今回の記事では、東京都世田谷区に本社を置く新電力会社「みんな電力株式会社」の料金プランについてご説明します。
2016年の電力自由化を機に、消費者にとって電力会社の選択肢が大幅に増加しました。ただ、選択肢が多い分どの会社を選べばよいのか、悩んでしまいますよね。
今回ご紹介するみんな電力は、自然エネルギーによる電力の普及に興味のある方はおすすめできますよ。従量料金は期間によって変わってきますから、ホームページなどで情報をこまめにチェックするようにしましょう。
今回の記事では、東京都世田谷区に本社を置く新電力会社「みんな電力株式会社」の料金プランについてご説明します。
2016年の電力自由化を機に、消費者にとって電力会社の選択肢が大幅に増加しました。ただ、選択肢が多い分どの会社を選べばよいのか、悩んでしまいますよね。
今回ご紹介するみんな電力は、自然エネルギーによる電力の普及に興味のある方はおすすめできますよ。従量料金は期間によって変わってきますから、ホームページなどで情報をこまめにチェックするようにしましょう。
みんな電力の電気料金プランの特徴は、2つあります。
みんな電力では、電力料金の支払いを通じてこだわりの発電所に寄付金を送ることができます。ホームページには、バイオマス発電所や太陽光発電所など、自然エネルギーを利用した発電所が数多く掲載されています。
申込のときに、応援したい発電所を選択することで、支払った電気料金のうち一部がその発電所に支払われる仕組みになっています。
寄付や募金などをせずとも、みんな電力の電気を使うだけでがんばっている発電所を応援することができます。
料金的にも、みんな電力はお得になる可能性があります。みんな電力では、申込者が増えて電気の仕入価格が下がり利益率が向上した暁には、従量料金から割り引くという独特の料金体系をとっています。
過去3ヵ月の仕入価格をもとに、電気代が下がる可能性があります。2017年3月までは従量料金の料金単価が4円低く設定されているため、東京電力の既存プランよりもお得です。
東京電力エリアがみんな電力の電気販売エリアです。
離島を除く東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・茨城県・栃木県・群馬県・山梨県・静岡県の一部(富士川以東)が対象となっています。
みんな電力の料金プランは、「スタンダードプラン」だけです。従来の東京電力には従量電灯BおよびCがありますが、みんな電力ではどちらも同じ料金です。他に低圧電力プランがありますが、ポピュラーとは言えないため、今回はスタンダードプランのみご紹介します。
みんな電力唯一の電気料金プランであるスタンダードプランでは、シンプルに基本料金+従量料金で計算されます。
ただし基本料金には、契約アンペアに応じた料金に加えて、発電所に送られる「エネクション・システム利用料(応援料)」が毎月500円含まれています。従量料金の料金単価は、原則的に24.54円と高めに設定されていますが、みんな電力の加入者数に応じて割り引かれることが明記されています。
2017年3月までは4円引きで20.54円と設定されているので、既存プランと比べてもお得です。
既存の東京電力、関西電力、中部電力、九州電力の代表的なプラン(九電以外は東京電力エリアで販売されているプラン)と、みんな電力のスタンダードプランを比較してみます。
みんな電力のプランにはオール電化プランはないので、切り替える場合は注意が必要です。
東京電力の従量電灯Bとみんな電力のスタンダードプランを比較したとき、料金の違いは以下の通りです。
基本料金 | ||
スタンダードプラン (みんな電力) |
従量電灯B (東京電力) |
|
10A | 640.40円 | 280.80円 |
15A | 710.60円 | 421.20円 |
20A | 851.00円 | 561.60円 |
30A | 991.40円 | 842.40円 |
40A | 1131.80円 | 1123.20円 |
50A | 1272.20円 | 1404.00円 |
60A | 1412.60円 | 1684.80円 |
料金単価 | ||
スタンダードプラン (みんな電力) |
従量電灯B (東京電力) |
|
最初の120kWhまで | 20.54円 | 19.52円 |
120kWh超~300kWh | 26.00円 | |
300kWh超 | 30.02円 |
エネクション・システム利用料の分、アンペア数が低い場合の基本料金は東京電力よりも高く設定されています。また、従量料金は4円割り引かれている分みんな電力の方が低めです(最初の120kWhまでを除く)。基本料金と従量料金を合計すると、使用電力量が増えるにつれてみんな電力の方が安くなっていきます。
例えば、契約アンペアが一般的な家庭の30A、使用電力量が毎月120kWhだとすると東京電力の方が300円ほど安くなります。しかし、使用電力量が毎月300kWhだとすると700円ほど、450kWhだとすると2000円以上みんな電力の方が安くなります。
次に従量電灯Cの比較は以下の通りです。
基本料金 | ||
スタンダードプラン (みんな電力) |
従量電灯C (東京電力) |
|
6kVA | 1412.60円 | 1684.80円 |
1kVAあたり | 140.40円 | 280.80円 |
料金単価 | ||
スタンダードプラン (みんな電力) |
従量電灯C (東京電力) |
|
最初の120kWhまで | 20.54円 | 19.52円 |
120kWh超~300kWh | 26.00円 | |
300kWh超 | 30.02円 |
みんな電力の方が合計料金は安くなります。例えば、契約アンペアが6kVAで電気使用量が毎月450kWhだとすると、東京電力では13210.20円、みんな電力では10234.40円となり、みんな電力の方が3000円近く安くなります。
関西電力が東京電力エリアで提供しているプラン「はぴeプラス」と、みんな電力のスタンダードプランを比較すると以下の通りです。
基本料金 | ||
スタンダードプラン (みんな電力) |
はぴeプラス (関西電力) |
|
10A | 640.40円 | |
15A | 710.60円 | |
20A | 851.00円 | |
30A | 991.40円 | – |
40A | 1131.80円 | – |
50A | 1272.20円 | – |
60A | 1412.60円 | – |
6kWまで | – | 1188.00円 |
6kWをこえる1kWにつき | – | 388.80円 |
料金単価 | ||
スタンダードプラン (みんな電力) |
はぴeプラス (関西電力) |
|
最初の120kWhまで | 20.54円 | 21.78円 |
120kWh超~300kWh | ||
300kWh超 | 30.24円 |
基本料金の仕様が異なるので一概に比較できないのですが、はぴeプラスでは最低料金が1188.00円と高めです。従量料金もみんな電力の方が安くなります。
例えば、30A(はぴ eプラスで6kwとする)で毎月450kWhとすると、みんな電力の方が2000円ほど安いです。
中部電力が東京電力エリアで提供している「カテエネプラン」とみんな電力のスタンダードプランを比較すると、以下の通りです。
基本料金 | ||
スタンダードプラン (みんな電力) |
カテエネプラン (中部電力) |
|
10A | 640.40円 | – |
15A | 710.60円 | – |
20A | 851.00円 | – |
30A | 991.40円 | 788.40円 |
40A | 1131.80円 | 1051.20円 |
50A | 1272.20円 | 1314.00円 |
60A | 1412.60円 | 1576.80円 |
料金単価 | ||
スタンダードプラン (みんな電力) |
カテエネプラン (中部電力) |
|
最初の120kWhまで | 20.54円 | 19.42円 |
120kWh超~300kWh | 25.00円 | |
300kWh超 | 26.00円 |
基本料金は60Aを除いて中部電力の方が安いのですが、従量料金については120kWh以降みんな電力の方が安くなります。したがって、電気使用量が増えるにつれてみんな電力が割安です。
例えば、契約アンペアが30Aで電気使用量が毎月120kWhだと中部電力の方が300円以上安く、300kWhだとみんな電力の方が500円近く、450kWhだと1300円近く安くなります。
九州電力は東京電力エリアで電気の販売を行っていませんが、試しに九州電力の従量電灯Bとみんな電力のスタンダードプランを比較してみます。
基本料金 | ||
スタンダードプラン (みんな電力) |
従量電灯B (九州電力) |
|
10A | 640.40円 | 291.60円 |
15A | 710.60円 | 437.40円 |
20A | 851.00円 | 583.20円 |
30A | 991.40円 | 874.80円 |
40A | 1131.80円 | 1166.40円 |
50A | 1272.20円 | 1458.00円 |
60A | 1412.60円 | 1749.60円 |
料金単価 | ||
スタンダードプラン (みんな電力) |
従量電灯B (九州電力) |
|
最初の120kWhまで | 20.54円 | 17.19円 |
120kWh超~300kWh | 25.00円 | |
300kWh超 | 26.00円 |
このように、基本料金は30Aまでは九州電力の方が、従量料金については最初の120kWhまで以外みんな電力の方が安くなっています。ただエリアが違う(競合しない)以上、単純に比較できるものではないのでご注意ください。
申し込むためには、主に「検針票を用意する」「ホームページから会員登録する」「WEBで申込を行う」「スマートメーターを設置する」が必要です。
ただしスマートメーターの設置は業者が担当します。
申込のときに現在の契約内容、数字22桁の供給地点特定番号、契約番号(お客さま番号)などを入力する必要がありますので、事前に電気料金の検針票を用意してください。ちなみに入会金は必要ありません。
ホームページ右上の「会員登録」から登録を行います。
ホームページから、応援したい発電所を選びます。その後、契約コースを選択して検針票に記載された現在の情報を入力します。なお、WEB以外では申込を実施していません。
申込完了後、2~3週間で電力切り替え・審査の手続きが進みます。スマートメーターは、担当業者が設置してくれます。手続きが完了すると、契約完了メールが送られてきます。また、利用開始日に合わせて、使用開始メールが送られてきます。
みんな電力内部での契約容量やプランの変更、別会社への切り替え、引っ越し時の解約方法についてご説明します。
契約内容を変更する場合は、ホームページからログインして手続きを行います。
みんな電力から別会社へ切り替える場合は、新たな電力会社に電話すれば解約手続きを代行してくれることが多いです。詳細は各電力会社の申込方法の詳細を確認してください。
また、退会したい場合はログインして退会手続きを行います。
あらかじめみんな電力(03-6805-4624)へ電話連絡します。引っ越し先で引き続きみんな電力を使用できる場合は、みんな電力側で電力切り替え手続きを行ってくれます。
解約する場合は、みんな電力(03-6805-4624)へ電話連絡します。解約が完了するとみんな電力から連絡が来ますので、その後ホームページからログインして退会手続きを行います。解約金はかかりません。
みんな電力は、自然エネルギーに力を入れている小さな発電所を応援したい人におすすめです。
2017年3月段階では電気料金の水準も低めですが、その後料金水準がどのようになるか予測することができません。そこまで電気料金の高低にこだわるのではなく、みんな電力の理念に共感できる人こそが申込を検討するべきでしょう。