WiMAX端末を格安SIMの「mineo」と「UQ mobile」で使うためにはどういう設定をすれば良いのでしょうか。
今回は「W03・ W02・ W01」という現行WiMAXルーターを取り上げて、具体的な設定方法と手順を見ていきましょう。
格安SIMである「mineo」と「UQ mobile」は、それぞれ上記のようなプランが用意されています。
ここではそれぞれのデータ通信のプランを見てきましたが、次の章では実際に使うWiMAXルーターがどういう機種でどういった特徴があるのか詳しく見てみましょう。
先の章では、格安SIMのデータ通信プランについて紹介しましたが、この章では、実際に格安SIMが利用できるWiMAX2+ルーターについてどういう機種があり、それぞれどういった特徴と機能があるのかということについて紹介します。
ここで紹介するルーターは「W03・W02・W01」と呼ばれる3つの機種ですが、これらはいずれもファーウェイ社が製造するWiMAX2+対応のルーターです。
共通した特徴として、WiMAX2+とau 4GLTEに対応しているという点が挙げられます。
つまり、WiMAX2+の高速なネットワーク(W03は370Mbps, W02, W01は220Mbps)に対応していないエリアでもau 4GLTEの最大150Mbpsという高速なインターネット接続を利用できるのです。
ただし、これら3機種に共通する特徴として、従来のWiMAX通信には対応していないということが挙げられます。
旧WiMAXは、WiMAX2+とは異なり、速度制限が存在しません(ノーリミットモード)。
しかし、これら3機種は従来のWiMAXには対応していないので、このノーリミットモードは利用できないというデメリットがあります。
ただし、旧WiMAXサービスは、すでに2018年の4月に停波が決まっているので、特に必要のない方にとっては気にする必要はありません。
これら3機種に共通した特徴はこういったものがありますが、これらを踏まえた上で、それぞれの機種ごとの特徴を見ていきましょう。
機種ごとに若干違う部分がありますので、そこに注意してみてください。
W03はファーウェイ製では最新の機種になります。
大きな特徴としては、下り370Mbpという現状で最も高速な規格に対応しています。
基本スペック
特徴
W02はW03の一つ前の機種になります。
下り220Mbpsの速度に対応しています。
基本スペック
特徴
W01はW02よりさらに前のタイプの機種になります。
こちらはすでに販売終了となっており、入手は難しくなっています。
基本スペック
特徴
これら3機種について、W03は最新の370Mbpsという高速なインターネット接続に対応しており、またバッテリーの持ち時間も10時間10分と従来型と比べて長いなどの大きなメリットがあることが分かります。
加えて、重量も従来型と比べてそれほど変わっていませんので、持ち運びにも便利です。
したがって、特別な理由がない限りは、最新型のW03を選択するのがオススメです。
この章で紹介したそれぞれのWiMAXルーター機種の特徴を踏まえ、次の章では実際に格安SIMを使うためにはルーター、PCのぞれぞれでどういった設定をすればよいのかということについて見ていきましょう。
次に、mineoやUQ mobileといった格安SIMを「W03・W02・W01」といったWiMAXルーターで使うための方法について見ていきましょう。
どのように設定をすれば、格安SIMでWiMAXルーターが使えるようになるのでしょうか。
具体的に設定を行う手順は、以下のようになっています。
設定自体はそれほど難しいものではありません。
まずは、WiMAX端末「W03・W02・W01」に、契約中または新規契約したmineoかUQ mobileのSIMカードを挿し込みます。
ここまでが、WiMAXルーター側の設定です。
WiMAXルーターでは、格安SIMを挿した状態でしっかりとアンテナが立っていることを確認してください。
では、次にPC側の設定に移ります。
こちらも特に難しい内容ではありません。
設定方法はOSによって異なります。
したがって、「Windows」「Mac」に分けて下記に説明しますので、それぞれお使いの環境に合わせて確認してください。
<Windows>
<Mac>
ブラウザで192.168.100.1に接続し、設定画面から以下の情報を入力します。
プロファイル名 | 任意の文字列を入れます |
APN | mineo.jp |
ユーザー名 | mineo@k-opti.com |
パスワード | Mineo |
認証タイプ | CHAP |
IPタイプ | IPv4 |
上記の設定を行うことで、「W03・W02・W01」で格安SIMを使ってインターネット接続が利用できるようになります。
設定含めて非常に簡単だと思われたのではないでしょうか。
先ほどルーター機種の紹介の際に少し触れましたが、「W03・W02・W01」はWiMAX2+のネットワークだけでなく、auの4G LTEネットワークが活用できるようになっています。
au 4G LTEは携帯電話キャリアのauが持っている最大150Mbpsのネットワークですが、これが使えることによってどういう意味があるのでしょうか。
実は、au 4G LTEが使えるということは、以下のような大きなメリットがあるのです。
WiMAX2+の最大速度は「370Mbps(W03)」かもしくは「220Mbps」です。
これに対して、au 4G LTEは最大150Mbpsです。
WiMAX2+は、現状では人口カバー率90%以上とはいえ、日本全国どこでも使えるわけでなく地方に行くと使えないケースがあります。
これと比較すると携帯電話キャリアであるauのネットワークは、人口カバー率は99%以上と非常に高くなっており、ほぼ日本全国どこへ行っても自由に使えるレベルになっています。
したがってWiMAX2+が使えるエリアではWiMAX2+の高速な370Mbpsや220Mbpsのネットワークを利用し、WiMAX2+が使えないエリアではau 4G LTEの最大150Mbpsのネットワークを利用するという使い方ができます。
一つ注意点としては、速度制限です。
WiMAX2+はギガ放題プランを使えば速度制限は発生しませんが、au 4G LTEは一ヶ月7GBの通信量制限を超えると、月末まで128Kbpsの速度制限が適用され、非常に遅い速度で利用することになってしまいます。
しかし、これを差し引いてもau 4G LTEが利用できるメリットは大きなものです。
このようにWiMAX2+の最大370Mbpsという高速インターネット接続と、併せてau 4G LTEの最大150Mbpsのネットワークを利用できるということが大きなメリットであることがお分りいただけたと思います。
WiMAX2+ルーターにはau 4G LTEではなく、旧WiMAXに対応したものもあります(WX03, WX02など)が、従来のWiMAXは最大13.3Mbpsしか出ません。
もし、au 4G LTEに対応していなければ、WiMAX2+が使えないエリアでは高速なネットワークは利用できないのです。
今回の記事では、WiMAX2+ルーターであるファーウェイ社の「W03・W02・W01」を格安SIMで使うことができるのか、また使うためにはどういった設定をすれば良いのかということについて見てきました。
格安SIMを使ってWiMAX2+ルーターを利用すると、通常のプロバイダのSIMを使うときに比べて月額料金の節約になり非常にお得です。
実際に格安SIMを使う場合の設定などは今回説明した通り、それほど難しいものではありません。
WiMAXルーターに挿すべきSIMをプロバイダのものではなく、格安SIMに入れ替えて起動すれば、問題なく格安SIMが利用することが出来ます。
その上で、PCで今回の記事で説明した格安SIM用の設定を行えば、それで設定は完了となります。
また、今回紹介したWiMAX2+ルーターのようにWiMAX2+とau 4G LTEとを併用できる機種の場合、たとえWiMAX2+のサービスエリア以外でもau 4G LTEの最大150Mbpsという高速インターネット接続を利用できるというメリットがあります。
この記事を読んでいただいたことで、格安SIMの利用がとても簡単であり、メリットが大きいとお分りいただけたと思います。
この機会に、ぜひ利用を検討してみて下さい。