NECプラットフォームズ製のWiMAXルーターである「WX02」は最新の「WX03」にとってかわられようとはしていますが、現行機種であり、魅力的な機種であることに変わりはありません。
本記事では、この「WX02」について、どのような特徴やスペックを持っているのか、そして、どういったメリット・デメリットがあるのか詳しく見ていきたいと思います。
この記事の目次
WiMAX2+対応端末「Speed Wi-Fi NEXT WX02」の詳細
まずは「WX02」のことを詳しく見ていくにあたって、この機種がどういったもので、どのような特徴を持っているのかということを詳しく見ていきましょう。
基本スペック
機種名 | Speed Wi-Fi NEXT WX02 |
製造元 | NECプラットフォームズ(株) |
重量 | 約95g |
サイズ | 約約110×66×9.3mm |
Wi-Fi規格 | IEEE802.11a/11b/
11g/11n/11ac 5GHz対応 |
利用電波 | WiMAX2+
下り最大220Mbps WiMAX(ハイパワー) 下り最大13.3Mbps |
バッテリー | 約400分:ハイパフォーマンスモード
約520分:エコモード |
本体の色 | パールホワイト
マットブラック |
特徴 | 軽量 |
通信方式 | 4×4 MIMO方式 |
バッテリー交換 | 可能 |
バッテリー容量 | 2500mAh |
最大接続台数 | Wi-Fi: 10台
Bluetooth:3台 USB:1台 |
注意点
「au 4G LTE」通信が使えない
このようにWiMAXルーター「WX02」はここで挙げたような機能や特徴を持っています。
次の章からは、これを踏まえて「WX02」のメリット・デメリットについて考えてみましょう。
「Speed Wi-Fi NEXT WX02」のメリットは?
先の章では、「WX02」の機能や特徴について見てきました。
これらを踏まえて、この章からは「WX02」の持つメリット・デメリットを見ていきたいと思います。
まずは、メリットについていくつか挙げてみました。
①下りの速度が最大220Mbps
以前の機種と比べて、WiMAX2+が下り最大220MBpsという高速な接続に対応しています。
これは、4×4 MIMO方式に対応しているためです。
②軽くて薄くて丸くて、持ち運びしやすい
「WX02」は同じく人気機種であるNECプラットフォームズ製の「W02」などに比べるとサイズや重量が小さくなっており、外出時の持ち運びがしやすくなっています。
③バッテリーが長持ち
バッテリーが以前の機種に比べると長くなっており、外出先でなかなか電源がない場所でも長く使えるようになっています。
④バッテリー交換が可能
「WX02」では他のWiMAXルーターと異なり、バッテリーの交換が可能となっています。
そのため、バッテリーの持ち時間が劣化によって短くなれば交換することで、再度新品と同じように長い時間使うことが出来るようになっています。
⑤接続設定が簡単
「WX02」では、WPSに対応しているので、接続するPCやスマホなどの端末側とWiMAXルーター側で「WPSによる接続」の設定を行うことで簡単に接続することが可能になっています。
⑥旧WiMAXが使える
「WX02」では、WiMAX2+に加えて、旧WiMAXを利用することができます。
したがって、速度制限なしのノーリミットモードのように旧WiMAXのみのサービスも利用することが出来ます。
「Speed Wi-Fi NEXT WX02」のデメリットは?
先ほどは「WX02」を使う上でのメリットについて見てきました。
この機種の良い点についていろいろと理解していただけたと思います。
今度は、逆にデメリットとなる部分にはどういうものがあるのかということについて見ていきましょう。
「WX02」を使う際にはそれほど多くのデメリットがあるわけではありませんが、特に重要なものは以下の3つです。
①「au 4G LTE」が利用できない
「WX02」は旧WiMAXには対応していますが、「au 4G LTE」には対応していません。
したがって、ハイスピードプラスエリアモードには対応していませんし、地方などでWiMAXが使えないエリアではルーター自体が通信できない状態となってしまいます。
②WiMAX2+/旧WiMAXの手動切り替えができない
この機種ではWiMAX2+とWiMAXの両方に対応していますが、電波が利用できるかどうかで自動的にどちらを利用するか切り替わってしまいます。
したがって、ノーリミットモードで利用するなどで意図的に旧WiMAXにしておくといったことは出来ません。
③タッチパネルによる操作が出来ない
操作性が悪いというわけではないですが、最新機種のようなタッチパネルによる高い操作性は持っていません。
「Speed Wi-Fi NEXT WX02」の設定方法
ここまでの章で、「WX02」のスペックや特徴、また使う上でのメリット・デメリットといった内容について見てきました。
実際に使うとなると、どのように操作すれば良いのかということ、そして設定の方法など具体的に利用する際の手順が問題になってきます。
ここでは、「WX02」を使うにあたってどういった設定をすれば良いのか、その方法について見ていきます。
APNの選択方法
「WX02」を使う場合は、APNの設定を行う必要がありますが、以下の手順で行います。
①「機能設定 メンテナンス」を選択
画面が通常状態の時にSELECTボタンを数回押して「機能設定 メンテナンス」が表示されたら「SET」を押します。
②「リモート起動」が表示されたら「SELECT」を押します。
③「APN」と表示されたら「SET」を押します。
④注意書きが表示されるので、「SELECT」を押します。
⑤IPアドレスの種類によって以下のように設定します。
- シェアードIPアドレスの場合:「SELECT」を数回押して「ED01」が出たら「SET」を押します。
- グローバルIPアドレスの場合:「SELECT」を数回押して「ED02」が出たら「SET」を押します。
⑥「設定しました」と表示され、通常の画面に戻れば設定完了です。
「WX02」を使用する場合は、ここで紹介したようにAPNの設定を行なってください。
次の章では、WiMAXルーターを選択する際によく出てくる「クレードル」について、必要性を考えてみましょう。
クレードルの必要性は?
WiMAXルーターを利用する際に、よく出てくるクレードル。
クレードルは、WiMAXルーターをオフィスや自宅で据え置き型として使う際に非常に便利なものです。
クレードルには以下のような利用方法があります。
- スタンド型の拡張機器
- WiMAXルーターを上に置いて充電スタンドとしての利用
- 有線LANのモジュラージャックがついているので、優先アクセスポイントとしての利用
これで分かるように単に充電スタンドとしての使い方だけでなく、クレードルは有線ネットワークのアクセスポイントになるなど便利な機能を持っています。
こういった機能を持つクレードルは必要なものでしょうか。
必要な人はどういった人なのでしょうか。
まず、基本的に据え置きでは利用せず、外出先で使うことがほとんどという人にはあまりクレードルの必要性は高くありません。
しかし、以下のようなケースではクレードルは非常に有効と言えます。
- オフィスや家庭で据え置き型として使うことが多い人
- 有線LANを使う機器を持っている場合
したがって、これらの2つの例のような使い方が多い人にとってはクレードルの利用は非常にメリットがあると言えます。
次の章では最後として、「WX02」の起動が遅い時に対処法について考えてみましょう。
「WX02」の起動が遅いときの対処法を紹介
「WX02」を使っていて、「起動が遅い」と感じるケースがあると思います。
その原因は「WX02」の省電力設定にあります。
「WX02」はデフォルトで省電力設定が有効になっており、一定時間が経つと休止状態となってしまいます。
バッテリーを長持ちさせるという意味では効果がありますが、いざ使用する時になると起動し直す必要が出てきます。
では、どのように設定を変更すれば良いのでしょうか。
端的に言うと、「省電力設定を無効にする」ということですが、具体的にどのようにするのでしょうか。
方法は以下の通りです。
設定はWeb管理画面から行う
- 「クイックWeb」画面から
- 「ECO設定」
- 「自動省電力設定」
- 「省電力状態切り替え機能」
- 「休止状態」→「ウェイティング」に変更
この設定を行うことで、バッテリーの持ち時間は多少短くなりますが、「休止状態からの起動」という手間がなくなるので、起動が早くなるため使い勝手はかなり良くなります。
「起動が遅い」ということで「困っている」「起動を速くしたい」と思われている場合は、ぜひこの方法を活用してみてください。
非常に有効な方法であることは間違いありません。
まとめ
WiMAXルーターにはさまざまな機種があります。どのルーターを選べば良いのか皆さんにもなかなかわからないといったことがあるのではないでしょうか。
今回はNECプラットフォームズ製の人気機種である「WX02」について、どういう特徴・スペックを持っていて、どのようなメリット・デメリットがあるのかということを見てきました。
WiMAXプロバイダのWebサイトなどを見ていると、よく似た名前で「W02」というファーウェイ製の機種があります。
名前が似ているので間違えそうにもなりますが、この機種との違いが、すなわち「WX02」の特徴に他なりません。
この2機種を比較した上での「WX02」の大きな特徴は、先にも説明した通り以下のようになっています。
- 「au 4G LTE」に対応していない
- 旧WiMAXに対応している
- バッテリーの交換が可能
- 軽くて持ち運びがしやすい
こういった特徴がある「WX02」はモバイル利用に向いており、ノーリミットモードが使えるなどのメリットがある反面、「au 4G LTE」が使えないため、WiMAXが使えない場合はまったく通信できなくなってしまうというデメリットがあります。
また、本記事では併せてクレードルの活用や、「起動が遅い」と感じられる場合の対処法についても説明しました。
WiMAXルーターの「機種選びで悩んでいる」とか「どれにすれば良いかわからない」などといった場合は、ぜひ今回の記事を参考にして、失敗のない選択をしていただければと思います。
