MENU

WiMAXのIPアドレスが変更!?グローバルIPアドレスオプションとは?

 

2015年2月からWiMAXに割り当てられるIPアドレスが、

「グローバルIPアドレス」から「プライベートIPアドレス」へ順次変更されています。

これによって何が起こるのでしょうか?

同時に開始された「グローバルIPアドレスオプション」とは、一体どういったものでしょうか?

 

目次

2015年2月から、WiMAX 2+対応機器へ付与するIPアドレスが変更

従来WiMAX2+対応機器には「グローバルIPアドレス」が割り当てられていたが、2015年2月から順次「プライベートIPアドレス」へとIPアドレスが変更になっています。

まずは、基本的なところから説明しましょう。

IPアドレスというのは、ネットワーク機器に割り当てられた個別の番号で、「192.168.111.225」のように0〜255の数を4つ組み合わせたものです。

ネットワーク上では、この番号を使うことで機器を特定することが出来るようになっています。

例えば特定の機器にネット接続したい場合、このIPアドレスを指定することで接続出来るようになっています。

IPアドレスは大きく分けて「グローバルIP」「プライベートIP」の2つに分けられます。

「グローバルIP」は世界中でたったひとつの番号が割り当てられるのに対して、「プライベートIP」は同一ネットワーク内でのみ固有の番号となります。

つまり別のネットワークセグメントでは、同じ番号が存在する場合があるのです。

では、なぜWiMAXのIPアドレスは「グローバルIP」から「プライベートIP」に変更になったのでしょうか。

それは「グローバルIPの数が足りない」からです。

「グローバルIP」は世界中でたったひとつの番号なので、数に限界があります。当然、使い切るとネットワークに接続することは出来ません。

これに対して「プライベートIP」はセグメントが違えば同じ番号でも使えますので、限界がありません。

こういった理由から「グローバルIP」から「プライベートIP」への変更が行われたのです。

次の章では、このIPアドレスの変更に伴うデメリットについて見ていきます。

このIPアドレスの変更によるデメリットってあるの?困るのはどんな人?

先の章では、WiMAXから提供されるIPアドレスが2015年2月以降「グローバルIP」から「プライベートIP」に変更されたことを説明しました。

「グローバルIP」と「プライベートIP」は、インターネットの閲覧やメールを使うだけなら、特段どちらでも良いのですが、場合によっては「グローバルIP」でないと支障が出る場合があります。

上述のように、インターネットの閲覧やメールを利用するだけであれば、どちらでも良く、「プライベートIP」で支障が出る場合はごく一部ですので、今回WiMAXのIPアドレスが「グローバルIP」に変更されたことによってデメリットを受ける人は少数です。

では、改めて、少数とは言えデメリットを受けるケースはどういうものがあるのかを見ていきましょう。

 

①自宅などにWEBカメラを設置して、外出先などから確認できるようにする場合

→たとえば外出先からペットの様子を確認する。防犯目的など。

②外から自宅のパソコン等にリモートアクセスして使う場合

→外出先から自宅のパソコンなどにアクセスし、ファイルを利用する。

③VPNの構築を行なって利用する場合

→VPNのネットワークを設定するには全て固定IPである必要がある

④固定IPアドレスを必要とするオンラインゲームをプレイする場合

→オンラインゲームでは固定IPが必要になるケースが多い

こういったサービスや使い方を行う場合は、「グローバルIP」がないと使うことができないなどで、必要になるケースが多くあります。

したがって、上記のようなサービスを使う場合は、WiMAXの「グローバルIPアドレスオプション」のような、付与してもらえるサービスを利用して「グローバルIP」を使う必要があります。

当然ですが、上記のようなサービスを利用することを考えている人にとっては「グローバルIPアドレスオプション」を申し込むことが必須になります。

この章では、どういった場合に「グローバルIP」が必要になるのか。どういった人が必要とするのかについて考えてみました。

次の章ではWiMAXが付与するIPアドレスが「プライベートIP」に移行される中、「グローバルIP」が必要となる場合に、契約が必要になる「グローバルIPアドレスオプション」について見ていきたいと思います。

この変更で困る人の為のサービスが「グローバルIPアドレスオプション」

先の章では、WiMAXが提供するIPアドレスが「グローバルIP」から「プライベートIP」に変わったことによるデメリットと、どういったケースで問題がある可能性が高いのかということについて説明しました。

WiMAXで提供されるIPアドレスが変わってしまった結果、もう「グローバルIP」を使う方法はないのでしょうか。

オンラインゲームやVPNなど「グローバルIP」を使う必要があるケースは、WiMAX以外の「グローバルIP」が提供される別のインターネット接続サービスを使うしか方法がないのでしょうか。

実は、これを解決するのが「グローバルIPアドレスオプション」と呼ばれるサービスなのです。

この「グローバルIPアドレスオプション」は端的に言うと、本来のWiMAXサービスでは「プライベートIP」が提供されるところを、「グローバルIP」を提供してもらうというものです。

これは世界的に問題になっているIPアドレスの枯渇問題への対策が最も大きな理由です。

IPアドレスは、「32ビットのIPアドレスでは2の32乗=約43億のIPアドレスしか管理できない」という提供できる数の制限数が決まっています。

かつてインターネットがまだ一般的でなく、ネットワークに繋がらないPCもたくさんあった頃は制限数が問題になることはありませんでした。

しかし、近年PCやスマートフォンなどIPアドレスを使う機器が急激に増えたことによって、割り当てることの出来るIPアドレスがなくなってしまったのです。

では、具体的に「グローバルIPアドレスオプション」とはどういった形で「グローバルIP」の提供を行なっているのでしょうか。

「グローバルIPアドレスオプション」を契約した場合に、IPアドレスの付与がどう変わるのかを具体的に見て見ましょう。

 

<グローバルIPアドレスオプションなしの場合:プライベートIP>

①WiMAX端末には「プライベートIP」を提供

→WiMAXネットワーク内でのみ一意なアドレスとなっています。

②WiMAXネットワークからインターネットにつながる経路でアドレス変換を実施

→WiMAXネットワークから外部につながる部分でグローバルIPに変換しています。