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「やりたい仕事」と「向いている仕事」のどちらを転職で選ぶべき?

 

あなたは楽しく仕事ができていますか?連休最終日の夜に憂鬱な気分になっていたりしませんか?現在、無職、失業中の方は、自分が本当にやりたい仕事を理解できているでしょうか。人間は仕事でも自己実現をしたいと感じており、全ての人がやりたいことを仕事にしたいと感じているはずです。

どんな働き方をするかは、様々な考えがあるとは思います。「やりたい仕事かどうか」、「適性のある仕事がどうか」、「待遇が見合っているかどうか」などの様々な軸が存在します。当然、本当にやりたい仕事であり、適性があり、待遇も良いというのが理想だと思いますが、そのような仕事はなかなか見つかられないものです。

「やりたい仕事ができていれば、給料が低くても良い」、「仕事は苦痛だけど、待遇がいいから頑張れる」、「自分の得意分野を活かして仕事をするべきだ」、このように様々な価値観がありますが、どれが正解なのでしょうか。

この記事では「やりたい仕事」、「向いている仕事」の良い点、悪い点についての様々な意見をまとめています。仕事は人生の大部分を占めています。この記事を通じて、今一度、あなた自身の価値観について自問自答してみましょう。

目次

やりたいことや好きなことを仕事にすることへの賛成意見

好きなことは追求することができ、レベルアップがしやすい

仕事が好きというのは、それだけでレベルアップするための最高のアドバンテージです。好きな職場であれば、何事にも前向きに取り組むことができます。また、記憶力、集中力が高い状態での学習になるので、一つ一つの成長の幅がかなり大きくなります。

例え、そこまで能力が無かったとしても、楽しさを感じ、好きと思えるのであれば、継続し続けることでどんどん成長するでしょう。また、苦痛を感じないので、継続することも比較的容易です。

長年の夢だった仕事ができると、高い幸福感を得られることが多い

また、仕事を苦痛と感じながら長年働き続けていた人は特に、好きな仕事、夢だった仕事を実現した時には高い幸福感を得られます。夢というものは好き嫌いといった垣根を超えた憧れの意味を含んでいます。

つまり、夢だった仕事ができているということは、マズローの欲求5段階説にもある「自己実現」、「自己尊厳欲求」を見たせていることになるのです。これらの欲求を見たせていることが高い幸福感を得られる理由でしょう。

好きなことを仕事にすることへの反対意見もある

クライアントの要望に合わせると、好きにできない苦労をすることがある

好きな仕事には熱量を持って取り組みたくなるものです。時にはこだわりのようなものも生まれることもしばしば。しかし、趣味とは違い仕事では自由が利かないケースも多々あります。制作関係はその事例が顕著であり、分かりやすい例でもあります。

ホームページの作成や、パンフレットなどの制作物において、クライアントの要望と制作者のこだわりがぶつかるのです。お金を貰うもらう以上、クライアントを第一優先にすべきですが、好きな仕事であるからこそ、納得のいかない形にはしたくない気持ちが働きます。

自分で作り上げた作品なのに、全く魅力的に感じられないことは苦痛でしょう。こだわりが特にない方が、スピーディに制作に取り組むことができることもあるのです。

このジレンマは、フリーランスや個人事業主としてやっていく方に頻繁に起こります。自分のこだわりやセンスを気に入ってくれるクライアントだけで仕事が成り立つようになれば、このような苦痛も無くなりますので、その段階に到達するまでは苦労するかもしれません。

万が一、嫌いになってしまうと趣味を失うリスクがある

クライアントに要望に合わせていくことが頻繁に続き、苦しい思いを繰り返すことで、その仕事そのものを嫌いになってしまう可能性があります。

単なる趣味とは違い、自分の好きなタイミングで行うことができますが、仕事となると基本的に毎日取り組まなければいけません。どうしてもモチベーションが上がらない時や、体調が悪い場合などもあるでしょう。しかし、そういった状態でも仕事は推し進めなければいけません。

こういった日々が続き、一度嫌いになってしまうと、趣味として行ったとしても面白くないのです。辛い日々や嫌な記憶が染みついてしまった趣味は、二度と楽しく感じられない可能性があるのです。

分かりやすく説明するために経験に付随しやすい音楽で説明します。たとえば、楽しかった中学時代と辛かった高校時代を歩んできたAさんにとっては、中学生の時に聞いていた音楽を聞くと楽しく感じ、高校生の時の音楽の場合、辛い気持ちになることが多いです。

音楽を聞いていた時の喜怒哀楽はその後の好き嫌いに大きく影響していきます。嫌いな元恋人が好きだった音楽が流れると嫌な気分になったり、目覚ましのアラーム音に好きな音楽セットして楽しい気持ちで朝を迎えるつもりがいつの間にか嫌いなったりすることと同じことです。

これと全く同じことが、趣味を仕事にすることで起こりえるのです。長年の趣味であれば、それを失うリスクは非常に大きなものになります。

趣味や楽しいことは稼ぎにくい

「仕事とは辛いものだ」という言葉は昔からずっと言われてきています。現代は多少、価値観の変化が見られることもありますが、この言葉は働くことの本質を突いています。辛い仕事は、必然的に実践する人が少ないため、希少性が高くなるので、給料は高くなりやすいでしょう。

その反面、楽しい趣味を仕事にすると給料は低くなりやすいです。なぜなら、もし給料が高ければ沢山の人がその仕事に集まるからです。むしろ、人が集まるからこそ、給料が安いとも言えますね。

よって、趣味を仕事にする時は、どれくらい需要があり、同じ仕事をしている人がどれだけいるかを調べたほうが良いでしょう。需要がほとんど無くても、あなたにしか生み出せない仕事であれば、大きな価値を生むことになります。

好きなことを仕事にするべきかどうか考えるポイント

そのことがどれくらい好きなのかを見つめ直す

好きなことを仕事にするにはある程度の覚悟が必要となります。趣味は自分が楽しめれば、それで十分ですが、仕事はお金を生み出す価値を作らなければいけません。

ちょっと好きなレベルで仕事にしてしまうと、すぐに挫折してしまうでしょう。個人でやり始める場合は、「自分以上にそれを好きな人を見たことがない」というレベルでなければ、厳しいかもしれません。

好きなことをもっと好きになる自信があるかどうか

「好きだ」というモチベーションを維持しながら仕事に取り組んでいくためには、今よりも、もっともっと好きになり続けていく必要があります。好きなことを仕事にするのは魅力的なのは確かですが、好きで無くなってしまえば、何もかも意味が無くなってしまいます。嫌いになることは絶対にないと自信を持って言えるものにトライしましょう!

向いている仕事をこなすことも選択肢の一つ

「向いているだけで仕事を選ぶ=妥協」ではないことを理解する

向いている仕事をすることは、立派なことです。それは決して妥協ではなく、全うな志望理由になるでしょう。「志望する」ことは「好きである」ではありません。

向いている仕事のほうが能力をより発揮できるので、会社への貢献にも繋がりますし、何といっても給料が高くなりやすいです。また、結果を出し、達成感を得ることによって、少しずつ好きになっていくでしょう。

ただし、嫌いな場合は少し考えものです。度合いにもよりますが、根っから嫌いな仕事は、どれだけ継続しても、結果を出しても、幸福感を得ることは難しいでしょう。最低限、好きになる可能性のある仕事を選ぶべきです。

向いている仕事は成功でき、好きになれるチャンスがある

この記事では、「適性がある仕事」と「好きな仕事」を比較して説明していますが、実は、ほとんど同じことです。好きな仕事であれば実力が付きやすいですし、実力が発揮しやすい仕事であれば好きになりやすくなります。スタートのキッカケが違っていたとしても、長い間継続して働いていれば、「向いていて、かつ好きな仕事」へと昇華していくでしょう。

成果の出せる「向いている仕事」は、潜在的に「好き」である可能性が高い

そもそも、向いている仕事は気が付いていないだけで、潜在的には好きである可能性が高いです。営業自体は好きではないけど、得意と感じている人の話は、よく聞く一番分かりやすい事例でしょう。

営業は押し売りのイメージや、専門知識がない人がしょうがなくする仕事である、といった偏った認識が蔓延していることもあり、悪い印象を受けてきただけの可能性が高いです。

営業の本質は、販売することにより感謝されるものです。営業が得意な人は人に好かれやすく、人に喜ばれるポイントを押さえているはずであり、感謝されることは本来大好きなはずです。

まとめ

「好きな仕事」と「向いている仕事」はほぼ同じものという認識で良いでしょう。好きであれば努力を苦痛と感じませんので、成長速度も速いです。「好きであること」そのものが適性とも言えるでしょう。もちろん、好きであり、向いている仕事であれば文句無しです。まさに天職と言えるでしょう。
ただ、どちらも当てはまらない場合もあるでしょう。苦痛を感じながら結果も出ないので、憂鬱な気分になることもあるでしょう。

ただ、壁にぶつかりながらも少しずつ前進すれば、好きになる可能性もあります。ポイントは成長感、達成感を実感することです。10のやるべき仕事がある場合は、10をやりきるのではなく、1を10回やりきると考えるべきです。小刻みに達成感を得ることで、モチベーションンが維持しやすくなり結果的に達成スピードがあがります。小さな楽しみを見つけ努力していけば、いずれ仕事そのものが好きになるタイミングがやってきます。そこまで乗り越えてしまえば、あとは二次関数的に大きな成長が見込めるでしょう。
学生時代の勉強でも、分からないとつまらないが、分かると楽しくなってくることはありませんでしたか?スポーツに関しても全く同じであり、始めたてで下手な時はつまらないが、できるようになると急に楽しくなったりしますよね。その楽しさをバネにモチベーションがさらに上がり、より能動的に学習することができるのです。

また、「向いている仕事かつ、好きな仕事でも、年収が低すぎるのは嫌だ」と思う方も多いと思いますが、基本的にその2点を抑えていれば、年収は上がっていくはずです。もし、上がらないのであれば、それは業界に問題がある可能性があります。あなたの能力の価値は、その質とその希少性で決まります。

希少性は需要によって変わってきますが、その供給の数の大きな要因になっているのは、その難しさと辛いかどうかです。「できる、できない」と「辛い、楽しい」は全く別物であることに気を付けてください。

例えば、アニメーターやイラストレーターはできる人そのものは少ないですが、それを楽しく実践できる人がかなり多いので供給過多になりやすく低い給与水準になってしまいます。その反面、ゴミ収集作業員の仕事はどうでしょうか。ゴミ収集は拘束も短く、多くの人はできる業務のはずです。

しかし、臭いが気になることや、世論の評判が悪いため辛いと感じる人が多いでしょう。したがって、需要の大きさに比べ、供給が少なく、首都圏では平均年収700万以上、1000万以上も現実的に狙える高水準な職業になっています。
特に、独立して趣味を仕事にしようと考えている場合は、供給の質を考えてみるべきでしょう。難易度が高く、誰もやりたがらない辛い職業であればあるほど、好きであることの価値が高まるのです。

その上、需要が安定していれば、高水準の利益を得られるでしょう。
また、楽しくもなく、適性とも思えない仕事をされている方は、今一度自分の本当にやるべき仕事について考えてみるのはいかがでしょうか。新しい業界や職種がイメージできてきたら、転職を考えてみるのも一考でしょう。