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転職で資格を持ってたら有利?資格なしでも成功する方法はあるの?

 

履歴書を書く際、「持っている資格が少なくてなんだか恥ずかしい」と感じた経験はありませんか?資格はその人が持つ専門的な能力を保障するものです。「資格が少ないから、転職で不利になってしまうのではないか?」「採用企業から、能力がないと思われてしまわないか?」と不安を感じている方もいると思います。資格と転職にはどのような関連性があるのか、順番に見ていくことにしましょう。

目次

資格がないと転職に不利なの?

そもそも、資格がないと本当に転職で不利になってしまうのでしょうか?たとえば、運送業に就職したいのに自動車免許を持っていない場合を考えてみてください。そのような場合は、実際に働く前に免許を取得しなければいけません。当然、すでに免許を持っている転職希望者が他にいるのなら、「教育の手間が必要」という分不利になってしまうでしょう。このように、「ある業務を行うにあたって必須の資格」を持っているかどうかは、大きく転職の成功を左右します。

しかし、言い換えればそうした「業務上必須の資格」でない限りは、持っていなくても不利に働くとはいえません。たとえば、履歴書に「バーベキュー検定」や「温泉ソムリエ」と書いてあったとしても、採用企業からしてみれば「それが仕事でどう役に立つの?」と思われてしまうでしょう。このように資格というのはただたくさん持っていればいいというわけではありません。あくまでも業務上必要な資格、あると役に立つ資格を持っていることが重要なのです。

企業が面接や履歴書で注目しているポイントは?

採用企業は、転職希望者が持つ資格ばかりに注目しているわけではありません。履歴書の閲覧や面接時には、主に次のようなポイントに注目しています。

過去の実績

過去、その人が仕事の中でどのような実績を上げてきたかをチェックしています。転職後の仕事に役立ちそうな実績はもちろん、直接的には関係なくともユニークな経歴があればそこが注目される場合もあります。

ビジネスマナー

履歴書を見たり、面接を行ったりしている時点では、まだそれほど深く転職希望者の人柄がわかっているわけではありません。そのため、「最低限のビジネスマナーを備えているか?」といった、ビジネスパーソンとしての基本的な部分が注目されます。

人間性

転職希望者の長所や短所、性格といった人間性に関わる部分も確認されます。採用企業にとっては、自分たちと同じ職場で働く「仲間」を選んでいるわけですから、「一緒に仕事をしたいと思えるような人間性を持っているかどうか」は重要なポイントです。

このように、採用企業は資格の有無以外にもさまざまな部分に注目して採用活動を行っています。ですから、資格ばかりにこだわるのではなく、人材としての総合的な適正をアピールすることこそが肝要なのです。

資格を取るならどんな資格が有利なの?

「転職活動で重要なポイントはすべてチェックした!後は資格だけ!」という方は、比較的短期間で取ることができる資格の取得にチャレンジしてみるのもいいでしょう。「持っているのがマイナスになることはない」というのが資格のいいところ。転職活動の思わぬ場面で役に立ってくれるかもしれません。

まだ間に合う!比較的すぐに取れる資格

普通自動車第一種免許

すぐ取れて、しかもどの業種でも無駄にならない資格といえば、なんといっても「普通自動車第一種免許」でしょう。自動車教習所に20日程度通い、試験に合格すれば取得できます。取得費用はおよそ30万円です。

自動車の免許は業務で自動車による移動が必要な仕事はもちろん、通勤にも役立ちます。特に現代は若者の自動車保有率が減っているため、持っているとプラスに働く可能性が高くなっていると言えるでしょう。バスやタクシーなど、お客様を乗せた車を運転できるに第二種免許や、大型自動車の免許などほかの資格取得の足がかりとすることもできます。

簿記3級

事務系の仕事で、すぐ取得できる資格といえば、日商簿記検定3級が挙げられます。100時間前後の勉強で試験に合格できると言われており、試験の合格率は40%程度です。

簿記の資格は、会計や経理の仕事募集では必須とされていることが多いため、それらの業種を狙うのであれば取得しておいたほうがいいでしょう。将来的にはさらに2級、1級とより上の資格を取得してステップアップにつなげるのも有効です。

食品衛生責任者

食品衛生責任者とは、食品を調理・販売する場所で必要になる監督者の資格です。合計6時間からなる講習を受けることで取得できます。飲食店や食品加工場などでの就職に活かすことができるでしょう。

ファイナンシャル・プランニング技能士3級

ファイナンシャル・プランニング技能士とは、顧客の資産運用を行う仕事で必要になる資格です。取得している人は「ファイナンシャル・プランナー」と呼ばれます。試験の合格率は5割ほどです。

この資格を持っていると、主に営業職で役に立ちます。資産運用、つまり保険や金融商品の営業を行う仕事につくことができるので、仕事の幅を広げることができるでしょう。

MOS(Microsoft Office Specialist)

ビジネス文書を作成する際、ほぼすべての企業で使われているといってもいい「Microsoft Office」に関する資格です。Excel、Word、PowerPointなどソフト別に試験が分かれており、スペシャリストとエキスパートという2つの難易度があります。スペシャリストの合格率は80%程度です。

業務でパソコンを扱う場合、Officeはほぼ間違いなく使用します。この資格を取得していれば、採用企業に「この人はOfficeを問題なく扱える」と印象づけることができるでしょう。

難しいけど転職に役立つ有利な資格

取得難易度は高いものの、「持っていると役に立つ」資格をご紹介します。

TOEIC(Test Of English International Communication)

英語のコミュニケーション能力が問われる資格です。現在、外国人観光客の増加を始め、ビジネスの国際化はとどまるところを知りません。英語でのコミュニケーションスキルは業種・業態を問わずあらゆる場面で役に立つ可能性がある資格です。「Bレベル:730点以上」、「Aレベル:860点以上」というふうに、試験時の点数によって評価が決まります。

中小企業診断士

中小企業に対して、経営・業務上の助言を行うことができる資格です。取得すると財務や経営、法律の知識が身につくため、キャリアアップのために取得する人も少なくありません。この資格を持っていると、「経営に関する知識がある」とみなされるため、将来の出世に役立ちます。「同年代のライバルに差をつけたい」、「将来はマネージャークラスになって、大きな仕事を主導していきたい」と考えている方は注目しておきたい資格だといえるでしょう。

宅地建物取引士

主に不動産業界で役立つ資格です。アパートやマンションなど、賃貸契約の仲介業者は、各事務所に宅地建物取引士の資格を持つ人を置かなければならないため、実務上非常に有用な資格であるといえるでしょう。

社会保険労務士

社会保険労務士は、雇用保険や厚生年金など保険に関する書類作成を行うのに必要な書類です。保険書類の作成はどんな企業であっても必ず必要な業務なので、この資格を持っていると事務系の転職で有利に働きます。

電験三種

技術系の資格の中から、役に立つものの代表として「電験三種」をご紹介しましょう。電機業界で重宝される資格で、ビルや工場といった大量の電気を使う建物で、電気設備の管理や保安を行うのに必要です。技術系の資格でありながら受験制限がなく、誰でも挑戦できるのが利点ですが、合格率は決して高くないので注意しましょう。

資格がなくても心配する必要はない!

もし転職で役立つような資格を持っていないとしても、心配することはありません。資格はあくまで、あなたの能力をアピールするための手段のひとつにすぎないからです。ここからは、資格がなくても転職を成功に導くコツをご紹介しましょう。

資格がなくても転職で成功する方法

転職を行う「目的」を定める

「なんとなく他の仕事で働いてみたい」、「今の仕事は自分に合ってないのではと感じた」といった漠然とした理由で行う転職は成功しません。「キャリアアップため、3年以内に○○の役職につきたい」、「自分をより成長させるため、○○の仕事ができる会社に勤めたい」というふうに、達成できたかどうかが確認できる、明確な目的を定めましょう。

目的以外のことは、必要に応じて諦める

転職活動では、ある程度の「諦め」も必要です。給与額や社内でのポジション、通勤時間などの中で、先に定めた目的以外のものは状況次第で諦める勇気を持ちましょう。優先順位の低い部分を諦めることで、目的の達成を早められるかもしれない、と考えてください。

労働条件の確認は念入りに

転職先を選ぶときは、求人情報に記載されている労働条件が基本になります。この労働条件を反故にされたり、勘違いしていたりするとそもそも転職の前提が成り立たなくなります。気になる部分は転職志望先に質問して確認しておくようにしましょう。

転職希望の企業をひとつに絞らない

転職活動を行うときは、できるだけ間口を広げておくのが大事です。転職先の候補が多ければ多いだけ、自分の可能性が広がると考えてください。絞り込んでいくのは後でも構いません。

転職サイトや転職エージェントを活用する

自分一人で考えていると、どうしても発想力に限界があります。転職活動も第三者からのアドバイスを受けながら行ったほうがより成功しやすくなります。そのときは、転職サイトで成功者の経験を参考にしたり、転職エージェントに相談したりするのがいいでしょう。

まとめ

今回は資格の有無が転職の有利不利にどのような影響を与えるのかについて、解説してきました。

資格は、転職希望者の能力を判断するひとつの指標になります。そのため、持っていればプラスに働きますが、必ずしも持っていなくても構いません。「資格なし」の人は過去の実績やビジネスマナー、人間性などほかの部分をPRできるよう努めましょう。

「資格を取得して少しでも転職を有利にしたい」という方は、「すぐに取れる資格」に挑戦してみましょう。逆に、「時間をかけてもいいから、本当に役に立つ資格を取りたい」と考えている方は、取得難易度が高くとも、実務の中で高く評価される資格を選ぶべきです。

転職において、資格は数ある要件のうちの一つに過ぎません。大切なのは、転職を行う「目的」を定めてそこに集中すること、そして複数の企業の中から、最適な働き方を実現できる転職先を絞り込むことです。ひとりでは難しいと感じるようなら、転職サイトや転職エージェントなど、ほかの人の力を借りるのもいいでしょう。

「資格」は転職において自己PRに役立つものですが、資格を重視するあまりほかの本当に大切なことを忘れないようにしてください。それこそが、転職を成功させるための一番の方法なのです。