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出産時の分娩台でのいきみ方のコツは?呼吸法を上手に行うポイント

 

長い陣痛を耐えて、子宮口が全開に近づけてばいよいよ出産です。出産は分娩台で行いますが、この時いきむことで赤ちゃんの外に出ようとする力を助けます。

この時、上手にいきむためには呼吸法が大切になってきます。呼吸法は陣痛、いきみ逃し、そして出産時にも大切なものです。

しっかりと頭に入れて出産時に落ち着いて行えるようにしておきましょう。

 

目次

子宮口全開になったら、いよいよ分娩台へ!

子宮口が9cm~10cmになるといよいよ出産です。産院によっては陣痛室と分娩室が分かれていて、子宮口が全開に近づいたら分娩室に移動します。

最近ではLDRと言って、陣痛から産後の回復まで同じ部屋で過ごすことが出来る施設もあります。この場合、陣痛から分娩に移る際、椅子の形が変わるようになっています。

子宮口が全開になるまでは、いきんでしまうと会陰が裂けてしまったり、赤ちゃんが窒息してしまったりする恐れがあるため、いきみ逃しをしなければなりません。

ママが力を入れてしまうと、産道が硬くなり、赤ちゃんは出にくくなり、力を込めるために息を止めると赤ちゃんはへその緒から酸素を受け取れなくなってしまいます。

子宮口が全開になればいよいよ出産のためいきむ必要があります。分娩台に上り、助産師さんから指示が出たらいきみ始めます。分娩台に上っても子宮口が全開になっていなければ、まだいきんではいけません。

その場合、呼吸法でいきみ逃しをしてタイミングを待ちます。分娩台に上って早ければ数十分、長くても2時間程度で出産となるのが一般的です。もちろんそれ以上かかる人もいるので個人差はあります。

出産時にいきみが必要な理由は?

赤ちゃんは旋回しながらゆっくりと下に下がってきて、子宮は赤ちゃんを外に出すために収縮します。赤ちゃん自身も外に出るために頑張っていますが、それを手助けするためにいきみが必要となります。

羊水が破水して、それが円滑剤になり、赤ちゃんは骨を重ねるように小さくして産道を通ります。ママがいきむときは、赤ちゃんは酸素が少なくなるため一番苦しくなります。

タイミングを間違ってしまうと赤ちゃんもママも危険な状態になることもありますし、辛くなってしまうので、助産師さんたちの指示を待ち短時間で効果的ないきみをする必要があります。

赤ちゃんがスムーズに外に出るためにママは上手にいきまなければいけないのです。

いきむときの体勢のポイント

分娩台に上がった後は、上手にいきむために大勢が重要です。人は痛みを感じると体を丸めようとします。しかし、それでは力が上手く入らずにスムーズに出産することが出来ません。

しっかりと力を入れられる大勢が必要です。いくつかポイントを見て行きましょう。

目は開けたままあごを引き、目線はおへそに

目は閉じてしまうとお腹に力が入りづらく、目に力を入れることで目の周りの毛細血管が切れてしまうこともあります。いきむ時はしっかりと目を開いておきましょう。

力を入れる時はあごを引いて、目線はおへそに向けます。最近、多くの産院では座位分娩を取り入れています。

座位分娩は上体を起こした状態で行う出産スタイルで、リクライニング出来る分娩台である程度角度を調節できます。

従来は、平坦なベッドに寝そべって出産するスタイルが主流でしたが、座位分娩は従来のスタイルより力が入れやすく、いきみやすいのが特徴です。

座位分娩の場合は、視線はおへそに行きやすく、自然といきみやすくなります。

分娩台に背中とおしりをくっつける

分娩台に背中とおしりをくっつける

痛みがくると自然と体を丸めようとしてしまうため、分娩台にしっかりと背中とおしりをくっつけるようにしましょう。そうすることで姿勢が安定し、いきみやすくなります。

足をしっかり開き、かかとで踏ん張る

足をしっかり開くことで産道が柔らかくなり、赤ちゃんは出やすくなります。足の力の入り具合で産道に力が入ってしまい、産道が硬くなってしまうので、かかとで踏ん張るようにしましょう。

グリップを引き寄せるように握る

グリップを握る場合は、力の分散をするために強く握り締めないように気を付けましょう。自分の方に引き寄せるつもりで握るのがコツです。

痛みがある時はこれらの大勢を保つのは大変ですし、気を付ける余裕もないかもしれません。ただし、このことが頭に入っていればいきむ時に冷静に対処することが出来ます。

人によっては足や顔に力が入って上手くいきめない人もいます。タイミングを間違ったり、上手にいきめなかったりするとその分赤ちゃんも上手く出てこられなくて苦しくなってしまいます。

力を入れる時には腰を浮かさずにしっかり、おへそを見るというのを覚えておく、イメージトレーニングや練習をしておくと当日すんなり出来て、スムーズに出産することが出来ます。事前の情報を知っているか知っていないかでも出産は変わります。

いきみと呼吸法のポイント

陣痛の間隔が短くなると痛みが増してきます。また、陣痛が進むといきみたい感覚が出てきますが、子宮口が全開になるまではいきみ逃しをして待たなくてはいけません。

その時、痛みの緩和や力を抜くのに重要なのが呼吸法です。

しかし、呼吸法はリラックスをするだけではなく、力を入れる時にも重要になります。いきむ時はどのような呼吸法を行えば良いのかもしっかり頭の中に入れておきましょう。

大きく深呼吸を2回し、3回目でいきむ

助産師さんやお医者さんから「いきんで下さい」と言われたら、まず大きく深呼吸を2回行いましょう。

焦らずに、赤ちゃんに酸素を送るイメージでしっかり深呼吸を行います。3回目で大きく息を吸い込んだら息を止めて、いきみます。

この時、姿勢に気を付けてしっかり目を開いて、お臍の辺りを見て力を入れましょう。子宮の収縮に合わせて赤ちゃんを外に押し出すイメージです。

苦しくなったらすぐに息を大きく吸って再度いきみます。1回の陣痛で2回いきみます。タイミングは助産師さんやお医者さんから指示があるので、指示に耳を傾けながら落ち着いて行いましょう。

いきみストップ後は短い呼吸をする

助産師さんやお医者さんからいきみストップの合図が出たら、「ハッハッハ」と短い呼吸を行い赤ちゃんが降りてくるのを待ちます。

これを何度か繰り返し、赤ちゃんの頭が出てきたら全身の力を抜くように「フーフー」と深く長い息を吐きます。

人によっては痛みでパニックになり、息を吸うことに意識が向いて過呼吸になる人もいます。息は吐けば自然に吸えるため、吐くことに意識を向けましょう。

出産は一人で行うのではなく、赤ちゃんと一緒に頑張ることになります。また、助産師さんやお医者さんがそばにいて、きちんとタイミングを教えてくれます。

意識を呼吸に向けることで痛みも緩和されるため、落ち着いてゆっくりと呼吸法を行って下さい。

いきみ方と呼吸法の練習をしておこう

出産は誰でも怖いものです。特に初めて出産する場合は痛みでパニックになる人もいるくらいです。しかし、事前にいきみ方や呼吸法を知っておくだけでも気持ちに余裕を持って出産に挑めます。

出来る事なら事前に練習をしておくとスムーズに行うことが出来ます。実際、分娩中は頭で考えることが難しくなるので、出来れば体が覚えて自然と行えるくらいにしておいた方が安心です。

出産は一人で行うものではないので、ある程度知識と練習をしておけばあとはしっかりサポートしてくれます。リラックしてその時を待ちましょう。