終身雇用制度は終わる?次代の変化から働き方・転職のあり方を考える

ここ数十年で日本における働き方は大きく変化しており、今後も続いていくでしょう。

その中でも「終身雇用制度」がその代表でしょう。

日本における終身雇用制度は今後どうなっていくのでしょうか。

この記事では、終身雇用制度の未来や、次世代の働き方や転職への価値観について解説いたします。

終身雇用制度が一般的であった日本

終身雇用制度とは?

終身雇用制度とは、「一つの会社で定年まで働き続ける」という日本的な働き方のことを指します。

高度経済成長期の労働力不足を解消するために、昇給制度、退職金制度、年功序列の推進など、長く勤続することで得をする制度が次々に一般化し、定着したものです。

平成27年時点で、離職率は15%に

しかし、平成26年の時点で離職率は15%を記録しており、ここ数年間、近い数字を記録しています。

また、会社にも寿命というものがあり、その平均値は2001年以降20年から25年の間を推移しております。

したがって、終身雇用制度が実現しているとはいい難いでしょう。

実現できる企業も一部の大企業に限られており、ほとんどのサラリーマンにとって終身雇用という制度は崩壊しています。

(参照)厚生労働省「雇用動向調査結果」【図2-1 入職率・離職率の推移(各年上半期)】

(参照)東京商工リサーチ 2015年「業歴30年以上の『老舗』企業倒産」調査【平均寿命】

日本人の多くは未だに終身雇用での安定を望んでいる

厚生労働省による労働経済の分析によれば、「できるだけ一つの企業で長く勤めることが望ましい」と考えている人が6割以上を占めており、希望だけで言えば多くの人が終身雇用を望んでいることが分かります。

しかし、実際に実現可能である企業との割合に大きな差があり、彼ら全員の希望通りにはならないでしょう。

(参照)厚生労働省「労働経済の分析」(労働経済白書)

今後、終身雇用制度はどうなるのか

事業拡大が難しい状況では、終身雇用は困難!リストラもなくなることは無い!

終身雇用を、本人の自主退職が無ければ、定年まで勤続が継続できる状態を指すのであれば、今後、終身雇用が確実といえる企業は存在しないでしょう。

インターネットによる営業範囲の拡大や、外資系企業参入によるグローバル化により、弱い企業が淘汰されやすい時代に変化しています。

リストラが無い企業には「人が増え続ける」という条件が必要であり、事業拡大が難しい状況の企業はいずれ、リストラが発生することになるでしょう。

ビジネスとは基本的に弱肉強食の世界です。毎年、多くの企業が生まれ、多くの企業が倒産しています。

したがって、自分の能力を把握し、いつでも他の企業に転職できる実力をつけ、万が一の時に対応できるような準備を怠らないようにするのが、失業にいたらない秘訣といえるでしょう。

会社の倒産傾向は減っているが油断はできない状況は続いている

平成28年の年間倒産企業数は8,446件となっており、ゆるやかに減少していますが、何が起こるかわからないという点では警戒が必要です。

アメリカでもトランプ政権が誕生することにより、景気がよくなった企業もありますが、大きな不利益を被った企業も少なくありません。

また。こういいた変動はその国内だけでなく世界規模で大きな影響を引き起こします。

今後、グローバル化はさらに拡大するので、世界規模の企業戦争に巻き込まれる例は増えていくでしょう。

今後のどういった企業が利益を生み出し、どんな企業が廃れていくのは全く予想できないのです。

(参照)東京商工リサーチ−年間全国企業倒産状況

今後の「働き方」をどう考えていくべきか

転職が一般的なものと考えることが必要

一つの企業で長く勤めていきたいという希望を持ちながらも、転職を意識せざるを得ない時代になってきました。

もうすでに、転職によりスキルアップ、キャリアアップしていくことが当たり前の時代になっており、会社で何ができるかを考えるよりも、自分は何ができるかを意識し、どのような企業で活かせるかを考えていくことが賢明かもしれません。

自分が転職する時のリアルなイメージをもつことが重要になってきます。

転職に強い働き方を考えること

働き方も多少変わってくるでしょう。

今働いている企業において役に立っても、他の企業では全く役に立たない業務を行っている場合は注意が必要です。なぜなら、その会社が倒産した場合、あなたの能力を求めている企業が少ないからです。

大企業に勤めているから安心と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、現代ではどんな大きな企業でも倒産する恐れはあります。

長い人生におけるリスクを分散できる働き方として、履歴書や職務経歴書などで文字としてアピールできるスキルや資格を意識した働き方を心がけましょう。

業務以外の隙間時間で、どれだけ時間の投資ができるかが鍵となります。

一社で生涯を終えない良さを前向きに考えよう

一社で生涯を終えるというのは一種のデメリットにもなりえます。

物事への視野や、キャリアそのものが狭いまま終わってしまうのです。

やはり、色んな仕事を経験した方というのは、それだけ自分のキャリアが広がりチャンスも多く得られます。

一社のカラーに染まりきらないことで、あらゆる環境で順応できるキャリアも身に着けることができます。

ただし、転職はエネルギーがかかり、コツが必要

一社で長く勤続していた方にとって、転職は非常にエネルギーがかかります。ある程度年齢を重ねた時の初めての転職は、なかなかプレッシャーがあるものです。

リストラのケースの場合は、精神的にも負荷があるので特に辛いでしょう。

ご家族を養わなければいけなかったり、年下の面接官に選別されることにプライドが傷つけられたりと、様々なポイントでエネルギーを必要とします。

転職する際は転職エージェントを活用することが成功の鍵

このような状況の方は、とにかく転職エージェントに登録し、キャリアコンサルタントに相談することをオススメします。

現在の転職市場から、具体的な転職の仕方、あなたのスキルが活かせる職場の見つけ方など、様々な点であなたを助けてくれるでしょう。

転職エージェントは決して会社を見つけてくれるだけでなく、あなたの転職力アップのためのコーチの役割も担っています。

まとめ

年齢が30代、40代と進んでいけばいくほど、転職はし辛くなるのは事実です。将来性といった点だけでなく、年齢を重ねるごとに自分を変えることにエネルギーが必要になってくるのです。

職務経歴書などの書類作成スピードについても、20代のほうが圧倒的に早く、学習能力も高いです。

しかし、40代以上の転職の割合は実は増加傾向にあります。企業の倒産が相次ぎ、リストラに怯え、終身雇用制度も崩壊していると伝えましたが、それとは逆に急成長を遂げ、事業を大きく拡大している会社も同じように存在しています。

実際は企業の数は減っていますが、企業の事業規模は減っておらず、むしろ増加傾向にあります。

つまり、あなたの企業の事業が傾いているということは、その分、伸びている企業が存在しています。

そして、おそらく、その企業は積極的に採用を行っているはずです。

あなたはその会社に転職すれば良いだけなのです。景気が良い会社は待遇も良くなり、景気が悪い会社は待遇も悪い可能性が高いでしょう。

これはただの自然淘汰であり、不景気ではありません。

このような状況なので、終身雇用制度を妄信することは非常に危険であり、常に転職を意識した働き方をする人間が得をする社会になっていくでしょう。