一般企業などに比べ、年齢制限をあまり気にする事なく転職することができるイメージの看護師のお仕事。実際、年齢を気にせず看護師が活躍できる職場も多くあります。
しかし本当にどの職場でも看護師の転職に年齢制限はないのか?今回は看護師転職と年齢制限にスポットをあて紹介していきます。
一般企業などに比べ、年齢制限をあまり気にする事なく転職することができるイメージの看護師のお仕事。実際、年齢を気にせず看護師が活躍できる職場も多くあります。
しかし本当にどの職場でも看護師の転職に年齢制限はないのか?今回は看護師転職と年齢制限にスポットをあて紹介していきます。
看護師の年齢構成は、就業場所によって異なりますが、日本看護協会における看護職員の年齢階級別百分率の割合(平成26年度)では35歳〜39歳が最も多く15.6%、次いで40〜44歳(14.6%)、30〜34歳(13.6%)、25〜29歳(13.1%)という結果になっています。
意外にも20代よりも30代以降の割合が高いという結果に。この結果をみると、看護師のお仕事は家庭を持ちながらも長く働きやすく、復職のしやすい職業でもあるといえます。
基本的に転職サイトや求人情報をみていると、看護師の求人に年齢制限を設けているところは少なく、年齢に関係なく受け入れられやすい傾向にあります。しかし、定年を60歳に設定しているところは多いようです。定年後も非常勤として働くことはできるので、看護師の転職で年齢に左右されることは少なそうです。
公務員の看護師求人には年齢制限があります。これは看護師に限らず、一般的な公務員の場合も同様に年齢制限があります。年齢制限に関しては、各都道府県や自治体で設定が異なる為、残念ながら一概に「何歳まで」とここで断定することはできません。
一例として、都立病院の採用は1種採用が満30歳未満、2種採用であれば45歳までという年齢制限が設けられています。
このように、国家・地方公務員の求人には年齢制限が設けられていますが、国公立病院などといった準公務員の場合は年齢制限が設けられていません。年齢制限はありませんが、日勤だけでなく夜勤勤務もできる看護師を求めている病院は多い為、その場合夜勤勤務に耐える事が出来る体力が求められます。
治験コーディネーター(CRC)の求人では、法律上年齢制限は設けられていないのですが、未経験の方の求人だと40歳未満でボーダーラインがひかれることが多いようです。
実際、CRCで最も多く採用されている年齢層は26歳から30歳の層が最も多く、年齢が上がるにつれて採用人数も減少していきます。特殊な職業であるCRCのお仕事。より専門的な知識が必要となるため、未経験者を雇用する場合、即戦力となるまで時間を要する為、若年層が採用されやすいようです。
急性期病院に勤務する看護師の年齢を割合でみると、比較的若い看護師が多いのが特徴的です。20代と30代がそれぞれ30%、40代と50代がそれぞれ20%という割合になっています。
このように20代、30代と比較的若い世代が多いのには理由があります。急性期病院は救急指定の病院でもあり、救急搬送も多く、慢性期の病院に比べると比較的忙しい傾向にあります。
その為、病院としてはある程度体力のある若い世代の看護師を求める傾向があるようです。現実問題として急性期病院での募集は40代が限界だと言われています。
看護師の定年退職の年齢については、病院によって異なりますが、公立病院等では60歳程度と決められているところが多いようです。
民間の病院では、定年の規定に関して曖昧なところもあり、70歳でも現役看護師として働いているところもあるようです。しかし、一応定年になると一旦退職という形になり、その後嘱託職員や非常勤などで同じ病棟、職場で勤務を続ける人も少なくありません。
私が以前勤めていた民間病院では、定年退職後も嘱託職員として70歳まで病棟で勤務をしている大先輩や、介護施設で非常勤として勤務をする72歳の方も居ました。
こうしてみると、看護師の仕事は定年後も働きやすい職場であるといえそうです。
上述したように、公務員やCRCなどではある程度のボーダーラインが設けられているようですが、基本的に看護師求人には年齢制限はありません。
年齢制限を設けることは、雇用対策法で禁止されており、「35歳まで」などと求人に出す事は法律違反となるようです。時々、「大学病院の採用は35歳まで」などといった情報もありますが、そういった情報に惑わされず、自分の目で確かめるのも大事です。
ただ、年齢制限は設けられていませんが、病院側が希望する年齢層が存在するのも事実です。特に「20代後半〜30代前半の経験もあり、若くて即戦力となる年代」は、大学病院に限らず、欲している病院は多いです。
私も経験上、この年代は結婚などで転職・退職する看護師が多いため、20代後半〜30代前半の年代は層が薄くなりやすいです。そのため、この年代の看護師の補充を希望する病院は多いようです。
20代前半は看護師としての研修期間でもあり、「先輩の指導がきつい」「職場の空気に馴染めない」など人間関係の問題や職場環境・雰囲気に左右されて転職を考える人が多いようです。
また、私の周りでも20代前半(3〜4年目)で転職する看護師は多かったのですが、その多くが「病院の方針に合わない」「業務がハード」といった想像と現実のギャップにより転職を考える同期が多数でした。
看護師としてのキャリアを積み始めた年代であり、目の前の仕事に慣れるのに精一杯な時期。
この年代は、目の前の仕事に専念しつつ、新人看護師の教育や指導を行うことで、自身も成長していく時期でもあります。目の前の仕事を懸命にこなしながら、看護師として成長していくと共に「どんな看護師になりたいか」「今後どのような働き方がしたいのか」自身の看護観の確立と共に人生プランを立てることが大切です。
20代看護師はベテラン看護師に比べると経験は浅く、看護師としてはまだ半人前ともいえる時期。経験はこれから積めばいいのです。
20代看護師に転職で求められる理想像は、「若くて体力がある」「やる気がある」「長期勤務の可能性がある」「看護師としてのクセが少なく、柔軟性・適応性がある」といった採用側の意見が多いようです。
多くの女性にとって30代は、「結婚・出産」といった人生の転機を迎える時期です。その為、30代看護師はこれらの「人生の転機」に転職をする人が多い年代です。また、20代前半で看護師になった人は30代で看護師として中堅となり、師長業務の補佐、委員会活動や新人教育を任されるなど責任のある立場となります。
これらの背景により、「仕事よりも家庭を優先したい」と考える人も多くなり、独身の方も「人間関係の煩わしさをリセットしたい」「夜勤や業務負担の少ない病院」など心身共に穏やかに働ける職場を求めたくなったりもする時期です。
家庭を優先したい方は夜勤や残業が少なく、子育てに理解のある病院を選ぶことが大切です。また、この年代であれば、今まで培ってきた知識や看護技術を活かした転職が可能です。特に、同じ分野であれば今までの経験を充分に活かすことができ、職場環境が変わることで心身共にリフレッシュできることも。
30代看護師は、今まで培ってきた経験・即戦力はもちろん、先輩看護師としての指導力やコミュニケーション能力も求められます。また、女性としての転機を迎える時期でもあり、経験値や能力に個人差が現れる年代でもあります。
例えば、働き方に関しては「結婚・子育てによりブランクがある人」「20代前半から継続して勤務している人」「20代後半から30代前半で他職種から看護師になった人」、経験に関しては「急性期病棟でキャリアを積んできた人」「外来やクリニックでの経験が長い人」「オペ室での経験が長い人」など個人によって働き方・経験共に様々です。
即戦力を求められる年代だからこそ、転職の際には「自身が出来ること・出来ないこと」をしっかりアピールすることが求められます。
40代は子育てが落ち着き、「自分のやりたい事をやろう」と考え始めたり、復職をする人も多い年代です。一時期はパートや非常勤で働いていた人も、常勤やフルタイムでしっかり働く事を考え始めます。
看護師として復職をする人も多い年代であり、ブランクがある場合は、現場への復帰に不安を抱く人も少なくありません。その場合、教育体制が整っている病院や、再就職支援や復職支援制度といった体制が整っている病院を探すと安心です。
急性期の病院では、年齢がネックになることがあります。本人に体力への自信があっても、一般的に40代では「20代などに比べて体力がない」というイメージを持たれがちです。
また、40代は経験がある反面、看護観をしっかりと持っており、仕事のやり方が固定しているというイメージを持たれることも少なくありません。新しい環境でも、柔軟に対応していく事ができるという気持ちをアピールすることが大切です。
40代の転職の強みは経験が長いことです。特に主任や師長といった管理職の経験があれば、管理職候補として採用される可能性があります、
40代であれば、看護師としてのキャリアも長いので、自分がこれまでどんな病院で働いて、どのような事を学んできたか、それを生かしてどんな看護師になっていきたいかをアピールする必要があります。
一般的に50代の転職といえば難しいイメージですが、50代でも転職しやすい看護師のお仕事。50代の看護師の転職理由としては、落ち着いて働くことができる職場を求めて転職する人が多いようです。
毎日時間に追われ、心身共にストレスを抱えやすい看護師のお仕事。夜勤もあって体力的にもキツいお仕事でもあるので、50代になると別の職場に移る人も少なくありません。
看護師の定年は、公立病院や私立病院どちらにも関わらず、多くの病院で60歳に設定されています。再雇用制度を採用していたり、パートの受け入れをしている病院では65歳まで働くことも可能です。
しかしその場合給料が下がることが多いため、確認が必要です。療養型病院や介護施設などは、比較的落ち着いて働くことができる為、人気も高いようです。わたしも介護施設で働いていた際には、実際非常勤として70代で働いている人も居ました。
更に、こういった施設などでは看護師経験も人生経験も豊富なベテラン看護師は利用者・スタッフ共に頼りになる存在として重宝されます。50代の転職をする際には、病院以外にも福祉系の施設も視野に入れるとよさそうです。
50代の転職となると、雇用側からすれば知識や経験があるのは当たり前。その分、その人の人間性や、職場に有用な雰囲気を求められるようです。この年代だからこそもてる安心感や雰囲気は強みです。
たとえば、母のように大らかで明るい雰囲気をもつベテラン看護師の存在は、患者さんはもちろん、スタッフにも安心感を与えてくれたり、心を穏やかにしてくれます。
その他にも、管理職などのキャリアはもちろん信頼につながり、管理職として迎えられることもあります。
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看護師転職では年齢によっては働くことが大変なところや、年代によってその転職理由や転職の際に求められることは異なります。
また、それぞれ転職先に求めることも異なりますが、自分のライフスタイルに合わせ、いつまでも自分らしく働くことができるよう、自分に合った転職先をみつけることができると良いですね。