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「私は安心して妊娠できる?」妊娠前に受けておきたい検査とは?

 

そろそろ赤ちゃんがほしい。いつかは子供を産みたい。

そう考えているあなた、定期的に健康診断や婦人科検診を受けていますか?

「妊娠する前から検査って必要?」と思いますよね。

妊娠してから思わぬ病気が見つかることもあります。

安心して妊娠・出産を迎えられるように、妊娠前の検査を受けて準備万端にしておきましょう。

目次

まずは健康診断を受けよう!

婦人科の検診を受ける前に、まずは一般的な健康診断で行われる内科的な検診を受けて、隠れた病気やトラブルがないか調べておきましょう。

健康診断には主に以下の検査が含まれています。

 

  • 問診
  • 身体計測
  • 血圧測定
  • 血液検査(血糖、コレステロール、中性脂肪、電解質、腎臓・肝臓機能検査など)
  • 尿検査
  • 胸部レントゲン
  • 心電図

血液検査や血圧測定は必須です。赤ちゃんがほしい、と思っているなら、貧血や高血圧があるとネックになります。

また、尿検査では腎臓・肝臓・膀胱が正常に機能しているかを見ます。糖尿などは妊娠する上で気をつけたい病気です。

レントゲン検査は妊娠してからは難しくなるので、今のうちに受けておきましょう。

次に婦人科検診を受けよう!

続いて、女性にとって重要な婦人科検診を受けましょう。

子宮頸がんや乳がんは若い女性にも増えてきています。しっかりと検査をして早期発見につなげましょう。

子宮頸がん検査

子宮がんには子宮頸がんと子宮体がんがあります。子宮頸がんとは子宮の膣に近い部分、子宮頸部と呼ばれるところから発症するガンです。

進行してしまうと治療が難しいと言われているので、早期発見がカギになります。

20歳以上の女性は、2年に1回は子宮頸がん検査を受けることが推奨されています。

自治体では無料で行っている所もあるので、チェックしてみてはいかがでしょうか。

乳がん検査

乳がん検査には医師による視診や触診、マンモグラフィー検査やレントゲン検査、超音波などがあります。

妊娠中は女性ホルモンが多くなるので、もし乳がんがある場合は進行が早まるリスクが生じます。

また、マンモグラフィーやレントゲンは、胎児への影響や乳腺の発達により、妊娠してから受けることができなくなります。

性感染症検査も重要!

性感染症検査も妊娠前の検査においてとても重要になります。

感染症に気づかずに妊娠をしてしまうと、赤ちゃんに感染してしまったり、障害を引き起こしたりする恐れもあります。

クラミジア

クラミジアは最も一般的な性病の一つです。

若い女性のほうがかかりやすく、自覚症状があまりないため、気づかないまま感染している可能性が高い病気です。

クラミジアに感染していると、卵管に炎症が起きやすく、不妊の原因になる可能性もあります。

妊娠中に感染すると、流産や早産の原因になることがあります。

赤ちゃんに感染するリスクもあり、赤ちゃんの目や肺に炎症を起こしてしまいます。

クラミジアの検査は妊娠前、遅くとも妊娠初期には受けておきたい検査の一つです。

梅毒

梅毒は日本では数が少なくなったものの、妊娠適齢期の女性の感染者数は増える傾向にあるので注意が必要です。

潜伏期間が長く、初期症状が軽くて無症状の場合もあるので、知らない間に感染したり、移してしまうケースもあります。

梅毒は女性が感染している場合、赤ちゃんにも感染してしまう恐れがあります。

早産や流産の原因になり、生まれても臓器は皮膚などに後遺障害を生じるリスクがあります。

梅毒の検査は妊娠初期に受けることが義務付けられていますが、心当たりがある人は妊娠前に受けておくと安心です。

HIV

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)は輸血や性交渉で感染します。HIVの母子感染は、妊娠、分娩、授乳を通して起こります。

しかし、最近では治療法の発達により、母子感染のリスクはかなり減少しています。

予防接種も忘れずに!

妊娠前には、風疹や水痘、B型肝炎などの予防接種も忘れずに!

妊娠中にこれらの病気になってしまった場合は、赤ちゃんに障害が残ったり、死亡率が高くなったりと影響が出る可能性があります。

たった1本の予防接種で赤ちゃんへの影響は防げるので、必ず予防接種は受けましょう!

風疹

妊娠初期に風疹にかかると、先天性風疹症候群という赤ちゃんの耳や目、脳に障害が出る可能性があります。

風疹は定期接種の改変で、未接種という世代が存在します。

1979年4月1日~1995年4月生まれの男女と、1979年4月1日以前に生まれた男性は、予防接種を受けてない可能性が高いので要注意です。

風疹にかからないためには、予防接種を受けるのが一番の得策です。妊娠してしまうと予防接種が受けられなくなります。

自分が予防接種をしたかどうかかわらない、という場合は、医療機関で抗体があるかどうかチェックしてもらいましょう。

抗体がある人が予防接種を受けても差し支えはないので、検査なしで予防接種を受けたほうが手っ取り早いでしょう。

風疹の予防接種にはメリットがあります。女性が予防接種を受けると、赤ちゃんも風疹の抗体を持って生まれてくるんです。

予防接種を受けた後2ヶ月間は避妊しなければいけないので、妊活中ならなるべく早く行動を。

水痘

水痘は一般に水ぼうそうと呼ばれます。

妊娠初期に水ぼうそうにかかると、1~2%の確率で赤ちゃんに精神発達遅滞、白内障、低出生体重などの先天性水痘症候群呼ばれる障害が出る場合があります。

日本では成人の95%は抗体を持っていますが、水ぼうそうにかかったことがない人には抗体がないため、妊娠前に摂取しておくことが望ましいでしょう。

B型肝炎

B型肝炎は血液を介して感染します。B型肝炎ウイルスを持っていても、発症しない場合もあり、自分が気づかないうちに持続感染者になっていることもあります。

1986年以降からは赤ちゃんに母子感染の予防接種が義務付けられていますが、対策が取られてなかったことも考えられます。

B型肝炎は母子感染で移ることが多いため、必ず検査を受けておきましょう。

またB型肝炎は性交渉でも感染するため、パートナーも受けてもらうことが大切です。

ブライダルチェックがおすすめ!

ブライダルチェックとは、妊娠・出産する上で体に問題や異常がないか検査するものです。女性だけでなく、男性用の検査もあります。

最近では、会社の健康診断で婦人科系の検査が必須になっている所もありますが、ブライダルチェックはより妊娠・出産に特化した検査が行われます。

保険が適用されず、実費になり、検査項目にもよりますが相場は数万円と少し高め。

会社の健康診断でチェック済のものは省くなど、自分で組み合わせることもできるため、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

 

【ブライダルチェックで行われる検査項目】

  • 血液検査(貧血検査)
  • 超音波による子宮と卵巣のチェック
  • 子宮がん・子宮頚がん検査
  • 性感染症検査
  • 風疹・B型肝炎・C型肝炎検査
  • 肝臓・腎臓検査
  • 胸部X線撮影、乳がん検査

まとめ

妊活は妊娠しても問題ない体づくりをすることも重要です。

そのためには、今現在、自分のからだに異常はないかを検査で調べてもらうことが一番です。

性感染するものは、パートナーと一緒に検査・治療を受けることがマストです。

「自分だけは大丈夫!」と思っても、検査をしなければ完璧とは言えません。妊娠してしまうと受けられなくなる検査や予防接種もあります。

生れてくる赤ちゃんのためにも、検査を受けておくようにしましょう。

参考文献:メディックス広島健診センター 人間ドッグ・健診メニュー

参考文献:みずうち産科婦人科 婦人科 性感染症