妊娠するためには、妊娠しやすい時期にセックスすればいい・・というのは誰しもが漠然と身につけている知識。
それを科学的根拠に基づき、確実性を高めたものがタイミング法です。
不妊治療の現場でも実践され、治療の基本とされています。
でも、どんなことをするのかよくわからない人も多いはず。
タイミング法では一体どんなことをするのでしょうか?
実際にやったことがある人も、これからするという人も、また、興味があるという人も知っておきたいタイミング法について詳しく紹介します。
妊娠するためには、妊娠しやすい時期にセックスすればいい・・というのは誰しもが漠然と身につけている知識。
それを科学的根拠に基づき、確実性を高めたものがタイミング法です。
不妊治療の現場でも実践され、治療の基本とされています。
でも、どんなことをするのかよくわからない人も多いはず。
タイミング法では一体どんなことをするのでしょうか?
実際にやったことがある人も、これからするという人も、また、興味があるという人も知っておきたいタイミング法について詳しく紹介します。
タイミング法とは、排卵のタイミングを予測し、最も妊娠しやすい日に性交渉を行うことです。
最も自然妊娠に近い形で行われるので、体への負担も少なく、不妊治療の上でも費用があまりかからないことが特徴です。
また、タイミング法は人工授精や体外受精にも取り入れられています。
まさに不妊治療の基本とも呼べるのがタイミング法なんです。
排卵のタイミングを知るには、まずは基礎体温を計ることが前提です。
また、病院で行われる経膣超音波検査で子宮や卵巣の状態、卵胞の発育具合を確認し、排卵日を特定することができます。
基礎体温を見ながら自然妊娠に近い形で行うタイミング法。
医師の助けを借りなくてもある程度自分でできるのも魅力です。
でも実際は正しい方法でやっていない人がほとんど。
「なかなかうまくいかない・・」という人は、この機会にタイミング法のポイントをしっかり押さえておきましょう。
タイミング法はまず基礎体温をつけることが基本です。
女性の体には月経周期があり、基礎体温を折れ線グラフにすると低温期と高温期という二つの層に分かれています。
基礎体温は毎日決まった時間に欠かさずつけることが大切ですが、長いスパンでリズムを把握することが目的です。
体調の変化や起床時間によっても体温は影響をうけやすいもの。大体3ヶ月ぐらい続けてみて、自分の月経周期をつかむようにしましょう。
ちゃんと排卵がある女性は、低温期と高温期がはっきりと分かれています。
生理が終わる頃になると、女性ホルモンのひとつエストロゲン(卵胞ホルモン)が分泌されます。この時期は体温が低いため、低温期と呼ばれます。
月経周期のちょうど中間あたりを境に、体温は上昇します。
エストロゲンは減少し、もうひとつの女性ホルモン・プロゲステロン(黄体ホルモン)が多くなります。
プロゲステロンは体温を上げて妊娠しやすい体にする働きがあります。そのため、この時期は高温期と呼ばれます。
排卵は低温期から高温期に移り変わる時に行われます。
排卵直前になると、脳の下垂体から分泌される黄体化ホルモン(LH)が急激に増え、その後に排卵が起こります。
このホルモンの量をチェックして排卵のタイミングを調べるのが、排卵チェッカーとよばれる排卵検査薬です。
排卵検査薬が陽性になれば、36時間以内に排卵すると判断します。
どのタイミングで陽性反応が出るかはわからないので、1日1回しか計らなければ見逃してしまうかもしれません。
排卵が近くなったら1日2回はチェックするようにすると安心です。
排卵検査薬で陽性反応が出たら、なるべく早く行動に移しましょう。
排卵された卵子は12~24時間しか生きられません。その上、受精可能な時間はわずか6~12時間です。
一方、精子の寿命は1~3日間です。
つまり、排卵の1~2日前に性交渉を行い、精子が卵子を待つ、という形にするのがベストというわけです。
なので、排卵検査薬で陽性が出たら、36時間前後に行動するようにしたいもの。
最低でも翌日までには夫婦生活を実行しましょう。
妊活で最も大切な夫婦生活ですが、女性の方から「今日だから」とは言いにくいかもしれませんね。
男性のほうも仕事で疲れ切って気分が乗らないことも。
タイミング法は、どうしても気持ちより義務感が先行してしまいがち。
プレッシャーやストレスを感じてしまうと本末転倒です。
行為そのものが苦痛になってしまい、妊活自体がつらいものになってしまうことだけは避けたいもの。
また、行為中の気持ちは、結果にも影響してしまうこともあります。
不妊治療をやめた途端、自然に授かったカップルのケースは少なくありません。
タイミング法の性交渉がストレスになってしまわないように、ムードを大切にし、お互い楽しむことに集中することも大切です。
不妊治療ときくと、どうしても身構えてしまう人は多いようです。
そのため、自己流でタイミング法を続けているという人もいるでしょう。
でも、なかなか成功しない・・という時は、思い切って病院でタイミング法指導を受けてみることをおススメします。
まず初診からおよそ3ヶ月くらいまでは、不妊の原因を調べる期間となります。
妊娠をできなくしている要素がないかや卵巣や卵胞の状態を調べ、基礎体温表も見ながら月経周期と排卵の時期を予測します。
特に大きな不妊の原因が見当たらない場合は、タイミング法を行います。
排卵予定日前に受診し、超音波で子宮内膜や卵胞の大きさをチェックしたり、血液検査や尿検査で黄体化ホルモン(LH)の分泌量をみたりして、排卵日を正確に予測します。
また、必要に応じて排卵を確実にするために、排卵誘発剤を使用します。そして、予測された排卵日を目安に夫婦生活を行います。
この方法を半年ほど繰り返しても妊娠しない場合は、次の治療へ進むことになります。
不妊治療を行きにくくしている理由のひとつに医療費の問題があります。不妊治療は高額なイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか?
不妊治療はすべてが自費だと思われがちですが、実は保険適用になる治療もあるのです。
治療を始める際、初診の検査費用は自費になるため、夫婦合わせて30,000円前後になることが多いようです。
タイミング法の費用は、薬や検査の方法によって値段が変わりますが、3,000円前後から受けられるようです。
これが高いか安いかは人それぞれだと思いますが、病院で行うタイミング法は自分で排卵日を予測するよりも確実なものなので、思い切って受けてみてはいかがでしょうか?
妊活していても、人間の体は機械じゃないので、計画通りに行かないことが多いでしょう。
妊娠に成功しなかったからといって、がっかりしたりあきらめてしまうのはまだ早いですよ。
自分で行うタイミング法は、なかなかピンポイントに排卵を予測するのは容易ではありません。
思い切って病院に相談してみると成功率もアップ。
また、排卵日にしか夫婦生活をしない、というのも考えものです。
普段からパートナーとのコミュニケーションやスキンシップを密にして、夫婦関係をよりよくするのも成功への近道と言えそうです。
参考文献:日本生殖医学会 一般のみなさまへ 不妊症Q&A Q8.不妊症の治療にはどんな方法があり、どのように行うのですか?
参考文献:大分大学医学部産科婦人科学講座 診療のご案内 生殖医療
参考文献:アーク米山クリニック 一般生殖医療科