エネさんでんき(エネサンス関東)の電気料金プランは?申込みから契約の流れ
今回の記事では、関東でLPガスの供給を行う「エネサンス関東」の電気料金プランをご紹介します。
エネサンス関東は、2009年に(株)昭石ホームガスと住商液化ガス株式会社中央が合併して設立されました。ただし前身会社は1941年設立で、長年にわたってガス事業を手がけてきた実績を持っています。
2016年4月の電気小売り自由化を機に電力供給にも参与し、ガスとのセット割によって顧客を増やそうとしています。なお、エネサンス関東の電気供給は、すでにLPガスの契約をしている顧客のみで、電気のみの新規申込はできません。
今回は、エネさんでんきの電気料金プランについてご説明し、既存の東京電力などの電力会社と比較してみます。
目次
エネさんでんきの料金プランやサービスの特徴は?
エネさんでんきの電気料金プランの特徴は、2つあります。
電気使用量が120kWh超で料金単価が割安に
エネさんでんきの料金プランを見ると、120kWh超になると、料金単価が既存の東京電力より1~2円ほど安くなります。電気使用量が多くなると、どんどんエネさんでんきの方が割安になる計算です。
ガスとのセット割でガス料金が安くなる
電気料金の割引サービスではありませんが、電気・ガスともにエネサンス関東と契約することで、毎月の税抜ガス料金から3%割引になります。
エネさんでんきの電気販売エリア
東京電力エリアがエネさんでんきの電気販売エリアです。離島を除く東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・茨城県・栃木県・群馬県・山梨県・静岡県の一部(富士川以東)が対象となっています。
エネさんでんきのオススメ電気料金プラン
エネさんでんきの料金プランは、東京電力の従量電灯Bに当たる「eネ!プラン1」と、従量電灯Cに当たる「eネ!プラン2」の2つです。ただし、この2つは単価設定が全く同じなので、まとめてご紹介します。
eネ!プラン1
東京電力の従量電灯Bに当たるプランです。後ほど両者を詳しく比較しますが、基本料金は東京電力と同じで、従量料金は電力を多く使えば使うほど東京電力より得になるように設定されています。
毎月の電気使用量が351kWh以下であれば、従量電灯Bの方が安く、それ以降逆転してeネ!プラン1の方が安くなります。(料金については、基本料金と従量料金のみで計算しています)。
既存の地域電力会社との徹底比較
既存の東京電力、関西電力、中部電力、九州電力の代表的なプラン(九電以外は東京電力エリアで販売されているプラン)と、エネさんでんきのeネ!プラン1を比較してみます。また、東京電力のみ従量電灯CとエネさんでんきCとの比較も行います。
東京電力との比較
東京電力の従量電灯Bとエネさんでんきのeネ!プラン1を比較したとき、料金の違いは以下の通りです。
|
基本料金 |
eネ!プラン1
(エネサンス関東) |
従量電灯B
(東京電力) |
10A |
– |
280.80円 |
15A |
– |
421.20円 |
20A |
– |
561.60円 |
30A |
842.40円 |
842.40円 |
40A |
1123.20円 |
1123.20円 |
50A |
1404.00円 |
1404.00円 |
60A |
1684.80円 |
1684.80円 |
|
従量料金の料金単価 |
eネ!プラン1
(エネサンス関東) |
従量電灯B
(東京電力) |
最初の120kWhまで |
19.52円 |
19.52円 |
120kWh超~250kWh |
24.84円 |
26.00円 |
250kWh超~300kWh |
24.95円 |
300kWh超~350kWh |
30.02円 |
350kWh超 |
27.96円 |
基本料金は30A以降全く同一です。従量料金の料金単価は、120kWh以降eネ!プラン1の方が低くなります。結果として、常にエネサンス関東の方が安くなります。
例えば、契約アンペアが一般的な家庭の30A、使用電力量が毎月120kWhだとすると全く同じですが、使用電力量が毎月300kWhだとすると200円ほど、450kWhだとすると670円ほどエネサンス関東の方が安くなります。
なお、eネ!プラン2と従量電灯Cの差も全く変わりません。
関西電力(はぴeプラス)との比較
関西電力が東京電力エリアで提供しているプラン「はぴeプラス」と、エネサンス関東のeネ!プラン1を比較すると以下の通りです。
|
基本料金 |
eネ!プラン1
(エネサンス関東) |
はぴeプラス
(関西電力) |
10A |
– |
– |
15A |
– |
– |
20A |
– |
– |
30A |
842.40円 |
– |
40A |
1123.20円 |
– |
50A |
1404.00円 |
– |
60A |
1684.80円 |
– |
6kWまで |
– |
1188.00円 |
6kWをこえる1kW |
– |
388.80円 |
|
従量料金の料金単価 |
eネ!プラン1
(エネサンス関東) |
はぴeプラス
(関西電力) |
最初の120kWhまで |
19.52円 |
21.78円 |
120kWh超~250kWh |
24.84円 |
250kWh超~300kWh |
24.95円 |
300kWh超~350kWh |
30.24円 |
350kWh超 |
27.96円 |
基本料金の仕様が異なるので一概に比較できないのですが、従量料金は120kWhまでと300kWhを超えるとエネサンス関東の方が安くなります。その結果、常にエネサンス関東の方が安いです。
例えば、30A(はぴeプラスで6kwとする)で使用電力量が毎月120kWhだとすると620円ほど、300kWhだとすると60円ほど、450kWhだとすると550円ほどエネサンス関東の方が安くなります。
中部電力との比較
中部電力が東京電力エリアで提供している「カテエネプラン」とエネサンス関東のeネ!プラン1を比較すると、以下の通りです。
|
基本料金 |
eネ!プラン1
(エネサンス関東) |
カテエネプラン
(中部電力) |
10A |
– |
– |
15A |
– |
– |
20A |
– |
– |
30A |
842.40円 |
788.40円 |
40A |
1123.20円 |
1051.20円 |
50A |
1404.00円 |
1314.00円 |
60A |
1684.80円 |
1576.80円 |
|
従量料金の料金単価 |
eネ!プラン1
(エネサンス関東) |
カテエネプラン
(中部電力) |
最初の120kWhまで |
19.52円 |
19.52円 |
120kWh超~250kWh |
24.84円 |
25.00円 |
250kWh超~300kWh |
24.95円 |
300kWh超~350kWh |
26.00円 |
350kWh超 |
27.96円 |
基本料金は中部電力の方が安く、従量料金の料金単価は120kWhまでは全く同じで、120~350kWhまでエネサンス関東、それ以降は中部電力が安いです。その結果、どの価格帯でも中部電力の方が安くなります。
例えば、契約アンペアが30Aで電気使用量が毎月120kWhだと70円ほど、300kWhだと40円ほど、450kWhだと190円ほど中部電力の方が安くなります。
九州電力との比較
九州電力は東京電力エリアで電気の販売を行っていませんが、試しに九州電力の従量電灯Bとエネサンス関東のeネ!プラン1を比較してみます。
|
基本料金 |
eネ!プラン1
(エネサンス関東) |
従量電灯B
(九州電力) |
10A |
– |
291.60円 |
15A |
– |
437.40円 |
20A |
– |
583.20円 |
30A |
842.40円 |
874.80円 |
40A |
1123.20円 |
1166.40円 |
50A |
1404.00円 |
1458.00円 |
60A |
1684.80円 |
1749.60円 |
|
従量料金の料金単価 |
eネ!プラン1
(エネサンス関東) |
従量電灯B
(九州電力) |
最初の120kWhまで |
19.52円 |
17.19円 |
120kWh超~250kWh |
24.84円 |
22.69円 |
250kWh超~300kWh |
24.95円 |
300kWh超~350kWh |
25.63円 |
350kWh超 |
27.96円 |
このように、基本料金はエネサンス関東の方が、従量料金については最初の300kWhまでは九州電力、301~350kWhまではエネサンス関東、それ以降は九州電力の方が安いです。ただエリアが違う(競合しない)以上、単純に比較できるものではないのでご注意ください。
エネさんでんきへの申込方法の流れ
申し込むためには、主に「電話で申込を行う」「スマートメーターを設置する」が必要です。ただしスマートメーターの設置は業者が担当します。なお、エネさんでんきのプランにはオール電化プランはないので、切り替える場合は注意が必要です。
電話で申込を行う
エネさんでんきでは、Webからの申込は存在しません。カスタマーセンターへ電話をかけて申込を行います。
スマートメーターを設置する
スマートメーターが設置されていない場合、業者が取り替えに来ます。料金はかかりません。原則として、取り替え後最初の検針日から、電気が切り替えになります。
新電力への変更方法、解約方法の流れ
エネさんでんき内部での契約容量やプランの変更、別会社への切り替え、引っ越し時の解約方法についてご説明します。
契約内容を変更する場合
カスタマーセンターへあらかじめ電話で連絡し、変更を申し出ます。
エネさんでんきから別会社へ切り替える場合(引っ越しなし)
カスタマーセンターへあらかじめ電話で連絡し、変更を申し出ます。
引っ越しをする場合
カスタマーセンターへあらかじめ電話で連絡し、変更を申し出ます。
解約する場合
カスタマーセンター(03-6273-4707)へあらかじめ電話で連絡し、変更を申し出ます。
まとめ
エネさんでんきは、すでにLPガスをエネサンス関東で契約している世帯向けの電気料金プランです。電気だけの契約はできませんのでご注意ください。
料金としては、ガスとのセット契約によってガス料金が3%下がることと、電気使用量が120kWh以降であれば東京電力より割安になるのがメリットです。LPガスを利用しており、エネサンス関東とガス契約が可能なエリアに住んでいるのであれば、電気も検討するとよいでしょう。