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DAITOでんき(大東ガス)の電気料金プランや申し込みの流れ

 

今回の記事では、埼玉県入間郡三芳町に本社を置くガス会社である「大東ガス株式会社」の電気料金プランについてご紹介します。

大東ガス株式会社は1961年に創立され、これまでは埼玉県の一部地域を中心にガスの供給や住宅設備販売などを手がけてきました。2016年4月に電力の小売自由化が開始されると、「DAITOでんき」のブランド名で電力の小売事業にも乗り出します。販売対象エリアはガスの供給を手がけている地区のみで、ガスとのセット割が特徴となっています。

今回は、DAITOでんきの電気料金プランのメリットや、既存プランと比較した場合の料金の違いをご説明します。

目次

DAITOでんきの料金プランやサービスの特徴は?

DAITOでんきの電気料金プランの特徴は、2つあります。

電気使用量が多くなるほど割安

DAITOでんきの従量料金の料金単価を見ますと、120kWh以降で既存の東京電力のプランより安くなります。例えば、従量電灯Bの120~300kWhですと25.80円(DAITOでんき)⇔26.00円(東京電力)、300kWh超ですと27.00円(DAITOでんき)⇔30.02円(東京電力)となっており、割安幅が広がることが分かります。

既存の電力会社との比較については、後で詳しくご説明します。

ガスとのセット割

大東ガスの都市ガスを利用しており、なおかつDAITOでんきに申し込むことで、従量料金の料金単価が1円下がります。これによって、既存の東京電力の料金プランよりもさらに安くなります。割引がないと、従量電灯Bでは323kWhまで東京電力より高くなってしまうのですが、セット割が適用されれば電気使用量にかかわらずDAITOでんきの方が安くなります。

DAITOでんきの電気販売エリア

東京電力エリアのうち、大東ガスの都市ガス供給区域が電気販売エリアとなっています。具体的には、埼玉県の三芳町・朝霞市・志木市・富士見市・川口市(一部)・入間市(一部)・新座市(一部)・所沢市(一部)、東京都日野市(一部)、神奈川県座間市(一部)が対象です。

DAITOでんきのオススメ電気料金プラン

DAITOでんきの料金プランは、東京電力の従量電灯Bに当たる「プラン1」と、従量電灯Cに当たる「プラン2」の2つです。また、大東ガスの利用者だけが申し込めるプレミアムプランがホームプランとビジネスプランの双方に存在します。一般の家庭や商店が申し込む機会のほとんどない低圧電力プランは除いて、3種類のプランをご紹介します。

プラン1

東京電力の従量電灯Bに当たるプランです。後ほど両者を詳しく比較しますが、基本料金は東京電力と同じで、従量料金は電力を多く使えば使うほど東京電力より得になるように設定されています。

324kWh以上であれば、DAITOでんきの方が安いです。

なお、セット割を適用すると従量料金の料金単価が1円安くなります。これによって、323kWh未満であってもDAITOでんきの方がお得になります。

プラン2

東京電力の従量電灯Cに当たるプランです。プラン1と同様に、基本料金は東京電力と同じで、従量料金は120kWh以降東京電力より安くなるように設定されています。具体的には、毎月の電気使用量が382kWh以下であれば、東京電力の方が安いです。383kWh以降になると、DAITOでんきの方が安くなっていきます。

なお、セット割を適用すると従量料金の料金単価が1円下がります。これによって、電気料金が逆転する境目が315~316kWhの間となります。316kWh以降ですと、DAITOでんきの方が安価です。

既存の地域電力会社との徹底比較

既存の東京電力、関西電力、中部電力、九州電力の代表的なプラン(九電以外は東京電力エリアで販売されているプラン)と、DAITOでんきのプラン1を比較してみます。また、東京電力のみ従量電灯Cとプラン2との比較も行います。

東京電力との比較

東京電力の従量電灯BとDAITOでんきのプラン1を比較したとき、料金の違いは以下の通りです。

基本料金
プラン1(DAITOでんき) 従量電灯B(東京電力)
10A 280.80円 280.80円
15A 421.20円 421.20円
20A 561.60円 561.60円
30A 842.40円 842.40円
40A 1123.20円 1123.20円
50A 1404.00円 1404.00円
60A 1684.80円 1684.80円
従量料金の料金単価
プラン1(DAITOでんき) 従量電灯B(東京電力)
最初の120kWhまで 20.40円 ※セット割19.40円 19.52円
120kWh超~300kWh 25.80円 ※セット割24.80円 26.00円
300kWh超 27.00円 ※セット割26.00円 30.02円

前述の通り、基本料金は全く同じ。従量料金の料金単価は、120kWh以降プラン1の方が低くなります。その結果、324kWh以上だとDAITOでんきの方が安くなっていきます。

例えば、契約アンペアが一般的な家庭の30A、使用電力量が毎月120kWhだとすると東京電力の方が110円ほど、使用電力量が毎月300kWhだとすると70円ほど安くなります。しかし、450kWhだとすると380円ほどDAITOでんきの方が安くなります。

ただし、セット割を適用すると全電気使用量帯においてDAITOでんきの方が安くなります。DAITOでんきを利用するのであれば、ガスとのセット割を狙うのが前提となるでしょう。

次に従量電灯Cの比較は以下の通りです。

基本料金
プラン2(DAITOでんき) 従量電灯C(東京電力)
6kVA 1684.80円 1684.80円
1kVAあたり 280.80円 280.80円
従量料金の料金単価
プラン2(DAITOでんき) 従量電灯C(東京電力)
最初の120kWhまで 24.67円 ※セット割23.67円 19.52円
120kWh超~300kWh 24.72円 ※セット割23.72円 26.00円
300kWh超 25.30円 ※セット割24.30円 30.02円

基本料金は同一で、従量料金の料金単価は120kWh以降プラン2の方が安くなっていきます。その結果、383kWh以降になるとDAITOでんきが安くなります。

また、セット割を適用すると316kWhで金額が逆転し、DAITOでんきの方が安い計算となります。

関西電力(はぴeプラス)との比較

関西電力が東京電力エリアで提供しているプラン「はぴeプラス」と、DAITOでんきのプラン1を比較すると以下の通りです。

基本料金
プラン1(DAITOでんき) はぴeプラス(関西電力)
10A 280.80円
15A 421.20円
20A 561.60円
30A 842.40円
40A 1123.20円
50A 1404.00円
60A 1684.80円
6kWまで 1188.00円
6kWをこえる1kW 388.80円
従量料金の料金単価
プラン1(DAITOでんき) はぴeプラス(関西電力)
最初の120kWhまで 20.40円 ※セット割19.40円 21.78円
120kWh超~300kWh 25.80円 ※セット割24.80円
300kWh超 27.00円 ※セット割26.00円 30.24円

基本料金の仕様が異なるので一概に比較できないのですが、従量料金は120kWh以下か300kWh超ですとDAITOでんきの方が安くなります。その結果、247kWhまではDAITOでんき、248~365kWhは関西電力、それ以降は再びDAITOでんきが安くなります。

例えば、30A(はぴeプラスで6kwとする)で毎月450kWhとすると、DAITOでんきの方が270円ほど安いです。

なお、セット割を適用すると、全電気使用量帯においてDAITOでんきの方が安くなります。

中部電力との比較

中部電力が東京電力エリアで提供している「カテエネプラン」とDAITOでんきのプラン1を比較すると、以下の通りです。

基本料金
プラン1(DAITOでんき) カテエネプラン(中部電力)
10A 280.80円
15A 421.20円
20A 561.60円
30A 842.40円 788.40円
40A 1123.20円 1051.20円
50A 1404.00円 1314.00円
60A 1684.80円 1576.80円
従量料金の料金単価
プラン1(DAITOでんき) カテエネプラン(中部電力)
最初の120kWhまで 20.40円 ※セット割19.40円 19.42円
120kWh超~300kWh 25.80円 ※セット割24.80円 25.00円
300kWh超 27.00円 ※セット割26.00円 26.00円

基本料金・従量料金とも中部電力の方が安い計算となります。30Aだとすると、毎月120kWhの場合は160円ほど、300kWhの場合は320円ほど、450kWhの場合は470円ほど中部電力の方が安いです。

セット割を適用することで、この差は縮まるのですが、逆転することはありません。必ず数十円ほど中部電力の方が低価格です。

九州電力との比較

九州電力は東京電力エリアで電気の販売を行っていませんが、試しに九州電力の従量電灯BとDAITOでんきのプラン1を比較してみます。

基本料金
プラン1(DAITOでんき) 従量電灯B(九州電力)
10A 280.80円 291.60円
15A 421.20円 437.40円
20A 561.60円 583.20円
30A 842.40円 874.80円
40A 1123.20円 1166.40円
50A 1404.00円 1458.00円
60A 1684.80円 1749.60円
従量料金の料金単価
プラン1(DAITOでんき) 従量電灯B(九州電力)
最初の120kWhまで 20.40円 ※セット割19.40円 17.19円
120kWh超~300kWh 25.80円 ※セット割24.80円 22.69円
300kWh超 27.00円 ※セット割26.00円 25.63円

このように、基本料金はDAITOでんきの方が、従量料金については九州電力の方が安いです。ただエリアが違う(競合しない)以上、単純に比較できるものではないのでご注意ください。

DAITOでんきへの申込方法の流れ

申し込むためには、主に「検針票を用意する」「Webか申込用紙で申込を行う」「スマートメーターを設置する」が必要です。ただしスマートメーターの設置は業者が担当します。なお、DAITOでんきのプランにはオール電化プランはないので、切り替える場合は注意が必要です。

検針票を用意する

申込のときに現在の契約内容、数字22桁の供給地点特定番号、契約番号(お客さま番号)などを入力する必要がありますので、事前に電気料金の検針票を用意してください。ちなみに入会金は必要ありません。

Webか申込用紙で申込を行う

ホームページの申込フォームから申込を行うことができます。また、コールセンターに電話するか問い合わせフォームに問い合わせることで、申込用紙を取り寄せることも可能です。

スマートメーターを設置する

スマートメーターが設置されていない場合、業者が取り替えに来ます。料金はかかりません。

スマートメーターの設置を含めて、契約日(申込内容を大東ガスが承諾した日)から8営業日+2暦日で切り替わるのが標準的な所定期間とされています。

新電力への変更方法、解約方法の流れ

DAITOでんき内部での契約容量やプランの変更、別会社への切り替え、引っ越し時の解約方法についてご説明します。

契約内容を変更する場合

契約内容を変更する場合は、コールセンターに電話してください。1年未満で契約アンペア数を減少させる場合、工事が必要な場合は工事費を請求されることがあります。

DAITOでんきから別会社へ切り替える場合(引っ越しなし)

DAITOでんきから別会社へ切り替える場合は、新たな電力会社に電話すれば解約手続きを代行してくれることが多いです。詳細は各電力会社の申込方法の詳細を確認してください。

引っ越しをする場合

コールセンターに電話してください。大東ガスの供給エリア外へ引っ越す場合は、ガス・電気とも解約手続きが必要となります。

解約する場合

コールセンターに電話してください。解約に伴う違約金はかかりませんが、新規契約や変更契約から1年未満で解約する場合、料金や工事費の精算が必要なことがあります。

まとめ

DAITOでんきに申し込むのであれば、すでに大東ガスの都市ガスを利用していることが前提です。それ以外の人にとっては、あまりメリットは感じられません(電気販売エリアも狭いです)。

なお、セット割を適用しても中部電力のカテエネプランより安くなることはありません。他の新電力会社でも、DAITOでんきより安くなる会社がないわけでもありません。ただしガスと電気の契約をまとめられる利便性は金額以上に感じられる可能性もありますので、該当エリアの人はこれを機にガスも大東ガスに切り替えてもよいかもしれませんね。