通信量を節約するアプリや方法を紹介!MVNOでデータ容量を抑えるために
格安SIMを利用するにあたっては、そのMVNOが提供するプランから一つを選んで契約することになります。
高速通信のプランには「◯GB」という表記があり、これは「毎月◯GBまでは高速通信が可能、それを超えると通信速度に制限(多くの場合は200Kbps)がかかる」という内容です。
料金を安くしたい場合、このデータ容量が少ないものを選ぶことになりますが、そうなるとあまり多くのデータ通信を行えないことになります。
ですが、通常の方法とは異なる「データ通信量を抑えた利用法」を実践することで、少ないデータ容量のプランでも満足の行く利用法が実践できます。
今回は、スマートフォンで格安SIMを利用するにあたって、データ通信量を節約するための方法をいくつか紹介していきます。
目次
機内モードに切り替える
まず、簡単な方法として「機内モードに切り替える」という方法があります。
機内モードとは、飛行機内でスマートフォンを利用する際の設定で、その端末での通信ができない状態にする設定になります。
メリット
メリットとしては、手軽な上に確実な方法であるということです。
前述の通り一切のデータ通信を行わなくなりますので、その間はデータ通信容量を消費することはありません。
なお、機内モード中でも後述の「Wi-Fi接続」は可能です。
デメリット
機内モードにはいくつかのデメリットがあります。まず、データ通信だけではなく「電話の発着信」もできなくなります。
音声通話SIMの場合だとこれがデメリットになるのですが、もともと音声通話を利用できないデータ通信SIMの場合であればデメリットにはなりません。
次に、「メール」「LINE」などのメッセージ系の機能の着信もできないということです。
これはデータ通信SIMでも同様に発生するデメリットです。メリットに対してデメリットが大きい方法であるということがわかるかと思います。
Androidスマホやタブレットで機内モードに切り替える方法
まず、Android端末での機内モードへの切替方法について解説します。Androidの場合は大きく分けて2種類の方法があります。
まず、クイック設定パネルの中に「機内モード」の項目があれば、タップするだけで機内モードに変更することができます。
ただし、これはメーカーごとに項目が異なりますので、機内モードの項目が無い端末もあります。その場合は以下の方法で設定を行う必要があります。
まず、Androidの設定を開き、「無線とネットワーク」の「もっと見る」をタップします。
その中に「機内モード」の項目がありますので、これをタップしてオンにします右上に飛行機マークが表示されていれば、設定は完了です。
iPhoneやiPadで機内モードに切り替える方法
次はiPhoneやiPadでの設定方法です。
ホーム画面から「設定」を選択します。次に「機内モード」の項目を探し出し、これをタップしてオンにするだけで完了です。
データ通信をオフにする
次は、機内モードとは違う方法で「データ通信をオフにする」という方法です。
アプリによるデータ通信を全て遮断することで、データ通信量を節約することができます。
メリット
この方法のメリットは、「機内モード」と同じくデータ通信が発生しなくなる方法なので、確実にデータ通信量を節約することができるということです。
また、機内モードとは違って音声通話の発着信は可能であるという点が大きなメリットとなります。
デメリット
デメリットとしては、機内モードと同じようにメールなどのメッセージ系の着信ができなくなるということです。
電話での連絡は問題なく着信できますので、機内モードよりは実用的であると言えますが、メールで緊急の要件を通知される可能性がある場合だとやはりリスクを伴う方法であると言えます。
Androidでの設定方法
まず、Android端末での設定方法ですが、機内モードと同じように「クイック設定パネル」にデータ通信の切り替えのパネルがあれば、タップするだけで切り替えが可能です。
これがない場合は以下の方法で切り替えを行う必要があります。
まず、Androidの設定を開き、「データ使用量」をタップします。
次に、「モバイルデータ」という項目がありますので、これをタップします。
ここでモバイルデータをオフにするかどうか聞かれますので、「OK」をタップすれば設定完了です。
iPhoneでの設定方法
次はiPhoneでの設定方法です。まず、ホーム画面から「設定」をタップして、「モバイルデータ通信」をタップします。
次に、「4Gをオンにする」をタップして「オフ」を選択します。一旦、モバイルデータ通信の画面に戻ってから「モバイルデータ通信」をオフに切り替えると、設定が完了します。
機種やiOSが古い場合だと、最初からモバイルデータ通信をオフにすることができる場合もあります。
アプリにバックグラウンドでのデータ通信をさせない
次は、「アプリにバックグラウンドでのデータ通信をさせない」という方法です。
アプリは自動的に通信を行う設定にされているため、使っていないアプリでもデータ通信を発生させてしまうリスクが有るのです。
それを、設定を行うことでなくすることで、データ通信量を節約するという方法です。
メリット
メリットとしては、設定後も「Wi-Fi接続環境下ではバックグラウンド通信を行う」ということです。
今回の設定方法は、モバイルデータ通信時のみ適用されるので、データ通信容量が無関係になるWi-Fi接続時にはバックグラウンドでも通信する仕組みになっているのです。
バックグラウンド通信はそれだけで毎月数MBクラスのデータ通信を発生させてしまうので、場合によっては相当な節約効果を発揮してくれます。
デメリット
デメリットとしては、バックグラウンド通信を行っている時には正常作動していた機能が、設定することで正常に作動しない可能性があるということです。
バックグラウンド通信は、何も無駄にデータ通信を行っているというわけではありません。
常に最新の情報を入手する必要があるアプリなどでは致命的で、場合によってはアプリの利用において相当な不便さを感じる可能性があります。
Androidでの設定方法
まず、Androidでの設定方法について解説します。最初に、Androidの設定を開き、「データ通信量」をタップします。
次に、バックグラウンドでデータ通信を行ってほしくないアプリを選択して、「バックグラウンドデータを制限する」にチェックを入れます。
するとバックグラウンドデータを制限するかどうかを聞かれますので「OK」をタップするれば完了です。
iPhoneでの設定方法
次はiPhoneでの設定方法です。まず、iPhoneのホーム画面から「設定」をタップします。
次に「一般」をタップします。次に「Appのバックグラウンド更新」をタップします。
すると、インストールしているアプリの一覧が表示されますので、バックグラウンド通信をオフにしたいアプリを選択してオフ(白色)にします。
全てのアプリのバックグラウンド通信をオフにしたい場合は、一番上の「Appのバックグラウンド通信」のスイッチをオフにしましょう。
アプリの自動同期をオフにする
次に、アプリの「自動同期」をオフにすることによる節約方法です。
これは先ほどの「バックグラウンド通信」と同じようなもので、同期することでアプリの状態を常に最新の状態に保つことができるのです。
当然ながらこれもデータ通信を行っているので、オフにすることでデータ通信量を節約できます。
メリット
メリットとしては、特に「普段は使っていないアプリ」の動機をオフにすることで多くのデータ通信量を節約できる効果が期待できるということです。
あまり使わないアプリであれば、常に最新の状態にしておく必要はなく、これをオフにすることによるデータ通信量節約の効果が高まります。
デメリット
普段、使っていないアプリであれば、同期をオフにすることによるデメリットは少ないと言えます。
もちろん、使うようになった場合は自動同期をオンにしておくことが必要になりますので、設定方法を忘れないようにしておきましょう。
Googleアプリの自動同期をオフにする設定方法
まずは、Android端末での設定方法として「Googleアプリ」を例に挙げて解説します。まず、設定から「アカウント」をタップします。
次に、アカウントの一覧が表示されますので、「Google」を選択して、自動同期をオフにしたいGoogleアカウントを選択します。
次は、アプリやデータごとにタップして、同期をオフにします。
アプリの自動更新を停止、もしくはWi-Fi環境でのみ実施
次は「アプリの自動更新を停止」もしくは「Wi-Fi環境でのみ実施」という方法です。
アプリのアップデートをモバイル通信状況下では行わず、データ通信容量に関係しないWi-Fi接続状況下でのみ行うという方法です。
メリット
メリットとしては、アプリの更新に関してモバイル通信が発生しない、つまりデータ通信量を節約できるということになります。
デメリット
デメリットとしては、Wi-Fi接続を行っていない時間が長いと、その間は更新されず、更新が滞ってしまいます。
時には重要なアップデートを行わないままアプリを利用し続けることになり、大きな弊害がもたらされたり、本来は得られる効果(バッテリーの消耗の改善など)を得られないという側面もあります。
Android(Google Play)の設定方法
まずは「Google Play」での設定方法です。Google Playのメニューをタップし、「設定」を選択します。
次に「アプリの自動更新」をタップし、「アプリを自動更新しない」もしくは「Wi-Fi接続時のみアプリを自動更新する」から好きな方を選択します。
iPhone(iTunes・App Store)の設定方法
次はiPhoneでの設定方法です。ホーム画面から「設定」をタップし、「iTunes&App Store」をタップします。
次に「アップデート」の項目をタップして、設定を無効にします。
手動でアップデートする場合はApp Storeの画面右下にある「アップデート」をタップすると、更新可能なアプリが表示されますので必要な内容だけアップデートするようにしましょう(一括でも可)。
Chromeブラウザの「データセーバー」機能で通信量を削減する
次は「Chromeブラウザ」の機能の一つである「データセーバー」を利用するという方法です。
この機能は、端末のChromeブラウザからアクセスしたページのデータが、端末にダウンロードされる前にChromeのサーバーで圧縮されるという働きがあります。
メリット
メリットとしては、ページデータが圧縮されることによってダウンロードサイズが小さくなり、ダウンロードに必要なデータ通信量を節約することができます。
また、決済や個人情報に関わる「SSL対応」の場合にはデータセーバーは機能せず、ユーザーの安全を保証することができます。
デメリット
デメリットとしては「画像の劣化」が挙げられます。
圧縮されることによって画像のファイルサイズも小さくなり、それによって画像データの画質が低下します。
とは言え、致命的なレベルまで画質が低下するようなことはありません。
データセーバーの有効化方法
設定方法としては、まずChromeのメニューアイコンを開き、「設定」をタップします。
次に、「データセーバー」の項目をタップし、これをオンにします。オフにする場合も同じ手順で操作します。
データ通信量を圧縮できるアプリ 「Opera Max」
次は「Opera MAX」を利用するという方法です。
「Opera Max」とは
「Opera MAX」とは、Opera MAXのサーバーを中継することによってデータを圧縮し、通信料を節約することができるアプリです。
最大で50%のデータ量を節約することができるとのことです(開発元による情報)。
メリット
メリットとしては、先ほどの「Chrome」のようにデータを圧縮できるのですが、Chromeとは違ってブラウザでアクセスしたページだけに限らず端末にインストールしているアプリ全てが圧縮の対象となるということです。
また、SSL対応の「YouTube」などのデータ通信の圧縮にも対応しているという点が大きなメリットです。
デメリット
デメリットとしては、Chromeと同じように画質の劣化が発生するという点です。
これも致命的とは言い切れませんが、気になる人は気になるというレベルでしょうか。
気にならないというのであればデメリット無しに通信量を節約することができるアプリであると言えます。
設定方法
Opera MAXの設定方法は、まずOpera MAXを起動します。次に「圧縮を開始」をタップします。
これで基本的には完了です。右上にあるスイッチをオンにすることでも同様に設定はできます。
Opera MAXのVPN接続を許可するかどうかを聞かれますので、「OK」をタップします。
設定が有効になっていれば、ステータスバーに鍵のマークが表示されて、Opera MAXのアイコンが白く変化しています。
なお、このアプリはモバイルデータ通信だけではなくWi-Fi接続時にもデータの圧縮を行います。
メニューから「モバイル使用量」の圧縮がオンになっていることを確認しておきましょう。
コンテンツのキャッシュを保存、またはオフラインで利用可能なアプリ
次は「コンテンツのキャッシュを保存できるアプリ」または「オフラインで利用することができる」についてです。
要するに、コンテンツの提供にデータ通信を行わずにオフライン状態で利用できる状態にすることができるアプリです。
ニュースアプリであればニュースを保存し、音楽アプリであれば音楽データのキャッシュを保存してオフライン状態でも利用できるようにします。
同じ機能を持つアプリでも、この機能を持つものと持たないものがありますので注意が必要です。
同じ機能を持つアプリ複数から使用するものを選ぶ際には、この機能があるものを選ぶとデータ通信量を節約することにつながります。
無料のWi-Fiスポットを活用
データ通信量を節約する方法として「Wi-Fiスポット」を利用するという方法があります。
いつでも利用できるというわけではありませんが、利用できる時には是非とも利用したいものです。
データ通信量の消費は、モバイル通信において発生します。つまり、モバイル通信以外の接続方法でインターネットに接続する場合、データ通信容量を消費することはないのです。
Wi-Fi接続もその一つであり、Wi-Fi接続中の通信はデータ通信容量を消費しません。
そのため、アプリのダウンロードや動画の視聴など、データ通信量が多いアクションを行う際には是非とも活用したい方法なのです。
自宅での接続以外だと、コンビニやカフェなどで提供されているWi-Fiスポットを利用するという方法があります。
場合によっては事前に何らかの登録を行っておく必要がありますが、基本的に無料で利用することができるのでお得です。
生活の中心となるエリアの中でWi-Fiスポットが利用できる施設を調べておくと、利用できる頻度が高まり、データ通信量を節約することにつながります。
格安SIMは低速切替でデータ通信量を節約できる!
次に、格安SIMで利用することのできる「通信速度の切り替え」機能について解説していきます。
スマートフォンを利用する限り、データ通信は発生しますが、高速通信のデータ容量は「高速通信でのデータ通信」のみをカウントするので、通信速度を切り替えることでデータ容量を節約することができます。
通信速度の切り替えは、「各MVNOのマイページ」や「専用アプリ」で行うことができます。
どういった方法で通信速度を切り替えるのかは、契約しているMVNOによって異なりますので、それぞれ調べる必要があります。
ただし、MVNOの中には通信速度を切り替えることができないMVNOもありますので注意が必要です。
これから格安SIMを利用しようと考えている人は、通信速度切り替え機能の有無も比較する際の判断材料とすると良いでしょう。
格安SIMなら低速時の制限なしと追加パケットが無料のmineoがおすすめ
データ通信量を節約したいユーザーにオススメのMVNOとして「mineo」を挙げておきます。
なぜ、データ通信量節約志向のユーザーがmineoを利用するべきなのか、いくつかのポイントに分けて解説していきます。
3日間の使い過ぎによる速度制限(高速時・低速時)
まず、「3日間(短期間)の使いすぎによる通信速度制限」についてです。
格安SIMは、プランごとに決められているデータ通信量の超過以外にも、短期間でデータ通信を使いすぎた場合にも通信速度を制限される可能性があります。
mineoの場合、au回線のプランの場合だと、mineoからではなくauから通信速度の制限を受ける場合があると、mineoの担当者が回答しています。
docomo回線のプランの場合であれば、通信速度の制限を受けることは無さそうです。
また、短期間のデータ通信の使いすぎによる速度制限は、高速通信時だけではなく「既に通信速度の制限を受けている状態」でも受ける可能性があります。
もし、低速通信時にさらに通信速度の制限を受けてしまうと、通常のデータ通信がほとんど満足に利用できなくなってしまいます。ですが、mineoの場合はそれは該当しないので安心してください。
低速時でも通信開始から一定時間は高速で通信する「バーストモード」
次に、通信速度に制限を受けてしまった場合でも「最初の数秒間だけ高速通信が可能」になる機能である「バーストモード」があることが挙げられます。
この特徴は、MVNOの中でも珍しい部類の特徴であり、低速通信時にも快適なデータ通信が可能になるケースが多いです。
バーストモードは、低速通信時のデータ通信において、その最初の数秒間だけ高速通信時と同じ通信速度でデータ通信を行うことができます。
そのため、数秒で通信が終わってしまうようなデータ通信量の少ないアクションの場合、高速通信時と同じような感覚でデータ通信を利用することができるのです。
mineoは通信速度切り替え機能を利用することができますので、上手く組み合わせて利用することで快適なデータ通信の環境を維持しつつ、データ通信量を節約することができるのです。
ただし、この機能は前述の通り「最初の数秒間だけ」ですので、データ通信時間の長い「動画視聴」「アプリのダウンロード」などには利用してもあまり意味がありません。
なので、これらのアクションを実行する場合は通信速度を高速通信に切り替えて利用し、それ以外の「インターネットの閲覧」「メールの送信」などのようにバースト機能のメリットを十分に活かせる行動に際して通信速度を低速通信に切り替えて利用するようにしましょう。
mineoの 「パケットギフト」 と 「フリータンク」
最後に、mineoにはデータ容量を分けてもらうことができる機能として「パケットギフト」と「フリータンク」という2つの機能があります。
「パケットギフト」は、別のmineoユーザーと「余ったパケット(データ容量)」を分け合える機能です。
よくあるような「家族でのシェア」に限らず、mineoユーザーの知人がいればその人とお互いにお互いの余分なデータ容量を分け合うことができます。
「フリータンク」は、全てのmineoユーザーが「自分の余ったデータ容量」を貯蔵し、それを毎月1GBまで別のユーザーが引き出して利用することができるという機能です。
要するに、mineoの全ユーザーが共有できるパケットギフトのようなもので、フリータンクに預け入れるユーザーは「データ容量を無駄にしない」こと、引き出すユーザーは「来月までに足りないデータ容量を調達できる」という、双方に少なからずメリットが生じる仕組みです。
まとめ
このように、データ通信量を節約するための方法は数多く存在します。
もっとも、全ての方法を実践できるわけではなく、自分に合った方法を選んで実践することが必要になります。
方法によって節約できるデータ通信量も異なりますので、ユーザーごとに得られる節約効果はまちまちです。
また、利用できる方法も「すぐに実践できるもの」と「準備が必要なもの」がありますので、まずはすぐに実践できる方法から入り、それでも足りなければ準備が必要な節約方法を実践してみましょう。
最終的に、節約しても通信速度にたびたび制限がかけられるような場合であれば、より多くのデータ通信容量を持つプランに切り替えることをオススメします。
毎月の料金は高くなりますが、快適なスマホライフのためには必要なことですし、追加チャージに比べればコストパフォーマンスは良好です。
節約できるところは節約して、それでも無理な部分は上位のプランへの切り替えで対応するようにしましょう。