ファーウェイ製のWiMAXルーター「HWD15」は、2014年に発売された旧機種ですが、原稿機種にはないメリットもあり、今でも使っている人が多いのではないかと思います。
今回は、この「HWD15」の特徴やメリット・デメリットを見ていきます。
果たしてどういったメリットやデメリットがあるのでしょうか。
また、今新たにこの機種を購入することは得なのかということについても併せて考えてみたいと思います。
「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD15」の詳細
2014年に発売されたファーウェイ製のWiMAXルーター「HWD15」は、すでに旧機種のため新品での購入をすることは出来なくなっていますが、中古ショップなどではまだまだ取り扱われていますし、利用されている方も多いと思います。
今回は、この「HWD15」について見ていきます。
まず最初に、この機種の特徴を簡単にひとまとめにしてみました。
「HWD15」の概要
「HWD15」の最も大きな特徴は「WiMAX2+」「WiMAX」「au 4G LTE」の3つの電波が使えることです。
加えてWiMAXではハイパワーモードが利用できるようになっています。
基本スペック
機種名 | Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD15 |
製造元 | ファーウェイ・ジャパン株式会社 |
重量 | 約140g |
サイズ | 約64×104×14.9mm |
Wi-Fi規格 | IEEE802.11b/11g/11n |
利用電波 | WiMAX2+
下り最大110Mbps WiMAX(ハイパワー) 下り最大13.3Mbps au 4G LTE 下り最大75Mbps |
バッテリー | WiMAX 2+:約10時間50分
WiMAX:約9時間40分 4G LTE:約10時間 |
本体の色 | レッド
ホワイト |
特徴 | 3つの電波が使える |
バッテリー交換 | 不可 |
バッテリー容量 | 3000mAh |
最大接続台数 | Wi-Fi: 10台 |
注意点
「HWD15」には、以下のような注意点があります。
- 3つの電波を手動で切り替えることは出来ない
- バッテリーの交換は出来ない
WiMAX2+端末「HWD15」の特徴・メリットは?
では、まず「HWD15」の特徴・メリットについて見ていきましょう。
旧機種ですので、現行機種と比べてスペックなどで劣る点はありますが、実は現行機種と比べても優れた点があります。
その点も含めて説明します。
①3つのネットワークが使える!
現行機種は「WiMAX2+」と「au 4G LTE」、あるいは「WiMAX2+」と「WiMAX」のいずれかで、2つの電波しか利用できないようになっています。
また、多くの場合、電波の手動切り替えが出来ず、自動で切り替わってしまいます。
しかし、「HWD15」では、「WiMAX2+」「WiMAX」「au 4G LTE」の3つの電波が利用できるため、圏外でルーターが使えないという状況は非常に少なくなります。
また、電波も手動でも切り替えできるので、使いたい電波を選択して使うことが出来ます。
②「ノーリミットモード」に固定することで、3日で10GBの規制から逃れられる
「WiMAX2+」では、3日間で通信量が10GBを超えた場合に、翌日の通信速度が1Mbps程度に制限されてしまいます。
しかし、「WiMAX」では、そういった速度制限はなく(ノーリミットモード)、使い放題です。
さらに「HWD15」では「WiMAX2+」ではなく「WiMAX」を使うという電波の選択が手動で行えるので、3日間で10GBという規制を逃れることが出来ます。
③スマホへの給電が可能
スマートフォンを使っていて、バッテリーの残り容量が少なくなってしまうことはよくあります。
「HWD15」は、モバイルバッテリーと同じようにUSBケーブル経由でスマホに給電することも出来るので、急なバッテリー切れの際にも安心です。
WiMAX2+端末「HWD15」のデメリットは?
先ほどは「HWD15」を使うにあたってのメリットについて見てきました。
もっとも大きなメリットは「WiMAX2+」「WiMAX」「au 4G LTE」の3つの電波を自由に切り替えて利用できることです。
しかし、「HWD15」にはメリットの他にデメリットもあります。
実際の利用する場合はどちらもしっかり把握した上で使う必要がありますが、いったいどういったデメリットがあるのでしょうか。
①下り最大220Mbpsに対応していない
現行の機種では単一回線で下り最大220Mbps、MIMO技術などを使うと「W03」などのように下り最大440Mbpsといった速度に対応している機種があります。
こういった最新機種に比べると速度でかなり見劣りがします。
②受信感度があまり良くないという事例がある
インターネットでの利用者の口コミの中には、「感度があまり良くない」とか「接続が切れる」といったものがあります。
電波のあまり良くない地域では注意が必要かもしれません。
③端末が重い
端末が約140gとモバイル型にしては比較的重いため、持ち運びの際に不便なことがあります。
WiMAX2+端末「HWD15」の設定方法を紹介
ここまで「HWD15」の特徴やメリット・デメリットについて説明しました。
しかし、実際に利用し始める際に重要なことは「設定方法」「使用法」です。
そこで、ここでは「HWD15」を使う際の設定方法について説明します。
①新規接続設定
Web管理画面にログオンします。
- ユーザー:admin
- 初期パスワード:HWD15本体の背面下部に記載されているIMEIの下5桁
「設定」-「プロファイル設定」-「新規」をクリックし、プロバイダから提供されている接続先の情報を入力後、「保存」を押します。
「続行」を押して完了です。
②APN変更
Web管理画面にログオンします。
- ユーザー:admin
- 初期パスワード:HWD14本体の背面下部に記載されているIMEIの下5桁
「設定」-「プロファイル設定」をクリックし、変更するプロファイルを選択して編集を行なったのちに「保存」を押します。
「続行」を押して完了です。
③通信モード設定
本体ディスプレイに表示されている「通信モード設定」を押します。
表示されている
- 「ハイスピード」
- 「ハイスピードプラスエリア」
- 「ノーリミットモード」
から利用したいものを選択します。
クレードルって何なの?必要?
WiMAXルーターを使おうとすると必ず出てくるのがクレードルです。
クレードルは、単にルーターを上に置いて充電するための台であると考えられがちですが、果たしてそれだけでしょうか。
また、これは必要なものなのでしょうか。
クレードルの機能をまとめると以下のようになります。
ちなみに旧機種の「HWD14」では有線LANはありませんが、「HWD15」にはついています。
- スタンド型の拡張機器
- WiMAXルーターを上に置いて充電スタンドとしての利用
- 有線LANのモジュラージャックがついているので、優先アクセスポイントとしての利用
こうやって掲げてみると、概ね自宅やオフィスで据え置き型として利用するケースや、パソコンで無線LANが使えないため有線LANを使いたいというケースでは、大きなメリットがあると考えられます。
つまり、クレードルは以下のようなケースではお勧めできると言えます。
- オフィスや家庭で据え置き型として使うことが多い人
- 有線LANを使う機器を持っている場合
「HWD15」は遅い?WiMAX2+の端末として買いなの?
「HWD15」は現行最新機種の「W04」などと比べると、かなり以前の機種となります。
こういった中、今改めて「HWD15」を選ぶメリットはあるのでしょうか。
「HWD15」って遅い?
「HWD15」と同じくファーウェイ製の最新機種である「W04」は4x4MIMO CA技術への対応もあり、下り最大440Mbpsで、さらに「au 4G LTE」のハイスピードプラスエリアモードを併用することで下り最大590Mbpsもの速度で通信することが可能となっています。
こういった機種と比較すると、やはり速度的にかなり見劣りがすることは否めません。
最新機種である「W03」「W02」「WX02」と比べると・・・
先ほどは最新機種である「W04」と比較しましたが、同じように新しい機種である「W03」「W02」「WX02」でも下り最大220Mbpsには対応しています。
したがって、これらの機種と比較してもかなり速度的には見劣りします。
ただし、「HWD15」のメリットとして「WiMAX2+」「WiMAX」「au 4G LTE」の3つの電波を切り替えて使えるというメリットがあるので、これをどこまで使うかという問題は残ります。
通信速度よりもコストを重視するならあり!
ここまでのところ「HWD15」は、速度という点では新しい機種に比べてかなり劣っているということがお分かりいただけたのではないでしょうか。
しかし、コスト的には最新機種に比べるとかなり安く手にいれることができます。
したがって、通信速度よりコストを重視するのであれば選択肢としてはありだと言えます。
結果として、「HWD15」は速度としては現行機種には劣りますが、3つの電波が使えるというメリット、そしてコストが安いというメリットもあり、それらを生かすのであれば選択肢としてはありだと言えます。
まとめ
2014年に発売されたファーウェイ製のWiMAXルーター「HWD15」は、少し以前のものになるとは言え、中古市場での人気も高く、まだまだ利用者の多い端末です。
今回は、この機種について特徴やメリット・デメリットについて見てきました。
この機種の最大の特徴でありメリットは「3つの電波が使えること」です。
「WiMAX2+」「WiMAX」「au 4G LTE」という3種類の電波を自由に切り替えて使うことが出来ます。
現行機種に比べて、速度が下り最大110Mbpsまでしか出ない、などのデメリットはありますが、中古市場での価格も安く、「性能よりコスト」というケースでは、この機種を選択肢に入れることも十分ありだと言えるのではないでしょうか。