転職面接での自己紹介は業務経歴と自己PRを上手にアピールしよう
面接の最初に必ずと言っていいほど自己紹介があります。志望動機や前職の内容など具体的な内容は中盤で深堀され、後半に質疑応答があったりと、面接には一定の型が存在していますが、その中でも自己紹介は大変重要な役割を持っています。
というのも、自己紹介は第一印象を形成しているということです。この自己紹介の良し悪しによる第一印象で、その後の面接の流れを決めてしまうといっても過言ではありません。
また、「では、簡潔に自己紹介をしてください」という質問内容が想定できるため、事前に準備しやすい項目なので、事前の準備はかかせません。この記事では、自己紹介を魅力的にするための方法をその役割を踏まえて丁寧に解説していきます。
目次
面接で初めに話す自己紹介で印象が大きく変わる
最初の印象で、その面接の流れが決まると言っても過言ではない
冒頭にもお伝えしましたが、面接の重要なポイントは第一印象です。第一印象が10点満点中、9点だとすると、その後の内容で+1、-1と加点減点され最終的に9点付近を推移しますが、第一印象が5点であれば、その後に相当プラスを稼がないと9点付近にはなりません。
このように、最初の点数を決めるのが第一印象であり、その第一印象における「音」の部分を多く占めているのが自己紹介なのです。実は面接で一番大事なことは外見であり、清潔感のある見た目であるべきでしょう。
しかし、外見に関しては誰もが気を付ける部分なので、重要であっても決め手にはなりません。
やはり、自分の実力以上の内定難易度の高い企業から内定を得るには、「言葉」の準備と訓練を行う必要があります。言葉とは言語の意味そのものだけでなく、声の質、大きさ、リズム、表情などを全て含めており、ロールプレイングによる訓練は必須でしょう。友人などに面接官役をやってもらい実演練習をすることを強く推奨いたします。
質疑応答で相手に質問したいと思わせることが重要
面接はプレゼンでも、尋問でもなく、対話です。質問と回答によって、お互いについて知ることが面接です。分かっているようで、分かっていないことが多いので気を付けてくださいね。
面接がスムーズに進み、にこやかな雰囲気のまま終了するためには「質問が途切れないこと」が大事です。
もちろん、面接官は事務的な質問内容は沢山持っているので、実際に対話が途切れることはないと思いますが、面接官が前のめりになってでも聞きたくなるような質問が沢山あることは稀でしょう。「もっと、知りたいのに面接の時間が足りない」と思ってもらえれば完璧です。
そして、この知りたいという欲求がそのまま選考通過を意味しております。
最初の自己紹介で相手の心を掴み取れれば、最後の質疑応答まで、にこやかな雰囲気で迎えることができます。
面接官が質問に困ってしまう事態になると、決していい印象を残すことができませんので、最初の自己紹介による雰囲気と話す内容の土台を作りましょう。
面接での自己紹介で重要なポイント、業務経歴と自己PRについて
自己紹介における業務経歴
最低限伝える内容は、業務内容とその期間、そしてその業務にどんな環境で携わってきたかです。同じ業務内容でも、どういった立場なのか、どんな強みをもって取り組んでいたかで見え方が変わります。
また、具体的すぎるエピソードは自己紹介の中では控えてください。まずは分かりやすく簡潔に伝え、中盤で具体的な話を展開しましょう。
ほとんどの場合、業務内容の詳細について聞かれるでしょう。例え聞かれなかったとしても、最後の質疑応答で「御社に活かすことができる前職での業務内容についてアピールしたいのですがよろしいでしょうか」とお願いをすれば、伝えるタイミングは得られるでしょう。
自己紹介における自己PR
業務経歴を交えながら、その業務での成功経験や、得られた成果、課題解決の事例などを簡潔に伝えましょう。可能であれば、成果を数値で伝えると良いでしょう。
短い言葉であっても、数字があれば説得力のあるPRに変貌します。また、「これらの業績から、御社で活かすことができます」「御社にどうしても就職した理由は・・・」といった志望動機に近づいた内容は控えるようにしましょう。
なぜなら、今話すべき内容は自己紹介だからです。長々と話しているうちに、自分が今話している内容のゴールが分からなくなり、ピンとがズレた回答に成りがちです。自己紹介をしているのであれば、「あなたがどういった人間なのかを伝える」といった回答内容の軸からズレないようにしましょう。
自己紹介は、業務経歴と自己PRの総和でできている!
企業があなたを面接する上で知りたいことは2つです。まずは「あなたがどういう人間か」、そして「あなたの想いや気持ち」です。前者は業務経歴、自己PRをまとめたものを指しており、後者は志望動機などを指しています。
その中でも、自己紹介とは「あなたがどういう人間か」を業務経歴、自己PRも含めて、簡潔に説明するものです。イメージとしては新聞のテレビ番組欄です。その番組を見たくなるようなキャッチコピーがあるのと同じように、詳しく聞きたくなるような自己紹介ができると良いでしょう。
自己紹介はただ説明すればよいだけではないのです。コツとして、担当者があまり聞いたことのないフレーズを語気を強めて伝えたり「後ほど具体的に説明させていただきたいのですが」と前置きを置くことで、その後の話題確保、誘導に繋がります。
面接における伝え方のポイント
始まりと終わりに、挨拶や感謝の言葉を添えること
挨拶における声の大きさは非常に重要です。
普段から声が小さいと言われる方は大きすぎるぐらいの声量でも良いです。大きすぎてマイナスになることはほとんどありません。もう一度伝えますが、挨拶はまず声量を意識してください。
この声が小さいだけで、面接官はもうやる気を無くしてしまいます。声が出るのであれば、次に笑顔を意識してください。正直、声量と笑顔が完璧であれば、それだけで上位半数には残ることができるでしょう。「こんな当たり前のこと・・・」と感じているかもしれませんが、そんな当たり前のことをほとんどの人ができていないのです。
また、面接が終了した時の感謝の言葉もしっかりと大きな声で伝えてください。内容がイマイチだったとしても、始まりと終わりがしっかりしていれば、充実した内容と思われる可能性が高くなります。
大きな声で、ゆっくり、ハッキリと話す
大きな声が大事ということは先ほどお伝えしましたが、それに加えてゆっくりとハッキリと話すことを意識してください。対話において「聞き取れない」「聞きにくい」というのは致命的です。
聞き直すだけで時間がもったいないのと、リズムが崩れてしまいます。また、頻繁に起こるようであれば、コミュニケーションに問題があると捉えられてもおかしくないでしょう。
また、緊張すると、体内メトロノームである心臓の鼓動が早くなるので、どうしても早口になってしまいがちです。ゆっくりとそしてはっきりと話すことを意識して面接に臨みましょう。
5W1Hを意識し、相手に分かりやすい話の構成を考える。
5W1Hとは「What、When、Where、Who、Why、How」のことを指します。日本語で言えば「何が、いつ、どこで、誰が、なぜ、どうやって」のことです。
何かを伝える上での骨組みになる重要項目達であり、これらを明確にして話すことができれば、面接官が理解できるような分かりやすい構成になるでしょう。特に話が長くなればなるほど、5W1Hが重要になってきます。
自己紹介は3〜5分で話をまとめる
自己紹介は、「あなたについての情報」を短くまとめたものです。職歴、業績、自己PRなども含めて自己紹介をするべきですが、具体的に説明して長くなりすぎないようにしましょう。
面接官の立場だと、長すぎる一方的な会話はあまり気持ちの良いものではないのです。話を集中して聞くことができる最長時間が5分と言われているので、5分以内にはまとめたいところです。
また、短すぎてもよろしくないので、3分以上5分以内で話を完結させましょう。面接官はその間に、気になる点や質問ポイントをメモしており、自己紹介のあとに必ず具体的な説明が必要な場面が出てくるのでご安心ください。
相手の気持ちになって、知りたいであろうことを丁寧に話す
面接は対話です。面接官の質問の意図をしっかり理解し、的確に答えなければいけません。言葉で説明すれば簡単に思えるかもしれませんが意外と難しく、多くの求職者が陥るポイントです。
例えば「なぜ弊社を志望しているのですか?」といった質問に対して「私は○○という点で御社に貢献できます」という返答は合っているようで間違っています。自己PRと志望動機が混ざってしまっている例ですね。
特に話す内容が長くなればなるほど、何の質問をしていたか忘れてしまう可能性が高いです。話しているうちに、間違っているな…と感じた場合は、「~貢献できる自信があるので、御社を志望しています。」と質問の答えになるように語尾だけでも締めくくれれば、そこまでマイナスではならないので覚えておいてください。
また、質問内容そのものの意図だけではなく、面接官の気持ちになることで、より具体的な質問の意図を理解できることもあります。
まとめ
何回かお伝えしていますが、面接は対話です。あなたが一方的に伝えるプレゼンでもなく、あなたに一方的に質問する尋問でもありません。
ただ、お互いにお互いを知るための場であることを念頭に置いてください。分かりやすいイメージだとお見合いのようなものですね。企業があなたを採用したいと思っていても、その企業へのあなたの評価が低ければ入社は実現できませんよね、
ともかく、あなたの面接突破力をあげるためには自己紹介力を高めるのは非常に重要なポイントです。自己紹介がうま決まれば、面接官は前向きな質問を沢山してくれるでしょう。
そして、質問が沢山くると感じた場合は、答えを短くまとめて、次の質問へとどんどん進めていきましょう。狙いとしては全会話の40%が面接官、60%が求職者であるのが理想です。もちろん、可能であればどんどん面接官の割合を増やしていきましょう。
面接官が話している時間が長ければ長いほど、面接選考の通過率は上昇します。面接官から言葉を引き出し、気持ちよくさせるぐらいの気持ちで挑みましょう。そのためにはどうしても、自己紹介で第一印象を良くする必要があります。
面接はセンスではありません。準備と対策次第で大きく戦うことができます。自分の転職成功を必ず実現させたいと思っているのであれば、しっかり準備と実践練習を欠かさないでくださいね。