔らかくすることってできるの?

冒頭の文に目を通して、「安くて固いお肉って本当に柔らかくなるの?都市伝説じゃないの?」と、疑問に思った方も多いかもしれませんね。

答えを先に述べると、固いお肉や安いお肉は、工夫次第で柔らかくなります。料理番組で、お肉をたたくシーンを見たことはありませんか?あれは、たたくことで筋繊維をほぐし、お肉を柔らかくしているのです。

また、たたくだけでなく「筋切り」も行えば、焼き上がりの食感が一段とよくなります。筋切りとは、赤身と脂身の境目部分に切り込みを入れて、肉の縮みを防ぐ下処理です。

以上のような下準備を行うだけで、固めのお肉も柔らかくなります。包丁一本あれば実践できるので、試してみるとよいでしょう。

ただ、安くて固いお肉を劇的に柔らかくしたいなら、たたいたり切ったりするだけでは不十分かもしれません。次節では、より効果的にお肉を柔らかくする方法をご紹介することにしましょう。

柔らかくする方法

固いお肉を柔らかくする方法は、いろいろあります。ただし、“ほかの食品を使ってお肉の質を変化させる”という基本部分は、どの方法も同じです。以下でご紹介する方法は、どれも簡単に実践可能。ぜひご家庭で試してみてください。

手早く効果を得たいならコーラがおすすめ

短時間でお肉を柔らかくしたいなら、コーラを用意してください。コーラに含まれる酵素「ペプシン」には、お肉の組織を柔らかくする効果があります。ペプシンは、胃酸にも含まれるタンパク質分解酵素。お肉のタンパク質を分解し、食感を柔らかくしてくれます。

コーラでお肉を柔らかくする方法は実に簡単。タッパにコーラを注いで、その中にお肉を10分ほど漬け込むだけです。つけ込んだ後は、クッキングペーパーでお肉の表面についたコーラを吸い取ってください。コーラが残ったままのお肉を焼くと、焦げついてしまう場合があるので注意しましょう。

余ったビールを有効活用

晩酌で余ったビール、捨ててしまっていませんか?ビールには、固いお肉を柔らかくする効果があります。もしビールが余ったら、タッパに注いでお肉を漬け込んでみてください。そのまま1〜2時間ほど置いておけば、肉質がかなり柔らかくなりますよ。

コーラの場合と同様に、ビールでお肉が柔らかくなるのには科学的な理由があります。理由の1つとなるのが、ビールに含まれる有機酸。お肉に含まれるタンパク質をほぐし、肉質を柔らかくする効果があります。アルコールも、お肉を柔らかくする物質の1つです。お肉のpHを酸性に傾かせて、保水性をアップさせる効果があります。

毎日のように晩酌するご家庭なら、ビールも余りやすいはず。余ったビールは、美味しいお肉料理のために有効活用しましょう。ちなみに発泡酒でも、同様の効果を得られますよ。

お酒でお肉をしっとり柔らかく

お酒(日本酒)にも、固いお肉を柔らかくする効果があります。ビールの場合と同様に、お肉のpHを下げて保水性を高める効果があるのです。

ちなみに、お肉のpHは5前後で、日本酒のpHは4前後。日本酒のpHはお肉より少しだけ低いため、急激に組織を溶かすことなく保水性をアップさせられます。

ただし、日本酒でお肉を柔らかくするには、ある程度の時間が必要です。最低6時間、できれば8時間程度かけて、日本酒にお肉を漬け込んでください。漬け込みに使う日本酒は、パック入りの安価なものでオーケーです。

安価な赤ワインで筋繊維をほぐす

日本酒と同様に、赤ワインにもお肉を柔らかくする効果があります。赤ワインのpHは3〜4と、お肉より酸性寄り。水素イオン濃度を酸性に傾かせて、保水性を高めることが可能です。また、赤ワインに含まれる有機酸には、お肉の筋繊維を柔らかくする効果があります。

お肉を柔らかくするための赤ワインは、安価なものでかまいません。タッパに赤ワインを注ぎ、中にお肉を漬け込んでください。漬け込む時間は、1〜2時間程度でオーケーです。なお、同じワインでも、白ワインはお肉の漬け込みに向かないのでご注意ください。

臭みも消したいなら牛乳がおすすめ

牛乳に漬け込むことでも、お肉は柔らかくなります。漬け込む時間は1時間程度。お肉を焼く際は、事前に表面の牛乳を拭き取ってください。

なお、一般的には、牛乳に含まれる乳酸菌がお肉を柔らかくするとされています。ただ、多くの牛乳は殺菌処理されているため、ほとんど乳酸菌は含まれていません。このため、牛乳がお肉を柔らかくする正確な理由は不明です。

とはいえ、牛乳にお肉を柔らかくする効果があることは事実。臭みを消す効果もあるので、鹿肉やモツの臭み取りにも効果的ですよ。

乳酸菌の効果が高いヨーグルト

乳酸菌を豊富に含むヨーグルトは、お肉を柔らかくする食材として有名です。乳酸菌にはタンパク質を分解する効果があり、筋のタンパク質も分解してくれます。

ヨーグルトの使用方法は、ここまでにご紹介した食材の場合と同様です。タッパやビニール袋などにヨーグルトを入れて、お肉を漬け込んでください。1〜2時間もすれば、お肉が柔らかくなります。なお、漬け込んだお肉を焼く際は、事前に表面のヨーグルトを拭き取ることをお忘れなく。

お肉の旨味を高めてくれる塩麹

塩麹に含まれる「プロテアーゼ酵素」には、タンパク質を分解してアミノ酸に変える効果があります。アミノ酸は、お肉の旨味成分の一種。塩麹を上手く使えば、ただお肉を柔らかくするだけでなく、旨味を高めることができます。

ただ、ご家庭で塩麹を作るのは、ちょっと面倒ですよね。そこでおすすめしたいのが、スーパーで売られているパック入りの塩麹です。1パック300円程度で買えるので、お肉と一緒に購入してみてください。塩麹の使い方は、お肉にまぶして揉み込むだけと簡単。そのまま冷蔵庫でひと晩寝かせると、固いお肉もかなり柔らかくなりますよ。

たっぷりめの大根おろしで漬け込む

大根おろしも、お肉を柔らかくする効果のある食品の1つ。タンパク質分解酵素「ステアーゼ」が含まれており、固い筋部分を柔らかくしてくれます。

たっぷりめの大根おろしを用意したら、ジップロックのような保存バッグに入れてください。続いて、保存バッグの中にお肉を漬け込みます。そのまま1日寝かせれば、かなり柔らかなお肉に仕上がりますよ。

ひとつまみの重曹でお肉をほぐす

重曹(炭酸水素ナトリウム)には、肉の筋繊維をほぐす効果があります。使い方は、お肉にすり込むだけと簡単。ただし、大量の重曹をすり込むと、お肉が苦くなってしまうのでご注意ください。

重曹の量は、ほんのひとつまみ程度で十分です。具体的には、お肉400gあたりに対して、重曹2〜3g(小さじ1杯)程度を目安にしてください。すり込んだ重曹は、お肉を焼く前に洗い落としましょう。

砂糖でお肉の保水性アップ

砂糖をお肉に揉み込むと、焼き上がりが柔らかになります。砂糖にはタンパク質と水分の結合を強める効果があり、お肉の保水性を高めてくれるのです。

お肉に砂糖を揉み込んだら、冷蔵庫に入れて30分ほど放置してください。お肉を焼く際は、表面についた砂糖を洗い落とすことをお忘れなく。ちなみに砂糖には、お肉の臭みを抑える効果もあります。豚肉や輸入牛の臭いが気になる場合は、砂糖を臭み消しに使ってみてください。

まとめ

本文でご紹介したもの以外にも、お肉を柔らかくする方法はいくつかあります。それぞれに効果の出方は違うので、いろいろな方法を試してみてください。手間をかけずにお肉を柔らかくしたいなら、専用調味料を使うのも1つの手ですよ。