ファーウェイ製のWiMAXルーター「W01」は、旧機種ですが下り最大220Mbpsに対応した使い勝手の良い機種です。
今回はこの機種について、特徴やメリット・デメリットに加えて、設定の方法やクレードルが必要かどうかなどさまざまな内容について見ていきたいと思います。
また、口コミに時々見受けられる「バッテリーが膨張してしまう」といった内容が本当なのかどうか見ていきたいと思います。
WiMAX2+対応端末「Speed Wi-Fi NEXT W01」の詳細
「Speed Wi-Fi NEXT W01」はファーウェイ製のWiMAX2+に対応したWiMAXルーターです。
最新のファーウェイ製の機種は「W04」ですが、この「W01」はどういった特徴をもった機種なのでしょうか。
「W01」の概要
「W01」は「WiMAX2+」と「au 4G LTE」の2つの規格に対応した機種です。
速度は下り最大220Mbpsに対応しており、高速なインターネット接続を利用することができます。
なお、「旧WiMAX」には対応していません。
基本スペック
機種名 | Speed Wi-Fi NEXT W01 |
製造元 | ファーウェイ・ジャパン(株) |
重量 | 約113g |
サイズ | 約W120×H59×D10mm |
Wi-Fi規格 | IEEE802.11a/11b/
11g/11n/11ac 5GHz対応 |
利用電波 | WiMAX 2+
下り最大220Mbps au 4G LTE 下り最大75Mbps |
バッテリー | WiMAX 2+ 約8時間
au 4G LTE 約7時間20分 |
本体の色 | マリン
ホワイト ベリー |
通信方式 | CA |
バッテリー交換 | 不可 |
バッテリー容量 | 2300mAh |
最大接続台数 | Wi-Fi: 10台
Bluetooth:不可 USB:1台 |
注意点
- WiMAX(旧WiMAX回線)が利用出来ない
- Bluetoothが使えない
- バッテリー交換が出来ない
WiMAX2+端末「W01」のメリット・デメリット
先ほどは、「W01」の特徴やスペックを一通り見て来ました。
「下り最大220Mbpsへの対応」や「旧WiMAXへの非対応」などの特徴がお分かりいただけたのではないでしょうか。
ここで見て来た特徴を踏まえて、この章では「W01」のメリット・デメリットを見ていきたいと思います。
メリット
①下り最大220Mbpsに対応している
従来までのWiMAX2+の最大速度である下り最大110Mbpsから、キャリアアグリゲーション技術を使った下り最大220Mbpsに対応したため、大幅な速度アップが実現されました。
②Wi-Fiが5GHz対応になっている
端末のWi-Fi機能が2.5GHz帯だけでなく電波干渉の影響を受けにくい5GHz帯の電波にも対応したため、より安定した高速な接続が利用できるようになっています。
また、最大通信速度が6.9GbpsというIEEE802.11ac規格にも対応したため、よりWiMAXルーターとパソコンやタブレットなどが高速で通信できるようになっています。
③持ち運びがしやすくなった
従来機種の「HWD15」と比べると、サイズが小さく、また軽くなったので持ち運びが便利になっています。
機種名 | Speed Wi-Fi NEXT W01 | Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD15 |
製造元 | ファーウェイ・ジャパン(株) | ファーウェイ・ジャパン株式会社 |
重量 | 約113g | 約140g |
サイズ | 約W120×H59×D10mm | 約64×104×14.9mm |
これを見ると特に重量がかなり違うことがわかります。
デメリット
①旧WiMAXに対応しなくなった
「W01」では、旧機種の「HWD15」では対応していた旧WiMAXに対応していないので、今まで使えていた「ノーリミットモード」が使えなくなっています。
②バッテリーの持ち時間が少し短くなった
旧機種の「HWD15」と比べて、「W01」ではバッテリーの持ち時間が、以下のように少し短くなっています。
これによって外出先で使う際の利用時間が少なくなってしまいます。
機種名 | Speed Wi-Fi NEXT W01 | Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD15 |
製造元 | ファーウェイ・ジャパン(株) | ファーウェイ・ジャパン株式会社 |
バッテリー | WiMAX 2+ 約8時間
au 4G LTE 約7時間20分 |
WiMAX 2+:約10時間50分
WiMAX:約9時間40分 4G LTE:約10時間 |
このように「W01」には旧機種と比べてもメリットもあればデメリットもあります。
実際に使う場合は、これらをしっかりと理解しておくことが大切です。
次の章では、実際に使う際に必要な「設定の方法」について見ていきます。
WiMAX2+端末「W01」の設定方法
ここまで「W01」の特徴やメリット・デメリットについて見てきました。
「WiMAX2+で下り最大220Mbps」が使えるようになったことや、「WiMAX(旧WiMAX)」が使えなくなったことなどの説明をしました。
実際に、ルーターを使う場合は設定を行う必要がありますが、それは「W01」でも同じです。
ここでは簡単に設定の方法を見ていきましょう。
説明内容は、「新規接続の設定」「APNの変更」「通信モードの設定」の3つです。
①新規接続設定
以下のURLをブラウザで開いて、Web管理画面にログオンします。
- ユーザー:admin
- 初期パスワード:W01本体の背面下部に記載されているIMEIの下5桁
「設定」-「プロファイル設定」-「新規」をクリックし、プロバイダから提供されている接続先の情報を入力後、「保存」を押します。
「続行」を押して完了です。
②APN変更
Web管理画面にログオンします。
- ユーザー:admin
- 初期パスワード:W01本体の背面下部に記載されているIMEIの下5桁
「設定」-「プロファイル設定」をクリックし、変更するプロファイルを選択して編集を行なったのちに「保存」を押します。
「続行」を押して完了です。
③通信モード設定
本体ディスプレイに表示されている「通信モード設定」を押します。
表示されている「ハイスピード」「ハイスピードプラスエリア」から利用したいものを選択します。
「W01」を使用する場合は、こういった設定を行っておく必要があります。
これらの設定を行うことで、インターネット接続を利用できるようになります。
次の章では、「W01」に限らずWiMAXルーターを購入する際に必ず出てくる話題であるクレードルについて見ていきます。
クレードルとは何か?必要?
「W01」に限らず、WiMAXルーターを購入する際に、必ずと言っても良いほど考えるべき事柄に「クレードル」があります。
クレードルといえば、室内などに設置しておいて、WiMAXルーターを上に置いて使う充電台というイメージがありますが、これは果たして必要なものなのでしょうか。
まず、改めてクレードルとはどういうものなのか整理すると、以下のようになります。
- スタンド型の拡張機器
- WiMAXルーターを上に置いて充電スタンドとしての利用
- 有線LANのモジュラージャックがついているので、優先アクセスポイントとしての利用
ここに掲げたように、クレードルには充電台以外の有線LANアクセスポイントなどの機能があります。
ちなみに「W01」のクレードルの有線LANは1000BASE-TXというギガビットイーサネット規格に対応したものとなっており、高速なネットワークが利用できます。
ところで、こういったクレードルは、すべての人にとって必要だとは必ずしも言い切れません。
というのは、クレードルがなくてもWiMAXルーターの充電は可能ですし、外出先ではなかなか使うことがないからです。
したがって、クレードルは有効になるケースは以下のようであると考えられます。
- オフィスや家庭で据え置き型として使うこと多い
- 有線LANを使う機器を持っている
こういったケースに当てはまる場合は、クレードルは非常に有効です。
特に「有線LANを使う機器を持っている」場合は、クレードルはネットワークつなぐために必ず必要になります。
この章では、WiMAXルーターを購入するときに取り上げられることの多いクレードルについて取り上げました。
「クレードルとはどういうのものか」「どういったケースで有効なのか」ということについてお分かりいただけたのではないでしょうか。
次の章では、ちまたで聞く「W01」のバッテリーが膨張するという問題について、真偽のほどを確認したいと思います。
「W01」のバッテリーが膨張する!?
最後に、少し違う話題ですが、「「W01」のバッテリーが膨張する」という問題について取り上げてみたいと思います。この問題は、インターネットなどで検索すると結構いろいろなところで起きているようです。
単純に本体バッテリーが膨張するという現象ですが、これによる事故等の報告は見当たらないので膨張だけの問題のようです。
ただし、「W01」の場合は、バッテリー交換ができる機種ではないので、auショップや購入店に持ち込んで修理をしてもらう必要があります。
また、修理の場合も有料か無料かは聞いてみないとわかりません。
ちなみに、ある記事ではショップ店員のコメントとして「クレードルに置いたままや、充電ケーブルを挿したままにしないでください」というものが掲載されていました。
充電のしっぱなしというのは良くないようです。
まとめると対応や予防策は以下のようになります。
- 膨張しているのを見つけたらauショップや購入店で修理を依頼する
- 充電のしっぱなしは避け、必要な時だけケーブルを挿しておく
先ほど説明したように「バッテリーが膨らむ」以外の実害はないようですが、膨らんでしまった場合や、膨らみを防止するためにはこの章で説明した内容を参考にしてください。
まとめ
ファーウェイ製のWiMAXルーター「W01」は、現行機種に比べると古いものですが、以下のような特徴を持った使い勝手の良い機種です。
- 下り最大220Mbpsに対応している
- Wi-Fiが5GHzに対応し、高速なIEEE802.11ac規格にも対応している
- 軽くて持ち運びがしやすい
このため、最新の「W04」といった機種ほどではありませんが、使用に十分な速度があり、また最新機種ほど価格が効果ではないという大きなメリットがあります。
ただし、旧機種である「HWD15」と比べると以下のようなデメリットがあることも同時に認識しておくことが必要です。
- WiMAX(旧WiMAX回線)に対応しなくなった
- バッテリーの持ち時間が少し短くなった
しかし、従来までと比べて最大速度が(最大110Mbps→220Mbps)に向上したことは非常に大きなメリットと言えます。
加えて本記事ではクレードルのメリットについても取り上げました。
「W01」は、現行機種と比べると旧機種ですが今でも十分に使える高い性能を持っています。
選択する場合は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。