「そろそろ赤ちゃんが欲しいな・・・」
と思ったときに、「妊活」と思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?
しかし、「そもそも妊活の定義ってなんなの?どうすればいいの?」
と初めての妊活で分からないことだらけの方向けに「妊活の基本」について説明していきたいと思います。
妊活はパートナーと2人で行っていくもの。だからぜひ、女性だけではなくパートナーと一緒に読んでいただけると幸いです。
「そろそろ赤ちゃんが欲しいな・・・」
と思ったときに、「妊活」と思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?
しかし、「そもそも妊活の定義ってなんなの?どうすればいいの?」
と初めての妊活で分からないことだらけの方向けに「妊活の基本」について説明していきたいと思います。
妊活はパートナーと2人で行っていくもの。だからぜひ、女性だけではなくパートナーと一緒に読んでいただけると幸いです。
「妊活」とは、「産もうと思ってから産むまで」のすべての取り組みを指す言葉です。
「妊娠」と「活動」からなる言葉「妊活」は、ライターの白川桃子氏によって提唱され、2012年に発刊した『妊活バイブル』の書籍名として世に出ました。
就職活動(いわゆる就活)のように、妊娠するために一定期間集中して活動することをイメージしています。
お笑いグループ森三中の大島美雪さんが、2014年から「妊活」を理由に芸能活動を一時休止したことなどで、メディアでも取り上げられ一気に話題になりました。
社会にはなんとなく、結婚したら子供ができて当然と思ってしまう風潮があります。しかし、現在の社会では、それは当たり前ではなくなってきています。
妊活が注目される理由のひとつは、晩婚化です。
女性の卵子は、生まれる前から一生の数が決まっており、年齢とともに減少し老化していくため、妊娠の適齢期は20代後半~30代半ばといわれています。
閉経するまでは理論的には妊娠可能といわれていますが、特に38歳を過ぎると、妊娠の確率は大幅に低下します。
それだけではなく、共働きや残業で生活時間に余裕がなく、性生活自体がままならないことも大きな理由のひとつです。
「妊活」のためには、人工授精などの不妊治療に取り組むことも含め、どうしても赤ちゃんが欲しいという思いを夫婦で共有し、情報を集め、妊娠のタイミングや環境を整えていくことも大切なのです。
不妊とは、妊娠を望む男女が定期的な夫婦生活を行っているにもかかわらず、一定期間妊娠しないことをいいます。
この一定期間というのは、考え方によって様々ですが、日本では1年とされていることが多いようです。
男女ともにもとから持っている病気によって、不妊になるケースもあります。
「妊活」を始めるのは、赤ちゃんが欲しいと思ったタイミングからなので、不妊がわかってから始める、いわゆる不妊治療だけが妊活ではありません。
妊活というと、女性側の努力だけがクローズアップされがちです。
もちろん、妊娠するのは女性なので、母体の健康状態や生活環境を、より妊娠しやすい状態に近づけるというのは何よりも大切なことです。
ですが、実際に妊娠にこぎつけるためには、男性側の協力が欠かせません。妊活は、パートナーと協力して行っていくものなのです。
また、見落とされるケースが多いのですが、男性側(精子など)に原因があって不妊になっている例も少なくありません。
自然妊娠が難しい場合、人工授精、体外受精などの不妊治療が必要になります。
特に体外受精では、定期的な通院や治療にかかる費用など経済的な負担も少なくありません。
環境の変化や経済的な負担に関しても、夫婦で十分話し合っておく必要があります。
赤ちゃんができることは大変喜ばしいのですが、夫婦でしっかりと、「なぜ子供が欲しいのか」という気持ちの共有をしておくことが大切です。
ここに温度差があると、妊活はうまくいきません。
女性が妊娠しやすい体づくりをするためには、何よりもまず、自分の排卵周期を知ることと生活習慣を見直すことが求められます。
基礎体温とは、朝目覚めた後、身体を動かす前の最も安静時の体温のことです。
女性の体には、排卵とともに体温が上がり、生理がはじまると低下するという体温の変化があります。
しかし、その変化はわずか0.3~0.5度程度です。基礎体温計(婦人体温計)という名前で販売されている体温計は、この、わずかな体温の変化を測ることができます。
毎日基礎体温を記録していくことで、自分の体の状態を把握することができ、排卵周期を知ることで妊娠しやすい時期がわかるようになります。
関連記事まずは自分の体を知ろう!基礎体温の測り方とは?おすすめの婦人体温計は?
妊活に、過度なダイエットは天敵です。一日三食、栄養バランスの良い食事を摂り健康状態を良くすることで、妊娠しやすい体にしましょう。
ついつい避けたくなってしまう脂肪分、コレステロールですが、ホルモンを作る材料となるものです。摂り過ぎは良くありませんが、摂らないのもまた、良くありません。
不足しがちな栄養素を補うためにサプリメントを獲るのは良いですが、安易にサプリメントにばかり頼っていると、特定の成分の過剰摂取にもつながります。妊娠を望むなら、まずは食事内容を改善しましょう。
また、実際に妊娠した場合、妊娠に気がつくまでに数週間かかることがあります。妊娠の初期は、胎児の発生において、神経系など重要な器官を作る大事な時期に当たります。母親の栄養状態が、将来の子供の成長にも影響します。
関連記事妊娠したい人必見!妊活に必要な栄養素とは?【おすすめレシピ紹介♡】
ホルモンのバランスを整えることも大切です。排卵周期を乱す要因が、ストレスや疲労によるホルモンバランスの乱れです。
ストレスを防ぐといっても難しいかもしれませんが、なるべく、イライラせずにゆったり過ごせる環境づくりを心がけましょう。
時には趣味に没頭したり、楽しい遊びの時間を設けたり、定期的に体を動かしたりして、ストレスをためないようにしましょう。
睡眠を十分にとり、体を休めることも必要です。
産婦人科で不妊治療を受けることも、妊活のひとつです。
妊娠しやすい体づくりをしてタイミングをとっても妊娠しない場合は、病気などの原因が潜んでいる場合があります。
病気が原因で不妊になっている場合は、不妊治療を受けることになります。
産婦人科に行く場合は、どういった治療をしていくのか詳しくみていきましょう。
初診では問診と基礎疾患の検査が行われます。
妊娠を希望してからどのくらい経つのか、ピルなどによる避妊期間があればその期間、性交渉の回数など、問診票には正直に記載しましょう。
風疹などの抗体価を調べてもらい、妊活を始める前にワクチン接種をお願いすることもできます。
また、既往症の有無や、エコー検査による子宮や卵巣の病気の確認、ホルモン検査などを行います。
基礎体温を付けていたら、その記録をもとに排卵日を予測し次回の通院日を決められるので、必ず持参しましょう。
すべての検査が終わるまでに複数回の通院が必要になります。
実際に不妊治療が始まると、定期的に何度も通院することになる病院ですので、疑問や質問に丁寧に答えてくれる信頼できるドクターかどうかも、じっくりと見極めましょう。
排卵の日を予測し、その日に合わせて性交渉することで、確実に精子と卵子を出会わせる方法です。
排卵後の卵子の受精可能な期間はおよそ6~24時間程度しかありません。精子の寿命は2~3日です。妊娠の可能性を高めるためには、この絶妙なタイミングを見計らう必要があります。
基礎体温表を付け、排卵のパターンを確認して、排卵日が近づいたときに病院を受診します。超音波で卵巣の状態を調べて、より正確な排卵日を予測してもらうことで、妊娠の可能性を高めます。
タイミング法を数周期試しても妊娠しない場合、次のステップに進むことになります。
これは、精子の中から運動性の高いものだけを選別し、それを直接カテーテルで子宮に戻す方法です。
排卵日の頃を見計らって行うため、妊娠する可能性も高くなります。また、麻酔の必要もないので、体への負担が少ないメリットがあります。
体外に取り出した卵子と精子の受精を体外で行い、受精卵が育ったのを確認してから子宮に戻す方法です。
状態の良い卵子を選んで受精に用いることができるため、自然妊娠の確率が低下した高齢の女性でも、妊娠の可能性を上げられます。
また、精子の運動能力に問題がある場合には、顕微鏡下で卵子に精子を直接注入することで、受精を成功させることができます。
ただし体外受精には、一度に複数個の卵子を採卵する必要があるために、ほとんどの場合、排卵誘発剤が使用されます。体への負担や通院のスケジュール調整など、女性の負担が大きくなります。
妊活には男性側の協力が不可欠です。では男性の妊活とはどのようなものでしょうか?
男性側に一番必要とされる協力は、排卵日に合わせて性交渉を行うことです。
その日は残業を切り上げ、眠くても疲れていても、妻の要求に応える努力が求められます。
また、過度な飲酒や喫煙、栄養の偏りも精子の質に影響を与えます。女性と同じように、栄養バランスのとれた、健康な食生活を心がけましょう。
女性側に健康上の問題が無い不妊の場合、男性側に、無精子症や精子の運動性能が低いなどの問題が潜んでいるケースもあります。
その疑いがある場合は、一緒に産婦人科を受診しましょう。
関連記事不妊の約半分は男性不妊!?精子力を高めるために必要なことは?
これまで述べてきたように、妊活とは、女性だけが取り組むのではなく、パートナーと協力して行っていくものです。
子供が大好きだから、跡継ぎがいないと困るから、など、子供が欲しい理由はいろいろあるでしょう。
どんな理由であれ、妊活も出産も、その後の子育てもパートナーと協力してやっていくものです。
お互いの「子供が欲しい気持ち」をしっかり確認しあうことが、妊活の第一歩です。
お互いの気持ちをひとつにして、生活環境を整え、妊娠の可能性を高めていきましょう。
参考文献:日本産科婦人科学会 一般のみなさまへ 病気を知ろう 不妊