働きながらの転職活動を上手にするために抑えておきたいポイント7つ
転職活動を本格的に始めるにはどのタイミングがベストなのでしょうか。一旦退職してしまい、失業保険を受けながら転職を始める方法もありますが、退職後すぐに転職先が決まるとも限りませんよね。一ヶ月以内に内定がもらえることもあれば半年経っても決まらない可能性もあります。こういったリスクを避けるために働きながら転職活動を始める方も多いのではないでしょうか。
ただ、働くだけでも毎日大変なのに、その中で時間を見つけて自己分析や面接を受けるのはなかなか大変かと思います。モチベーションを維持するのも難しく、ズルズルと時間が過ぎ去ってしまうこともしばしば・・・。この記事はそういった方のために、働きながらの転職活動におけるポイント、気を付けるべき点について解説していきます。
目次
転職をするタイミングを「働きながら」と決める前に考えたいこと
働きながらの転職活動にはメリット・デメリットがあることを再確認しよう
転職先が確定しないと退職なんてできるわけない、とお考えではないでしょうか。退職してから転職先を探すことは確かにリスクがあるのですが、退職時は退職処理だけに全力で取り組み、失業時は転職活動だけに一極集中できるため、メリハリのある活動ができます。また、退職金や失業保険による給付、有給休暇の消化によって、ある程度の期間は生活が可能かもしれません。まだ退職する気がない方も転職を少しでも考えているのであれば、得られる給付金額を確認しておくべきでしょう。
働きながらの転職活動は想像以上にハードワークです。現職に大きな不満をもって今すぐにでも退職したい気持ちなのに、働きながらの転職活動にこだわりすぎて、いつまでたっても転職が実現しないのでは本末転倒です。『転職活動は退職前から?退職後?それぞれのメリット・デメリット』にて詳しく説明しておりますので、今一度よく考えてみてください。
働きながらの転職を成功させるためのポイント
転職の求人情報集めはしっかりと行う
働きながらの転職活動だからといって、適当に企業選びをしていると後悔する結果になり、さらなる転職を生み出す可能性が高まります。まずは、働きながらでも良いので、自分が退職したい理由(現職のネガティブな部分)と転職したい理由(転職先へのポジティブな部分)を明確にしてください。嫌な出来事が起きた時や、転職したいと思った瞬間に、その内容のメモをしておくとより自分の気持ちが理解できます。
そして、その軸をブラさないように求人情報をしっかりと集めましょう。短い時間で効率的に企業探すのには、転職サイトを活用するのが良いでしょう。もし、転職する業界が決まっているのであれば、その業界に特化した転職サイトがあるかもしれませんので、そちらを初めに探してください。
また、時間の使い方にも気をつけましょう。あなたの時間を無駄にしているものは何でしょうか。近年で言えばスマホゲームに長時間を費やしているケースが非常に多いので、該当する方は気を付けてください。電車通勤の方は、電車の中で何をされていますでしょうか。
可能であれば、その時間は企業研究に費やしてください。スマホで十分に情報収集が可能です。特に、30代、40代の方はパソコンじゃないと調べる気にならないと思う方が多いそうです。
何はともあれ、自己分析と企業研究は非常に重要な上に、どうしても時間がかかってしまうので時間の使い方を意識して取り組んでください。
転職エージェントを利用し、負担を減らす
ある程度の自己分析と狙っている企業のイメージができたら、転職エージェントに登録してみましょう。キャリアコンサルタントとの面談を経て、あなたにマッチする企業を紹介してくれます。また、紹介してくれるだけなく、履歴書や職務経歴書の書類制作のアドバイスや、面接のロールプレイングを行ってくれる場合もあります。転職のプロが味方につくことで、第三者の目線であなたの評価やフィードバックをしてくれますので、総合的な転職力がアップするでしょう。
また、本当に時間がない人は転職を考えた段階ですぐにでも転職エージェントで面談を受けても問題ないでしょう。退職の仕方や、転職の基本などを丁寧に教えてくれるでしょう。職務経歴書の書き方などの転職のルールを自分だけでイチから学ぶのは、どうしても時間がかかってしまいます。転職エージェントを上手く活用して、負担を減らしましょう。
転職フェアに参加する
転職フェアとはリアルタイムで求人募集をしている企業の合同説明会です。上手く活用すれば、一日で7社程の企業の説明会を受けることができます。
また、その場で簡易的な面接を受けられる転職フェアもあります。一日で5社ほどの面接を受けられるのは転職フェアだけでしょう。時間がない方にとっては最も効率的な転職活動と言えます。
また、書類選考に通過できない可能性が高い企業であっても、一度顔合わせをしていれば通過率が大幅に上昇します。
志望度が高い企業であれば、説明会の間の休憩時間に採用担当者に直接自己PRしてもよいでしょう。どうしても面接を受けさせてほしいという想いを担当者に伝え、面接のアポイントをその場でとってしまいましょう。書類選考では簡単に不合格にできますが、直接会った人を簡単に不合格にはなかなかできません。
こういった積極性は、むしろ好印象と捉えられるので是非トライしてみてください。うまく行けば、イベントに参加してから2週間ほどで内定が出るかもしれません。
また、参加企業は事前にwebで公開されますので、前日には受けたい説明会の候補をある程度決めておきましょう。
収入が途切れる心配がなくても、転職活動のスケジュールをたてよう
退職してから転職活動をする場合は貯金額や失業手当を考慮してスケジュール調整に気をつかう必要がありますが、働きながらの転職でもスケジュール調整は必ず行ってください。
やるべきことと、やるべきタイミングを事前に計画してから活動を行わないと、ズルズルと予定が後ろ倒しになっていきます。
転職活動は簡単ではありませんし、挫折を経験することもあるので、長くなればなるほどモチベーションを維持し続けるのが難しくなっていきます。
ある程度の転職先候補が決まっているのであれば3ヵ月、何も決まっていないなら半年など、いつまでに転職活動を終えるかを計画しておきましょう。
働きながらの転職活動で気をつけたいポイント
条件を妥協せずに、転職活動を行う
転職において条件は妥協すべきではない、というのは当たり前のように聞こえるかもしれませんが、意外と多くの人が妥協の転職を受け入れてしまっています。妥協の転職は当然、その後の再離職率も高くなります。
その頃の転職活動は今よりも難易度が高くなっていることが予想されますので(転職回数と年齢を重ねることを考慮して)、今転職できるはずだった企業にすらも合格できなくなる可能性もあるのです。まずは自分の条件を言葉に書き起こして認知するところから始めましょう。
また、働きながらの転職の場合は、会社が決まらない時のリスクが小さいので、条件にはできるだけこだわるべきです。失業中の転職活動の場合、「早く転職先が決めなければ生活ができなくなる」といった恐怖に負けてしまい妥協の転職を選択してしまいがちなのです。
その反面、現在働いているのであれば、不採用が続いたところで生活に大きな支障は起きないでしょう。現職より条件の悪い企業であれば「こちらから願い下げだ」といった対応でもいいわけです。苦しい時期が続くかもしれませんが、その条件へのこだわりの強さが、後々大きな差になっていくのです。
転職活動中であることを会社に悟られないように注意する
会社に転職活動中であることがバレてしまうと、確実に不利な状況になることは覚えておいてください。当然、罰則などはありませんが、ボーナスなどの賞与の減額は想定しておくと良いでしょう。もちろん、退職を引き止められることも考えられます。
会社に見つかってしまう一番多い原因が、会社でのPCの閲覧履歴です。このケースだと業務上の過失として罰金などの可能性もありえます。例え、サービス残業などの業務時間外であっても、会社の備品を使っている以上、正当性は認められません。厳密に言ってしまえば、PCを使うことで電気代が発生していますからね。
他には、服装の変化でしょうか。面接となると、服装に気合いが入ってしまうものです。その気合いに見合った熱量で仕事に取り組んで入れば、何も問題はありません。ただし、服装だけ気合いが入っていて、仕事のやる気が落ちているのは、どう考えても不自然です。客観的に自分を見て不自然じゃないか確認するべきでしょう。
また、同じ職場の人への転職の相談はしないことを推奨します。その人経由で上司の耳に入る可能性もありますし、何処で誰が聞いているか分かりません。相談したくなる気持ちも分かりますが、グッと堪えましょう。
退職の意思を伝えるのは、転職先が決まってからで大丈夫です。
どうしても休暇が必要な場合は、バレない理由を考えておくこと
また、有給を消化して転職活動を行う際の取得理由に、絶対に転職活動と言ってはいけません。体調不良などの無難な理由で申請しましょう。
そもそも、有給取得の理由を伝える義務はありませんので、円満退職でなくても良い場合は、「私用のため」、と言い切ってしまうのも一つの手です。
また、早退も含め、休みが短期間で何回もあると、バレる可能性がありますので、「少し休みが多いな・・・」程度に抑えましょう。
継続的な転職活動をするために、適度なリフレッシュも忘れずに
空いている時間を全て転職活動に費やしてしまうと、どうしてもパンクしてしまいます。時間がない中での効率的な転職活動と少し矛盾してしまいますが、適度なリフレッシュは不可欠です。
頑張りすぎて、体を壊したり、顔色が悪くなったりするくらいなら、休息や娯楽に時間を費やした方が良いでしょう。もしくは、「面接一社受ける毎に一日の休息日を作る」などの、頑張ったらリフレッシュするルールも良いかもしれません。
まとめ
働きながらの転職の一般的な最適ルートは、
- 自己分析にて企業選びの軸を明確にする
- 転職サイトなどで企業情報を収集する
- 転職エージェントにて転職の基本を学びながら、企業紹介を受ける
- 転職フェアに参加し、モチベーションを上げる
- 以後、面接の繰り返し
です。
気を付けるべき点は、時間の捻出の仕方と会社に見つからないように活動する点ですね。
このように、するべきことと気を付けるべき点が明確になれば、スケジュールも立てやすくなり、モチベーションも高まりますので、是非やってみてください。
ただ、転職活動期間中に、「やっぱり転職するべきではない。今の会社で頑張りたい」と感じることもあるでしょう。
そのように思ったのであれば、無理して転職する必要はありません。他の会社を知ったことにより、今の会社の良さを再認識することもありますからね。
しかし、「転職活動が思ったより辛かったから会社は辞めないでおこう」といった考えであれば、もう少し転職活動を頑張ってほしいところです。なぜなら、現状の不満の解決に何も繋がっていないからです。転職というのは、現状を打破するための選択肢であり、目的そのものではありません。
「会社を辞めたい」と思った不満点が解消されるのであれば、転職する必要はありませんが、何も変化がないのであれば、簡単に諦めるべきではないでしょう。「会社嫌だな・・・・」程度であれば、誰だって思うことはあるのですが、「本気で転職するぞ」という決意はなかなか勇気が要るものです。
あなたの勇気ある「転職の意志」は非常に貴重です。その気持ちを尊重し忘れずに心に留め続けられれば、転職成功はきっと実現するでしょう。