数度の面接を潜り抜け、ようやく勝ち取った最終面接の場。気合を入れて臨んだにもかかわらず、あまり上手な自己アピールができず「あ・・・落ちたな」と感じたことはありますか?
実は転職経験者の多くが、この「俺、落ちたな」と感じ取る瞬間があります。通称「落ちるフラグ」もしくは「お祈りフラグ」とも呼ばれているこの現象、多くは面接中に面接官の態度から推察することが多いようです。
そこで今回はこの「落ちるフラグ」「お祈りフラグ」について、その原因や挽回方法についてご説明いたします。
数度の面接を潜り抜け、ようやく勝ち取った最終面接の場。気合を入れて臨んだにもかかわらず、あまり上手な自己アピールができず「あ・・・落ちたな」と感じたことはありますか?
実は転職経験者の多くが、この「俺、落ちたな」と感じ取る瞬間があります。通称「落ちるフラグ」もしくは「お祈りフラグ」とも呼ばれているこの現象、多くは面接中に面接官の態度から推察することが多いようです。
そこで今回はこの「落ちるフラグ」「お祈りフラグ」について、その原因や挽回方法についてご説明いたします。
「落ちるフラグ」「お祈りフラグ」という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。ただ、知らない方も少なからずいらっしゃると思うので、まず「落ちるフラグ」「お祈りフラグ」とはどういう意味なのかをご説明しましょう。
そもそもフラグとはどういう意味でしょうか。フラグは英語の「Flag」であり、そもそもは「旗」を意味します。ただし、近年頻繁にネット上などで使われているフラグは旗を意味するものではありません。
ここでいう「フラグ」とは特定の展開や現象を引き出す事象を意味します。主にプログラミングで使われていた用語であり、プログラムを走らせるための条件判断のうち、条件が成立していることを「フラグが立つ」と表現しており、そこから転じて「ある結果を引き出す条件」をフラグと呼ぶようになったのです。
一般的には、映画やドラマにおける「死亡フラグ」や「恋愛フラグ」があります。「俺、この戦争が終わったら結婚するんだ」というセリフは、その後セリフを言った登場人物が戦死する可能性が高いことから「死亡フラグ」になります。
話を戻して、「落ちるフラグ」については理解できたと思います。一方の「お祈りフラグ」とは何でしょうか。これは、企業から送られてくる不採用を通知する文章に「今後の貴殿のますますのご活躍をお祈り申し上げます」と書かれていることから、「お祈り」=「不採用」と認識されていることに由来します。つまり、「お祈りフラグ」=「不採用フラグ」ということです。
ここまでの説明でお分かりだと思いますが、「落ちるフラグ」「お祈りフラグ」というのは、面接中に面接担当者がある行動を取ることにより、その後の流れとして不採用となることがほぼ見えてくることを言います。詳しくは後述しますが、面接時間が極端に短かったり、面接官が明らかにやる気が無いといったことは典型的な「落ちるフラグ」「お祈りフラグ」といわれています。
転職経験者の多くが語る通り、面接中にフラグが立った場合、実際に合格するケースはまれであると言えるでしょう。面接官が「落ちるフラグ」に該当する行動を取った場合、面接そのものが形式的なものに終始し、応募者も何ら手ごたえを感じることなく終わることがほとんどです。
逆に面接中に落ちるフラグが立った場合、結果発表を待たずにさっと次へ意識を切り替えることもできますし、その後の対応によってはそこから挽回して合格を目指すことも可能です。
では、実際にどのようなものが「落ちるフラグ」や「お祈りフラグ」と呼ばれているのでしょうか。以下、いくつか典型的なフラグを集めてみました。面接中におけるこのような事象を「落ちるフラグ」「お祈りフラグ」と認識しても間違いではないでしょう。
忙しい経営陣が面接官となる最終面接とはいえ、面接時間は短くても30分以上かけるのが普通です。企業の将来を担う人材を採用するのですから、慎重に時間をかけて人間性を把握するのが最終面接であるため、かなり突っ込んだ質問も行われるはずです。
しかし、15分程度で最終面接が終わってしまうこともあります。これは最も多い「落ちるフラグ」ですね。経営陣は多くのビジネスパーソンと接しているため、5分程度で人間性を見抜く自信のある方が多いと言われています。面接開始5分で人間性を見抜き、「採用する価値が無い」と判断した場合は、時間を無駄にせず予定時間の前にさっさと面接を切り上げ、仕事に戻ることが多いのです。
これから一緒に仕事をしていく仲間を採用する最終面接。一緒に仕事をしていく仲間に対しては、今後の期待感もあるため自然と笑顔になります。しかし、不採用にする応募者に対しては愛想笑いで十分です。「目は口程に物を言う」と言いますが、表情は笑っていても目は笑っていない面接官がいたらそれは「お祈りフラグ」と言えるでしょう。
仕事とは関係の無い世間話などをして適当にお茶を濁している感があったらフラグ確定です。
面接中は面接官もあなたのことを知ろうといろいろな質問をし、メモを取ります。多くの応募者の中から選考するため、できるだけリアルタイムの回答や評価をシートに書き込み、後で見直して評価の参考とするためです。ということは、質問をしてもメモを取らなくなったらフラグが立ったことになります。つまり、「これ以上この応募者のことを知らなくてもいい」というのが、メモを取らないという行為につながるのです。同様に手帳を閉じるのもフラグのひとつです。
興味のある人物への面接の場合、面接官による質問→応募者の回答→回答を基に質問→回答という風に、応募者をどんどん掘り下げて知ろうとします。しかし、採用しない人物に対しては、そこまで深く知る必要はありません。単発的な質問→回答を繰り返し、特に掘り下げて聞くこともなく面接が終了します。これも「お祈りフラグ」に該当する事象です。
いくつかの「落ちるフラグ」「お祈りフラグ」を挙げてみましたが、これ以外にもさまざまな事象がフラグになることがあります。他の人はエレベーターホールまで見送ってくれるのに、自分は面接室の出口までだったというように、明確な「お祈りフラグ」が存在しますので、応募者はこういったフラグを見逃さず、挽回できる段階であれば必死に食らいついてみましょう。
さて、さまざまな「落ちるフラグ」や「お祈りフラグ」を例示しましたが、そもそもフラグが立つには原因があるはずです。面接後の選考過程ならまだしも、面接中にフラグが立つというのはよほどのNG行為があったか、あるいは会社の期待と応募者のスキルが大きく離れていたかでしょう。以下、フラグの原因となるポイントについていくつかピックアップしてみましょう。
面接官の質問には必ず意図があります。質問に対する回答をする中で、時々面接官が「ん?」となる瞬間があるでしょう。これは、応募者が質問の意図をくみ取れず方向違いの回答をしてしまった時です。これを「小さなフラグ」と呼び、小さなフラグがいくつも積み重なって「落ちるフラグ」となるのです。
小さなフラグが1つや2つであればまだマシですが、あまりに多いようだと面接官も面接自体に嫌気がさしてしまい、応募者に対する興味を失ってしまうのです。
また、応募者からの質問が給与や待遇に関する点ばかりに集中する場合も同様です。給与や待遇も重要な条件ではありますが、そればかりを突っ込んで聞くようだと仕事そのものに対するやる気を疑問視されてしまいます。
もし小さなフラグが立ったと思った場合には、質問に対する回答をやり直すなどフラグを積み重ねないように面接を乗り切ることが大切になります。
応募書類に不足があった、時間に遅れてきた、言葉使いやマナーが悪い、などなど、面接に対する心の準備や用意が足りていない場合、面接開始から早い段階で「落ちるフラグ」が立ちます。せっかく時間を割いて面接の場をセッティングしているのに、応募者側が準備不足であれば面接官も一気にやる気を喪失してしまいます。一応の礼儀として面接は行いますが、本来は面接する時間も惜しいと思われているかもしれないのです。
面接までに応募者は十分な企業研究を行う必要があります。現在はほとんどの企業が会社のホームページを開設しており、webでかなりの情報を仕入れることは可能です。にもかかわらず事前にホームページを見ていない、あるいは募集要項に目を通していないといったことが判明すると、面接官のテンションもダウンします。これは「やる気が無い」「入社意欲が感じられない」と判断するためです。また、入社に対して後ろ向きな発言があったり、明確なキャリアビジョンが無かったりする場合も「落ちるフラグ」が立つ条件に該当します。
質問に対する回答がネガティブ思考の場合、面接官も嫌気がさしてしまいます。企業は元気のある人材を欲しています。カラ元気でもいいので周囲を盛り上げるムードメーカーとなるような人材に期待しているのですが、ネガティブな思考の応募者にはムードメーカーなど期待できません。
そもそもネガティブ思考だと企業に対しても斜に構えて実力を出せないケースが多いため、企業側としても遠慮したいタイプの人種となります。従って、ネガティブ思考の回答が続くと、面接中に「落ちるフラグ」が立ってしまいます。
面接中に「落ちるフラグ」や「お祈りフラグ」が立ったら、もうそこからの挽回は不可能なのでしょうか?
実はフラグが立っても、面接室から追い出されない限り自力で挽回することは可能です。どのようにして挽回するか、具体例でご説明します。
やる気の無さや回答のあいまいさでお祈りフラグが立った場合、以降の回答で企業や商品に対する熱い想いであるとか、一生懸命従事したいという熱意であるとかを強くアピールすることでフラグを折ることができます。
「仮に貴社に入社することができれば、●●の経験が今まで以上に活きてくる」ということや「それにより業績向上に貢献できる」という点を強くアピールしてみましょう。
つまり、自身のキャリアと企業の欲している人材像とのマッチングポイントを強調するのです。これにより、一度は立った「落ちるフラグ」も、応募者の熱意によって折れることがあります。
これらのアピールによりたったフラグを折ることもできます、ただし、必要なのはやみくもな熱意ではなく、しっかりとした企業研究とこれまでの実績に基づく熱意であることは忘れないようにしましょう。
最終面接での「落ちるフラグ」「お祈りフラグ」は、それまでの努力が無になる瞬間でもあり応募者にとってできれば避けたい事象です。
「落ちるフラグ」「お祈りフラグ」が立った後に、挽回を狙うのも大事ですが、そうなる前にまずはしっかりと面接対策をするべきです。
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